なんだか昨日見た『やさしくキスをして』と、どこか通じるような内容の映画を選んでしまった。どうも私の気分が、こういう選択をしてしまう気分らしい。
『愛をつづる詩』(2004年)が『やさしくキスをして』と通じるところというのは、人物設定が似ている点である。女性はカトリック教徒の白人アイリッシュ、男性はモスリムの有色人種で祖国を捨てて先進国に移り住んでいる、という設定。この作品でも、男女間に横たわる、宗教的、文化的な対立と受容がテーマのひとつのようだ。
[あらすじ]
分子生物学者として世界を飛び回る“彼女”(ジョアン・アレン)は、夫との結婚生活がすでに修復不可能な状態に陥っている。ある日、パーティで出会ったレバノン人の“彼”(サイモン・アブカリアン)と激しい恋に落ちる。“彼”は外科医だったが祖国に幻滅して国を捨て、今はコックとして働いているが、異国でうける扱いに自分自身が満たされない日々を送る。
『愛をつづる詩』のセリフは、そのタイトルどおり驚くほどポエム・・・ 「秘すれば花」に象徴されるアジア的感性からはちょっとくすぐったいというか、恥ずかしくなるようなセリフが、次から次への滝のように男の口からも、女の口からも流れ出てくる。流麗で、語彙が豊かな詩的表現がだんだん心地よくなったりもする。
監督サリー・ポッターが脚本も手がけているが、セリフを韻文に仕立てあげているそうだ。セリフで韻を踏んでいるため心地よく聞こえるのだ。ただし、言語は英語なので、字幕で韻文を味わうには限界があるのが残念。
この作品では、男性が異国で異邦人として生きる苦痛に耐えられなくなるのだが、女性は科学者らしくあくまでも「個」を主張し、「個」としての "彼" を受け入れ、愛するところがステキ。
「You are the only one.」 「あなたしかいない」と字幕にはあったが、もちろん "彼女" にとって "彼" しかいないのだろうけど、「あなた(という存在)は1人しかいない」というニュアンスの方が彼女らしい気がした。
原題は『YES』。邦題の『愛をつづる詩』とはかけ離れている。エンディングで、「YES」の文字が現れるのだが、何が「YES」なのだろうかと、初めからまた振り返りたくなるようなそんな作品である。
(Image source: amazon)
『やさしくキスをして』(2004年 監督:ケン・ローチ)の激甘タイトルを見て、どれだけ甘いかちょっと見てみようじゃないの、と思って借りてみた。
[あらすじ]
場所は、スコットランド・グラスゴー。カトリックの高校で音楽教師をするアイルランド女性ロシーン(エヴァ・バーシッスル)は、パキスタン移民二世の女子生徒タハラの兄カシム(アッタ・ヤクブ)と出会い恋に落ちる。しかし、敬虔なイスラム教徒の家庭に育ったカシムは、これまで両親が敷いたレールに乗り生きてきたため、どこか家族の絆やイスラム教徒のコミュニティという呪縛から逃れたいと感じていた。一方、ロシーンは、カシムと同棲していることが教会の司教の勘気に触れ、高校を追い出されることになる。カシムには親が決めた婚約者がおり、それを知ったロシーンとぶつかる。
イスラム教徒とカトリック教徒という宗教的な対峙 。西欧と非西欧の人種的・文化的受容度のギャップ
。家族・コミュニティの呪縛
。
男女間では、これらの要素がきわだって障害となるということは、理解しやすい。自分が立っている、生きている世界は一体どこなのだろうかと、この主人公2人の悩みは、シンプルだけどユニバーサル(世界共通)なのではないかとふと思った。
自分の生息地はここからここまでと境界線をひいて、その中で生きることの方が容易いではないか。ところが、やはり人間はどこかで境界線をひきたくないと思っている。ひとたび境界線をひいてしまうと、境界線の向こうにあるものが見えなくなったり、聞こえなくなったりすることが怖いから 。
