ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

臨スポ 愛 チャリティーフェスティバル 2012

2012-07-16 07:23:00 | 日記
こんにちは。DOIに行けなかったのが悔しかったのでダメ元で臨海チャリティーに申し込んだら当選してしまったため、会社を定時で上がって神戸からダッシュしました。虹川です。

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皆様ご存知の通り、今回はリンクの存続を訴えるためのイベントという事で、来賓の紹介etc.の後は普段このリンクで練習しているスケーターを代表して吉田行宏選手の演技でスタート。
男性ヴォーカルのユーレイズミーアップ中々素敵でした。彼ももうすっかりお兄さんですね。
今回は司会のお姉さんもこのリンクでスケートを習っていた経験者(ショートトラックらしい)という事で、氷上でインタビュー…の間にどんどん後ろに下がって行ってお姉さんに突っ込まれる。
スケートを始めたきっかけ等の話の後、今年の目標は「4回転を跳びたい」と強調し、拍手を浴びておりました。

お次はショートトラック。
スタートダッシュやコーナリングも生で観ると迫力があって楽しいですが、やっぱり一番盛り上がるのはオーバーテイクの瞬間ですね。特にリレーは走者も順位もめまぐるしく入れ替わるので面白い。
合宿のため今回のイベントに参加できなかった桜井兄妹からは電報でメッセージが届いていました。

続いてアイスホッケー。
ちびっ子が大きなプロテクターやだぶだぶのユニフォームを着て奮闘している姿が可愛いこと。ゴールキーパーの子なんてプロテクターにほぼ埋もれとる。
アナウンスでルールや道具についての解説もありました。ホッケー用のエッジはフィギュア用より小回りが利くそうで(そしてトゥのギザギザはない)、一回くらい履いて滑ってみたいもんです。

ホッケーの後は再びフィギュアスケート。
登場したのは御年81才のお爺ちゃんスケーター。スケート仲間の女性と一緒に、「マイウェイ」に合わせてアイスダンスを披露。何故かここで涙腺にスイッチが入る私。
リンクに遊びに行くと、熱心にスケートをしている年配の方って結構いるんですよね。おじいちゃんのスケートを見ながら私、今迄リンクで出会った素敵なお爺ちゃん&お婆ちゃんスケーターを思い出してしまい、ついウルウルしてしまいました。いつまでもお元気でスケートを楽しんで頂きたいものです。

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ここで製氷タイム。
ここまでの流れで、STのためにフェンスやコースを用意したり、ホッケーのためにゴールを運んだり、フィギュア以外の出し物も交えるのはかなり大変そうでした。
でもここでは、リンクを必要としているのはフィギュアだけでなく、ホッケーやスピード競技の選手もたくさんいる事、そしてエリート選手だけでなく、一般の年配の方もスケートを楽しんでいる事を伝えるためにこういう構成にしてるんだと分かり、皆さんの存続にかける想いが伝わってました。

ちなみに観客席は常設の椅子とその後ろで、リンク西側のロングサイドにあるのですが、向かい側東のリンクサイドにはこのリンクを拠点にしているスケーター(8割ちびっ子)がひしめいてまして、事ある毎に「きゃあああああ!」という歓声を上げ、アンコールも率先してやる大変ノリの良いお子様たちで、ショーをより一層盛り上げておりました。

製氷タイムにはピンクのうさぎの着ぐるみが登場。氷の上で初心者っぽい動きをして楽しませてくれました。ザンボニーの後ろに掴まって、水上スキーみたいに引っ張って貰うのが楽しそうでした。Uターンするときフェンスにぶつかってたけど。

あと、STとホッケーの時にリンクに霧が出て、反対側に行かれるとまさに五里霧中!な感じになってました。大ちゃんが滑ってる時の映像も若干霧っぽいと思いますが、あれでも大分マシになった方だったんですよ…。

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製氷終わって皆様お待ちかねゲストスケーターの登場。
トップバッターはお久しぶりの村主さん。
黒い大人っぽい衣装で、タンゴっぽい曲。終わった所でリンクサイドのちびっ子主導でアンコールが(これで「アンコールありなんだ」と認識されたため、次からは観客も率先してアンコールが始まりました)。
ラ・クンパルシータっていうのかな?割とよく使われるタンゴ。アンコールにしては長め。けど本体より良かった気がします。本体では失敗してた2Aもきれいに決まってました。

