Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

『裸足のキボン』

2007-10-31 22:59:57 | K-Movie Notes


(Image source: movieweek)

『裸足のキボン<맨발의 기봉이>』(2006年)
監督:クォン・スギョン
出演:シン・ヒョンジュン、キム・スミ、イム・ハリョン


個人的なスケジュールが合わず、唯一鑑賞できたTIFF協賛のコリアンシネマウィークでの上映作品『裸足のキボン』。今年のシネマウィークでは GV も少なくて、この『裸足のキボン』の主演シン・ヒョンジュンだけだったとは。


[あらすじ]
幼い時に熱病を患い、知能の発達が8歳で止まってしまった40歳のキボン(シン・ヒョンジュン)。キボンは老いた母親(キム。スミ)と2人暮らしで、村の人の手伝いをしてわずかな生活費を稼ぎ、母親の世話をする日々を送っていた。キボンは、歯が欠けているため食べ物がうまく噛み切れず胃腸が弱くなってしまった母親がとても心配だ。おりしも、村長(イム・ハリョン)はキボンのランナーとしての素質を見込んで、キボンにマラソン大会への出場を促す。マラソン大会で優勝すれば賞金が貰えて、母親に入れ歯を買ってあげられると、キボンはマラソンの練習に励み、大会出場を果たすが・・・


実話がベースというのも、知的障害者がマラソンに挑むという設定もチョ・スンウ主演の『マラソン』(2005年 監督:チョン・ユンチョル)と同じで、『マラソン』のあとから公開されたこの作品は必ず『マラソン』と比較されてしまう運命にあるそうだ。

韓国映画界ってカブリものが多いのはなぜなのかしら。それほど極秘にプロジェクトが進行しているとも思えないのだけど(笑)。シン・ヒョンジュンいわく、製作準備に2年を費やしたそうだが、どれだけの労力や時間が注ぎこまれたかなんて、観客は過程ではなく出来上がったものでしか判断できない

で、何が言いたいかというと、『マラソン』を見ていなければ感動作だったけれど、『マラソン』を見た後では「『マラソン』に似た作品」という感想になってしまい、丁寧に作りあげられた作品なのにちょっともったいない気がした。

ただ、『マラソン』に涙しなかったのと同様、この作品も、お涙頂戴ものではなかったことが救われる。もともと KBS のドキュメンタリー番組をベースにしていることもあるが、ドキュメンタリーで仕立てに上げた方がよさそうな素材。脚色しすぎると観客が引いてしまうが、そこのところはギリギリという感じ。

コリアンシネマウィークの今回のテーマは「親子の絆」。母と息子の深い絆を見せるだけでは、ありきたりすぎると思っていたが、この作品では、母親が知的障害を持つ息子のキボンを家庭の中で「個」として扱っており、村のコミュニティの中でも独立した「個」として存在しているところが、馴れ合いや同情たっぷりのベタベタした人間関係でなくて良かったと思えた。

シン・ヒョンジュンとキム・スミは、昨年の TIFF で見た「家門の危機」でも、ヤクザ(組)を率いる母とヤクザの息子という母子設定で、コメディは2人ともお手のもので面白かったが、同じ親子設定でも、素材によってまったく違う側面を見せてくれたのは、さすがだなぁ~

 


『スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ』

2007-10-30 00:33:52 | Cinema な時間


三池崇史監督の怪作、和製ウェスタン『スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ』を観ました。

賛否両論のユーザレビューを目にすると、この監督への期待の高さがうかがわれますが、一体何を期待するのか、見たいのかはそれぞれですからね~。酷評されるほど、悪くありませんでしたが、修行が足りないので、あの世界観がしっくりきましたとはとても言えません(笑)。楽しみ方の問題で、ブラックな笑いは満載だったと思います。

人がどんどん死んでいくのが残酷だとか凄惨だか、人の死を笑いのタネにするのは最低だとか、そんな意見が多いのも少し驚きです。ハリウッド映画では、バッタバッタと人が銃弾に倒れるし、TVの時代劇では、バッサバッサと斬り殺されるし、それこそゲーム時代の申し子たちは、仮想と現実の境目がわからないほど殺し合いのゲームに興じているぶんには、平気なのにね。

全編英語というチャレンジ精神は認めたいのですが、文化祭で中学生の英語演劇を学校の講堂で見ているようで、必死に覚えたセリフのぎこちなさが、話の流れをブチブチ切ってしまっていてちょっと残念。別に言語は何でもいいと思うのですが、あえて英語にこだわる必要もないとも思え、源平合戦の話とウェスタンネタを融合させたせっかくの面白さが半減だったような気がします。

冒頭のセットは、一体どこの田舎芝居かと思うような富士山で、笑えるところなのに、誰も笑っておらず、笑うと不謹慎?という雰囲気だったのがとても不気味でした

キャストはみんな良かったのではないでしょうか。タイプじゃないけど、伊勢谷友介の義経は見る価値ありの美しさでした。私のお目当てはこれだけだったのでもう満足です。清盛(佐藤浩市)と重盛(堺雅人)コンビは好きですね。びっくりしたのは安藤政信。誰だかわからないほどの変身ぶりには役者魂を感じました。

凝ったセットや衣装、ありえない設定、荒唐無稽、バカバカしさ、個性光る役者たち。こんな具材がごった煮になって、まさにスキヤキなのですが、ちょっと濃い目の味付けで、ずっと食べ続けられないけれど、少しなら美味しくいただけるような気がします。ぜひ、ビールを飲みながら・・・という感じです

本歌取りとか、映画を数多く観ている人にとっては、もっと面白さが詰め込まれているようですが、そこのところはわからなくて・・・

さて、キム・ジウン監督が銘打つオリエンタル・ウェスタン『ノムx3』はこの荒唐無稽さを超えられるか・・・って違うか・・・


まだまだ・・・ [追記] 快進撃 !?

2007-10-27 01:53:44 | K-Movie Columns


なんとなく『正しく生きよう』の評判が気になって・・・
             
Daum のユーザーレビューで、『正しく生きよう』の評判はなかなか手堅いようです。Cine21のレビューなどはもう少し点が低めです。しかしながら、地味にヒット作となるかもしれません。  
       

       (2007/10/27 01:25)  

公開されたばかりの今月の注目作『M』は、木曜日夜には8点台だったのに、あっという間に 週末の観客動員で評点はまた変わるのでしょうけれど、さてどうなることでしょう~   

 『正しく生きよう』の予約チケット率も巻き返しをはかっているようで・・・


 追記
 2007/10/29 ******************************************

『正しく生きよう』2週連続ボックスオフィス No.1 ! 

