「アバウト・アダム」は Brian ペンなら誰もが知っているが、「誰にでも秘密がある」のオリジナル。「誰ひみ」がリメイク版。アダム vs スヒョン
かねがね、いろいろな方のブログでのレビューでも目にしていたけど、正直、ごめんなさい、アダム・・・イケてない・・・。アダムは好青年だけど、個人的にはアダムの目の周り、目の隈が黒くて気になってしまい、まったく色気を感じなかった。
いくら私が Brian ペンだからと言って、ペンの欲目、盲目を差し引いても、アダムはスヒョンほど3姉妹を惹きつけるほどの魅力があるのかどうか・・・アダムの正体
アダムの愛車ジャガーへのアダムのこだわりや愛着は、「誰ひみ」では少ししか語られなかったことと、アダムの家族の話も、姉妹によって話す内容が違うところが、「誰ひみ」にはなかったけど。とにかく、アダムもスヒョンも何者なんだ
という点は共通。
3姉妹設定
3姉妹のキャラ設定が「誰ひみ」と多少異なるのだけど、3姉妹とアダムとの微妙な駆け引きや、時間的にかぶる場面設定はほぼ同じ。三女の設定が「誰ひみ」ミヨンともっとも近かったけど、長女と次女はなんだか病的・・・燃焼系次女
「アバウト・・・」でも「誰ひみ」でも、次女はあれほどアダム or スヒョンの虜になっていたのに、一体どの時点で吹っ切れてしまったの?という疑問は同じ。ま、どちらの次女も「燃焼系」 には違いなく、燃焼後乗り換えたことになるのかな。
エンディング
日本版「誰ひみ」エンディングには、椅子からずり落ちそうになったけど、「アバウト・アダム」のエンディングは、そんな小さくこざっぱりまとめちゃっていいの?という感じ。最後にアダムがカメラ視線を無意味に送り続けるのは何? エンディングには注目していたのだけど、韓国版エンディングが一番しっくりくるわ。
まぁ、個人的には、ツッコミどころ満載で楽しめたけど、お口直しに「誰ひみ」もう1度行かなくっちゃ(爆)・・・
この映画のようにストーリー展開で見せる作品のリメイク版は、キャスティングが変わるだけで、あるいは国や場所の設定が変わるだけで、オリジナルとリメイクの比較はある意味楽しい。でも、妄想は自由だけど、Brian のレットにキム・ヒソンのスカーレットなどは、絶対に見たくないリメイクといえるかな・・・
(ちなみに、レッド・バトラーでなく、レット・バトラーですからぁぁ・・・)
(image source: innolife)
この作品、2004年コリアンシネマウィークで紹介された時は、確か邦題は「火星からの手紙」だったはず。それ以前は、原題「火星に行った男」だった。いつの間に「天国からの手紙」なんて、ベタなタイトルに変わったのか 。韓流シネマフェスティバル 2005 あたりかな・・・。
[あらすじ]
「火星に行く」と言い残してこの世を去った父の言葉を信じているソヒ(キム・ヒソン)は、火星に父宛ての手紙を出し続けていた。彼女に思いを寄せる幼馴染のスンジェ(シン・ハギュン)は、父親の代わりにこっそり返事を書いていた。やがてソヒはソウルの叔母の元に引き取られていった。村に残り郵便配達人になったスンジェは、都会で洗練されたソヒと再会する。ダムに底に沈む田舎町を舞台に、この2人の交流を描く。
とっても、不思議なストーリー。韓流シネフェス 2005 のパンフには「号泣の純愛物語」とあるのだけど、号泣?どこで
? というのが正直な感想。
田舎の純朴な青年スンジェには、とってもイライラさせられた。
純粋だけど、思い込み激しく、鈍感・・・ こういう男性がもっとも苦手なタイプだから。
でもよく考えると、こちらがイライラさせられるぐらい、ハギュンが上手かったってことみたい。
この作品が映画デビューのキム・ミンジュン、彼が観たくてこの作品をレンタルしたようなもの。出番は少ないけど、エリート役もばっちり 。
しかし、なぜ「火星」なのか どこかで説明があるのかと期待したのだけど、どこにもなかった・・・
