Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

『ヌ・ピ・タ』吹き替えで笑いすぎ・・・

2006-06-27 23:42:18 | K-Movie Notes

7月3日『ヌ・ピ・タ(ヌグナ ピミルン イッタ=誰にでも秘密がある)』地上波放送ということで、吹き替え版かと思いきや、字幕版だそうで、なにやらホッ・・・
DVD持ってるけど、吹き替えで見たことがない。字幕版はTVで見るまでもないし、よしっ、早速、吹き替え版で『ヌ・ピ・タ』鑑賞。


もう、久々に(高橋)和也君の Brian 吹き替えを聞いた。2年前のNHK『オールイン』以来。なんだか懐かしいというか・・・さすがに、もう Brian 作品を吹き替えで見ることはないので、新鮮?

いやいや、もう全く違うスヒョンに、ただただ大爆笑・・・
NHKイナさんもそうだったけど、和也君、台本棒読みしすぎじゃない? スヒョンが話す一言一言は、字幕を朗読してるみたいよ。見ている方も、次にくるセリフとが知っているものだから、余計に和也スヒョンのどこなくイメージに乗り切れないというか、場違いの会議で発言するようなぎこちなさに、こちらが何度も椅子からずり落ちてしまう楽しさは味わえる


次女ソニョンは、ユジン声だし・・・ 
三女ミヨンは、なぜかちょっとダミ声で、末っ子役のキム・ヒョジンのイメージとは程遠く・・・
長女ジニョンだけが、まぁ、チュ・サンミに近いか。
このてんでバラバラな声優陣は何 ?と思ったけど、ハリウッド映画の吹き替えだって似たようものもだから、驚くことじゃないのかもしれない。

いやいや、それでも同じアジア人だし、言語的に近いと言われている韓国語と日本語間の吹き替えでも、これほどの映画全体で違和感を感じるとは・・・


決して声優陣をけなすつもりではありません
結論は、Brian の演技が上手すぎて、吹き替えの声がついていかないってことみたい・・・。
吹き替えが悪いわけではないけど、やっぱり演技者の声が一番自然だからね  

(Image source: himitsugaaru.com)


『デイジー』鑑賞

2006-06-25 20:38:06 | K-Movie Notes

ようやく水曜日に見た『デイジー』。
私の通勤経路で夜に上映している映画館がなかったので諦めていたら、川崎チネチッタで上映してた。あぁ、チネチッタは、Brian が昨年『甘い人生』の舞台挨拶に現われた地。あの時以来だわ。といっても、舞台挨拶を見たわけではなく、外で待機組だったけどね~

さて、『デイジー』。今週から、『デイジー アナザーバージョン』も公開しているようだが、これは見に行けそうもない。通常版とどう違うのかちょっと興味あるけど。

国境を越えたボーダレス作品の代表作との前評判どおり
、キャスト&スタッフはアジア各国から参加で、顔ぶれは豪華。監督は、インファナルアフェアシリーズのアンドリュー・ラウ、脚本は、『ラブストーリー』『純愛中毒』『僕の彼女を紹介します』のカク・チェヨン。チョン・ウソンssi が催涙俳優という異名をとっているけど、この脚本家(監督さんでもあるのだけど)は、メロ専門の催涙ライターというわけかしら。

「催涙」制作陣だったにもかかわらず、私にしては珍しく泣けなかった・・・
パクウィ(チョン・ウソン)の行動は、「心に秘めた愛」というよりストーカーにしか見えなかったし、ヘヨン(チョン・ジヒョン)とジョンウ(イ・ソンジェ)のからみも深くない。声を失ったヘヨンがジョンウと再会するシーンだけがやたらに切ないのだけど、そこまでお互いを想っていたのかと驚かされるほど。ヘヨンの心の中に、ジョンウとパクウィがどう座りこんでいるのか、残念ながらよく汲み取れなかった。ただ、デイジーの花を運んでくる人が、「運命の人」と思い込んでいるだけのような気がして・・・

セリフは少なく、語りでストーリーが進む。それに、全編音楽が俳優たちの演技以上にモノを言っている。その音楽がいいため、皮肉なことに、ある意味セリフは無用なのかもしれない