別に書かずともいいかと思ったのですが、先週「No.1の座も1週のみかも」などと失礼なことを書いてしまったので、ラ・フィチャン監督へお詫びをかねて・・・

バイオレンスの激しさ、罵声や血生臭さ、お涙ものなど韓国映画の定番的イメージを一切排して、純粋コメディだけで勝負を仕掛けたジン様って、やはりいつもチャレンジャーなのですね~ 

公開初週3位に甘んじた『M』のあの公開前の人気は何だったのでしょうか。PIFFでのプレ上映したのが裏目に出たのでしょうかね。前評判や期待が高すぎて、実際目にしたらガッカリしたなどというのは、よくありがちですが・・・。もちろん、この作品だって是非見てみたいです。余談ですが、カン・ドンウォンの劇中の髪型(前髪) が、「M」字だということに最近気づきました(笑)。

2位も先週同様『宮女』。あんなにエグイのに、なかなか手堅いのですね。私は昨夜夢の中で『宮女』のワンシーンが出てきて、うなされるところでした・・・ぶるぶるっ。『宮女』のキム・ミジョン監督は、イ・ジュニク監督(『王の男』)のお弟子さんだそうで、ラ・フィチャン監督とは、人気監督のお弟子さん対決  でもあったのですね~

ともあれ、今年はずっと外国映画に押され気味だった韓国映画が活気を取り戻してきたのかなぁ、と少し期待が持てるような気がします。

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『正しく生きよう』 制作ノート
link to

     

撮影期間は90日間(2006/10/30~2007/01/31)、ちょうど、1年前にクランクインしたのですね。スダ兄弟のツーショットは、久しぶりに見るような気がします。

そうそう、『正しく生きよう』 O.S.T.も発売されるようです。
ちょっとうれしい・・・

 Movie Week ラ・フィチャン監督 インタビュー ( link to

 FILM 2.0  ラ・フィチャン監督 インタビュー ( link to)

 


[ソウル] 女の戦い、でもホラーなの

2007-10-23 23:06:58 | K-Movie Columns


『宮女<궁녀>』
監督:キム・ミジョン

『正しく生きよう』の競合作『宮女』も見てきました。これは、史劇ミステリーというフレコミだったはずなのに、フタを開けてみたら内容はエグイし、ホラーじゃないですか・・・ 史劇は好きだけど、ホラーが苦手な私は涙が出そうでした。ホラーと知って見るのと、知らずに見るのとでは、大違いです。この作品については、ほとんど知識を持たずに見たのですが、ストーリーは難しくありません。たぶん、二度と観ないと思うので、とりとめなく感想を書き留めておきますが、ビジュアル重視の感想なので、あしからず。

冒頭からいきなりオドロオドロな雰囲気・・・ そして、女官の首吊り自殺からこの物語が始まり、その死の真相を検証、追究する女医と、後宮の女たちをめぐる作品です。もちろんミステリー仕立てでもあるのですが、史劇、ミステリー、サスペンス、そしてホラーとあれもこれもと要素が詰まっており、これをいろんな要素が楽しめる新しいジャンルと評価するか、ごちゃまぜでどれも中途半端と評価するかは、観客にゆだねられると思います。

Cine21のレビューは、前者に近い評価でいかにも評論家好み。個人的には、ジャンルはどうであれ、いろんな要素の面白さがあってもいいと思うのですが、何しろ、やや悪趣味と思われる描写が多くて、一観客として友人にはとてもお勧めはできません。
私の隣席の女性は、「ミッチョソ、ミッチョソ(狂ってる、狂ってる)」とつぶやきながら見ていましたが、ホント、その気持ちがよくわかりました。とあるネチズンの感想で、「ピザにコチュジャンをどっさり盛ったような作品」との一刀両断のコメントに笑ってしまいましたが、ある意味、怖いもの見たさ、話のタネに足を運んでみようかと思う観客が多くいるのではないでしょうか。そういう面では面白いかもしれません。

この作品の約半分(大げさかもしれませんが、そのぐらいの印象)は、女官いじめ、というより拷問場面なのです。どうしてそこまで見せなければならないのか、女の狂気でも見せたいのか、理解できませんでした。『血の涙』よりも、もっと生身の痛々しさが伝わってくる場面や、血が流れる場面が多く出てくるため、何度も目を覆いました。

18歳以下観覧不可だったのは、エロいからではなく(エロはほとんどなし)、この凄惨な場面の多さのせいだと思われます。

女性監督による女性が主役の映画(男性はほとんど出てきません)ということで、前評判も高く話題性もあるようですが、確かに後宮の女たちの生き様を容赦なく切り込んで描いたということは理解できるのですが、どこか肩に力が入りすぎているように思えました。

言い切ってしまうことはできませんが、どうも韓国の女性監督が撮った作品に共通したものがあるような気がして、イ・オニ監督の『肩ごしの恋人』でも同じように感じたことを思い出しました。つまり、女たちの抑圧された何かや、鬱憤、閉塞感にこだわりすぎているような、「女ならわかるわよ」というようなややお仕着せがましい面が否めないような・・・・。社会におけるジェンダーの位置づけに対する考え方の違いかもしれません。

色彩感覚は「赤」=血の色が基調になっていて、これも女性、特に母性の象徴のようでもあるようです。女官の衣装が、衣擦れの音が聞こえてこないキルティング仕立てで、優雅な女官のイメージを抑えた、軍隊の兵卒のようなイメージに見えるところがあります。

ホラーなのに、終わり方は何ごともなかったかのような静かなエンディングで、オチはあるのですが、あの非日常的な描写は何だったの?とポカンとしてしまいました。頭の中にこびりついた、悪夢のような場面はどうしてくれよう・・・と恨み節です(笑)。 

 


[ソウル] 『正しく生きよう』公開初週末 ボックスオフィス No.1 ★

2007-10-22 23:04:40 | K-Movie Columns


10月18日に公開された『正しく生きよう』は、初めての週末でボックスオフィス No.1 という興行成績で、とりあえず、ヨカッタです。 

2位の『宮女』と僅差でしたが、『宮女』の方が公開スクリーン数が多かったようなので (*ソウル市内の上映スクリーン数)、まずまずでしょう。そして、今週はカン・ドンウォン主演の『M』が公開されるので、『正しく生きよう』No. 1 の座も1週のみかもしれません(笑)。