いみじくも、映画の冒頭でタハラが他の生徒達の前でスピーチを行っている場面で、「偏見を脱ぎ捨てよう」と語りかけている。(タハラもまた、親の敷くレールを逸脱して、自分の道を歩もうとする。)これが、この作品を端的にあらわしているように思う。偏見とは単純に差別をさすのではなくて、「こうでなくてはならない」、「こうあるべき」、「こうすべき」、「こうに決まってる」という固定観念に固執することではないだろうか。
で、激甘だったかというと・・・ どうかな・・・
情事シーン
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(Image source: innolife)
『オー!マイDJ』(2004年 監督:キム・ジンミン)にはまったく期待してなかったのに、とても後味がよくて、個人的には結構好きだわ。イ・ウンジュが可愛いのなんのって・・・彼女をスクリーンでもっと見たかったなぁ
[あらすじ]
視覚障害を持つチェ・ギョンウ(イ・ウンジュ)は、子供の頃に、UFOが飛来したときたった1度だけ目が見えて父親の顔を見たことがある。そんな彼女は、失恋の痛手を癒すためUFOが出現したという田舎町に移り住む。家庭相談所で働くギョンウは毎晩終車バスに乗って帰るが、そのバスで流れるラジオ放送がお気に入り。
そのバスの運転手がパク・サンヒョン(イ・ボムス)。ただ、このラジオ番組は、サンヒョンが自分で録音して作っているニセラジオ番組だった。
バスの中で出会い、移り住んだ町でもギョンウはサンヒョンと会うのだが、サンヒョンが咄嗟に嘘をつき、ギョンウは、バスの運転手と町で会ったサンヒョンが同一人物とは気づかない。
こんな平凡な2人なのだが、人物設定が面白い。ギョンウは視覚障害を持つのにUFOを信じているし、恋人にふられたことに実はとても傷ついているのが、常に「自立」していたいと願っている。サンヒョンは、平凡なバスの運転手である自分にどこか自信が持てず、昼の顔とは違うニセDJ を演じることで、自分を解放している。
この2人は、たぶん求めているものは同じだったりする。頼ったり頼られたりする人、そばに居てくれるだけで幸せを感じられるような人を求めている。人間だったら誰しもが求めるものだからこそ、なんだかちょっと泣ける のだけど、泣かせるように仕込んでいないところが憎い・・・
2人のお互いの心がだんだん溶けていく過程が、コミカルだけど自然。この映画の原題は『アンニョン!UFO』。UFOなんていまどき使えるとは思えないようなスパイス的小道具が、結構効いてて、ちっとも嫌みがない。イ・ボムスは、うだつのあがらないが心優しく憎めない役どころは、うってつけというか上手い。もちろん、イ・ウンジュは「愛しい女」ぶりは、憧れだわ
余談ながらイ・ボムスは、インウ(イ・ビョンホン)の大学時代の友人役で、『バンジージャンプする』にも友情出演している。
この作品、見たかったのに見逃していたことを思い出した。
20代の新進女優から80代の大ベテラン女優まで、フランスを代表する8人の女優が競演したことで話題になった。制作2002年、監督フランソワ・オゾン。
フランス映画はあまり観ていないのでほとんど語れない。その割には、私がこれまで観た映画の中で好きな映画の5本の指にはいるのが、カトリーヌ・ドヌーブ主演『インドシナ』(1992年)。若い頃の彼女もとても美しいが、歳をとっても艶やかなドヌーブが好き
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さて、この作品、これってミュージカル映画だったの? カトリーヌ・ドヌーブだって歌って踊っているし・・・ 映画というより、舞台を意識したような演出。
雪の日の朝、8人の女たちが、ある家に集まる。そこで、女主人(カトリーヌ・ドヌーブ)の夫が部屋で殺されていることをメイドが発見する・・・ 雪に閉ざされて警察にも連絡がとれない。一体誰が彼を殺したのか
