Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

オマージュチェック

2008-09-20 01:40:27 | K-Movie Columns


『ノム x 3』 が 700 万人も動員した理由がちっとも理解できず・・・
韓国人が面白いという思うツボとは違うのね~とやや凹んだり(笑)。

でもって、キム・ジウン監督が 『ノム』 を制作するにあたりオマージュを捧げたという 2 作品、セルジオ・レオーネ監督の 『続・夕陽のガンマン』 とイ・マニ監督の 『鎖を断て』 を見てみました。

この 2 作品、『ノム』 のあそこはここのパク... いえ、オマージュじゃないかしらとチェックできるので、『ノム』 鑑賞後だからこそ楽しめた部分が多分にありました。

以下、個人的感想なのであしからず。




『続・夕陽のガンマン』
原題:The Good, the Bad and the Ugly  (イタリア・アメリカ 1966 年)
監督: セルジオ・レオーネ
出演: クリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフ、イーライ・ウォラック 

 
           

上映時間 160 分。『ノム』 が長いとかいうどころではありませんが、ちっともタルいと思いませんでした。

時代背景は南北戦争。スケールが壮大であることはもちろんですが、戦争の虚しさや、軍人の悲哀、ガンマンの孤独、といったヒューマンドラマ的要素がちりばめられていることに、ちょっと驚きましたがとても新鮮でした。こういう要素を盛り込むことは、純粋ウェスタンの王道からは外れているそうですが・・・。

一見、THE GOOD が主役のようですが、話をひっぱっているのは THE UGLY かな。いずれにしろ THE BAD の出番は 『ノム』 同様他の 2 人に比べて少なくて、どちらかというと THE GOOD vs THE UGLY の構図に焦点が当てられていました。奇しくも、THE BAD 役を演じたのは、リー・ヴァン・クリーフで、やはり Lee さん(笑)。ビジュアルでキャラ立ちしすぎるところもないのに、キャラが成立しているところは俳優の力量なんでしょうかね。

THE GOOD のクリント・イーストウッドが砂漠の中を引きずりまわされ、ジリジリと照りつける太陽で顔にやけどを負い、皮膚がボロボロになっている姿なんて、リアルすぎて涙出そうでした。古いフィルムなのに、カラカラした空気や、砂が家の中に入ってきそうな妙な臨場感がありました。

カメラワークも当時としては斬新だったのではないでしょうかね~。お墓がコロシアム状に並んでいる場面なんて、異次元サークルのようでゾクゾクしました。

長尺だからいろいろ叙事的な部分を盛り込めたのかもしれませんが、ただのドンパチとお宝探しで終わらず、奥行きがあって見終わってもしばらく余韻が残るところは断然良かったと思うのです。

やはり名作として残っているだけの理由はあるのですね~


 

『鎖を断て』
原題: 쇠사슬을 끊어라 (韓国 1971 年)
監督: イ・マニ
出演: チャン・ドンヒ、ナム・クンウォン、ホ・チャンガン

           


満州ウェスタンというジャンルが韓国映画にも 1960~70 年代にあったという記事は読みましたが、レトロなフィルムはなかなか見る機会がないなぁと思っていたら、オンラインで見ることができるという情報をブロ友さんからいただき、さっそく見てみました。もちろん字幕なしですが・・・

美術やら撮影技術などについては、現代の技術と比較することに意味がありませんが、1930 年代のはずが、撮影当時の世相をそのまま移したような感じがします。時代考証やらセットはチグハグなのに、なぜか無理やりポップなところがちょっと笑えるです。もっとも 『ノム』 の時代考証もチグハグな感は否めませんから、レトロだからとかカレントだからというのは関係ないかもしれません。

唐突に雪山のシーンが出てくるところなんて、どうしていきなりスキーしているのかと笑いが止まりませんでしたが(爆)。リュ・スンワン監督の新作 『タチマワリ~』 では、このあたりがパロディ化されているようなので、見る時に楽しみでもあります。

話の軸は、独立軍 vs 日本軍という構図が明確で、そこに 3 人のノムが絡むという進展ですが、セリフも多くて登場人物の背景が複雑なので、字幕がないのがツライところなのですが、これが不思議と映像で分かってしまうところもたくさんありました。

何よりも・・・ 字幕がなくとも 「鎖を断て」 というタイトルが何を指しているかということが、しっかり伝わってくるところにちょっと感動 すら覚えました。

 

 


舞台挨拶とロバとソックス

2008-09-19 23:58:45 | Suda on J.J.Y.


な、なーんと、今週末も『神機箭』の舞台挨拶があるそうです。
3 週末連続  しかもソウル市内
今月はソウルに住みたかった(笑)。

制作費が 10 億円といわれる『神機箭』の損益分岐点は、観客動員 350 万人だそうです。9 月 17 日時点でまだ 260 万人。外国映画・国内映画ともに競合作が乱立しすぎて、はてさて 350 万まで届くのでしょうか。

それでも今週は、中壮年層&女性に支持され、平日全国平均 18 万人を動員したらしいです。面白いことに、地方では善戦しているのですが、都会ソウルで苦戦を強いられているようで、そんなわけで、ソウルで 3 週末連続の舞台挨拶となったのか。チョン・ジェヨンは新作撮影現場を抜け出して駆けつけるという涙ぐましい努力。妙な TV 広報よりも、いいと思うのですが・・・。そう思うのはファンだけでしょうかね


VOGUE Korea 9 月号
ロバと縞々ソックスとの不思議な組み合わせには、一体どんな意図が隠されているのかしら(笑)。

     


     


インタビュー記事 V  [maxmovie]

2008-09-14 23:37:50 | Suda on J.J.Y.


先週末にひき続き、秋夕だというのに今週末も 『神機箭』 の出演者はソウル市内の舞台挨拶に出て行ったようです(見たかったなぁ)。

秋夕といえば、ちょっと笑えた話。昨日だったか、(日本の)ニュースで韓国の秋夕をとりあげていたのですが、あれほどアメリカ産牛肉輸入反対、反対とデモを繰り返していたにも関わらず、オリンピックで韓国選手がめざましい活躍を見せるや、そのシュプレッヒコールはかき消され、秋夕入りする前は、みなさんご馳走の準備でアメリカ産牛肉の売場には長蛇の列

アジュンマも、アジョシも、「あい、アメリカ人だってみんな食べてるんだから死ぬわけないじゃない」、「国産より安いんだもん」と。今頃、家庭の食卓にはアメリカ牛肉が並んでいるのでしょうか。

あれあれ、あの熱~い  ロウソク集会は一体なんだったのでしょうかね(笑)。今では、あんなこともあったね~ぐらいに笑い飛ばしているアジュンマが、なーんか憎めないなぁと思ったのでした。



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<神機箭> アクション、ロマンス、コメディーまで合わせたチョン・ジェヨン
 link to maxmovie 08/09/12)

       

