ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

怪我の功名?

2008-12-29 00:55:47 | 日記
フィギュア:高橋「けが、よかった」 リハビリに励む
http://mainichi.jp/enta/sports/news/20081227k0000e050056000c.html
毎日新聞の記事ですが、日本語不自由なK記者ではないので安心して読めます。

※ここから下に書いてあることは、すべて私の妄想です(いつもそうだと言われればそうなんですけど)。

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「怪我をして、却って良かったと思う」というのはこういう時の定番の台詞かも知れません。一流のアスリートというのはみんな、こうして気持ちを切り替えて前進して行くものなのかも知れないです。
でも、大ちゃんの今の表情を見ていると、案外本当にそうなのかも、と思ってしまう。
焦りや悔しさは確かにあるだろうけど、なんかそれ以上に、「何か」から解放された安堵感のようなものを感じてしまったんです。

もちろん彼はああいう性格なので、周囲を心配させないために明るく振る舞っている部分も間違いなくあるとは思うんですが。でも同時に彼はとても正直な人でもあると思うので。

逆に言えば怪我をする前、私たちが思っていた以上に彼の心は疲れていたのかも知れないと、今ちょっと思っています。

今年のオフは、どこかずっと精神的なしんどさを引きずっているようにも見えて、そして本人もそれを自覚して自分をコントロールしようとしているように思えました。
2回も宮古島に行ったのもそうだろうし、「うたばん」でのモチベーション発言とかもそうなのかなと。

世界選手権だけでも相当きつかっただろうし、その後はゴタゴタに巻き込まれるし、リンクは閉鎖されそうになるし。
その反面、新体制も出来上がって新しいプログラムはすごく良いものが仕上がって(フリーは二つ共断片的にしか見ていませんが)、そうなると今度はあれもやりたい、これもやらないとと色々欲が出て来るだろうし。
色んな物が積み重なって、彼の気持ちにずっしりとのしかかっていたのかも知れない、と。
本当に休息を求めていたのは、傷めた膝じゃなくて精神の方だったのかな…とふと思ってしまいました。

物理的にはきっと休むどころじゃなくて、毎日リハビリで普段より大変かも知れませんが。精神的には何か、エネルギー充電しなおして以前のような生気が蘇って来ているのを感じました。
まだ先は長いと思いますが、復活の日がとても楽しみです。

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MOIの放送でも、ちょっとだけ特集がありましたね。
療養中なんだからそっとしといてあげて欲しいような気もしますが、それでも、頑張っている様子が見れたのはファンとしては嬉しいですね。
ふくらはぎの筋肉、元々が凄かったので見劣りしてしまいますが、手術して動かせなかった割には落ちてないなと感じました。私が素人だからかも知れませんが。でも改めて、頑張ってリハビリして来たんだなと思いました。

それにしても。放送にあの2分程の映像を加えるということは、フジテレビにとってどういうことなのか。私が思うに、新聞のラテ欄に「独占高橋大輔復活への序章」という一文を書き加えることで視聴率にいくばくかの上乗せが出来ると踏んだんじゃないかと思うんですが…男子のエースが女子のジュニア選手の前座扱いだった2006年DOIから考えると隔世の感がありますね。


大ちゃんみんな待ってるよー!!!

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拍手コメントへのお返事

■12月25日11:30頃
すごくすっきりした表情でしたね。一見遠回りに見えても、決して無駄にはならない経験なんだと思います。

百鬼夜行抄10巻(文庫版)

2008-12-29 00:49:55 | 漫画
この前久しぶりに堂島のジュンク堂に行ったら百鬼夜行抄の新刊が出てました。
百鬼夜行抄 10 (ソノラマコミック文庫 い 65-14)

【お話】亡き祖父から『普通の人には見えないものが見えてしまう力』を受け継いだ飯島律。現在、大学在学中。その力故に、妖怪やら幽霊やらが絡んだ不思議な事件に毎度毎度巻き込まれる日々。

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正直、9巻が今イチ分かりにくくて、そろそろ潮時かなあ…と思い始めていたのですが、10巻は面白かったです。
何だろう、8巻とか9巻辺りは晶ちゃんと三郎さんとか、青嵐の分裂ネタとか、中途半端に続き物っぽくなってすっきりしない話が多かったような。10巻はそういう過去のキャラクターたちを再登場させつつ、ひとつずつの話はちゃんと完結してて読み易かったです。

今回、開おじさんがやけに活躍してましたね。26年間神隠しに逢ってたので、社会復帰には苦労するだろうと思ってたんですが、今の不動産屋の仕事は上手く行っているようで。
ていうか、霊能力(?)にあんな使い道があったとは。不動産屋さんのワケ有り物件ってそんなに多いんでしょうか…。
主役の律は巻き込まれるまでほとんど自分からは行動を起こさない、というキャラなので、自分からガンガン顔を突っ込んで行く開おじさんは使いやすいキャラなんだろうなあ、と思います。
でもおじさんの式神は描きにくそうだ。可愛くないし。
あと、近藤くんのおばあちゃんはいいおばあちゃんですね。ほのぼのします。

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この人の漫画は、2度目に読むのが一番美味しいという印象。
最初は話がよく見えず、暗闇の中を手探りで進むように読み進んで行く訳ですが、オチが分かった所でもう一回読み返すと「ああ、そういうことか」と話が見えて来るという感じです。

もうひとつ特徴的なのは、怪奇モノであるけど退魔モノではない所ですね。
主人公の律は幽霊や妖怪が見える体質だけど、別にそれで悪い妖怪をやっつけようとか思ってないし。寧ろ「関わるな、深入りするな、見ないフリをしろ」というお爺ちゃんの教えを忠実に守ってるし(でも向こうからトラブルが寄って来るから、中々そうは行かないんですけどね)。
このマンガのキャラクターたちはヒーローでもヒロインでもない普通の人たちで、みんなそれぞれ、自分の人生を自分なりに行きている。なので、普通のマンガのように、「ヒーロー」「ヒロイン」「敵」「味方」という区切りでキャラを見ていると違和感があるかも知れません。
よく考えると結構人が死んでたり悲惨なことになってたりするんですが、何故かそんなに怖くない。そして最後はなんとなく丸く収まったような気分になる。不思議なマンガです。