週末、この輝かしい(?) ボックスオフィス No.1 にちょっとだけ貢献してきました。


舞台挨拶付き『正しく生きよう』鑑賞(ネタばれなし)

当然、言葉がわからないので、ビジュアル中心の感想です、あしからず。

この映画は日本の『遊びの時間は終わらない』のリメイクですが、『遊び~』は1年ほど前にチョン・ジェヨンがキャスティングされた頃に1度見ただけで、あえて公開直前に見ませんでした。どこがどう違うのか、あとで、また観てみたいと思っています。

観客層は、男子率の高さが目立ちました。舞台挨拶でジェヨンが登場すると、ヨジャたちの「キャー」ではなくて、ナムジャたちの「ウォー」という声援が響きました。さすがヒョンニム。週末だったのでカップルも多く、20代、30代が中心でした。

鑑賞中、場内大爆笑の渦でしたが、当然私は韓国語がわからないので、現地の人が笑っている部分の半分ぐらいしか笑えませんでした。セリフの中は、ダジャレ満載で、ダジャレを言っているというのは「音」で分かるのですが、面白さがわからずちょっと悔しかったです(涙)。

ラ・フィチャン監督の長編初メガホン、全体的にとても丁寧なつくりで、表情のとらえ方が上手いのと、カメラワークの良さは、師匠譲りなのでしょうか。ラ様の演出なのか、ジン様の脚本通りなのかわかりませんが、コミカルでポップな場面があって、音楽も効いていて、観終わってホッコリするコメディでした。

「どう終わらせようか」というチョン・ドマン(チョン・ジェヨン)のセリフどおり、一体、エンディングはどうなるのかという点にもっとも注目していたのですが、これがですね、なんとなんと・・・ 言えませんがお楽しみに~

冒頭からエンディングまでちゃんと一本の線につながっているところが、さすが心憎くてね~。日本版にはない、脚本を書いたチャン・ジン監督のオリジナルだと思います。

出演陣は、チャン・ジン作品にはおなじみの面々がぞろぞろ出演しています。シン・グ、チュ・ジンモ(渋いほうのチュ・ジンモです)、キム・ギュチョル、イ・サンフン、イ・ハヌィ、イ・ヨンイ、ミン・ジファン、イ・ムンス・・・と、安心して観ていられる方々ばかりで・・・

四天王ではない方のビョン様ことソン・ビョンホ。制服姿がバッチリきまっていて、日本版で石橋蓮司が不気味に(笑)演じた署長役キャラとは、まったく異なる 2 の線キャラでした。

この作品、観る側にとっては笑いどころ  満載なのですが、スクリーンの中のチョン・ドマン役のジェヨンに笑顔はありません。この明確な対比が作品の持ち味とも言えるような気がします。チョン・ドマンというキャラについて、「この役を演じるのは、本当に苦労しました」と舞台挨拶でもジェヨンが言っていて、さすがのジェヨンもやや手こずったと思われるキャラですが、ジェヨンの前にオファーを受けた美男俳優たちがパスしたのも当然かと・・・(笑)。

結局、私は3回も観てしまいました・・・

忠武路にある大韓劇場で観たかったのですが、午前中に舞台挨拶付の回のチケットを買いに行ったらすでに売り切れていて、ガ~~ン 。劇場側の告知によると、舞台挨拶にはHPの告知にはなかったはずのチャン・ジン監督も来場とあり、もし来ていたとしたらジェヨンとのツーショットは観たかったなぁと。

韓国で舞台挨拶をご覧になったことがある方はご存知かと思いますが、あちらの舞台挨拶は、とても短いのです。写真など撮っていると、あっという間に去って行ってしまうので、今回は、生の姿を目にやきつけたかったのでほとんど写真を撮っていません。タンソンサでの舞台挨拶の一部( link to *数日後には下げます)でちょっとだけ雰囲気を・・・カメラ持ったまま拍手してますが

[追記] 写真はないと言いながら・・・ 

          


おまけ・・・
ミラクル交差点

なんとなんと、舞台挨拶以外のジェヨンにも遭遇してしまいました。錘路3街には、御三家映画館といわれる、ピカデリー、ソウル劇場、タンソンサの3劇場が、錘路3街の交差点の角に建っているのですが、20日(土)にはその3劇場すべてで舞台挨拶が行われました。

私は、土曜日最後の舞台挨拶のタンソンサのチケットを持っていたのですが、タンソンサの向かいにあるピカデリー前のファミマでコーヒーを買って一息ついていたら、うっそ・・・ ジェヨン、ソン・ビョンホ、ラ監督、スタッフ10名ほどがピカデリーから「徒歩」で出てくるではありませんか。あたりはもうとっぷり日も暮れて暗く、人が多すぎたせいか、周囲の人はだれも気付いていないのです(笑)。

駆け寄りたい衝動に駆られましたが、スタッフが何気にちゃんとガードしているし、韓流スターを見ると猪突猛進して触りたがるイルボンアジュンマをこれまで数々見て来たので、そんなハシタナイことはできないと抑え、もしかしてソウル劇場まで徒歩移動なら、ついていこうと思って、ジェヨンたちのすぐ横に張り付いていました(ある意味ストーカーか?・笑)。

ジェヨンは、ラ監督やソン・ビョンホと会話をしながら普通に信号待ちをして、普通に横断歩道を渡り、ソウル劇場に入っていき、20分後には劇場から出てきて、そこから次の劇場タンソンサまでまた徒歩移動。思いがけず間近で見ることができ、ミラクルなひとときでした。

ジェヨンはすーっと背が高くて、なんと言っても、眼がとーーーってもキレイなのです。そして、どこか近寄りがたい、勝手に入ってはならない領域みたいものがあって、「うーん、さすが」と納得した次第です

その時はワタクシ、とても冷静だったのですが、後で放心状態に陥り、地下鉄で駅を乗り過ごすわ、5番線に乗り換えなければならないのに4番線に乗ってしまうわ、乗る方向を間違えるわ、乗り換え駅なのにその駅の改札を出てしまうわ・・・と、「アイタタタ」の連続でした。 

 


いよいよ・・・ [追記]

2007-10-16 23:13:15 | Suda on J.J.Y.