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8人の女たち、それぞれが抱える「女の人生」が暴かれていくのだけど、作品の中では10代から80代まで、女といっても年齢層は幅広いのに、お互い言いたいことを言い合って、傷つけ合ったり理解し合ったり・・・
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言いたいことを言い合う女たちの迫力は、
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出演者が歌って踊っているのも、音楽の力を借りて、このストーリーを上手く構成しているような気がした。個人的には結構楽しめた作品
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(Image source: cinecine)
クァク・キョンテク監督は不思議。この作品以外は、『友よ~チング~』『タイフーン』しか観てないけど。慶尚道出身の監督は、この地方へのこだわりを見せ、この作品では、都会にはない良い意味での田舎くささを十分堪能できる。
トンケとは、野良犬、糞犬、駄犬の意味。このトンケと呼ばれる男にチョン・ウソン。このキャスティングの意外性イコールこの作品の話題性なんだけど、あんなに眼力があり、顔もキリリとして、背のスラっとしたトンケってあるの
クァク・キョンテク監督自ら、自分の作品へのチョン・ウソンssi の出演を熱望していたそうで、それが実現した作品だそうな。でも、この作品で、チョン・ウソンssi を使わなくても良かったような、そんな感じがする。
チョン・ウソンssi が自分のイメージを払拭しようと必死 に「演技」を「演技」しているようで、そんなに無理しなくても・・・ と、観ている方はシラけてしまった。刑務所内で、トンケが宿敵とパンツ一丁で決闘する場面が見せ場なのだけど、最初の構想では、素っ裸の決闘だったらしい・・・。パンツ一丁でも素っ裸でもいいのだけど、トンケの気合いが入りすぎていて観ている方は辛い。それが計算づくだとしたら、はめられたのかも
。
前半、30歳のチョン・ウソンssi が、高校2年生を演じるというのも無理がある。韓国映画では、時々、こうした無理やりな年齢設定が、作品を台無しにすることがある。どんなに外貌を変えても、年齢が刻む表情、物腰、からだつきは、演技力だけでカバーできないことがあり、却って単なる若作りのオッサンを強調 してしまう。
この映画、トンケはさておき、トンケのお父さん役を演じたキム・ガプスが良かった。自ら劇団を主宰する演技派として定評があるそうだ。親子(父と息子)の関係がこの作品のテーマでもあり、トンケを温かく見守り深い愛情にあふれるお父さんは、無理することなく作品の中にしっくりはまっていたことが、余計にトンケのオーバーアクションを対比させてしまっていたのかもしれない。
よくよく振り返ると、この作品の脚本、ストーリーは面白いし、良かったのだ。
でも、なぜか素直に良かったと言えないのはウエヨォ~
[2003年制作]
監督はホン・サンス。この作品は、2004年カンヌ国際映画祭コンペティション出品作品。翌年も連続して、ホン・サンス監督の『映画物語(劇場前)』はカンヌ出品、とヨーロッパでは評価が高いらしい。監督自身、アメリカ(カリフォルニア・シカゴ)留学経験、フランス(パリ)滞在経験を活かして、欧米的エッセンス を韓国映画にちりばめているようにも思われる。
酒とおしゃべりとセックスを軸に、大学の美術講師ムノ(ユ・ジテ)、アメリカ帰りの映画監督ホンジュン(キム・テウ)、この2人と付き合うソナ(ソン・ヒョナ)の、微妙な三角関係を描く。
ムノとホンジュンが久しぶりに再会するところから、話は始まる。7年前に2人と付き合っていた女ソナの話題で盛り上がり、2人してソナを訪ねる。2人が突然現われ、特別驚いた様子も見せず、ソナは2人を受け入れる。
この男2人はソナを巡る恋のライバルなんだろうか?