この作品、舞台がオランダである必要性はどこにもないような気がする。韓国内であってもいい。「異国の地」が、3人の関係にどれほどのインパクトがあるのかな。一時、韓国ドラマにみた海外ロケブームの域とそれほど変わらない

個人的には、気になるイ・ソンジェssi を見に行ったというだけに終わってしまった。私の贔屓目なのか、この作品は彼の表情しか印象に残っていない。この作品、前評判が高かった割りには、本国でもあまり興行成績も振るわなかったので、あまり期待してなかったけど・・・。アナザーバージョンなるものを見ると、また視点が変わるかもしれない。通常版はヘヨンの視点から見たストーリーだけど、アナザーバージョンはパクウィの視点から見たストーリーなのだそうだ。


メロが目白押し

2006-06-22 23:46:41 | K-Movie Notes


(Image source: cine21)

Movie Week の特集記事は、封切りを控えているメロ映画12作品(Link to)。
ひぇー、今秋だけで、そんなに多くのメロ作品があるとは・・・
恐るべし韓国映画界。今年の上半期は、仁義なき戦い系の男が主流で、下半期は一変してメロ主流なのだそうだ。恋愛テーマ別に分析 しているので、ちょっと紹介。

 テーマ1: きらめいて輝いていた過去の愛
『古い庭園(오래된 정원)』
『夏物語(여름 이야기)』
『秋で(가을로)』
もう、これは、定番メローよね。胸を焦がした恋を振り返り、過去の愛の重さに苦しむ。三篇とも、過去と現在との間に長い時間が流れており、その時間が秘密めいている。
『夏物語』の時代設定は、正確には1969年らしい。仕方なく別れた2人とあるが・・・社会的背景は『古い庭園』とかなりかぶりそう。
『秋で』という作品の監督は、『バンジージャンプする』のキム・デスンで、主演はユ・ジテ。あー、これも期待作じゃないのですか

 テーマ2: 愛する青春は美しい
『愛するから、大丈夫なの(사랑하니까, 괜찮아...)』
『私のボーイフレンドの日記(내 남자친구의 일기)』
『泣いてもいいですか(울어도 좋습니까?)』
『ドレミファソラシド(도레미파솔라시도)』
10代の感性を描く青春もの。上記作品の主演の顔ぶれがまったくわからないと思ったら、スター俳優がいない、ほとんどが新人なのだそうだ。岩井俊二っぽいものもあるとか。アリス系かしらん。

テーマ3: 愛する姿が美しい彼ら
『浜辺の女(해변의 여인)』
『恋愛、その耐えることができない軽々しさ(연애, 그 참을 수 없는 가벼움)』
『微熱(미열)』
『私たちの幸せな時間(우리들의 행복한 시간)』
『愛なんか必要なくて(사랑따윈 필요없어)』
『浜辺の女』は、コ・ヒョンジョンとキム・スンウ、『恋愛・・・』もキム・スンウ、『微熱』はハン・ソッキュ、『私たちの幸せな時間』はカン・ドンウォン、『愛なんか・・・』はムン・グニョンがそれぞれ主演。メロが似合う&スター俳優が勢ぞろいで、たしかに上半期の男臭い作品とは配役からして違ってるのが面白いわ。 

9月以降に上記作品が次々と公開されるわけね。『夏物語』の興行も今から気にしても仕方ないけど、このラインアップだとライバル多くて苦戦が予想されるなぁ


それにしても、公開されるのはメロ系だけじゃないのだから、いやはや、重ねて言うけど韓国映画界ってほんとパワフルだわ。


DVD鑑賞 ~『ボーン・トゥ・キル』~

2006-06-21 23:29:00 | K-Movie Notes

(Image source: movist)
この作品、レンタルしようと思っていたところ、ちょうどMnetで放送してたので見てみた。チョン・ウソンssi &シム・ウナssi の超美男美女カップルの登場。この2人が共演しているというだけで、期待感が高まってしまったのだけど。。。

無口な殺し屋キルのチョン・ウソンssi と、歌手志望のホステス、スハのシム・ウナssi。どちらも、日陰の道を歩いているのだけど、2人の美しさが人生の悲哀を邪魔してしまうような気がした。

両人とも、これまで見たドラマ・映画作品にはない役を演じているのが、見所のひとつなんだけど、10年前の作品だもの、やっぱり若いよね! 無口なキルと、ちゃっかり屋のスハの全くかみ合わない会話が、演技ではなく、本当にかみ合わずぎこくちなく思えておかしかった