『正しく生きよう』の公開もいよいよ明後日に迫ってきました。

この作品の関連記事が出てくるたびに、どんどんカッコよくなっていくジェヨンにやや戸惑い、いえ、骨抜きにされる日々ですが(笑)。 

MAXMOVIEのインタビュー記事(①link to ②link to)では、『正しく生きよう』のプロモで、ジン様&ジェヨンのコンビが前面に出て、ラ・フィチャン監督が気を悪くしていないか心配だと気遣いも見せる一面も。トンマッコルの時も、最初は似たような状況だったそうです。

そんな心配をよそに・・・ジン様、TV番組にお出ましのようです。最後まで、プロモに手抜かりなく、こんなに力が入っているのですから、ぜひとも国内ヒット日本公開を目指してもらいたいです。
10月17日(水)午後11:05 MBC 무릎팍 도사

 追記
とりあえず見ておくか~と、地方のMBCに接続したらサクサク見られました。最初に登場したときのジン様のリアクションが「場違い?」って感じで面白かったです。トンマッコルネタはちょっとだけ笑えたけど、あとはほとんどわかりません。この番組、ジェヨンと2人揃って出演する予定だったのに、ジェヨンの撮影スケジュールの都合がつかなかったとか。TV嫌いのはずなのに、ホント? その代わり、ジェヨンのドッキリ  電話出演があり、とりあえずでも見ておいてよかったわ~。


おまけは撮影中の『神機箭』。まだ、ほとんどスチール写真もでてきません。出てきたと思ったら後ろ姿のこの一枚(笑)。
この作品、CGは使わないらしい・・・

   

 

 



12th PIFF 鑑賞後記

2007-10-13 01:18:02 | K-Movie Columns



映画祭での映画の鑑賞方法というのは人それぞれだと思うのですが、1 日に何本もガツガツと見るのは、心理面でかなりツライということがよくわかりました。前の映画を引きずったまま次の映画へ移ると、4 本目ぐらいにはもう何も感じなくなるような気がしました。私の場合、「見たい」という欲求は 2 本ぐらいで満たされてしまうのです。欲がない女ではなく、根性ナシなもので

せっかく来たのだから、あれもこれも見るのか、せっかく見るのだから、じっくり味わうのか・・・ 理想的には後者を選びたいですね。昼と夜に 1 本ずつぐらい見るというのが理想ですが、これは時間とお金に余裕のある人にだけ許される贅沢ですよね~(宝くじを買うべし)。

どんな映画であれ、満足感が高くても、かすっても、やはり感性が働くものだからか、咀嚼しないまま、整理のつかないまま次へ移るのは相当なガッツが要るようです。常日頃から、その日の気分次第で見に行くことがほとんどなので、ダメなんだわ~(笑)。


帰国する日の朝はとてもお天気がよかったので、ちょっと散歩しました


◆ 40階段

中央洞駅近くにある40階段とその周辺は、40階段文化観光テーマ通りとして、すっかり整備されています。『情け容赦なし』でこの階段を見たのが最初で、とても印象的なシーンでした。あのうら寂れた感じはもうありませんが・・・。

         

          


◆ 釜山タワー

         


◆ 大覚寺

ブティックが立ち並ぶ通りにあるので、お寺の門構えのすぐ横にブティックというコントラストが面白いです。『達磨よソウルへ行こう』の達磨たちが行ったのはソウルではなくて、釜山だったのね(笑)。



◆ 平日の午前中の南浦洞PIFF広場

本当にPIFFが開催されているのかと疑いたくなるほど、ほとんど人が歩いていません。週末のあのごった返しが嘘のよう。

       


◆ 笑えるおまけ         

コーヒーショップ「DOTORI」。
こういうの好きだな~(笑)。とっても韓国らしいじゃないですか。

            


昨年は 2 泊 3 日、今年は 3 泊 4 日・・・毎年 1 泊ずつ延ばす目標なのですが(笑)、来年も行けるかな
ぁ 

 


12th PIFF vol. 5

2007-10-12 23:50:57 | K-Movie Columns


原題:황진이
邦題:(黄真伊)
英題:Hwang Jin-Yi

監督:チャン・ユンヒョン

             

話題になった史劇なので楽しみにしてたのですが、見終わって「こりゃ売れなかったわけだ」と納得しました。

まず、ユ・ジテとソン・ヘギョのこのカップルが、全然しっくりきませんでした。やや、ミスマッチング。この2人を深くつなぐものが、ちっとも伝わってこないのです。情緒的な部分を意図的に抑えたのかどうか分かりませんが、純愛モノの良い部分を見せてほしかったです。

ソン・ヘギョの唇、顎の線、うなじを舐めるようにとらえたオヤジ目線のカメラアングルにも、ちとうんざり。このカメラワークのせいか、演技力の問題なのか、知性溢れる毅然とした女性であったはずのファン・ジニ像からはほど遠くて、せいぜいプライドの高い女ぐらいにしか見えませんでした。ソン・ヘギョもすべて撮り直したいと言っているようですが、謙遜でなくて、本心なのかもしれません。

ユ・ジテはセリフも少なく、キャラが定まらない感じがしました。ユ・ジテの髪型を見て、ついつい『神機箭』のジェヨンの髪型が心配になりました。ユ・ジテの役柄が下人という設定上、仕方ないと思われますが、髪を伸ばせばいいってものでもないのですね(笑)。

時代劇ではお決まりの「お代官さま」にあたる役どころは、リュ・スンニョンですが、別に悪役ではありません。見識が高く「心を開かない女は抱かない」と男気のあるセリフを吐いていたため、「あらステキ」と思っていたのに裏切られました。心変わりの理由は何だったのでしょうか(笑)。

TVドラマの史劇では、セットがいまひとつチープだったり、ロケでコンクリートや舗装道路が大写しになっていて興覚めすることが多いのですが、さすがに映画だと時代考証には抜かりがないようで、その点は安心できると思います。衣装とか小物なども良かったです

北朝鮮でロケをしたという肝煎りのエンディングの場面。ファン・ジニが、わざわざあの崖に立つのが唐突で、どうしてあそこなのかいまだにわかりません。全体的に繋がり感に乏しかったため、最後にはすーっと一本の糸につながるようにして欲しかったなぁと、消化不良この上ない作品でした

 