俳優チョン・ジェヨンにとって、映画 <神機箭> は 「あまりに長い撮影で、とても苦労した作品」 だ。 そのために興行について心配している。彼の憂慮にもかかわらず、<神機箭> は、チョン・ジェヨンが私たちを失望させない俳優だということを今一度確認するようにする作品だ。 今回のインタビューを通じて、チョン・ジェヨンが紹介する <神機箭> の魅力をさぐり、アクション、ロマンス、コメディー演技まで、どれひとつをとってもひけをとらない彼の演技を、<神機箭> を通じて確認してもらいたいものだ。


<神機箭> は、アクション場面が最も素晴らしくて派手だ。アクション演技に対して先に話して。

コンセプトが入ったアクションでした。 キム・ユジン監督は、派手なアクションより感情のアクションが好きです。人物たちの性格や関係がドラマの中に溶け込んでいるアクションが好きなので、アクションごとにどれもキャラクターを意味していますよ。 ハイライト場面で馬を踏んで跳ね上がる場面は危険なので、代役を使いました。 死んだ馬でなく生きている馬が起きあがる時に、乗って(高いところに)上るシーンであったためスタントマンを使いましたが、スタントマンでも危険な部分でした。その場面を除き、私が直接演じました。


今までフィルモグラフィーを見ると、<神機箭> は初めて挑戦した史劇だ。

「挑戦」 という表現を使うと、すべての作品がみな挑戦でしょう。 また、史劇を 2、3 編以上すれば、史劇ばかりするのかと、はっきりそう仰るでしょう(笑)。どうしても現代物よりなじみがなかったのですよ。 私は TV ドラマで史劇をあまり見ない方です。 映画でも史劇映画をあまり見ない方です。 スケールが大きい中国映画は、多くの人材、アクション シーンのために見る程度で、ほとんどの史劇はちょっと退屈に思っていましたよ。 外国の史劇だからいいかというと、<グラディエーター> や <トロイ> などいくつかの作品除いて、外国の史劇も退屈です。 <ロードオブザリング> も面白味はあるが、最後の 30 分を見るために 4 時間をこらえなければならないでしょう(笑)。そうしたスケールの大きさで見ることはありますが、ドラマで史劇を好む方ではありません。 そうした部分で、色々と慣れなかったので <神機箭> は現代物よりは負担が多かった作品でした。演技を史劇らしくすべきですから。 それで始める前までは負担に感じましたが、キム・ユジン監督が心配する必要ないと仰いましたよ。


史劇を好まないにもかかわらず、<神機箭> を選択した理由は何か?

シナリオよりも、実のところ監督でした。キム・ユジン監督と一度お会いして仕事をしてみたかったし、しながらやはりさすがだという気がしました。俳優として、後輩として、映画にかかわる人として、人間的にも勉強したことも多くていろいろ感じた点が多かったんですよ。


キム・ユジン監督の演技指導はどのようなスタイルなのか。

序盤には、キャラクターをおさえておかなければならないから少し気を遣われました。 序盤を過ぎると解釈しろとおっしゃいましたよ。 他の見方をすれば、「ソルジュ」 という人物はとても起伏が激しい人物です。 色々なものをみな持っている人物なので。 私が「監督、どのように演じるべきですか」と尋ねると、「そのまま、君がやりたい通りにすれば、それがソルジュで、観客らがソルジュを見た時、ソルジュがこのようにすれば 「あっ、こんな面があるんだな」、そのようにすれば「あっ、そんな面があるんだな」と別々に見るから、大きい枠組みの中から抜け出さなければ大丈夫だと言われました。 キャラクターに対して深く悩んではならない、閉じ込めてはならない、そのような意味の話をたくさんしました。


朝鮮時代の若き CEO、負褓商ソルジュ

<正しく生きよう> のチョン・ドマンも、<公共の敵 3> のイ・ウォンスルなど既に演じたキャラクターは性格がとても明確だった。 <神機箭> のソルジュは若き商人であり、武芸に優れて、火薬専門家でもある。その上、ロマンティックで、コミカルで、とても複合的なキャラクターだ。

漫画に出てきそうなキャラクターでしょう。 ある記者の方が <シティ ハンター> に出てくる男性主人公のようだと言われましたよ。 ある時は 女好きで誘惑し、危険な事件を解決する時は全く違う姿で。 他の見方をすると、ちょっと現実感のない人物でしょう。 ありふれていない、普通の人ではない、そうしキャラクターでしょう。 私たちが学校で習った、学校で若干誇張された伝説的な人物として残っている、そのような人物の中の 1 人でしょう (笑)。それより、むしろ他の映画より演技は、骨が折れませんでした。 肉体的に辛かった (笑)。キャラクターに対しては簡単にアプローチして、そうした負担はありませんでした。アクションシーンがとても多くて、肉体的な苦痛は、他の映画をみな合わせたより大変だったんですよ。


映画で刀を初めて使い、馬も初めて乗ったのか。

銃は <ガン&トークス> で一度使いましたよ。 アクションシーンの練習が大変だったし、撮影するのは大変だったんですよ。 練習したのは 2 ヵ月ぐらいたっだか? 撮影に入る前にして、撮影期間が長くて約 9 ヶ月撮影するから撮影期間中ずっとずっと練習して、アクションシーンを撮る何日か前に練習して。 大変だった点は、一対一で戦うのはまだ大丈夫でしたが、一群で大勢で戦う場面が多いのです。そのため、「和」 が難しいです。組み立てるのが。 アクション シーンは、映画になればどれも編集されてリズムに合うようにぴったりと上手く見せるけれど、撮影する時は途方もなく撮影しますね。


後半のハイライトアクション場面は 20 分の分量なのに、2 ヵ月ほど撮影したと聞いた。

2 ヶ月まではいかなくて 1 ヶ月半程度。その場面は四方が的だから大変だったんですよ (笑)。製作費も多くかかって、撮影自体が最後の戦闘よりも激しかったです。ほとんど阿鼻地獄でした。 一日の製作にかかる費用が 5000 万ウォンほどでしたから。 撮影は冬だったし、山があったため朝から陽が落ちるまで撮りました。 何より製作費がかかって大変だったんですよ。


映画でソルジュとホンリのロマンスは、最も笑わせた場面であり、面はゆく感じられたりもする。

史劇をやっていると、表現方法が現代の人々のロマンスよりは、若干鳥肌が立つ面があります。 私もそのようなセリフと行動がちょっとそのようではないかと監督に話したことがありましたが、監督が本当に愛すると、みな鳥肌が立つようなものだと話されましたよ。 私たちも人々がいる時は、そんな風にはせず、いくらタフな男も、いくらぶりっ子の女も自分が愛する人といる時は、他人が見ると鳥肌が立つようにみっともなくて見られたもんじゃないでしょう。そういう話なんですよ。そうした姿をはばかることなく見せるから、見られてしまったようだと感じるはずで。冷静に考えると、私たちもみなそのようにするでしょう。 取り出してみるのは大変だけれど、監督は、そうすることで、ソルジュとホンリの真心がどういうものか正確に伝わると、そのようなお考えだったようです。


