(Image source: towerrecords)
普段ほとんど日本のドラマを見ない私でも、ちょっと見てみた NHK土曜ドラマ(21:00~)「ハゲタカ」が面白い。まだ第1回目。NHKのまわしモノじゃないけど、NHKらしい社会派ドラマ。なかなかキャスティングもいい。
不良債権処理にあえぐ日本経済と、その時代に翻弄される人々を描くドラマ。その時代といってもつい最近のこと。1990年代後半、新聞やTVのニュースで「不良債権」という文字を見ない日はなかった。
証券会社・銀行がバタバタと倒れ、金融業界の再編が進み、スパイラル不況に陥り・・・と、そんな暗鬱な日々も喉元通りすぎれば・・・ということか。なんでも、今は景気も落ち着いて上向いているとか(ホントか・・・)。よく分からないが、新橋の週末の飲み屋の盛況ぶりが、それを語っているかも・・・
それに、自分には関係ない世界とも言い切れない。直接的ではないにせよ、実際に悲劇も起こったし、何よりも自分の価値観が大きく揺らいだ。そんな時代を振り返るドラマ。単純にセンチメンタリズムに浸れないところが重たいのだけど。
これに合わせたわけじゃないけれど、タイミングよく(?)この「ハゲタカ」を見る前に映画『バブルへGO~タイムマシンはドラム式』(監督:馬場康夫)を見た。バブル崩壊の原因となった政府の愚策を食い止めるために、母と娘がタイムマシンに乗って1991年へ旅立つ。ホイチョイらしい企画。全編が、パロディとアイロニーから成立しているため、笑っていいものなのかとやや躊躇しながらも、やっぱり笑った、笑った。
ヒロスエ・・・ 1児の母とは思えない。かわいいし上手い。邦画界では蒼井優やら上野樹里やら、ニュー世代の若手女優陣が台頭しているけど、ヒロスエだって十分若い。若いのに自分のポジションをしっかりわきまえて演じられる、そんな感じ。
阿部ちゃん・・・最近めちゃくちゃ売れてない? 映画でもひっぱりだこ。顔がちょっと濃いし、モデル出身というだけで終わるのか思いきや、いまやすっかり性格俳優の貫禄。
薬師丸ちゃん・・・「セーラー服と機関銃」のまま。ヒロスエの母親役をやる年齢なのね。
怪優伊武雅刀、劇団ひとり、伊藤裕子・・・ とキャストは豪華。
日本は、そんなに金満体質だったのか。お金はあるところにはあったのか。というより、私は、1990年~1991年にかけてバブル絶頂期に日本にいなかったので、バブル絶頂期を体験していない。バブル崩壊直前のバブル退廃期の象徴ともいうべき「ジュリアナ東京」だって知らない。ヒラヒラの羽がついた扇子をクネクネさせて踊ってみたかったのに・・・
しかし、♪Can't Take My Eyes Off Of You♪ って、ほんとあの時代を象徴する曲ね。もうすぐ、ハゲタカが飛んでくることも知らず、陽気でハイテンションで何の憂いもない。この曲を聴くと、自然に体がリズムに合わせて動きだしてしまいそうで・・・