うーん、ファンタジー映画だったのか・・・。
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『インファナル・アフェア』(I)、『インファナル・アフェア 無間序曲』(II)、『インファナル・アフェア 終曲無間』(III)と、何を思ったか、3部作を一気に観てしまった・・・
でも、一気に観たおかげで、インファナルワールドにどっぷり 浸ることができたし、登場人物の相関関係がややこしいので、それも一気に把握でき、『III』 のエンディングに辿り着くまで不自然さがなかった。
それにしても、豪華キャスト
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映画の公式HPにもあるけど、作品を理解するシャレード(謎解き)が満載。「うん?それは何なの?」と、つっかえたところ、気になったところには、必ずストーリーの伏線が貼ってあったり、台詞にはならない仕込みだったりしていたのね
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『I』 では、事件を追う潜入捜査官ヤン(トニー・レオン)と潜入マフィア ラウ(アンディ・ラウ)の闘争を現実として描いている。『I』 だけでも、かなり完成度が高いと思うのだけど、あの後、ラウはどうするのだろうという、素朴な疑問が、直接的に 『III』 で解決する
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『II』 では、ラウとヤンの若き日にバックデートさせて、『I』 と 『III』 を情緒的に理解するための布石となっている
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『III』 では、ラウとヤンの現実と精神状態を錯綜させて、『I』 をより掘り下げて、いろんな角度から見せている
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作品ごとのレビューでは、『I』 と比べると 『II』 や 『III』 は落ちるようだけど、3部作として全体で観ると、構成力はスゴイなぁと思う
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シム・ウナの代表作「美術館の隣の動物園」(監督:イ・ジョンヒャン)。
映画を観ているという感じがしない、むしろ小説
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[あらすじ]
結婚式ビデオのカメラマンのチュニ(シム・ウナ)は、結婚式でよく会う国会議員の補佐官ソ・インゴン(アン・ソンギ)に片思い。そのチュニの部屋に、チョルス(イ・ソンジェ)が軍休暇を取って恋人タヘを訪ねて来る。タヘの心はすでにチョルスから離れており、すでにその部屋から引っ越していたことを知らなかった。タヘの心を取り戻すことに意欲を燃やすチョルスは、チュニの代わりに滞った家賃を払ったことから、その部屋に居座り、2人の奇妙な10日間の同居が始まる。
チュニは、映画のシナリオを書いているが、チョルスがそれを手伝うことになる。シナリオの主人公はお互いが心に思う、インゴンとタヘ。さて、シナリオのエンディングはどうなるのか・・・
恋人に振られた男と片思いの女が、劇中劇となるシナリオ製作という共同作業を通して、お互いの心に微妙な変化が生まれていく過程が、丁寧かつ自然に描かれている
シム・ウナの役どころは、掃除も料理もできない、だらしない女性なのだけど、彼女の上品さがそんなところも許してしまうようだ。この作品では、「韓国映画史上、もっとも愛らしいキャラクター」と評されたとか。わかるような気がする 。