というより、この3人を結ぶものは、恋愛、恋心なんだろうか?
男2人は真剣なんだか、いい加減なんだか。
男2人を受け入れるソナは、淡白なんだか、寛容なんだか。
3人の間に明確な駆け引きはないのに、女は男2人を翻弄する。
一体、ソナの気持ちはどうなっているの?
と、こんな感じで話が進む。確かにフランス映画風なアンニュイでファジーな男女関係。
エンディングが、あれれ、これで終わりなの・・・
一体この3人、どうなるの? いや、どうもならないか・・・
『女は男の未来だ』は、フランスの詩人ルイ・アラゴンの詩の一節だそうで、監督はこのフレーズが気になって、作品を書き上げたそうだ。仕込んだばかりのプチネタだが、未来は存在しない時間であるから、未来である女も、男の未来も存在しない、つまりこのフレーズは「無」を意味しているとか。
へぇぇ、そういわれるとあの3人の関係だって、「無」なのかもしれない・・・
ムノ役のユ・ジテは、『オールドボーイ』や『美しき野獣』とはまったく違った、ごくごく平凡な男を演じていて、そのギャップが面白い 。
ホンジュン役は、おっ、キム・テウ? 『JSA』では、Brian とともに韓国側の兵士役で出てたよね。彼も『JSA』とは、まったく雰囲気が違ったので、最初は分からなかった。
キム・テウ記者会見の模様はこちら(link to)。
CINE21の記事「韓国映画産業パワー50」(link to)が面白い。
これは、毎年恒例のCINE21による「誰が韓国映画を率いているのか」というアンケート結果に基づく記事で、結果の概要とトレンドはだいたい以下に集約されるようだ。
1. 劇場施設を持ち、豊かな資本を確保している投資・配給会社の興行は堅調。
2. 利益率が落ち込んだ制作会社は、新興の投資会社と提携、市場をにぎわす。
3. 韓流ブームも健在で、俳優も監督も強気。
4. スクリーンクォータ縮小反対運動が、産業界で発言権を持つ。
5. 韓国映画界の視線は海外市場へ向けられている。
韓国映画界に影響力を持つパワー50にランキングされたのは、配給会社・制作会社の代表や監督、俳優。以下、監督/俳優/制作・配給会社別にTOP10をピックアップ。 Director
([] 内は総合順位)
1. [2] カン・ウソク
『韓半島』が7月封切り予定。常に映画界に影響力を持つ監督。
2. [5] パク・チャヌク
「商業的コードを失わない国内唯一のワールドクラス監督」
「彼の存在自体が一つのブランド」
3. [11] イ・ジュニク
2006年上半期は『王の男』で成功。
「韓国ブロックバスターの公式を覆した」
現在アン・ソンギ、パク・チュンフン主演の『ラジオスター』を撮影中。
4. [13] カン・ジェギュ
「韓国映画の危機の毎にホームランを放ってくれた人物。
「一度出れば核爆弾級威力であるが、寡作」
SF映画『X-プロジェクト』進行中。
5. [17] ボン・ジュンホ
『化け物』は今年のカンヌ映画祭へ。
6. [25] チャン・ジン
「映画的才能にビジネス感覚まで取り揃えている」
『ウェルカム・トゥ・トーンマッコル』では原作・脚本担当。
7. [26] イム・グォンテク
企画会社の事情で暗礁に乗り上げていた『千年鶴』を製作中。
8. [37] キム・ギドク
「世界に向けた韓国映画に均衡感覚を与える」
『時間』封切り待ち。
9. [38] チョン・ジヨン
スクリンクォータ監視団共同委員長
10. [44] キム・ジウン
「多作ではないが韓国映画のジャンル開拓に一番信頼がおける」
「スタイリッシュな映像美を持つ」
SF長編映画撮影に入る予定。
カン・ウソク監督は、監督業のみならず、自身の制作会社を所有・経営。その後大手制作会社と提携。映画界の一大勢力を握っているらしい。このCINE21の「韓国映画産業を率いるパワー50人」で1997年から2004年まで8年連続で総合第1位だったが、昨年第2位に。
この監督TOP10は、国際的に評価の高い監督が多いのが特徴。そして当面は、やはり監督の国際的な知名度でマーケティングが進められるのだろう。 Actor
([] 内は総合順位: 9人のみ)
1. [12] チャン・ドンゴン
「最もグローバルな俳優」
2. [18] アン・ソンギ
スクリーンクオーター死守映画人対策委共同委員長。
「彼が動けば、他の俳優たちも走る」
3. [19] ぺ・ヨンジュン
「国内エンターテイメント業界市場の規模を塗り替えた俳優」
「俳優としてキャリア管理が一番徹底的で、事業手腕にも優れる」