そして村上佳奈子ちゃん。
しっとりした曲調で始まり、途中でスカートのひらひらを取ってノリノリに。3-2-2の連続ジャンプも目の前で観れました!アンコールもダンサブルな曲。こういう曲で見せるのも上手いですね。もともと見せ方の上手い選手だけど、最近ぐっと大人っぽくなって来た気がします。アンコールでも3-2-2やってました。

鈴木明子ちゃん。
ラベンダーの咲く庭で。ゆったりした動きなのにぐいぐい進むステップがステキ。表情や雰囲気の出し方の上手さは流石。アンコールは多分先シーズンのEXだと思います。セクシーにノリノリ♪

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そして皆さんお待ちかねの高橋大輔。
髪伸びてる+日焼けしてすっかりラテンな男に。
登場と共に会場はヒートアップしまくり、お客さんはもちろん、リンクサイドのちびっ子スケーターたちからも大声援の中、取ったポーズはロクサーヌ。ポーズだけで場内にどよめきが…。

最初のジャンプ(3F?)が珍しくステップアウトになって、疲れてるのかな?とも思いましたが、続く3Aはきれいに着氷。次の(多分)3Lzはかる~く跳んで音も無く舞い降りたかのような、とても美しいジャンプでした。
もちろんジャンプ以外の部分も…所謂「キレキレ」な感じではなく、でも決して動きが悪い感じでもありません。寧ろ、かつての直線的で激しい表現に比べて、優雅さと力強さが増しているように見えました。つまり、早い話がかっこ良かった。
そしてアンコールは、DOIでもやってたEX版のピアソラ…のステップ。いや~ステキでした。同じ曲なのに、競技でやったのとは全くの別物。
先日久しぶりにFSのピアソラを見たんですが、何かものすごくせつなかったんですよね。こんなに切ないプログラムだったっけ?と思うくらい。ストイックでプラトニック。そしてきっとすごく一途。
対するEX版は…色っぽい。一夜限りの恋の駆け引きに身を焦がすような。ステップもよりダンスっぽい雰囲気に。「ロクサーヌ」も色っぽかったけど、こっちはさらに大人の色気。でも一瞬で終わってしまった。…どっちも体力の要りそうなプログラムだから仕方ないけど、もっと見ていたい!!と思ってしまいました。
そう言えばアンコールの前、司会のお姉さんに「準備はいいですか?」と聞かれて思いっきり両手で×を作ってました。そしてすぐ、「ごめん嘘」みたいなジェスチャーをしてました。かわいいなあ。

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大盛り上がりの中、4人のゲストスケーターに司会のお姉さんがインタビュー。
村主さんが、来賓のお偉いさんに「ここに来て下さったという事は、きっと何とかしてくれるんですよね?」みたいな感じにプレッシャーをかけてました。
大ちゃんは、「苦しい時にもがんばって来たリンクなので…」というような事を。大ちゃんがこのリンクを使ってたのって関大リンクが出来る前、トリノ五輪前の壁にぶちあたって苦しんでた時期がメインですもんね(私はリアルタイムでは見てないけど)。楽しい思い出ばかりじゃないけど、それを乗り越えて今がある。

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最後はリンクサイドに鈴なりになっていたちびっ子たちの出番でした。
20人くらいのグループナンバーから、順次数が増えて最終的には多分100人を超えていたかと思います。最初のグループに出てた小さい男の子が、素人目にもダンスが上手くて目立ってたんですけど、彼はファンの間では名前の知られた子なんでしょうか。ああいう子が順調に伸びて行くように、環境が整う事を祈るまでです。大人の勝手な都合で、子どもたちの夢を断ち切るのはイカンと思うのですよ。