監督イ・ジョンヒャンは女性、脚本も彼女自身が手がけたもの。シム・ウナが、チュニ役を演じるにあたり、「チュニは監督自身」と語っているように、監督自身のキャラクターを投影させたものらしい(インタビューより)。
イ・ソンジェはどこかで観たことあると思ったら、「氷雨」 に出演していた。ソン・スンホンとキム・ハヌルを取り合う登山家の役で、すごくインパクトがあったわけではないけど、この作品同様、オーバーなリアクションがなく、苦悩を抱える表情が淡々としていて、ちょい渋目の演技が光っていた
と思う。
舞台となった美術館&動物園は、ソウル大公園にあり、映画のとおり散策ができるそうだ。
51本目の韓国映画は「木浦は港だ」(監督:キム・ジフン)。
私の中でこの作品はかなりヒットの韓国映画。
もう、おかしくて、笑いのツボに入ったまま出てこれなくなっちゃった。
[あらすじ]
ギャングの町と知られる木浦(モッポ)で、麻薬ルートの解明のために潜入捜査を行うことになった刑事イ・スチョル(チョ・ジェヒョン)。地元のチンピラ達になじむために涙ぐましい努力をし、やがて有力組織ソンギ組を率いるペク・ソンギ(チャ・インピョ)の片腕となり、このボスと友情を育んでゆくが、さて、捜査の方は・・・
この地方独特の訛でしゃべるソンギ役のチャ・インピョ。こんな正統派イケメンがギャングでいいのかぁと、ツッコミたくなるほどコミカルで面白く、純情な親分を好演 。映画好きで、「猟奇的な彼女」を観ながらいたく感動している場面など、この人を観ているだけで、ついつい吹き出しちゃう
。
スチョル刑事役のチョ・ジェヒョンは、ドラマ「Happy Together」でテプンの妹ムンジュと結婚したチンピラ ピルドゥ役でお馴染みで、キム・ギドク監督「悪い男」では主演。組織にもぐりこみ、ペイペイから、やがてボスに認められてその片腕にまでのし上がり、刑事であることをすっかり忘れてしまいそうになるほどのめり込み、ボスと深い友情関係を結んでいく過程はヒューマンドラマっぽい仕上がり。
ボスの長年の子分で、ボスに目をかけられるスチョルを妬み、ボスを裏切ることになるドゥホ役は、ソン・ビョンホ。この人、先日観た「美しき野獣」で憎き敵役で出演してた。こういう役柄はお手のものなのかしら(失礼?)
一言でくくってしまえば、ただのチンピラ映画なんだけど、 ハートフルなチンピラ映画なんだな(どんな映画だ・・・
)
(image source: innolife)
「美しき野獣」を観てきた。レディースデイの昼間って、激混みなのね。知らなかったぁ~
別々の事件を追っていた、暴れん坊刑事チャン・ドヨンと、地検のエリート検事オ・ジヌが、偶然出会い、共通の敵である闇社会に君臨する男を追い詰めることで、事件が進展するストーリー。
いやー、観終わった後、なんとも言えない不条理感、虚無感が残ってしまった 。映画全体の印象が暗いというのもあるけど、何とかつじつまを合わせたような終わり方は、結局単なる復讐劇でしかなかったのか、と疑問を投げかけたくなる。
そして、この作品、クォン・サンウのファンには申し訳ないけど、主演クォン・サンウでいいのか・・・ ある意味ユ・ジテ主演じゃないかと・・・ なぜなら、その圧倒的な存在感もさることながら、本当の野獣はチャン刑事(クォン・サンウ)じゃなくて、オ検事(ユ・ジテ)だもの
冷静沈着、頑な表情で通す検事役ユ・ジテが、一瞬笑った顔 が頭にこびりついて消えない。
「愛のために泣く 」というこの映画のキャッチコピー。この映画を理解するにはあまり役に立たないような気がする。そういえば、『甘い人生』のキャッチコピー「究極のラブストリー」も、作品の理解を混乱させただけだった。
私の前にいた方々のコメント、「『甘い人生』よりヨカッタわ~」ですとぉぉぉぉ
まぁ、感性は人それぞれですからね~