映画でホ・ジュノ氏が演じたチャンガンとソルジュの関係を見ると、過去に怨恨があったように見られる。

漠然と推測するに、ソルジュとチャンガンは同じ苦労をして、次の政権へ移ってきた人です。 例えば、ノ・ムヒョン政権から、イ・ミョンバク政権に移ったが、チャンガンは大統領府警護室長で、どんな王が来ようと、武官はそのまま次の政権に移ることができます。 ソルジュの父親や、京営を兄に任せたクム・オスの父親は、新しい政権では逆賊として追い込まれたのでしょう。なので以前にはソルジュやチャンガンもみな武官の家であるから、仲が良かったのでしょう。良かったが、互いの関係が変わったのでしょう。 チャンガンが間違ったのではなくて。 それで個人的には仲が良いが、父親の関係上、現政権にある人とは敵のようになったことでしょう。 ソルジュの背景について、観客はきがかりでしょう。 それは若干ややこしいからなのです。 この頃、負褓商と言えば卑しい身分だったのでしょう。 実際のところ。その当時の商売人も身分に基づいており、能力で認められるわけではない時代だから。 他の見方をすればソルジュは商売人というより事業する人です。 若きベンチャー企業の CEO (笑)。


撮影前に神機箭についていろいろ勉強したのか。

基本知識を何か特別に持つ必要はありません。 そのまま知っていることだけが、知っていることで。ソルジュは特に。 ホンリはいろんなことを知っていなければならなくて、チャンガンもいろいろ知っていたでしょう。 映画でもそのようなセリフがあるでしょう。「その新しさというものは、一体何なのか」 と。ソルジュには分からないです。 単にこうしたものがあるからなのか、本当にそんなことがあるのか、何がそうなっているのか。 試験発射する場面も実際に発射しましたし。


撮影中、神機箭の姿を直接見てどうだったか。

珍しかったです。 本当に神機箭が飛んで行くと、炸裂して、一度に 100 発ずつ飛んで行って。 その時当時本当にすごかったのだと思いましたよ。 どれくらいすごかったのかは、事実を確認できなくて。 なぜ消えたか残念で。 西洋より何百年も先んじたというのに、そのまま発達すれば私たちにとってより良い武器の発展になったはずなのに残念です。


最も記憶に残るセリフがあるならば・・・

後半で短く出てくるのですが、世宗の 「荷物は王で、あなたたちはファン・ジニだ」 というセリフ。本当に素敵なセリフです。 本当に。そんなことが良かったと感じたとすれば、よくついて行ったことになるでしょう。 ほぼ 2 時間後にそのセリフが出てくるのに、そのセリフに共感して、素敵なセリフだと感じれば、それは半分は成功したことでしょう。 そうでなければ、これほど幼稚なセリフはないですよね。教訓与えようと特別な言葉は尽きてしまい、このように受け入れることもできますね。 映画はその差であると思います。 ついて行くか、ついて行くことができないかによって、受け入れる感じは、ずいぶんと大きく変わるようですです。


ただ、今回の映画について心配しているようだが。

今回はあまりにも長い期間撮影して、あまりにも苦労が多かったです。 私は何かまたどうせ作品をすれば良いから。 ところが製作費が大きくて、ものすごく緊張しています。 韓国映画はリレーのような感じがしますよ。 <カン・チョルジュン>、<奴奴奴> の興行以後に韓国映画の興行が若干折れたではないですか。 もう一度 <神機箭> がうまくいって、10 月に <モダンボーイ>、<GO GO 70> と大作にバトンを渡して上手くいってこそ 「韓国映画をちょっと見てみよう」 となるのに、途中でばたんと転ぶと、また暮らしが難しいでしょう。 それで負担が大きくて、監督やスタッフもあまりにも苦労が多かったので、心配が多いです。 途方もなくうまくいくことより、損害さえなければ良いし。 この映画がさげすまされたり、教訓の映画の扱いをうけなければいいですね 。


パートナー チャン・ジン監督と新しい作品の計画はないか。

チャン・ジン監督もこの頃忙しくて、連絡できなかったが、シナリオ集を出して、演劇レパートリーを書きながら過ごしているようです。 当分は共同作業する計画ないです。


<神機箭> 以後に史劇ドラマの交渉がものすごく入らないだろうか。

(笑) ドラマ史劇はちょっとディテールすることができません。 ドラマも演技も。 史劇の演技というは、最もむっつりした姿がぴったりな感じでしょう。 喜怒哀楽を正確に表現するべきなのに。こうしたことは、リアリティーが出ないようです。エネルギーは届くけれど。


最近は <キムさん漂流記> の撮影中だ。

夜を明かして撮っています。 撮影許可の降りなかったパムソムでも撮りました。 <グェムル> の時も撮影許可が降りなかったのですが、初めて許可がおりました。 許可が出なければすべて CG で表現しなければならなかったのに、幸い許可が降りて撮っています。 冬に撮ることができる映画ではないので、11 月まで撮影する計画だよ。 リョウォンは、分量を別に撮らなければならなくて、早く撮ることができる映画ではありません。


<金さん漂流記> 以後の計画は。

今年は <カン・チョルジュン> と <神機箭> がともに封切りし、今まで休んでました。 休んでもう <金さん漂流記> の撮影入りました。 <神機箭> を撮って 1  ヶ月ほどた休んで <カン・チョルジュン> を撮って、封切って、今まで数ヶ月休みましたよ。


最後にマックスムービー会員へ、秋夕の挨拶をお願いする。

今年は秋夕が短くて、茶礼の儀式を行って墓参りに行くのも大変だから、今年はちょっとやめて映画に代えるのは (笑)。故郷に行けなければ、故郷に行った気持ちになれる <神機箭> と共に秋夕を送っていただけるといいですね (笑)。


 

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[キム・ユジン監督 vs イ・ジュニク監督] 2 人のオールドボーイが夢見る夢
link to CINE21

キム・ユジン監督とイ・ジュニク監督の対談
とーっても長いのですが、ちょっと面白かったです。『あなたは遠いところへ』 の興行成績が思わしくなかったイ・ジュニク監督がボヤいていたり(笑)。史劇って大変よね~みたいな話とか。


▼ 神機箭製作白書
神機箭を凌駕する 神機箭 製作白書 ① - 「神機箭」 映画になるまで
link to movieweek 08/09/01)

神機箭を凌駕する 神機箭 製作白書 ② - 「神機箭」 復元記
link to movieweek 08/09/01)

神機箭を凌駕する 神機箭 製作白書 ③ - 「神機箭」 全国を縫う
link to movieweek 08/09/01)

神機箭を凌駕する 神機箭 製作白書 ④ -  「神機箭」 こうして完成された
link to movieweek 08/09/01)
 


『ヨコヅナ マドンナ』

2008-09-12 23:47:06 | K-Movie Columns


忘れた頃に舞い込んできた葉書は、無欲の勝利(?)なのか、『ヨコヅナ♡マドンナ』 の試写会に当たったので、仕事帰りに駆け込み

駆け込みだったので空いている席は最後列の席しかなく・・・見渡すと女子ばかり、イスが足りなくなるほどの大盛況に驚き。そんなに、ドクファン君のファン?ってわけはないだろうし、チョナン・カン?