最後にもう一度、ホッケーやSTなどすべての出演者がリンクに入り、ゲストスケーターも再登場。大ちゃんは最初のジャンプが1回転に抜けてしまい、「もう一回」のジェスチャーの後こんどはちょっと両足ぎみに着氷してたんですが…。
私は「どうせジャンプ見分けられないしー」と呑気に見てたんですが、後から「4回転Lzだった?!」みたいな噂を聞いて「???」。私大ちゃんの4回転はTしか頭になくて、で、背中に手を当てる動作がないから違うなと思ってたんですよね。助走もまっすぐじゃなくて、曲線的(もしかしてたらターンも入ってたかも)だったし。
4Fならともかく4Lzは流石に「まさか」でしたが、でも今週末のPIWのフィナーレで4Lzに挑戦してたと聞いて納得です。普通に3回転ジャンプで2回も失敗するって珍しいなと思ってたんですが、あの時実際3回回ってたか4回回ってたかは分からなかったんですが(おバカな動体視力で申し訳ない)、気持ち的には4Lzを跳ぼうとしてたんでしょうねえ…びっくり。

ともかく、全員そろった所で、皆を代表して大ちゃんから挨拶。
「ここにいる皆の願いは一つ。なんとかリンクが存続できるよう、ご協力お願いします」という事を仰った後、「みんなで挨拶」の流れを忘れて司会のお姉さんにツッコまれる。
ちょっとキョドりつつも、大ちゃんの「せーの」の合図で、全員で「ありがとうございました!」で終了。
その後全員でリンクを周回する…はずだったんですが、ちびっ子たちはここぞとばかりに憧れの選手であるゲストスケーターに殺到しておりました(笑)。

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終了後、募金の流れは神戸チャリティーと似たような感じです。ブロック事に違う色の紙製のリストバンドを付けて貰ってて、その色別に誘導という感じでした。
大ちゃんの前ではついテンパってしまって、何故か「ありがとうございました」と「応援してます!」とか言うのがやっとの私…。鈴木明子ちゃんの前では落ち着いて「今日の演技良かったです」って言えたのに。
金曜日からPIW出演の村上佳奈子ちゃんは一足早く東京に向かったらしく、私が募金した時にはもういなくなってました。タイトなスケジュールを縫って来てくれて、本当に意気に感じます。

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ショーはすごく楽しかったし盛り上がったけど、何故こういうショーが開かれたのかと思うと、正直とても切なくなります。
このブログであんまり政治の事を言いたくはないけど、仮に今回の問題を乗り切れたとしても、今の大阪のトップ(府も市も)がこのまま上にいる限り、大阪の芸術や文化(私はスポーツも「文化」だと思ってます)の未来は明るくない気がするんですよ。
倉敷の時は、国の不始末とも言うべき年金問題の煽りを受けての閉鎖騒動で、地方自治体である倉敷市と県のスケート連盟・民間企業や利用者が一体となって存続のために努力したという印象でした。
でも大阪は寧ろ地元の自治体が率先して地域の文化の火を消そうとしている…と文楽の問題などを見ていても強く感じます。

(文楽の問題に関して、日経ビジネスオンラインのコラムに興味深いものがありました。文楽だけでなく、芸術・スポーツを含めたあらゆる「文化」に言える事だと思うので、URLを貼っておきます)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20120712/234415/?P=1

感性の柔らかい子どもの時に、「ほんもの」に触れるのは、どんな教科書よりも活きた教育だと私は思っています。
臨スポのリンクで練習する子どもたちが、これからも夢を追いかけられる事を心から祈っています。


4年目の元サヤ・ビジネスマナー編

2012-07-15 22:20:00 | 日記
こんにちは。BSとCSでやっとDOIを見た虹川です。

先日のモロゾフ電撃復帰の件では、各所でさまざまなご意見を目にし、私も私なりの考えをこちらに書かせて頂き、それを読んでお返事を下さった方もいる訳ですが、ちょっと気になった事&今だから言える事なんかをもう少し書いてみたいと思いました。

まず、頂いたご意見の中に“「選手はつきたいコーチにつく自由がある」と思いますので、もう一方の選手については特に何とも思っていません。”という言葉がありまして、当時も、そして今回も同様のご意見をあちこちで目にしました。

私は“もう一方の選手”の最大の問題点は、モロゾフに着いた事それ自体よりも「事前に連絡がなかった」事だと思ってるので、そこの点で認識にズレがあるなと感じました。

大ちゃんのファンという立場で相手の選手を批判すると、「ご贔屓選手のライバルに難癖つけてをけなす程度の低い人」と思われかねないのでとても難しい処ではあります。
また、大ちゃん自身の言動からは、相手を悪者にしたくないという強い想いも感じられますので、大ちゃんの気持ちを汲むなら本来は、相手批判は避けるべきでしょう。