でも、残念ながらこの映画には、『甘い人生』ほどの仕込みがあるとは思えないのよね~
さて、話は変わるけど、この作品、lotusruby にとって記念すべき50本目の韓国映画(劇場&DVD鑑賞あわせて)となった。
なんだか沢山観たような気がしてたけど、まだまだねぇ~
「僕の彼女を紹介します」(image source: cinematopics.com)
いつでも見ることができると思って見ていない映画って結構たくさんある。「僕の彼女を紹介します」(監督:クァク・ジェヨン)も、その1つだった。タイトルからして、「猟奇的な彼女」の二番煎じっぽいところが、躊躇した理由なんだけど、内容を観てみたら、「猟奇的な彼女」と「ゴースト」を足して2で割ったような印象・・・
やっぱりなぁ
「生まれ変わったら風になりたい」、ミョンウ(チャン・ヒョク)がキョンジン(チョン・ジヒョン)に言うすごくグッ とくる台詞。なのに、後半、この風
がしつこいほど吹きまくるのには、ちとやりすぎの感・・・
こういう作品を素直に楽しめないのは、年をとったからなのかなぁ
「春夏秋冬そして春」 (image source: kimki-duk.jp)
「僕カノ」とは対極にあるようなこの作品「春夏秋冬そして春」(監督:キム・ギドク)。山深い湖に浮かぶ小さな寺では、小さな男の子と、彼を見守る老僧が2人で静かに暮らしている。この無邪気な子供が成長していく過程を、四季の情景に照らし合わせて描いた作品。
登場人物は少なく 、もっと驚くのは台詞が著しく少ない
。ストーリーも非常にシンプル
。どうやって上映時間102分ひっぱったのかと、見終わった後考えてみると、俳優の動きやしぐさ、表情が台詞に代わっていたこと、映像の美しさと豊かさだと、なんとなく気づいた。
こういう作品で心が安らぐようになるのは、やっぱり年をとったせいなのかなぁ
BOX OFFICE No. 1 をひた走る「THE 有頂天ホテル」。
いかにも三谷幸喜らしい、映画というよりは、なんだか舞台を見ているような作品。
豪華出演陣の顔ぶれも、三谷作品には欠かせない役者が勢ぞろい。よくまぁ、これだけ揃えたなぁという感じ・・・
ホテル「アバンティ」を舞台に、新年のカウントダウンパーティを控えた大晦日の夜、ホテル従業員と宿泊客を襲う様々なハプニング&トラブル
次々に発生するハプニング&トラブルは、そこに巻き込まれていく当事者たちの ‘訳アリ’ な人間関係がからみあって、微妙に一連の糸のようにつながっていくところが面白い 。笑いのツボも満載
。
何も深く考える必要もないので、身も心も疲れたら、ちょっと覗いてみる価値ありの作品。
うぷぷ
(image source: uchoten.com)
この数日のスクリーンクォータ制縮小抗議騒動の影響を受けてか、なんとなくアン・ソンギかチェ・ミンシクの映画でも見るか、と思ったら2人が競演している映画「酔画仙」があるじゃない
しかし、タイトルからしてなんだかとっても地味そうだ 。
ま、今日からTSUTAYAは半額キャンペーンだからいいか・・・
[あらすじ]
朝鮮王朝末期、身分の低い家系に生まれながら、宮廷画家にのぼりつめたチャン・スンオプの生涯を描いたもの。チャン・スンオプは実在の人物であるが、その生涯は記録が少なく謎に包まれている。
ある日、街でいじめられている物乞いの少年スンオプ(チェ・ミンシク)は、開化派の学者キム・ビョンムン(アン・ソンギ)に助けられる。スンオプの絵の才能を見出したキムは、スンオプをエリート官僚の家に預け、スンオプは奉公人として働きながら、やがて絵画の実力を発揮していくが、酒と女がなくては絵が描くことができない放蕩者でもある。その神業的な作品で彼は人気を博し、その名声は宮中にも届くほどに・・・そして、やがて時代の波に飲み込まれていく。
思ったとおり、地味だった 。
