午後から師匠のレッスン、夕方はTOT時代の仲間の自主企画公演「フィガロの結婚」を観に行く。
みんなフィガロ、好きだな~~。数え切れないほど見ています。
さすがにノーカットとはいかず、レチはかなりカットしてありましたが、1役を全幕暗譜するのはすごいし、演技もそれなりにつけて脱帽です。小道具や衣裳の準備も相当なもので、「好き」が成すワザですね。
しかし、終演後、指揮者&演出だったKさんから耳の痛い話も・・・
KさんはTOTではピアニストとして練習ピアノや全幕ピアノの公演も受けていただいていて、最近では大きな団体でも指揮や演出をやっているのですが、アマチュア団体でのオペラ全般の指導は初めてだそう。
コレペティで細かい音楽の指導経験は豊富なのですが、演出はある意味独学でキャリアもまだ浅いので、聞かれたら調べ・・・の繰り返しで調べれば調べるほどわからないことが出てくるのでキリがなくて、大変だったそう。
そんなKさんから出た言葉は「アマチュアはできないことへの言い訳が多い」。
楽譜を読んでこない人がいる。「今週は忙しかった」
「じゃあ、今、譜読みしましょう」と言っても、「来週やってくる」
で翌週になっても練習してこない。「夜は歌えないし時間が取れない」
「みんながそろわないからできない」
できていなければ、じゃ、今この瞬間からやろう、のはずが、できないことを正当化できるまで次々と言い訳が口から出てくる・・・と苦言が。
かつてオペラをやっていた頃、私もそうでした・・・(苦笑)
そしてレッスンではさすがに口には出さなくなってはいますが心の中ではいつも発している言葉かも・・・・と汗・汗
反面教師で他人のことは言えない立場です・・・
反面、好きゆえに知識に偏り(こだわり)があるから、思い込みも強く、情報修正が難しいらしい。
「衣裳もね・・・でも、時間もなかったからお任せしちゃったんだけど。違うんだよね・・・」
ま、これは私も衣裳担当したのでわかります。歴史的な背景やその地の文化を考えたらそれはない、と思っても、ファッション感覚で「こうすれば素敵・・・」の方向になりがち。歌うたい、自己主張強いから説得できずで・・・・
とはいえ、やりたいという情熱で出来ていなくてもなんとか本番に持っていくパワーというのすごいことは確か。
私もそうでした。普通に仕事してオペラの準備は徹夜なんていつものことだった。
私の中で時間かけても良いモノを求めたい気持ちと舞台作りの楽しさは、いつも天秤にかけながら揺れていました。
幸か不幸か、主要スタッフがプロ活動したり海外転勤などで抜けで舞台ができなくなり、個別活動になってきたため、それを機に私は声磨きに重点を置くことにシフトしたのですが・・・
みんな「またTOTでやりたい」。
やはり当時のメンバーで作り上げた舞台は面白さが違います。
海外の公演から駆け出し歌手の舞台まで色々観ましたが、自分たちで情報を集めて重ねて創り出す喜びはまた違った面白さがあることは確か。
いつかそんな日がまた戻ることを願いながら、今は精度を上げること・声を作ることに特化しようと思う。
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