人生に希望を持たない殺し屋キルが、スハと出逢って心ときめき、最後には、自分にとってスハの存在は「天使だ」と言い放つ過程の深みが乏しいかな。脚本が悪いのか、演技が悪いのか、演出が悪いのか。「天使」という言葉が(字幕翻訳だけど)、とても唐突で、作品の流れにそぐわなくて・・・ もしかすると、字幕が問題なのかもしれないけど。

ストーリの展開も容易に想像でき、裏切られることなくエンディングを迎える。切ないはずなのに、見終わってみるとサバサバした感じだ。うーん、私の感性が鈍いのか・・・

この作品は、1996年制作なので、チョン・ウソンssiは 「アスファルトの男」(1995年)直後、シム・ウナssiは、「美しい彼女」(1997年)の前年にあたる。監督は、『誰にでも秘密がある』のチャン・ヒョンス。そういえば、この監督ってもしかして天使好き? 『誰ひみ』日本公開版では、スヒョンは天使だったみたいな設定だったし・・・違うか??

実は、今日、ようやく『デイジー』を見たのだが、 やっぱりウソンssi は殺し屋だった・・・
むむむ、なんだか似たような展開?? レビューもどきは後日また・・・


DVD鑑賞記 ~『2人の5つの分かれ路』~

2006-06-17 23:31:34 | Cinema な時間

(Image source: amazon)
『2人の5つの分かれ路』(2004年)は、『8人の女たち』のフランソワ・オゾン監督の作品。原題は『5x2』。どこにも「分かれ路」をさす言葉はないので、邦題は思い切りネタばれタイトルだわっ。原題『5x2』 だと、これがどんな映画だかさっぱり分からないし、「5x2=10」じゃないかと、単細胞な私の頭はそんな陳腐な回答をだしてしまう

この作品、男女の恋物語を、「離婚」から「出会い」まで時間を遡る。タイトルどおり、男女の分かれ路が5つ出てくるわけだ。ちょっと意地悪な言い方だけど、ストーリーは、「出会い」から「離婚」までを過去から順番に時間を追って見せるとすると、平凡な男女の話なのだ。単に時間軸をいじって、視点と流れを変えただけじゃないかとも取れる

ところが、時間軸をいじったおかげで、この男女の話のエンディングは、ロマンティックこの上ない終わり方なのである。当然、幸せにあふれた「出会い」がエンディングとなる。この男女の行く末はハッピーエンドじゃないのに、この2人は、こんなにも未来に幸せと希望を信じて出発したのかと。この終わり方がなんとも皮肉に思える。

男女が出会ってから共に人生を歩むようになる。歩みながら、いくつかの、いえ多くの岐路に立たされているのだけど、その時々の取捨選択で、人生は進む。もちろん大いなる迷いがあったりするわけだが、そんなことは時間と共に毎日の生活から忘れ去られてしまったりして、岐路であったことすら分からなかったりするものだ。

さて、自分に置き換えてみて「出会い」のあれこれを思い出したり、「岐路」はどこにあったのか振り返ると・・・
ああ、あの時そういえば・・・
○な選択 と、Xな選択  が、やたらくっきり見えてきたりして・・・


DVD鑑賞 ~『恋に落ちる確率』~

2006-06-08 23:26:43 | Cinema な時間

(Image source: amazon)
mimira さん、お勧め映画。ホント、原題『Reconstruction』(2003年 監督:クリストファー・ボー)からは程遠い邦題・・・『恋に落ちる確率』では、この作品の狙いが的から大きくはずれているような気がする。

デンマーク映画というものに触れたのは初めてかも。この作品、とことん映像構成に凝っていて、街の風景は寂しく、もの哀しく、情緒的なのに、どこか無機質だったりする

コペンハーゲンが舞台。カメラマンのアレックス(ニコライ・リー・カース)は、シモーヌ(マリア・ボネヴィー)という恋人がいるにもかかわらず、どこか煮え切らない。ある日、地下鉄で見かけたアイメ(マリア・ボネヴィー)に一目ぼれ。2人は意気投合して、一夜をともにする。一夜明けると、アレックスには、不思議なことが起こる。だれも彼のことを知らないのである。彼の親友もシモーヌも、そしてアイメも。