原題:오래된 정원 
邦題:懐かしの庭
英題:The Old Garden

監督:イム・サンス

             

すでにシネマコリアで上映された作品ですが、私は見逃したので、ちょうど空いた時間に他に見るものがなくて、とりあえず見てみました。シネマコリアでは、原作本について話題になっていましたが、私もそちらの方に興味があります

ヨム・ジョンアは役柄に合っていたと思うのですが、チ・ジニの老け役が、どうしても違和感があって、どこかで見た映画を思い起こしました。過去と現在を行き来する作品の難しいところですね。個人的には、同一人物の過去と現在で、違う人が演じていても年齢相応の人が出た方がいいと思うのです。体つきや肌つやとは不釣合いなメイクを見ると、現実にいきなり引き戻されてしまうような気がします

光州事件を素材にしていますが、事件そのものを扱っているわけではないところに含みがあって、ストーリーは良いと思いました。事件に関与した学生(チ・ジニ)が収監され、出所するまでの間に起こった、彼をかくまった女性(ヨム・ジョンア)の生き様を描いています。

やはり原作で、確認したい部分が多くありました。なんというか、うーん、悪くないのだけど、しっとり感もさっぱり感もなくて響いてこないのです。味付けは、濃すぎても薄すぎても満足しないって、こういうことなのかなと思いました。



原題:좋지 아니한가  
邦題:(よいではないか)
英題:Skeltons In The Closet

監督:チョン・ユンチョル

            

単純に笑いました。ただただ、カラカラと。湿った笑いはないので、こんなにあっけらかんと笑い続けられる作品も珍しいと思います。場内ほぼ満席で、20代の観客がほとんどでしたが、みなさんひたすら笑っていました。隣席の男子なんて、ツッコミ入れながら見ていて、ツッコミがおかしくてさらに笑えました。

笑いの質はフラットな笑いとでも言いましょうか、奥行きはありません・・・。「ぷっ」とコッソリ、コジンマリ笑えるものとか、分かる人にしか分からない笑いというのではなくて、見た人がそのまま見て笑えるという、ある意味、劇画的な笑いだと思いました。

てんでバラバラなシム家。家族のメンバー各人には、それぞれ問題があって、特に父親には最大の危機が訪れ、バラバラな家族がひとつになっていく過程を遊び心満載で描いた作品。やや、ドタバタ系でもあります

家族のキャラは、父親役のチョン・ホジンを始め、それぞれ無駄なく作り上げられていて、とにかく見ていて飽きないシム家の人々。キム・ヘスやパク・ヘイルといったメジャーどころもしっかり顔を出しています。

結局のところ、私はコメディ好きなのです。前2作↑が連続して消化不良型だったので、最後にカラカラと笑え、スッキリしてよかったと思える作品でした。

ちなみに英題にある「skelton in the closet」というのは、直訳すると「クローゼットの中の白骨」で、転じて「人には知られたくない内輪の秘密」という意味です。内容にぴったりなので、よくこんな英題つけたなぁと感心

 


12th PIFF vol. 4

2007-10-12 22:56:41 | K-Movie Columns


原題:검은 땅의 소녀와 
邦題:(黒い土地の少女と)
英題:With A Girl of Black Soil

監督:チョン・スイル

            

チョン・スイル監督、インディーズ界の旗手なのですね。アート系は、良し悪しを理解できるほど見ていないし、時に難解そして退屈というイメージなので、どうかなぁと思ったのですが、意外とまとまりのいい、分かりやすい作品でした。

下調べもせずに見たのですが、この作品は、今年のベネチア国際映画祭で、Cinema D’Essai (Art Cinema) CICAE Award と Lina Mangiacapre Award を受賞していたのですね。11月には韓国内でも公開されるそうです。

ドラマ性に欠けるというような評を読んだのですが(Varietyより)、アート系にドラマティックな展開って、相反するような気もしますが、エンディング近くは、十分衝撃的だと思いましたが・・・。

監督は、「『消え行くもの、失われていくもの』を描きたかった」と語っておられ、舞台設定を炭坑の町にしているのも、「廃れゆくものを象徴し、健康を損なって仕事も失い借金を抱えた絶望感のどん底にいる人間と重ね合わせ」てみたそうです。

登場人物は、炭坑の町に住む少女、長年炭坑夫として勤め塵肺を患い仕事も失った父親、そして精神障害の兄の3人家族。酒に溺れて頼りにならない父のために売店で酒を盗み、精神障害の兄の世話をする健気な少女は、この先どう生きていくのか、どこへ向かっていくのかということがテーマだそうです。

母親の影がない設定も、この家族の心のよりどころがないという絶望感を表しており、作品中、炭坑の街には不釣合いな都会的の女性(カン・スヨン)がイメージとして現れるのですが、「一体彼女は何者か」という質問には、「母親という解釈もありえる」との回答。このあたりは、アート系な解釈が要求されます(笑)。

チョン・スイル監督    

少女役のユ・ミョニ    

父親役のチョ・ヨンジン  
偶然、私の隣席にしばらく座っておられて、ちょっとドキドキ

 

原題:천년학
邦題:千年鶴
英題:Beyond The Years

監督:イム・グォンテク

             

まず上映前の舞台挨拶に、イム・グォンテク監督、チョン・イルソン撮影監督、チョ・ジェヒョンが登場。上映後の Q&A には、次の上映時間が迫っていたので、参加できなかったのが心残りです。

イム・グォンテク監督は、興行成績が振るわなかったことが悔やまれるようで、「PIFFで上映され、より多くの観客に見てもらえてよかった」と。チョン・イルソン撮影監督は、「朝鮮戦争に対して我々は何もできないが、この映画を作ることで報いたい」と。チョ・ジェヒョンは、「とにかく映像が美しいので楽しんでください」と。

この作品、なかなかスポンサーが付かず製作が危ぶまれていた時期もあったのでしたよね。確かに映像は美しくて、すみずみまで心を砕いたという感じがうかがえます。興行的にコケたのは、同じパンソリムービーでも『春香伝』と『風の丘を越えて』は、味付けが違っていたように思えるのですが、この『千年鶴』は『風の~』の続編という位置づけで、観客はもう同じ味付けには食傷気味だったのではないでしょうか