4. [29] イ・ヨンエ
「女優として最高順位に入ったイ・ヨンエのパワーも韓流に依存」
5. [30] ムン・グニョン
昨年『ダンサーの純情』で国民の妹シンドロームを引き起こした。
今回のアンケートでも「全国民が愛する国民俳優」
6. [31] ファン・ジョンミン
昨年5作品 に出演。興行でも認知度を一気に引き上げた。
7. [33] ソン・ガンホ
「長い間、精力的に活動する俳優」
「演技と興行を論じようとすれば除くことができない俳優」
『化け物』が今後の彼の地位を決める重要な作品になるはず。
8. [40] イ・ビョンホン
「日本・東南アジア市場を拡大するのに重要な俳優」
9. [41] チェ・ミンシク
ギャラが高いと批判したカン・ウソク監督発言に対して謝罪要求。
海外市場を視野に制作する傾向が高いらしいが、少なくとも日本では、ここにあがった俳優の中でかろうじて知名度で売れるのは四天王の3人とイ・ヨンエだけだろう。もちろん、必ずしも、俳優の認知度だけでは、映画は売れない。売れそうなはずのこの4人の映画の興行実績はいまひとつ。中~小粒クラスの良い演技者はゴロゴロいるけど、絶対的に興行を保証する俳優はいないということか。 Producer&Distributor
([] 内は総合順位)
1. [1] チャ・スンジェ / サイダスFNH 代表
2. [3] キム・ウテク / ショーバックス・メガボックス代表
3. [4] キム・ジュソン / CJエンターテイメント代表
4. [6] チョン・フンタク / IHQ 代表
5. [7] シン・チェミョン / MKピクチャーズ映画製作部門総括社長
6. [8] キム・ドンホ / 釜山国際映画祭執行委員長
7. [10] キム・グァンソブ / ロッテシネマ代表
8. [14] イ・ウン / MKピクチャーズ代表
9. [15] イ・スンゼ / LJフィルム代表
プライムエンターテイメントコンテンツ事業総括代表
10. [16] オ・チョンワン / 映画社春代表
そうそうたる面々なのだろうけど、よくわからない。サイダスはマネジメント事業はもちろんのこと、制作事業部門も抱え、それこそ今もっとも力のある勢力なのだろう。さらに、配給会社と劇場所有会社の力関係でたいていの興行成績が決まるようだ。
韓国映画界は、国内マーケットが小さいわりには、勢力構造が複雑で、競争も激しい。しかし、最近は投資も活発で、人材も豊富で層が厚いことがよくわかる。やはり、底力を感じるなぁ。
K-Movieファンとしては、さて、どうやって、海を越えていくのかが楽しみ・・・
個人的には結構好きな作品
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特に好きな俳優がいるわけでもないけど、キャスティングが完璧
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この3人を軸に話が進むのだけど、老人ホーム兼ラブホテル「メゾン・ド・ヒミコ」を取り巻く人々も、それぞれに味のある存在感があって、やりとりを見ていると楽しい。
ゲイに対する偏見がどうこうとか、そんな社会性を語る話ではなくて、深く、寛容な人間関係を描いた作品。何かを考えさせられるようなおしつけがましさもなくて、ただただ、ちょっと風変わりな登場人物たちの日常を受け入れるだけで、ほっこり
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親と子、男と女、生と死、若さと老い、愛と憎しみ、偏見と理解、社会と個人、欲望と抑制、希望と諦め。そんな対立エレメントが、縦糸、横糸にちりばめられているのに、重苦しくなくて、うざったくもなく、舞台となる海辺の風の吹くまま、物語が流れていく感じがした
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(Image Source: amazon.jp)
WOWOWに加入もしてないのに、WOWOW MAGAZINE 5月号を見たら、「戦う男たちの魅力」という文字が目に入った。
そして、戦う男たちは、国家と戦う男(真田広之『亡国のイージス』)、未来と戦う男(ティモシー・ハットン『5デイズ』)、悪魔と戦う男(キアヌ・リーブス『コンスタンティン』)、そして犯罪組織と戦う男、ソヌ君。
ええっ、『甘い人生』は、ノワール調サスペンス? いつからサスペンスになった?