『幸福』 の邦題 『ハピネス』 はちとイケテないけれど、この 『ヨコヅナ♡マドンナ』 というカタカナタイトルは雰囲気に合っていて良かったかも。

家で DVD を見た時は、画面がちょっと暗かったせいか、主人公の抱える 「陰」 の部分がやや強く感じられたのですが、スクリーンだとそういう暗さはあまり感じませんでした。

以前見た時は、ドングのアボジ(キム・ユンソク)に気をとられましたが、今回はドングのオンマ(イ・サンア)に涙 してしまいました。

ドクファン君のキレのあるダンスは見ごたえあります(笑)。


何度も見たいと思える作品にはなかなか出会えないのですが、この作品は、ストーリーもかっちりできていて、登場キャラは楽しいし、演者は文句なしだし、また見たいと思いました。

つい最近亡くなられたイ・オン。とても良い役を演じていたのに残念です。

明日(9月13日)から、むちっとキュートにロードショーです


       

                     link to Official HP 

 


インタビュー記事 IV   [FILM 2.0]

2008-09-08 22:59:18 | Suda on J.J.Y.


映画 『神機箭』の公開初週末の興行は、先週末の先行上映込みで観客動員1位、100万突破で、かろうじて大作の面目を果たしたようです。ぶっちぎりにはならないだろうと思ってましたが、ハリウッド作品が並んでいるので、ちょっと苦戦というべきか、健闘しているというべきか(笑)。

ソウル市長さんまでが劇場に駆けつけて援護射撃いただいたようで、興行成績に反映されるのかどうかわかりませんが、とりあえず 1 ヵ月後はやっているかなぁと、私はそればかりが気になる・・・



 FILM 2.0  People Starbox  link to

心を空っぽにして力を抜くと自然になったよ

       

チョン・ジェヨンが初めて史劇に出演した。 その上、刃を振り回して爆薬をさく烈させるなど、これまで演じてみたこともない多様な役割をする。 それと同時に普段と違った演技パターンも見せる。 いつもやってきたことと同じようにやることができないのではないか。

8 月14 日は光復節を控え、大規模ろうそく集会が準備中の日だったし、金曜日から続く3連休の前日でもあった。 三清洞は、ろうそく集会によって道路規制された光化門と、少し早く連休を楽しむために都市を脱出する人々であふれるオリンピック大路を突き抜けてこなければならないチョン・ジェヨンは交通渋滞にはまっていた。しかし、来る途中、ずっと自身を待つスタジオの人々を気遣っていた。到着するやいなや、夕飯も省略して、すぐに衣装を着る。 遅れたので、早く、早く。 でも申し訳ないと思いながら、ビールを買ってくるのは忘れなかった。 話は、やはりビール カンを取りながら始めた。

チョン・ジェヨンはまもなく <神機箭> の封切りを控えている。 朝鮮世宗 30 年に開発された多連発ロケット砲 「神機箭」 を素材にした映画 <神機箭> は大規模な戦争場面が含まれた時代劇だ。 明国の妨害で朝鮮は神機箭開発に窮するが、世宗は火薬製造者の息子のソルジュ (チョン・ジェヨン) と貨車開発者の娘のホンリ (ハン・ウンジョン) を通じて、秘密裏に神機箭を製造するようにする。その後、明国は朝鮮の新技術とホンリを武力で奪おうとするが、ソルジュは神機箭でこれらを鎮圧する。

映画は、時を超越した武器を素材にする時代劇らしく規模が大きい。 80 億 (ウォン) という製作費だからというだけでなく、多様なアクションと爆発など、高難易度の場面がたくさん含まれている。 119 回という最近ではめったにない多くの撮影回数だけ見てもわかるように、撮影当時俳優やスタッフらが体験した苦難はだいたい想像できる。

苦労も苦労だったが、チョン・ジェヨンにとっても変わった経験だった。 新人俳優でもない彼が <神機箭> を通じて、これまでやったことのない新しい事を経験した。

「今回の作品では、初めてやってみた事が多いです。 史劇自体もそうで、史劇のセリフ、史劇の衣装とヘアー、刃を使うアクション場面もそうだよ。 そしてこのように長く苦労して撮影したのもおそらく初めてでしょう。」

以前にもチョン・ジェヨンは、<シルミ島>、<トンマッコルへようこそ> のような大規模な映画を撮影したが、<神機箭> と同じ大規模の時代劇は初めてのうえに、昼夜を分けない強行軍のために原因不明の高熱を病むほどであった。 特に最後の戦闘の撮影現場は阿鼻地獄そのものであった。 2 ヶ月かけた撮影は編集によって短縮されたが、苦しかった事は映画の中でもそのまま現われている。 製作費がままならない状況だったので、雨が降る日にも皆撮影現場に集まって雨がやむことを待つほど切迫して撮った。

チョン・ジェヨンは <神機箭> で変身に対する強迫はなかった。 最も関心を寄せた理由は、新しいジャンルに接することができるという点だった。 史劇の演技は初めてだが難しいと考えなかった。 意図的に現代的な感じを生かすこともなかったし、真顔になって史劇トーンで演技する必要も感じなかった。

「当時の庶民の語り口を参考にするのは、普通文学資料だが、当時を伝える資料が全羅道地方ものなどが多いでしょう。 それで現代の全羅道なまりを少し混ぜて、当時の庶民の話し方を類推しましたよ。」

また史劇の典型性も避けた。 すべての事件と人物に関係がある主人公のキャラクターは立体的にならざるをえないだろうが、チョン・ジェヨンが引き受けたソルジュのキャラクターは、多様な性格を要所要所に表わして、全体的なバランスをうまく取った。

今までチャン・ジン監督を中心にしたいわゆる 「チャン・ジン師団」 と共同作業してきた彼としては、キム・ユジン監督との作業も見慣れないことだった。 ところが、むしろ自分の演技スタイルにも変化を与えることができた。

「演技者は自分の心だけではできません。 私は常に私のスタイルのとおり演技をする傾向があったが、<神機箭> を通じてそうした部分をちょっと克服したようです。」

演技が上手い俳優の謙虚な話だが、確かに彼は <神機箭> で変わった。 特に目立ったのは、早いセリフ処理能力。多くの事件が早く展開する映画の特性上、場面ごとに感情をこめるよりは、含蓄的な演技が要求された。

「多分私がやってきた映画の中で最も早く演じた映画ではないかと思います(笑)。監督の要求もそれ一つでした。 意図的な演技ではなく、自然な演技を望んでいたのでしょう。 時間をかけて思い通りにすべてすれば、誰でも演技ができるでしょう?」

チョン・ジェヨンは、映画において演出の比重を 70% だと考える。 演技者とスタッフが残りの 30 %を満たす。  演劇が俳優の芸術ならば、映画は監督の芸術だ。 そのために俳優は、映画のたびに監督が要求する繊細な要求までみな受け入れなければならない。

「短い時間の中で全てのものを見せる含蓄的な表現をしながら、自然な演技を通して緊張と弛緩を行き来するのはもちろんで、同時に発音もきちんとして、表情も余裕があるように…完ぺき主義者監督に会うと、本当に死ぬんです。」