でも、当時の生活ぶりがとてもリアルに描かれ、風景も美しく、余計なもの、無駄なものがない。劇中、学者キムがスンオプに、「韓国美術の基本は写実性」と諭すところがあるのだが、その言葉通り、この作品の背景には、どれもありのまま自然の姿(海、山、川、木、鳥、花)が映し出されている。
思慮深いインテリ学者キム役のアン・ソンギ、「放蕩者」と「天才」が共存するスンオプ役のチェ・ミンシク、この2人がハマリ役であったことは改めて言うまでもない 。
ちなみにこの作品、趣味人向けであるためか、2002年5月公開当時、観客動員数が伸び悩んでいたが、そこにカンヌ映画祭監督賞受賞(監督:イム・グォンテク)のニュース。結果、ロングランとなり、観客動員数は全国で100万人を記録 。 国内では注目度がいまひとつだったにもかかわらず、海外で高い評価を得て見直された典型的な作品である。こういう作品は、映画人たちに自信を与えるものとなったようだ。
それにしても、なんとタイムリーに抗議活動を後押しするような作品にめぐりあってしまったのだろうか・・・。
この映画、昨年の韓流シネフェスで人気の高かった作品のひとつ。「人生の逆転」はスクリーンで見れたけど、これは見れなかったのでレンタルしてみた。
ちょっとおマヌケなキャラの男2人と、スピード感のある列車アクション 。緩み加減と緊迫感が交互に混ざり合って面白いし、キム・スンウとチャ・スンウォンのキャラ対決(?)も笑いを誘った
。
[あらすじ]
無職でトロい奴と周囲から笑われているボング(キム・スンウ)は、予備軍訓練の帰りに持ち金をはたいて買った使い捨てライターをソウル駅のトイレに置き忘れてしまう。気づいてトイレに戻ってみると、ライターはチンピラのチョルゴン(チャ・スンウォン)が持っている。ボングは、ライターを取り戻すために、チョンゴンを追いかけ、釜山行列車に乗る。一方、チョンゴンは、列車の中で選挙工作時に約束した金を支払うよう国会議員のパクに迫るが、パクは支払いを拒むため、列車をジャックしてしまう。ボングは、チョンゴンの部下にボコボコに殴られても、「ライターを返せ」と執拗に追いかける。ライターは取り戻せるのか?ハイジャックされた列車の運命は?
使い捨て安いライターを執拗に取り戻そうとするボングと、それをトイレで拾ったが意地でも返さないチョルゴン。ライターをめぐる2人の攻防線 を機軸に、列車ハイジャックの話が展開する。
チョルゴン役のチャ・スンウォンは存在感ある俳優で、目鼻立ちの整った外見で真剣に睨まれるとぞっとするほど怖いチンピラ役にもなれるのだけど、このチンピラ役は気取っていながらどこか憎めなく、あまり怖そうじゃないキャラ。「人生の逆転」でもちょっとボンクラな役どころだったキム・スンウだが、そんなトロいボングとユルいチョルゴンのキャラが際立っている 。
ちなみに、この映画、韓国初のトレイン・アクションムービーだそうだ。アクションというよりは、コメディじゃないかと思うのだけど・・・ ははは
「Promise」で気になったニコラス・ツェーが出演しているというので、借りてきた。ジャッキーが久しぶりに香港映画界に戻ってきたという事で話題にもなったけど。邦題の「香港国際警察」っていうのは、ちょっとドーヨっ 国際組織が絡んだストーリーじゃないので、「NEW POLICE STORY」のままでヨカッタのに。
ジャッキーってもう50歳なのね・・・ カンフーアクションは、年齢を感じさせない機敏な動きと、熟練した落ち着き払った動きがミックスされていて、オーバーアクションでなく、見ていて嫌味がなく、さすが という感じ。
[あらすじ]
ゲーム感覚の犯罪集団が銀行を襲撃。香港警察のチャン警部(ジャッキー・チェン)は部下を引き連れて集団のアジトへと向かう。しかし、そこには残忍が罠が仕掛けられており、チャンの部下は全員倒される。自分ひとりだけ生き延びてしまったチャンは、酒浸りの日々を送る。1年後、‘巡査1667’ と称するシウホン(ニコラス・ツェー)が、チャンの相棒として1年前の事件の犯人を捜索するように任命されたとチャンの前に現れ、2人の犯人との戦いが始まる。