外国人には、まだ新鮮に映る部分もあり、個人的には十分楽しめました。チョ・ジェヒョンやリュ・スンニョンだってステキですし、パンソリも堪能できます。ただ、出会っては別れ、また出会っては別れの繰り返しが多くて、叶わぬ想いが昇華するまでに時間がかかりすぎなような気がしました

巨匠の作品をとやかく言うのも僭越なので・・・(って、すでに言ってるけど)


 

原題:여기보다 어딘가에 
邦題:(ここではないどこかへ)
英題:Somowhere Over Here

監督:イ・スンヨン

          

ワールドプレミア作品でしたが、インディーズ系なのか、メジャー系なのか、そしてジャンルの分からない作品です。こちらも上映後の Q&A は、終電が迫っていたのでパスしてしまいました。

内容はタイトルそのままでした。自分にはもっと違う世界がある、夢がある、自分は特別なんだと思いたい年頃の20代の女の子(チャ・スヨン)が、音楽で身をたてて羽ばたきたいと、現実とのジレンマに悩むというストーリーでした。

外国人記者のレビューを読んだら( link to)、視点が面白かったのですが、その女の子が、『猟奇的な彼女』のチョン・ジヒョンを彷彿させるというのです。わがままで、自分の思い通りにボーイフレンドを振り回すからだと思うのですが、なるほどね~と思いました

確かに、子供っぽくてわがままだけどキュートな彼女と、ぼーっとした彼(ユ・ハジュン)というカップルのキャラクターは、『猟奇的な~』のパターンと似ているかもしれません。若い俳優さんも頑張っていて、笑わせどころもあり、若者の未熟さも愛おしいです。ただ、ストーリー展開がタイトルそのまんまで、エンディングではストーリーを総括させるセリフというかアナウンスが入るので、そこまで観客に世話をやいてくれなくてもいいのにと思いました。

この作品、明らかにターゲットが若い層なので、ついつい「世の中そんなに甘くないのよ~」と、お説教目線で見てしまいました(爆)。

 


12th PIFF vol. 3

2007-10-11 00:11:28 | K-Movie Columns

          

原題:Mio Fratello E' Figlio Unico (2006年 イタリア)
邦題:マイ・ブラザー
英題:My Brother Is An Only Child

監督:ダニエレ・ルケッティ

           

この作品、TIFF で上映予定。邦題が『マイ・ブラザー』。どこかで聞いたタイトルですが、韓題は『ウリヒョン』にはなっていませんでした(笑)。イタリア語を直訳すると「僕の兄弟はひとり息子」。兄弟なのに、ひとり息子というこのタイトルからしてすでに矛盾があるところから、何かが始まりそうな予感のする作品です。

60~70 年代にかけてのイタリアの田舎町を舞台にした作品。性格も、政治的イデオロギーも異なる 2 人の兄弟の葛藤と、1 人の女性をめぐる愛情を描いたものですが、家族間の会話がウィットに富んでいて、なかなか面白い作品だと思いました。笑いどころも多くあるのですが、シリアスでもあります。

過激な政治色が強すぎてストーリーが楽しめないという評価もあるそうですが、政治背景を知らないせいか、あまり気になりませんでした。最近、イタリア映画とはさっぱり縁がなかったので新鮮でした。

兄弟の兄役は、Riccardo Scamarcio(リッカルド・スカマルチョ)は、今、イタリアで大人気のイケメン俳優だそうです。なかなかでしょ(笑)。

ついでに、PIFF で見たかったその他の外国映画・・・

『4 Months, 3 Weeks and 2 Days』(『4 ヶ月、3 週間と2 日』)
今年のカンヌ国際映画祭のパルムドール受賞作品なので、『M』と同じぐらいの勢いで、あっという間に売り切れになりました。来年春、日本で公開予定。

『Nightwatching』(『レンブラントの夜警』)
レンブラントの生涯を描いた作品で、是非見たいと思っていたのですが、チケットが取れませんでした。でも焦らずとも、2008 年正月に日本で公開予定。邦題の「レンブラントの夜警」。どうして「レンブラントの」を付けるのか意味不明ですが・・・

『Après lui』
カトリーヌ・ドヌーブ主演というだけの理由で見たかったのですが、滞在中に上映予定がありませんでした。今年も PIFF では、French Night があったにもかかわらず、誰も注目していませんでしたね。昨年とは大違い(笑)。



原題:우아한 세계
邦題:優雅な世界
英題:The Show Must Go On

監督:ハン・ジェリム

           

この作品も TIFF で上映予定。私は、今年の TIFF には参加できないため、PIFF で見てきました。この作品に対しては、重いとか暗いという評判を聞いたような気がするのですが、見終わってみると、正直「どこが?」と思いました。テーマは一貫していますが、これってコメディじゃないの?と思いました。どうしてあまりヒットしなかったのでしょうか。個人的には好きな作品の部類です。

そして上映後の Q&A でハン・ジェリム監督は、きっぱり「コメディです」と語っていました。ほらーっ、やっぱり。確かにコミカルな部分とシリアスな部分を対比させているのですが、「父親の住む裏社会のダークサイドをことさらシリアスに描いたわけではない」と語っていました。

「父親の内面を描きたかった」そうですが、「子供はいくつになっても、父親というものを理解できないものだ」とも。興行成績が思わしくなかったのは「自分が伝えようとしたことが観客にうまく伝わらなかったからだ」と。

そして、この作品に影響を与えた作品は『ゴッドファーザー』だそうです。

韓国にも優れた映画音楽家はいるけれど、日本人の菅野よう子を音楽監督に起用したのは、監督が個人的に以前から彼女に関心を持っていたからだそうです。

            
                                  ハン・ジェリム監督

音楽の使い方が確かに印象的です。シリアスな場面にコミカルでポップな音楽を挿入しているのは、意図的にしているそうで、「ひとつひとつの場面ごとに話し合い、丁寧に監督の意図が反映されていて、音楽には満足している」と語っておられました。

ところでこの Q&A、もちろん韓国語が聞き取れたわけではありません。開始前に「英語の通訳が必要な人は、手を挙げてください」と言われたので、「はいっ」と手を挙げたら、私ひとりで、なんと、通訳さんが隣席でウイスパリングしてくれたのでした。私の専属通訳みたいじゃないですか。PIFF って、こんなに外国人に優しかったっけ? というより、PIFF で映画を見る外国人は少ないのかなぁと思いました。(朝いちの上映のせいもあるのですが)

 