だがチョン・ジェヨンは <神機箭> を通じて、これまで知らなかった新しい事を習得した。 クールでさっぱりとした演技、着飾らず、苦心せずに、普段の自分の姿と違った部分も自然に映画の中に溶かすことができる演技だという。

「<神機箭> の後に <カン・チョルジュン:公共の敵1-1> を撮影したが、キム・ユジン監督に習った方式でクールにぷつんと投げるように演技したら、カン・ウソク監督は違う注文をしなかったんですよ。 その方法が受け入れられたということでしょう (笑)。」

<神機箭> は娯楽性を強調した時代劇だ。 俳優の役割が小さくなったわけではないが、他の作品に比べて力を抜くことはできた。 感情を合間合間で表わすことより、事件と事件を連結することにに比重を置いたし、小さな感情を少しずつ積んで、最後まで引っ張っていく。 <神機箭> でこれまで積み重ねたチョン・ジェヨンのニュアンスが全く見られないことではないが、浮び上がることもない。 俳優が与えることができる面白味より、映画という大きい枠組みで俳優の役割を探した。 心を無にしたためだろう。

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あとは・・・民族主義的色彩の濃さをチクリとやった記事もちょっと面白いです。というよりこのブラックな挿絵↓に笑ってしまった(笑っちゃいけないけど)。映画を観てないけど、個人的には、ちょっと同感、ふむふむと思いつつ。でも、以前も書いたけど、このテーマは、比較的大作といわれる作品には付きものじゃないでしょうかね~。『神機箭』 だけをイジメないでよね~と。

コチラ、
  FILM 2.0 「神機箭とゴム鉄砲遊び」 link to)

        



インタビュー記事 III  [Movieweek]

2008-09-04 02:27:47 | Suda on J.J.Y.


本日ようやく 『神機箭』 の公開日を迎えました~。
ずいぶん待たせてもらいましたが、いざ公開となっても見に行けないのは残念ですが。
まだ史劇ブームはまだ衰えていないようですから、是非日本でも公開して~と願うばかりです。

 

 

Movieweek の記事 ( link to) いつもどおり私流訳です、あしからず。
Movieweek の動画 ( link to)

*記事内、ハン・ウンジョンのインタビューはカットしています(笑)。


チョン・ジェヨン&ハン・ウンジョン、「ひっそりと目でやりとりし激しく演技する」

歴史に埋もれていた世界最初ロケット火砲 「神機箭」 が映画で完成された。 隠された歴史の中には驚くべき威力を持った神機箭があり、神機箭を作った人々の話がある。 上品ながら同時に愉快さを失わない架空の話を導いた二人、チョン・ジェヨンとハン・ウンジョンに会った。 ひそやかに目でやりとりする二人は <神機箭> の中で激しく演技した。

チョン・ジェヨン●●根気よく努力してぶつかって●●

チョン・ジェヨンはキム・ユジン監督を信じた。 <ワイルドカード> は既存の刑事物とは出来ばえが違った。 <約束> も既存のメローとは違った。 本来史劇が好きでなかった彼が一度もやってみたことのない史劇 <神機箭> を選択したのは、そのような理由であった。 大衆の難しさを誰よりよく分かるので、「短所より長所が多い」映画を選択したのはあまりにも当然だった。

「ソルジュは色々な面でこれまで私がやってきたキャラクターと大いに違う。これほどセリフを早くまわしてもいいのかと思うほど呼吸が早かった。オーバーなのではないかという心配もあったし。 だがこの映画が流れるリズムでソルジュという人物が当然しなければならない役割だった。」

途中、途中で、映画を楽しくするコミック要素も、いつものチョン・ジェヨン式コメディーとは違う。 以前に演じたコメディーが無愛想にぷつんと投げる形だったら、今度はほとんどスラップスティックコメディーに近いだろう。からだを忙しく動かしている。 顔の筋肉がブルブル震えるほど鋭敏な表情も出てくる。 だが人物を誇張させたり流れを飛ばすようにはしない。 史劇であったため、そして他の場面で、威厳のある面を合わせながら狡猾なソルジュの姿が完成されるというのが分かった。

「一番最初に監督が望んでいる流れを理解しなければならなかった。 この場面で果たしてソルジュはどんな感じであろうかと悩んだ。 もし観客がソルジュを、<神機箭> を無視するならば、それは作る人が流れを理解していなかったということになるのではないか。」

衣装もヘアースタイルも慣れなかった。 春夏秋冬の四季を通じて、全国を縫って撮影したし、激しいアクションを消化した。 ある日は撮影が中断されるほど激しい高熱に苦しめられることもあった。 以前とは違った演技に自ら疑問に感じることもあった。 だが彼は流れを読んだ。 いつも通りにはできないということを分かっていた。 俳優が、真実というものをもっと堅く信じなければならなかった。 心より真剣に演技しなければ観客がその心を感じることができないことをソルジュをを通じて証明しなければならなかった。

「結局、演技というものは、舞台でもスクリーンでも、どれほど(その人物を)生きようと努力するかが問題であるようだ。 いくらディレクションが正確であっても、俳優が正確に演技することはできない。何かが欠けている感は拭えない。 演出が要求する感覚に、プラスアルファで私が消化して、近づけるように接するように表現しなければならない。 その人物を生きようと努力しなければならないということだ。」

世の中は大きい舞台で、彼はその舞台の上で瞬間瞬間を演技している。 日常のすべてが彼のモデルであり、作品をする瞬間も、結局はチョン・ジェヨンという俳優のトレーニング過程にすぎない。 自分の分野ではないから、つくづくと眺めるのだ。 休むことなく駆け回るのは、単純に彼を求める作品があるからというだけではない。 最近の彼はますます宿題が増える気分だ。 端役で主演で、シーンが一つ二つ増えると、背負っている責任も少しずつ増えていく。

「良い俳優は良い目を持たなければならない。 それがうまくできないから、一生戦いである。 私たちの監督も同じで。 初めて撮ったアクションシーン、CG作業が必要な撮影なのに、専門家に最大限任せるものの、自分の頭の中に描き出した場面をそのまま抜き取ったよ。「どこそこだけが良かったよ」という映画は困る。 各々が明確に完ぺきでなくても「和」が良い映画が必要だ。 <神機箭> がそうだ。 ドラマを導くために、話に壮大な心をこめた入れた映画だ。」

以前 <ガン&トークス> でちょうど注目され始める頃、彼は演技上手くする俳優と評価されたかった。そしてその目標は今でも同じだ。今後も同じだ。

「今は良く言ってくれるが、このまま何年間停滞すると明らかに「あの時は上手だった…」ということになる。 演技力が空からぽとんと落ちるのか? それは違う。 演技が上手だというのは世の中を見る目、作品を選択する目が良いということだ。 どんな作品を選択して、どんな演技をして、観客が真っ青にならないほどの鮮度を維持するかが結局長く演技するカギになるだろう。 最上の鮮度を維持するよりは、ある程度の鮮度を維持しながら、また他の包装をすることだ。」