相棒だというシウホンの正体がわからないところが、この映画のスパイス が効いているところで、最後にそれが明かされるのだけど・・・。
この映画は、こうした登場人物の描き方、たとえば、犯人の動機、チェンの苦悩、シウホンの存在がゆっくり丁寧に描かれていて、ハリウッド系アクションとは異なる香港人情劇の側面も色濃く出ている。ちょっと仇討ち的なストーリーであることも確か 。
映画館へ行って見たいとは思わなかったけど、見てみると意外とグッ とくる映画。もちろん、Nico ちゃんこと、ニコラス・ツェーはカッコよかったけどね
。
いいかげん「甘い人生」からは卒業したいのだけど、ワンコの口が堅いものだから・・・ しつこいけど、ロンドンからざっくりレビュー Part 2
(以下、引用抜粋文 translated by lotusruby)
「甘い人生」の各紙 Rating (source: Guardian Unlimited)
★★★★☆☆☆☆☆☆ Daily Mail
★★☆☆☆☆☆☆☆☆ Daily Telegraph
★★★★★★☆☆☆☆ Independent
★★★★★★☆☆☆☆ The Guardian
★★★★★★★★☆☆ The Times
★★★★★★★★☆☆ The Express
Rating は各紙かなりバラつきがある。おそらくレビュワーの好みが反映されているのだろう。 「Independent」より
ハリウッド映画がどれほどアクション系アジア映画を模倣しているかということを考えれば、この映画「甘い人生」が、その貸しを返してもらったとしても責めることはできない。プロットはタランティーノ監督、演出はマイケル・マンを思わせる。(中略) 若いチェリストの演奏が、判断基準を鈍らせるところは、「パルプ・フィクション」のジョン・トラボルタのよう。生き埋めにされるところは、「キルビル2」のユマ・サーマンのよう。復讐につき進むソヌがタクシーを拾って乗るところは、「コラテラル」のトム・クルーズ。オリジナルに惑わされなければ、おしゃれでスタイリッシュな映画。
ハリウッド映画をパクッた場面が多いという指摘で、かなり辛口か 。あちこち、パクリ場面があるというのは、どの映画でもよく耳にする話だけど。パクるのは、そこに意味とかインパクトがあるからこそで、パクリだと言われると返って注目してしまう。ソヌがタクシー
に乗り込むところだって、着目したことなかったなぁ。
「The Times」より
「甘い人生」は、驚くほどの流血モノだが、スタイリッシュなデザインと撮影方法によってその程度は緩和されている。(中略) この映画の真の強みは、ビョンホンの変容ぶりである。1分前には、ボスの女に心を奪われかと思うと、次の瞬間には冷酷な殺人者と化すため、観客は彼に釘づけなのである。
Brian に言及しているコメントは初めて見た。やはり、この映画は、どう転んでもこの人の演技にかかっているものね。誰が見てもぶっちぎりのド迫力な演技ってわけじゃないけど、ソヌが徐々に変容していく様子は確かに見応えあるのよね
。
「Film.telegraph」より
映画の序盤は、意外にも、恋人同士がゆっくり互いに傾いていくように、穏やか。しかし、やがて繊細さが、徹底した殺し合いへと変わり、観客は救いようのない血まみれの道で嘔吐する自分自身を見つけることになる。
このコメントは、「甘い人生」のダークな部分を強調しすぎかと・・・
「The Guardian」より
この作品は、激しくかつスタイリッシュな犯罪組織世界の対決モノであり、エディプス的な含み(*註:父親-息子の相克、対立)を持っている。セルジオ・レオーネ監督や、香港アクション映画のジョニー・トー監督やジョン・ウー監督も思わせる。
