今日もミューズが微笑んで

歌うように暮らしたい。アートの道探しを楽しむJasmineのきままな日々。

真夜中の太陽

2010-07-31 | アートこぼれ話

今日は「パーシモン・パレット・プログラム2010」の発表会お手伝い。
2週間前はザラストロの世界であった小ホールは、今日は1943年のある学校の音楽室になっていました。
先週4日間の演劇ワークショップ(お稽古含む)を終えた中・高生21名による、その成果発表会だったのです。

受付の仕事を終えて私たちも見せていただいたのですが・・・


このお話は、谷山浩子さんの原案・音楽を元に、今回の演出指導者でもある劇作家の工藤千夏さんによって作られた作品で、以前上演されたものを今回の目黒の子どもたちの上演用に若干修正されたようです。


第二次世界大戦のさなかのある女学校、学徒出陣だという他校の男子生徒「真夜中の太陽」の合唱を聞かせてほしいとやってきて、それに応えて合唱している時に空襲。生徒たちは校舎内の防空壕に逃げるがその防空壕が攻撃されて全員死亡。一方で防空壕とは反対側の校舎にある音楽室に駆け込んだ生徒がいて、彼女は一人助かる。その一人助かった少女が65年の時を経た2010年夏、空襲で別れてしまった生徒たちと再会する・・・・

つまりは反戦の内容。
戦争を知らない子どもたちが。。。というか、子どもたちの両親だって戦争を知らない世代でしょう。
そう簡単に理解できるとは思えない。それ以前に、4日のお稽古で、いくら45分ほどの短い劇でも、セリフを丸暗記するだけでも大変なこと。そのうえ「2部合唱」まであって。中には演劇部の生徒もいますが、7月中旬にあったワークショップが演劇初体験だった子どももいる。年齢も中1~高3とバラバラ。


装置といえば、部屋に置かれたグランド・ピアノと子どもたちの人数分の椅子だけ。
他は何もない中で、ミシンをかけたりなぎなたの稽古やキャッチボールのシーン・・・・最後の「再会のシーン」のスローモーションの上手いこと・・・ 単なる「覚えた演技」の発表でなく、このお話の心の部分を子どもたちは知ったのでしょう。
子どもたちの可能性と感性には、ただただ感動しました。
夏休みの最初の1週間でこんな素晴らしい体験をした子どもたち、早くも大きな思い出ができたのではないでしょうか。
そして、タイトルになっている「真夜中の太陽」は劇中で歌われる合唱曲で谷山浩子さん作詩作曲。これがほんとに素敵な曲なんです。

さて、今回はカゲアナデビューしました。
若干カミカミになってしまいましたが、「間の取り方がよい」と、魔笛でも裏方をやってくださった舞台スタッフさんから言っていただけました。私も遅まきながら、舞台の色々なことを経験させていただいています。
舞台はしばらくお休みなんですが、こうやって出番見つけてしまうんです。困ったもんだ・・・


子どもたちの芸術体験プログラム、8月はダンスコース、器楽(ガムラン)コースがあり、演劇と同じように4日間のワークショップ、5日目に発表会だそうです。






終演後ジュースやウーロン茶で打ち上げ。
参加資格は高校生までなので、今回で卒業する「先輩」に
後輩たちから「手紙」のプレゼントが・・・
演劇だけでなく、人間関係の秩序や思いやりの心も育っているんですね。

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