チョン・ジェヨンはいつも変奏を繰り返してきた。 それは俳優としての鮮度を維持しながら、ますます増える宿題を消化する彼のやり方だ。 正しい、枠にはまった人物は止める。 だからといって、ふらついているような人物をわざわざ探すのではない。 好みというより、それが今の世の中に合うリアリティーであるためだ。

「以前には典型的な演技が通じた。 人々はマナー良くて素晴らしい俳優を見ながら、ふと目覚めた。 あたかも原始人が、それまで分からなかったことを見て悟るように。 そのようなある日ジェームズ・ディーンという、ふらついている俳優が 1 人登場したが、これがとても素晴らしいというわけだ。 その時からはこれがリアリティーとなる。 変わるということだ。 今の我が国も同じだ。 「この程度ならなんとかなるだろう」 ではとんでもない。 さらにディテールに凝らなければならなくて、細心にならなければならない。 大衆の目はますます高くなっている。」

オリンピック代表チームを熱情的に応援するのを見て、「私は何をしているか」 と反省を先にする俳優がチョン・ジェヨンだ。 俳優は運が7割、努力が3割だと言うが、努力なしでは絶対に良い俳優になれないことを確信する俳優もまたチョン・ジェヨンだ。 その俳優チョン・ジェヨンが <神機箭> で自らを評価した。 成績表を公開するところではないが、なんだか満足な点数を得たような剛健な表情だ。

イ・ユジン記者


 


『TOKYO!』

2008-09-03 23:47:58 | Cinema な時間


噂の『TOKYO!』を観てきました。個性豊かなフランス、韓国の監督3人の競演。

ある意味予想どおりでもあり、これが TOKYO?と思うこともあり。ポイントは 「東京」 でなく「TOKYO」 かなぁと。


<Interior Design>
監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:藤谷文子、加瀬亮、 伊藤歩、大森南朋、妻夫木聡

『恋愛睡眠のすすめ』で、すっかり監督の催眠術にかかり、気が付いたらエンドロール、感想も書けないほど熟睡(笑)だったという経験から、シュールなんだろうなぁと思ったら、やはりシュールでした。

都会に居場所を見つけるというストーリーは、都会に住む人々の不安な心理をよく表していたと思うし、シュールだけど、浮いてなかったところが良かったなぁと思いました。原作はコミックなのですね。3 作の中ではこれが一番スキかな~。キャスティングも良かったのではないでしょうかね~。



<MERDE>
監督:レオス・カラックス
出演:ドゥニ・ラヴァン、ジャン=フランソワ・バルメール、石橋蓮司

『ポンヌフの恋人』 でボロ布を纏っていたルンペン(ドゥニ・ラヴァン)が、なぜかスーツを着た怪人になってる~と、この時点で大笑い  してしまいました。

意味不明なメルド語→フランス語→日本語への通訳で、かなり時間かせぎをしていたかも(笑)。メッセージ性が強いというのはわかるけど、やはり奇抜。怪人はなぜ素っ裸で寝るの?とか、メルド語を理解する人は何者?とか次から次へと疑問が出てきますが、ドン引きと笑いが紙一重でした。

片目がつぶれた怪人メルド、『ポンヌフ~』 でもジュリエット・ビノシュが目 の奇病を患っていたかと。「目」 にこだわりがあるのでしょうか。



<Shaking Tokyo>
監督:ポン・ジュノ
出演:香川照之、蒼井優、竹中直人

ディテール(細部)にこだわるポン・ジュノ監督の緻密なディレクションは、ポン・テールと言われているそうですが、それは香川照之の一挙手一投足によく表れていたと思います。ストーリーもよく練られていて、香川照之の演技力に大きく依存しているものの、彼の持つキャラとよくかみ合っているように思えました。

でも、蒼井優ちゃんの住む代沢 3 丁目(?)にあんな坂はありません。東京ではない、ウチの近所で撮影されたようですが。ディテールにこだわっているのか、いないのか(笑)。

「ひきこもり」 は今やグローバルイシューだし、「地震」 で Shaking しているのは日本全国だし、はたしてこの 2 つのエレメントが 「東京」 の代名詞なのか、ちと疑問でしたが・・・

 


3 人に共通しているのは、頭の中にある観念的な TOKYO を吐き出したという感じでしょうか。ガイジンの目を通してみた TOKYO ですから、そこはいたし方ないというか、「これぞ東京」 だと合点がいくものは見当たらなかったかな~。視点や素材は面白いと思いましたが。

『パリところどころ』 とか 『パリ、ジュテーム』 のように、人間が街の中に溶け込んだ風景が乏しくて、そうした印象も薄く、こうしたパリものとは明らかに違う都市オムニバスでした。

3 作の中で 「何じゃ、これ?」 と言わしめたのはやっぱり <MERDE> でしょうけれど、怪人のスーツの色が鮮やかな緑で、あの色彩感覚が面白いとか、菊の花がちりばめられた地下で素っ裸で寝ている構図の美的感覚がアジアにはないとか、友人がツッコミまくり、今日の昼休みはメルド談義で盛り上がりました(爆)。

カラックスは、どうして俺の作品が最後じゃないんだ とご不満だったらしいですが、「次はニューヨークで、メルド in USA」 との字幕を見たとたんに 「もう出てこなくていいよーーー」 とツッコミたくなるので、そこで終わったら、観客の後味が悪いことこのうえなく、ポン・ジュノ作品が最後でよかったです(笑)。

 

 


インタビュー記事 II

2008-09-03 03:38:24 | Suda on J.J.Y.


『神機箭』 は週末すでに有料試写会という名の先行上映が始まっていて、多数の観客を動員したようで、もう実質公開されたも同然のような気もしないでもありませんが。

Newsen のインタビュー記事 3 本 (翻訳機+私流訳です、あしからず) 

「映画市場が難しくて俳優がドラマ出演? 90%誤報」
(インタビュー①)
( link to [Newsen 2008/09/01])

        

危機に陥った大韓民国を本当に助けてくれそうな、頼もしく凛々しい男がいる。その場で馬に乗って刀を振り回さずとも、彼のするどい目つきと、一言二言の言葉だけでも十分に相手を制圧して、敵将をひざまずかせるようだ。

前作で見せてくれた、鋭くて冷徹だったり、あるいはどこか不足しているように見せる彼ではない。 性格、笑い声、戦い、女にかける作業まで豪快で、 何ひとつぬかりのない映画 <神機箭> の本物の男ソルジュで、映画俳優チョン・ジェヨンが観客の前に出た。

「映画 <神機箭> のシナリオを読み演技をしながら感じたのは、私がこれまでやってきた配役の中で、最も多くのものが入っている包括的な人物だと紹介できます。 男らしくてリーダーシップもあって、悪い面があるとすれば酒と女が好きな面でしょう。性格は気さくだが、冷徹で優れた判断力を持っています。 反面、融通がきかない部分もあります。すべての部分が完ぺきではない普通の人々の中にひとりでしょう。 もちろん平凡な人がソルジュのように、戦いに長けてることはないでしょう。(笑)。一言でソルジュは、豪傑のようなスタイルの人物ということができます」