‘エディプス’ 的な含みって心理学用語なのでよく分からないのだけど、ソヌとカン社長との対立構図 を指しているだろうが、果たしてこの2人、仮にヒスを巡って争ったとして、お互いを決して相容れることのできない存在だったのかは疑問だなぁ
。コミュニケーションすれば修正できるものを、わざわざ暴力で解決しようとして修正不可能にする人間の愚かさの強調だと、キム・ジウン監督が言ってたような気がするけど。
韓国映画に限らず、日本映画においても、他国・地域の観客が見る視点って、国内の視点とはまったく違うものだったり、見当もつかなかったり、それはそれで面白いよなぁ。
(image source: bittersweetlife.co.uk)
チョン・ジュノ主演ということで、日本でも公開されたこの映画、評価は可もなく不可もなくというところだったけど、見ておきたかった。
恋愛歴史活劇なのだが、怨霊退治話でもあるので、韓国版「陰陽師」の感は否めないが、ただ、時代背景が新羅王朝ということで、セットや衣装は見ごたえあり 。もちろん古代を扱うのだから CG はフル活用。
(image source: seachon.net)
[あらすじ]
統一新羅末期、女帝シンジンの世。すでに国は衰退の一途。そんな中、将軍ビハラン(チョン・ジュノ)は騒乱を鎮圧するため戦場へ出かけ、軍功を立てる。しかし、戦いの日々に疲れ始めたビハランは、愛する女性ジャウンビ(キム・ヒョジン)との静かな生活を望む。ビハランの台頭を嫉む王朝内に内紛により、ジャウンビは命を狙われ、逃げまどう山中で土に埋もれた神剣を偶然抜いてしまい、千年前新羅によって滅ぼされた部族の封印された怨念を解き放ってしまう。そして、追い詰められ湖に身を投げたジャウンビにその怨霊が乗り移ってしまう。ビハランとジャウンビの愛は、引き裂かれるのか・・・
チョン・ジュノって「韓国のヒュー・グラント」と言われているらしいが、知らなかった・・・。相手役は、「誰ひみ」三女のキム・ヒョジン。正直、彼女はまだ主演をはれるほどのインパクトはなく、怨霊の部分と人間ジャウンビの部分の演じ分けがちょっと甘いかな 。
余談だが、約1000年続いた新羅王朝の首都は慶州 。慶州には、新羅時代の建築物が数多く残されており、奈良の風景と似ている、と以前訪れた時に思った。
この映画におけるシャーマニズム(怨霊とか呪いなど)のとらえ方も違和感がなく、日本のものと類似しているように思えた。こうした文化も朝鮮半島からの影響なのかぁと、ちょっとアカデミックな分析にひたってみたり・・・ 。
Brian が出演していなければ、この映画を見ることはなかったかも。
Brian がエキストラ、いや、ゲスト出演。
もう、一体どこに出てくるのかしらと、じっと画面に釘付け状態 。
とにかく笑える痛快コメディ 。他にも多彩な俳優陣がゲスト出演しているようだけど、lotusruby が分かるような人は発見できず・・・
コメディながら、大部屋俳優の悲哀やら、映画人のプライドや思い入れも錯綜している。エンディングまで笑える・・・そう、エンディングが重要 。
[あらすじ]
パク・ポンス(イム・チャンジョン)と先輩キム・ワンギ(ナ・ハニル)は、万年エキストラ俳優。スターの座を勝ち取る夢が捨てきれず、端役であっても、その役づくりは徹底している。ある日、まわってきた仕事は検事&捜査官役。現実の経験を積まなければと、演技のリハーサルのつもりで怪しげなダンスホールへ向かい、本物の検事と捜査官のように振る舞ってみせる。これを機に、彼らの俳優魂が転じて・・・
イム・チャンジョンは、どこかで見たことがあると思ったら、「セックス・イズ・ゼロ」でハ・ジウォンに恋する頼りない学生役を演じた人。もともと歌手だったらしいけど、俳優に専念するために歌手業はやめたとか。
ちなみに、所属事務所は Brian と同じファントムだって