★番外★

原題:행복
英題:Happiness

監督:ホ・ジノ

           

PIFF のチケットが取れずに空いた時間に、4 日に公開されたばかりのホ・ジノ監督の『행복』を見ました。いかにもホ・ジノ監督作品って感じですが、これまで見た作品の中ではもっとも躍動感(笑)があるような気がします。もちろんお得意の、風のそよぐ音とか雨音とか、そういうところはもれなくついてきます。FILM 2.0 でも評論家が全員そろって、GOOD マークを付けているのは、ちと不可解ですが。

ストーリーは、ベタです。なにしろ素材が「病気」ですからね~。そして、コン・ヒョジンとイム・スジョンは、外見も性格も正反対の役どころ。この 2 人を両手に花のファン・ジョンミンの情けない男、ダメ男ぶりと、そして、ちょいエロなところから目を離すことができません。ダメ男好きの人はイチコロだと思います。私もひそかにここでファン・ジョンミン堕ちしたらどうしようかと自分を心配しながら見てました。

ホ・ジノ監督は、安心感の得られるメロ作りという路線を変えたりしないのですかね。

 


12th PIFF vol. 2

2007-10-10 22:30:28 | K-Movie Columns


innolife の PIFF 関連記事を読んだら、PIFFってほんとに華やかなイベント満載 なのね~と、他人事のようにあらためて思いました。パラダイスホテルでスター待ちする余裕もなく、海雲台に泊まらなかったのでスターらしき人とすれ違うこともなく・・・

イ・チャンドン監督とイム・グォンテク監督とは、なぜか何度もすれ違いましたが・・・

一度はレッドカーペットを観覧してみたいものです。


◆ 紙モノ・配りモノ

PIFF で配布される紙モノで、一般人にも配布されるのは、Cine 21 の Daily Report、Variety、FOCUS です。

       

毎日配布される CINE 21 のレポートは、前日上映された作品のレビューや紹介記事があります。今年は昨年より紙質もいいし、なんと1冊で韓国語/英語の 2 部に分かれているのです。昨年は韓国語だけでした。とはいえ、記事の内容が対訳になっているわけでなくて、別々の記事なのです。さすがに翻訳は一夜では無理ですよね。英語ページは外国人記者が、韓国語ページは韓国人記者が書いているようです。

そして、今年は、なぜか新作プロモがほとんどありませんでした。去年はもう少し公開予定作品のプロモがいろいろあったと思うのですが、制作費を捻出するだけでもタイヘンなのに、そんなところにはお金はまわせないってことなのかしらと思いました。

今回の PIFF の目玉は何といっても『M』。3 週間後には公開されるのに、どうしてそんなに群がるのかよく分かりませんでした。

『M』

        ブース  


 FOCUS 誌  

 

『良い奴、悪い奴、変な奴』

  プレスカード  

Variety誌より 


PIFF とは何の関係もないのに、意外にお金がかかっていたと思われるのが、南浦洞で配布されていた『正しく生きよう』のクリアファイル(笑)。実用的です。

          



◆ 紙モノつながり

地下鉄にぼーっと乗っていて、とある駅に停車中、反対側のホームにある売店で、アジョシがせっせと雑誌を並べている姿がふと目にはいりました。アジョシが手にしているモノクロの表紙を飾っているモッチンナムジャはヌグ?と目を凝らして見たら・・・

「うぎゃー。アジョシぃ~、そんな下の段に置くなんて、アンデェぇ。ジェヨンのお顔が土埃にまみれるじゃないの」と、窓越しにアジョシにお咎め視線を送ったら、アジョシが上の段へ移動させてました。どうやら視線を感じたらしい・・・。

CINE 21 COVER STORY の動画 (link to
(かなりカッコイイです。ファンのみなさま、気を失わないように。)

        

 


12th PIFF vol. 1

2007-10-10 00:55:36 | K-Movie Columns


連休を利用して第12回釜山国際映画祭へ行ってきました。行く前は、チケット取れてないし、釜山女一人旅って寂しいかも・・・と思ったのですが、行ってみれば忙しくて、あっと言う間でした。

       

見た映画:
『My Brother Is An Only Child』(イタリア映画)
『우아한 세계 (優雅な世界、The Show Must Go On)』
『검은 땅의 소녀와  (With A Girl Of Black Soil)』
『천년학  (千年鶴、Beyond The Years)』
『여기보다 어딘가에 (Someone Over Here)』
『황진이  (黄真伊、Hwang Jin Yi)』
『오래된 정원  (懐かしの庭、The Old Garden)』
『좋지 아니한가  (よいではないか、Skeltons In The Closet)』

おまけ:
행복(幸福)


◆ 『黄真伊』野外舞台挨拶
10月6日 15:00@南浦洞PIFF広場

       チャン・ユンヒョン監督、ユ・ジテ、ソン・ヘギョ

             

ソン・ヘギョ目当ての男子率高い野外舞台挨拶。ものスゴイ人の多さで、男子たちに後ろから、横から押されて、将棋倒しになるのではとちょっと怖かったです。PIFFっていつも、人の整理とか、導線を考えるとか、警備を配置するなど混雑対策をしないので・・・

そんなに遠くなかったのに、ソン・ヘギョは小さすぎてほとんど見えませんでした。

ユ・ジテより、ソン・ヘギョが紹介されたときの、拍手&声援が俄然大きかったです。ヘギョちゃん、こんなに人気があるのに、どうして映画はいまひとつだったのでしょうか・・・そのわけは後で分かりましたが(笑)。


◆ 日曜朝のチケット争奪戦

実質使えるのは2日間だけで、とにかく少しでも映画を見られればと思っていたのですが、何しろ事前にチケット入手不可だったもので、当日券をゲットしなければなりません。7日日曜の朝、チケットゲット@海雲台メガバックスはタイヘンなことになっていました。

朝早く行かないとダメだと分かっていながら、朝に弱い私にしては早起きした方で・・・海雲台に泊まっていたわけではないので、地下鉄にゆられて30分、着いたら7時で、あははは、す、すごい。しょーがないから並ぶこと2時間。

↓ここから2時間。この先の、先の、先にボックスオフィスがあります。

             

  
      

チケットをゲットできたのが9時15分。それでも9時30分
上映の『優雅な世界』には間に合いました。『M』なぞは最初からあきらめていたので、どうでもよかったのですが、『息』がちょっとの差で取れなかったのがちょっと残念。とりあえず、4本は取れたので、その日は十分でした。



7日には『正しく生きよう』の特別試写会が行われることは、出発前日に知っていたので気になりましたが、そうは言っても長期滞在で時間に余裕があるならウロついてもいいけれど、見られるかどうかわからないものに1日つぶすわけもいかず

6日夜にはすでに南浦洞の街にベタベタはりつけてあった特別試写会のポスター

        

夜の南浦洞

      


カフェにて

2007-10-04 22:39:13 | Suda on J.J.Y.