9月4日公開予定の映画 <神機箭> のマスコミ試写会の際、出演俳優ホ・ジュノが民族主義と関連した発言で、世間の関心を受けたことがある。 映画の中心に立った俳優立場で見た神機箭と民族主義はどんな関数関係があるということだろうか。

「ホ・ジュノ兄が試写会の時に述べたことは、私たちの映画が「民族主義」というタイトルを付けて、けなされなければ良いのにという話だったでしょう。もちろん映画 <神機箭> では、民族主義の部分に触れていますが、主題は違います。映画の内容の初めてと終わりは、時代的な状況のためにそうして外に出て行くことができなかったドラマであるにすぎず、国民がみんな固く結束して悪をはねのけるような話ではありません。重ねて言いますが、戦争を起こして残るものを奪おうというのでなく、私たちのものを守ろうという内容でした」

映画に関する話が始まるや、彼の目つきが再びするどくなった。

「率直に申し上げて、こういうことを強要してはいけないが、<神機箭> のような映画がたくさん作られたらいいですね。 オリンピックに出場して金メダル取るのと同じ論理と考えます。 国家の代表選手たちがなぜオリンピックに参加するのでしょうか? 国家の地位をより高めるために体系的に用意されたシステムでないですか? 選手たちがオリンピックに出場して、それを見る国民がみな幸せに感じて、またそれを自然に受け入れています。 結局オリンピックも「民族主義」を土台に作られたように、私たちの映画 <神機箭> も同じ筋道と考えればいいと思います」

ややもすると、民族主義を前に出して愛国心を鼓吹させる他の映画とさして違わないという話ももれ聞こえているが。

「どんな映画でも見てつまらない時は、何を真似たかとか二番煎じだとかいう話を聞くはずです。けれど、二番煎じのように見えても実際にそれがおもしろければ、それはまた二番煎じではないでしょう。 これまでの映画の中に <神機箭> が、同じように真似るほどの映画がなかったんですよ。 率直に我が国で作るのが難しい映画です。 民族主義を褒め称えることができる映画が悪いことではないでしょう。 米国では作ってもかまわなくて、韓国では作ってはならないというのは、おかしいでしょ。」

2006 年に、文化財盗掘問題を扱った映画 <マイキャプテン キム・デチュル> に出演したチョン・ジェヨン。文化財に続き、今回はほとんど知られていない大韓民国の武器の歴史を取り出した映画 <神機箭> を全面に立てた映画に出演した。

「率直に言うと、文化財や歴史に関心があって出演したのではありません。でも、独特な雰囲気のある映画でしたよ。あえてそのような映画の中に登場する職業のために作品を選んだわけではなかったです。 映画の中に込められた話が良かったです。 映画 <マイキャプテン キム・デチュル> の場合は、本当に優しくて暖かいシナリオと気に入りました。 シナリオに比べて、思ったより映画がうまく行かず残念だったんですよ」

映画俳優が映画だけに固執せずにドラマに移って出演する理由が、映画市場が難しいためという記事が多いけれど。

「しきりに関連をさせてそんなふうに見られるんです。 映画俳優がドラマに出ているようだが、自然な移動にすぎないでしょう。 あえて映画市場が難しいから出て行くということではありません。 色々な媒体であふれ出る記事のうち 90% が間違っているでしょ。 米国でも、映画、TV ドラマ、演劇といった形で限定されて活動するのです。 我が国は市場が小さくて、自由に移動しつつ、活動しなければならないですね。 またいくら映画がうまくいくといっても、皆色々な方向で行ったり来たりすることができなければなりません。」

これからスクリーンでないブラウン管でも俳優チョン・ジェヨンの姿を見る日を期待してもかまわないだろうか。

「映画に固執するのは特別な理由はないです。 ずっと映画をしているから時間的に余裕がないのです。その間、やってみたかった TV ドラマがあったわけでもありません。 もちろんどうせなら映画を継続したいという欲もあります。やってみたことのない領域に挑戦するのは恐ろしくて、馴染めずに恐ろしいです(笑)。」

 

 「芸能番組出演のキム・スロにもなれなくて、やはり専門家はそれぞれ」
(インタビュー②)
( link to [Newsen 2008/09/01])

           

知っている人はすでに知っているだろうがチョン・ジェヨンは演劇舞台を通じてデビューした。 だが大衆にとっては、演劇より映画の方がもっと強い印象を残しているということは事実だ。 来る 9 月 4 日に公開予定の映画 <神機箭> の作家 (脚本家) は戯曲作家として大きな名声をとどろかしているイ・マニ (이만희) 作家だ。 心をひきつける独特のセリフで定評のあるイ・マニ作家と、そうしたセリフを誰より上手くこなす俳優チョン・ジェヨンとの出会いはまた他のシナジー効果を出すことができないだろうか。

「イ・マニ作家については、以前うわさだけ聞いていたが <神機箭> を通じて初めて会いました。 率直に初めてシナリオをいただいた時は、幼稚なセリフを読みながら 「これをどのようにするだろう?」 と考えたこともあります。 だが読めば読むほど、詩のように感じられる本当に素敵なセリフも多くて、話に品位が感じられて本当に良かったのですよ。この頃はなんでも縮約語にしてしまって、何か一つでも作り出すと喜んで好んで。 もちろん長短所はあるけれど、私たちの映画 <神機箭> から出るセリフでは、味と粋を感じることができると思います。 史劇だが、現代的に解きほぐして、似合うようにお聞きになることができますね」

<神機箭> を契機に俳優チョン・ジェヨンとイ・マニ作家と演劇舞台を通じて遭遇できる日を期待してみてもかまわないだろうか。

「イ・マニ作家とともに戯曲をするならば光栄でしょう。イ・マニ作家は戯曲作品をしないから仕方ないです。 作家は文を書かれることを継続されるだろうが学生たち教えることもあって。私は 2004 年に演じた作品を最後に、これまで演劇をできませんでしたね。はやく機会がきて、また演劇舞台に上がりたいです。」

コミック演技をたくさん見せているのには、特別な理由や本人だけの哲学があるのか。

「私は、自分が演技をしながら常にコメディーをしているとは考えません。 またキャラクター自体が笑わせようと笑わせているのではありません。 ただ人物の形態が笑わせているのでしょう。 コメディー演技にも、笑いの差があります。 普遍的な笑いではないものの差とでもいうのだろうか?」

記者が個人的に面白く見た映画 <知り合いの女> と関連して、質問を投げるやチョン・ジェヨンの目つきはより一層輝いた。

「事実、映画 <知り合いの女> のシナリオを初めて読みながら、トン・チソン(劇中の名前)が電信柱を触れば電気スパークが起きる場面を見た時、これが果たして映画と合うのだろうかと思いました。でも画面で見るから、なかなかすてきでしたよ。 かなり幼稚に見せていましたが、結果的には成功でした。」