「どうしてこんなことになったのか」わからないから、サスペンス
うん? 犯罪組織と戦う男? ソヌ君の場合、自分も同じ組織に所属していたわけで、一言で言うと、内輪もめなんだけどなぁ。
じゃ、何を相手に戦っているかと・・・ そこがこの作品の奥深いところ。
ソヌ君が戦っていた相手は何だろうか? と考え出すと止まらないので・・・
もうひとりの戦う男の『亡国のイージス』を見ることに。
昨年8月に公開され、ずいぶんと話題になった。なんといっても魅力のひとつはキャスト。真田広之、中井貴一、佐藤浩一、寺尾聡ら、常にピンで主役を張れるメンバーがこれだけ揃うとは・・・ 真田広之いわく、「自分が演じたのは普通のオヤジ」。でも、こんなタフで気骨のあるオヤジはなかなかいないわ 。
「国家とは何か」・・・日本人は戦後このテの話が苦手。福井晴敏の小説が原作なので土台がしっかりしており、この重いテーマを、ヒューマンドラマの切り口で、最後まできっちりまとまっているところがイイ。妙な、芸術性だとか、意味合いだとか、余計なものが一切ない。漫画っぽいと評されているけど、観終わった後のスッキリ感
は、娯楽(エンターテインメント)になくてはならないものだから、私はこの作品はスキ。
男性ばかりのキャスティングで、工作員役で気になった女性が1人。声を失った役なのでセリフがないし、誰?と思ったら、韓国の女優チェ・ミンソssi。本国でこの映画に対する解釈が日本の再武装と誤解されたため、この作品への出演を決めた彼女に対する風当たりは強かったそうだ。よくぞ出演したという感じ。
何なのこれ
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というのが、この作品を見終わった時の正直な感想
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2005年ベネツィア国際映画祭コンペに緊急出品され、話題になり、同時に評価は真っ二つに分かれたというが、それも納得。
売れっ子スターのビートたけしと、売れない役者北野が、偶然出会うことによって、北野が入り込む錯綜の世界。北野武が2役にいどみ、監督・脚本も担当というから、シュールっぽい仕上がりに違いないと思ったけど、思ったとおりストーリーは現実と幻想が錯綜する
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何しろセリフが少ないのでストーリーの豊かさというよりは、視覚的な演出へのこだわりが複雑かつ重すぎて、セリフとセリフ、シーンとシーンのつながりが、支離滅裂。どの次元で話が進んでいるのかがややこしい
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観客を混乱
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/up.gif)
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世界の KITANO と呼ばれ、さらに芸術性に深みをました作品を世に出さねばと、行き詰まっているようにも取れるし、新境地の開拓とも取れるし・・・ そういう意味では、不思議な作品
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)