先日、インターネットや新聞でこんなニュースがありました。
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80年前の「タイムトンネル」、大阪で発見
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/20091210-567-OYT1T00001.html
明治、大正に大阪―奈良間を結んだ大阪鉄道の路線で、1931、32年の大規模な地滑りで
すべて崩壊したとみられていたトンネル「亀ノ瀬 隧道 ( ずいどう ) 」(大阪府柏原市)の一部が
ほぼ原形のまま見つかり、9日、報道各社に公開された。
約80年前、土砂の下に消えた〈幻のトンネル〉に、関係者は「まさか当時のまま残っていたとは」と
驚いている。
トンネルは1892年、大和川右岸の生駒山地を貫いて建設された。
昭和初期の地滑り後、出入り口が封鎖され、間もなく現場を 迂回 ( うかい ) する
別の路線(現JR関西線)が建設された。
見つかったアーチ状のトンネル内部はれんがで覆われ、幅3・3メートル、高さ4・6メートル。
昨年、国土交通省が排水トンネルの敷設工事で周辺を掘削作業中、
全長約500メートルのうち、66メートルが崩壊を免れているのを確認した。
同市教委と国交省は、一般公開の方法を検討する。市教委の担当者は
「約80年前の空気が詰まったまさにタイムトンネル」と話した。
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昔このあたりがどのようになっていたのか知りたくて、家にある古地図を開いてみました。
【大正13年 駸々堂発行 大和回遊名所案内圖】
この時、関西線は大和川の北側を通り、亀ノ瀬隧道らしきトンネルも描かれています。
【昭和7年 大日本帝國陸地測量部発行 大阪東南部】
地滑りが起きた後で、関西線が分断されています。
亀ノ瀬西口駅と亀ノ瀬東口駅があり、その間は徒歩連絡だったようです。
【昭和44年 国土地理院発行 大阪東南部】
線路が大和川の南側に付け替えられて、新たなトンネルもできています。
現在と同じ形だと思いますが、昭和55年に河内堅上-王寺駅間に三郷駅が開業しました。
元奈良県民の私は、その昔毎日の通勤で国鉄関西線を利用していたので
河内堅上-三郷駅間で線路が不自然に大和川の南側を通る理由が
地滑りのせいだと知っていました。
このニュースで当時のトンネルが発見されたと知り大変驚いています。
いつか一般公開が行われるらしいので、その時にはぜひ行ってみたいと思います。