これまでずっと映画にだけ没頭してきたチョン・ジェヨン。俳優たちは、映画広報のために必ず芸能番組ではないとしても TV 出演を拒む理由が別にあるのはでないか。

「好みであるようです。芸能番組に出る一番の目的は映画の広報です。それでも TV に出ても観客が映画をさらに多く見るようでもありません。 二番目は個人的に私自身チョン・ジェヨンを知らせることは、もちろんイシューになります。 だが単発で終わってしまうのです。 俳優は演技で知らせるべきでゴシップ性で知らせるのではないと考えます。 考えてみれば、確実に知らせることもないようです。(笑)」

この頃、映画俳優キム・スロがある芸能番組に常に出演して、毎週視聴者たちの目の保養になっている。 ひょっとしてチョン・ジェヨンもそのような夢を見ているのではないか。

「私が出て行くことはないと思います。またその一方で、バラエティー番組を見ると、一人でくすくす笑いながら見ます。私がその場に出て行くと、ぎこちないようです。 この頃、キム・スロがいつも出てくるでしょう。ところがやはり専門家にはならないようです。 ちょっとした話をすることもできず、それほど笑わせることもせず(笑)。そういうのを見ると、やはり自分が上手くできることは別にあるようです。 いたずらに出ると 「お前はコメディアンか」 と言われるし、また、出なければ 「それならなぜ出て行ったか」 と言われるからです。」



「私は俳優にすぎず、無条件に映画を見てくれと哀願する商売人にならないつもり」
(インタビュー③)
( link to [Newsen 2008/09/01])

        


真剣で礼儀正しく見えて、時には相手を緊張させる重いイメージの彼から予想できない軽い冗談と一座を驚かせる程大きく響く磊落な笑い声が飛び出してきた。

「映画 <神機箭> が史劇だと初めて台本を見た時、正直、なじみがありませんでした。「これは、うまくやらなければならないだろう」と漠然とした考えでしたね。 だが実際に映画を撮影しながら、そのような考えがなくなりました。「やはり私たちの監督が映画を本当によく撮るのだな」という気がしましたよ。(笑)」

映画俳優チョン・ジェヨンと映画監督チャン・ジンは切っても切れない間柄と多く認識している。だが映画 <神機箭> で彼はチャン・ジン監督から素早く浮気したのではないかというよく耳にする。

「浮気ではありません。 確かめてみると、チャン・ジン監督と一緒にしなかった作品の方が多いです。 チャン・ジン監督が演出をした映画で主演級で出演したのは 2 つだけでしょう。あとはみなチャン・ジン監督が脚本、製作者で参加した作品だから、あえて一緒にしたということができません。 そのように見ると今回の映画製作会社もKnJ(カン・ウソク監督とチャン・ジン監督が共に設立した会社)だから共同作業したことになります。 でもシナリオにチャン・ジン監督の色が出てこない共に呼吸を合わせたとは言えません・」

俳優チョン・ジェヨンは、チャン・ジン監督との長い縁で「チャン・ジン師団」という別称まで勝ち取った。

「チャン・ジン監督とチョン・ジェヨンという俳優の笑いのコードが合うことのようです。 シナリオの中に出てくる笑いのポイントが、二人ともよく合います。 またチャン・ジン監督の映画の中には悪人がいません。 誰でもみな優しく出てきます。 劇中人物が、どこかとぼけていて若干足りなく見えるそのような色のコメディーがおもしろいです。考え直してみれば若干ファンタジー映画だと言えます。 チャン・ジン監督のそうした部分、そうした指向が私とよく合って共に作品をするのが良いのです。」

チョン・ジェヨンが見たチャン・ジン監督はどんな姿であろうか。

「チャン・ジン監督をそばで見ていると、常に才覚があります。 いつも何かを考えて作り出して勤勉な人でしょう。逆に私はかなり怠けものです(笑)。私は気持ちに従って、大いに変わる性格です。 楽しくなる時もあって憂鬱な時もあって、相手方が私に良い話をすれば、本能的に動いたり。(笑)」

9 月 4 日に公開される映画 <神機箭> をはじめとして秋夕連休を基点に 9 月の韓国映画はもちろんさまざまな映画があふれる。

「映画 <神機箭> の興行に自信があるかと多く質問を受けますが、本当に自信があったらいいですね。9 月に韓国映画がたくさん封切られるのに、私たちの映画をやめても、封切られる韓国映画がどれも自信があったらいいですね。 本当にみなうまくいったらと思うのが私の希望です。 韓国映画、君も私もみなうまくいけば良いでしょう。」

さらに多くの人々が映画に関心を持てるように、もう少し具体的に映画に対する広報をしなければならなくないだろうか。

「本能的に私が嫌いなものがあっても、優れているようなふりをしますよ。もちろん誰かが私に嫌いだとののしっても、それも嫌だけど、優れているふりをするのが本当に嫌いです。インタビューをすると、どうしても俳優は自信にあふれて、私たちの映画はおもしろいからたくさん見ろと自慢するべきだが、私はそれがなぜか偉そうな顔をすることのようできまり悪いです。」

俳優チョン・ジェヨンは自分だけの演技論はもちろん、映画は観客から冷静な評価を受けてこそ映画ということができるという確固たる信念があった。

「映画の広報をする時も、観客らがそのように感じるかもしれないと、話をすることがはばかられます。 映画は観客が判断することであって、広報を通じて見るのではありません。 判断を観客らに任せようと作るんです。 評価を受けてこそ映画であり、そうでなければ所蔵品でしょう。 私たちの映画を見てくれと、無条件に広報するのはバラエティー番組で面白味を追求するためにするのに、時々はどうすることも出来なくて残念な時があります。 映画は個人的な好みです。 俳優の立場では映画を撮る時、 「無条件にこの映画は観客数何千万人が観るに値する映画だ」 と考えるのは俳優の中にだけとどめておくべきで強要できるのではないです」

 最後にチョン・ジェヨンは映画俳優として持たなければならない所信に対しても強くアピールした。

「映画俳優は俳優にすぎず商売人ではありません。「韓国映画をたくさん見なくては、あなた方は賢くなれません」 と話すのは 「本をたくさん読まなければ賢くなれません」 とは違った話でしょう。 本をたくさん読むからと言って死んだ出版社が生き返るのではないでしょう。 本を書いた作家は金を儲けたくて本を出すわけでもないでしょう。 だが映画をたくさん見てくれということも、ややもすると映画関係者らがお金をさらに儲けられるようにしてくれと哀願するように見えることもできますね。 映画は監督によって作られ、私は俳優として最善を尽くしたから冷静な判断を待っています。 どうせなら良い評価をいただけたら良いという風を伝えたいです。これは絶対格好つけているのでもなく、お金をたくさん儲けるようにしてくれと哀願することでもなくて、皆そのように受け入れなければならないでしょうに。(笑)」

チョン・ジェヨン、彼の話法には相手をひきつけるそれだけの力があった。 だが、上品な語り口と時々もれる笑い声だけで彼の魅力をすべて表現するには足りなかった。自分自身に対する信頼と演技に対する情熱でぎっしり埋まった彼が信頼感で近づいた。 明らかに観客やはりスクリーンを通じて、チョン・ジェヨンの気勢を受け取ることができることには十分に確信が持てる。