 

映画の公開前には、連日関連記事があがるのは毎度のことだけど、追いかけるのもだんだん息があがってきたような・・・ まぁこんなときでもないと、メディアの前に現われないから。



    

仕事が忙しくてストレス解消のため、お酒に走ったら、体を壊したって・・・
(記事はコチラ

それって、最近の私の生活と同じなんですけど・・・。

高熱出して、病院に駆け込むほどとは・・・ 痩せたと思ったけど、体調不良だったのね。私だって体調不良なのにちっとも痩せないのは、なぜ


確かにこの1年、ほとんど間をあけず主演2本撮影して、さらに1本控えているのですから、来年は春ぐらいまでお休みないのですね~

カラダが本調子に戻ったら、仲良しのイム・ウォニ、ハギュ、パク・ヨンウと、もちろん「安い呑み屋」へ飲みに行くんだ!って。飲み屋の代金、4人のうちだれが払うのでしょうね(笑)。
『カン・チョルジュン~公共の敵1-1』の撮影が終わったら、休養に入るらしいです。
ジン様が4月にクランクインする予定と言っていた新作映画にはもう出ないのかしらん・・・


         

たとえ映画の広報活動であっても、TVバラエティ番組には出演しないのは、傲慢なわけじゃないのよ
記事はコチラ

TVカメラが苦手なのですね。カメラの前だと、冷や汗が出て、口が開かなくなってしまうため、「出演しないのではなく、できない」らしい。TVより舞台に立つ方がよっぽど心臓強くないとやっていけないと思うのだけど。あるいは、シナリオがないとダメとか(笑)。

ラジオ出演が平気なのは、カメラが回っていないからか。マイクだけならOKなのですね。ということは、「見えラジ」はどうなんだろう?




『サイボーグでも大丈夫』

2007-10-02 22:40:42 | K-Movie Notes


(Image source: cine21)


『サイボーグでも大丈夫 <싸이보그지만 괜찮아>』
2006年 監督:パク・チャヌク
出演:チョン・ジフン(Rain)、イム・スジョン

パク・チャヌク監督の遊びすぎとの酷評もあるかと思えば、絶賛もあり、評価はまちまちのようだが、見る人によって、見る人の受け止め方によって、映画の印象はまったく違うものになるので当然かと。それでも、やっぱり ザ・チャヌク・ワールドは楽しめる。冒頭の音楽で、「ようこそチャヌクワールドへ」と誘われ、独特の世界を印象づけている。音楽担当は、『JSA』や復讐シリーズから引き続きチョ・ヨンウク。

「サイボーグじゃないけど大丈夫じゃないよ~」(笑)とつぶやきながら鑑賞。なぜならストーリーは解説不能。簡単なあらすじ紹介では、「精神病院を舞台に、自分のことをサイボーグだと信じる少女と、人のものならモノでも特徴でもなんでも盗むことができる青年のラブコメ」と記事などで書かれ、テキストだけ読むと、ちっともピンとこない。

ところが、いったん、このチャヌク・ワールドに入ると、なるほどサイボーグね~と妙になじんでしまうのが、映像の不思議なところ。

笑いのツボも各所にちりばめられているのに、場内、誰も笑っていなかったのはなぜかしら。みな、こっそり笑っていたのかな~

普段は少女のような顔立ちのイム・スジョン、ここでは女優魂 が光っていた。確か、最初のキャスティングでは、カン・ヘジョンに決まっていたのに、相手役にRainがあがると、カン・ヘジョンが降りて、イム・スジョンにキャスティングされた経緯だったかと。馬に涙していた乙女チックなあの彼女とは、また違った一面、変貌ぶりが見どころ。

Rain については、沢尻風にいうと「別に・・・」(笑)。個人的にはドラマで見たときも、表情がきごちなかったので、いつも相手役の女優に助けられているという印象だった。そんな先入観もあってか、この作品でも、イム・スジョンにひっぱられている気がする。さすが歌手なので、ヨーデルは上手かったけれど(爆)。

精神病院が舞台となると、薄暗くて陰気な雰囲気が漂いがちだけれど、この作品では、人間の純粋な部分が詰まっているような、子供っぽくて、おもちゃ箱の中にいるような不思議な空間がつくりだされている。主演2人がベビーフェイスなので、この空間にはよく溶け込んでいたと思う。

相変わらずオ・ダルスは、オイシイところをもっていく。他の患者たちの中でひときわスパイス的存在なのだけど、そのスパイス加減にシビレルわ~

低予算映画だったと監督は語っていたけれど、作りこみにはかなり手が込んでいるように思えた。ネオクラシカルかと思うとポップだったりする、独特の色彩感覚や映像も面白い。

結局のところ、私はこの作品、キライじゃない・・・けど大丈夫(だと思う)

 


10月になりました

2007-10-01 23:58:34 | Suda on J.J.Y.


10月に入りましたね。あと3ヶ月で今年も終わるのかと思うと、やっていなかったこと、やっておきたいことがあれこれと思い浮かびます。

映画祭も各地で開催され、楽しみの多い秋になりそうですが・・・
今月はなんだかイベント目白押しで、月末までスケジュールが公私ともにびっしり。
今週末は、とりあえずPIFFの空気だけは吸ってきます。

『パルゲサルジャ』ネタも、すでに飽きているのですが、ハハとのツーショット、あまりにジェヨンがかっこいいので、とりあえずあげておきます。10日前、Mnetで放送していたテンテンクラブ試写会の時のものです。

そういえば10月18日に『正しく生きよう』と同時公開されるのは、いずれも女性が主役の2作品『肩ごしの恋人』と『宮女』。ヨジャパワーにまけじと、思わずプロモに熱が入ったのかしら。集客バトルですな。つづいて翌週25日には『M』と『パンチ・レディ』が封切り。『正しく~』は、何週上映されるのかしら・・・