この作品、あらすじを書きようがないのだけど、一体、どうなっているのか。どうにでも解釈してくれという感じなのが面白いのかも。シモーヌとアイメを、マリア・ボネヴィーが二役演じているので、余計に混乱するのだけど、もっとも混乱しているのは、映画の主人公アレックスであることはまちがいない。恋のかたちとは? 愛のかたちとは? 男と女って何?
 選択とは? 次々と問いかけてくるようだ。
さて、何を立て直す(Reconstruction)ことがテーマなのだろう?
なんだか、自分の人生も立て直したい気分になってきた


 


ほろ酔い気分で・・・

2006-06-07 23:52:31 | K-Movie Notes

そもそも今夜は『デイジー』を見ようと思っていたのに、夜の時間帯に上映している映画館が私の通勤沿線にないっっ・・・ 週末は予定があって行けないし、平日の昼間しか上映がないってどーいうこと・・・

ブツブツ言いながら、予定がなくなったので、スペイン料理  をがっつくことに。
どうやら、『デイジー』は興行成績が不振らしい。そりゃ、韓国映画はもともとニッチ市場なんだから、驚かないけどね。消しゴムのチョン・ウソンssi と猟奇的な彼女のチョン・ジヒョンssi という一応韓流ではビッグネームでもその程度だと、Brian とスエssi の『夏物語』も苦戦  しそうな予感・・・ 単館系公開でいいのかも。来週になると、ますます『デイジー』上映は限られてきそうで、映画館鑑賞は無理そうだわ・・・

スペイン料理をたいらげた後、サングリア  で心地よく酔っ払って夜道を歩きながら、LAWSON でふと見かけた、写真集「LBH MEETS LBH」のポスター。
ホント、酔っ払っていたし、暗いし、なんだか悲惨な写真・・・
   
オモオモ、写真を写す自分の影が、Brian の横に・・・ 
Brian とコラボだぁなんて思ったら、ニンマリ・・・ (バボです・・・)

そういえば、6月5日(月) の日経新聞夕刊にスクリーンクオータに関する記事  が掲載されていた。スクリーンクオータ縮小反対運動にもかかわらず、来月1日から縮小が施行されることになるそうだ。この記事の見出しにもあるように、これからが「真価を問われる韓国映画」なのだろう。ちょっと興味深い数字があがっているので、紹介。
   
自国映画の占有率 ― 韓国では2005年、296本の映画が上映され、うち韓国映画は83本。実に、自国映画の占有率は55%。フランス36.8%、イタリア24.7%、日本41.3%を大きく上回る。月に8本新作が登場する計算なのか・・・

国際競争力の強化 ― 韓国映画の輸出は、1995年15本(209,000ドル)から、2005年202本(75,990,000ドル)と驚異的に伸び、その8割が日本市場向け。ほおー、昨年は、韓流年だったからね。そして、日本で昨年上映された韓国映画は61本、月に5本ずつ上映されたことになる。ひぇー、スクリーン上映としては、この数字は驚きね、。

ブームだったから、買い付け価格も高騰したけど、この先はどうかな。この記事で指摘されているけど、作品の質はかなりバラつきがある。というより、チョアヨかシロヨか、かなーりはっきりしていると思うのだけど。一部の俳優がひっぱってきた韓流は完全に失速しており、これからはコンテンツ、作品性で勝負というのは、いまさら言うまでもないこと。

『デイジー』の不振も、役者は悪くないのに人が入らないのは、マーケティングのせいなのか、作品性のせいなのか・・・ とにかく単館系でいいので、見られるような時間帯に上映してちょうだいよ ~



DVD鑑賞 ~『ホテルビーナス』~

2006-06-03 23:45:00 | Cinema な時間

(Image source: amazon)

旬な男イ・ジュンギssi が来日しているのというので、以前、草くんが『ホテルビーナス』(2004年 監督:タカハタ秀太)で共演したと自慢していたのを思い出し借りてみた。

俳優は日本および
韓国から、セリフは全編韓国語、ロケ地はウラジオストックと、今、流行のアジアンミックスな作品。この作品の公開は2004年3月同年9月に韓国でも公開。フジテレビ「チョナンカン」のスピンオフ企画だったらしいけど、アジア的コラボレーション手法を比較的早く取り入れた作品なのかな。音楽も、日本語、英語、韓国語の歌が混じっているが、効果的に使われている。

[あらすじ]
ワケありの流れ者たちがひっそり暮らすホテルビーナスに、ある日不思議な父娘、ガイ(パク・チョンウ)とサイ(コ・ドヒ)が現れた。ホテルの世話係でもあるチョナン(草剛)は、心を閉ざす少女サイとかかわりを持とうとする。ホテルの住人たちは、それぞれ心に傷や問題を抱えているのだが、少しずつ歩みだそうとしていく……。
  
 

イ・ジュンギssi が見たかっただけなので、あまり期待もしていなかったけど、見終わってみると、嫌みがなくてソーダ水みたいな映画。個人的には、作品の中でソーダ(Soda)と呼ばれる役を演じていたチョ・ウンジssi が印象的だったので、そんなイメージ
 
まぁ、日本側からも、韓国側からも、あれだけ役者が揃えば、十分見ごたえはある。で、イ・ジュンギssiは、やっぱり若い! 彼だけでなく、ホテルの住人それぞれの人物設定やキャラクターがはっきりしているので、それぞれが、人物設定の中にはまりきっている感じだった。

映像は、最初モノクロで始まり、段々と色づいて、最後にはカラーになるところなどは、製作者の意図が明示的すぎるのだけど・・・ まぁ、いいか

なぜ全編韓国語なのかという疑問には、作品の最後にカメオ出演する香取慎吾が応えているようだけど、この場面は要らないかも・・・ それまでの雰囲気が一気に壊れたような気がするけど・・・日本人が話すハングルが混じっていたせいもあるのだけど、全体的にハングルが分かりやすかったので、そういう意味でも楽しめた・・・


DVD鑑賞 ~『ほえる犬は噛まない』~

2006-06-01 23:40:24 | K-Movie Notes

(Image source: seochon.net)

映画『デイジー』が公開されて、注目しているひとりがイ・ソンジェssi 。この人の作品は、映画デビュー作品『美術館の隣の動物園』と『氷雨』を見たが、『氷雨』が好き。ソン・スンホンssi とキム・ハヌルssi という、容貌もキャラも濃い2人に挟まれていたのが、かえって印象的だった。『ほえる犬は噛まない』(2000年 監督:ポン・ジュノ)は、作品自体も、出演者への評価もかなり高かったようだ。

[あらすじ]
出産間近の妻に養われている大学の非常勤講師ユンジュ(イ・ソンジュ)は、教授への道がなかなか開けず嫌気がさしている上、妻との関係も冷え切っている。アパート内に響く犬の鳴き声が気に障り、ある日シーズー犬を地下室へ閉じ込める。一方、そんなアパート管理事務所で働くヒョンナム(ペ・ドゥナ)。アパートに住む少女の犬がいなくなったことから、子犬捜索に燃える。実は、地下室に閉じ込めたシーズー犬は、少女が探している犬で、声帯を手術して吠えないことを知り焦ったユンジュは、地下室へ行くが、閉じ込めておいたはずの犬がいない・・・ 犬は一体どこへ・・・

アパートの日常生活と、どこかシュールな世界が交錯する不思議な作品。犬をさらった犯人をアパートの屋上で見つけたヒョンナムが、犬を助けるところなどは、まさしくシュール。
「黄色」は何を意味するのか・・・ 正義なのか・・・

イ・ソンジェssi は、『氷雨』とも、『美術館の隣の動物園』とも全く違う演技。ある意味、キャラクターの根底は共通しているように思うのだけど、あのイ・ソンジェssi?と思ってしまうほど演じ分けているところがスゴイ。

容貌からしても、ペ・ドゥナssi が一度見たら忘れないような濃い存在感を示している一方、イ・ソンジェssi の存在感は、微妙なところにある。存在自体が
シュールな感じだと思った。

世渡りベタのユンジュが見せる気弱な厭世感と、子犬探索で一旗あげようとするヒョンナムの無邪気さや率直さがコントラストになっているようで面白い

ちなみに原題は『フランダースの犬』だとか。『フランダースの犬』のアニメソングが出てくるだけで、特に意味はないそうだ。『ほえる犬は噛まない』は、英語タイトルの直訳らしい。