が。

一般的な社会常識として、事前に一本連絡入れると入れないとは大違い。あの状況で相手に事前の連絡を入れないのは普通にマズイことなのでそこはしょうがないと思います。
下手をするとコーチより選手同士の方が近しいくらいの関係が既にあるのだから、まず選手自身が相手先に出向いて事情を説明するのが筋だと私は思います(他国の選手など過去に接点のあまり無かった選手なら、そこまでする必要はないと思いますが)。
どんな意図があったにせよ、そういう筋を通さないという事は、「相手を軽んじている」という意思表示と解釈されるのがビジネスの世界です。同時に「あの人は筋を通さない」と周囲から判断される事にもつながります。
大ちゃんは相手の立場を慮ってか「状況を受け入れる器がなかった」と言ってましたが、実際にあの状況を受け入れるって事は「軽んじられている」事を対外的に容認してしまう事になるので、心情的にはどうあれきっぱりNOというよりなかったんじゃないでしょうか(それに事前連絡がなかった人たちを信用することはできないだろうし、そういう人たちと一緒にやって行く自信もなかっただろうし)。

モロゾフがまた大ちゃんを裏切るんじゃないかと心配してる方もいましたが、そういう訳で、私は相手の選手にも問題があったと思うし、ああいう選手が絡んで来ない限りはあそこまでおかしい事になならないんじゃないのかなあと思ってます。

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もちろん、モロゾフの方からも事前に一言あるべきだったとも思います。
そもそも私がずっと謎だったのは、モロゾフは一貫して大ちゃんを手放したのは不本意だったと言い続けていて、でも上記の理由により、大ちゃんの側には最初からモロゾフと続行するという選択肢は与えられていなかった事なんですよね。
大ちゃんを手放す気がなかったのに、なんでそういう状況作りにモロゾフが加わったんだ?この人は何がやりたかったんだ?という事でした。

ここから先は想像するしかありませんが、やっぱり、マネージャーさんを排除したかったんですかねえ…。
私実は、トリノ五輪の後の荒川さんの一連の活動を見ていて、いいブレインが付いてそうだなあ…と思ってたんですよね。当時はフィギュアの事なんて何も知りませんでしたけど。なので、長光コーチが、大ちゃんが今の事務所に移籍した理由のひとつとして「仕事のできる男」イハラさんを大ちゃんのお手本にさせたかったと語っているのを聞いて大いに納得したものでした。その立場故あまり表には出て来られませんが、良い仕事をされていると拝察いたします。

バンクーバー五輪のシーズンにモロゾフが出した↓は私は立ち読みで済ませたので細かい所は覚えていませんが。
キス・アンド・クライ
(余談だけど、なんかめりはりのない文章だったなあという印象の本でした)

この本だと、井原さんが勝手な自己判断で自分のやり方に口出して来たみたいな書き方をされてますが、あくまでモロゾフの一方的な主張ですから。私はエージェントは今も昔もクライアント(=大ちゃんの)の意向に沿って動いてると思うんですけどね(逆にそこが気に食わなかったのかも知れませんが)。

ともかく今回、モロゾフがイハラさんを通して連絡をして来たという事は、彼なりに筋を通したという事かなと思いました。
4年前はエージェントを排除しようとしてたけど、今回はエージェントの立場を認めた事を態度で表した事にもなるんじゃないかと(でなければ大ちゃんサイドも受け入れなかっただろうし)。

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最終的に無理矢理まとめると、皆大人になったから歩み寄る事もできたのかなあという事でしょうか。
大ちゃんも大人になったし、モロゾフも今回は(今の所は)大人の対応をしてるし(思えば4年前はホントに大人げなかった)、イハラさんは過去から現在に至るまで常に大人の対応をしてると思いました。
大ちゃんが言うように、以前のように「モロゾフの指示に従う」のではなく、助言を聞いた上で、最終的にどうするかは自分で決めるという形になるんでしょうね。

昨日付けの朝日新聞にも記事が出てましたが、まさに大人の発言というか、これくらいシビアで丁度良いのかもしれません。割り切る所は割り切って、ウィンーウィンな結果が出るよう祈ります☆

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■あらためてコメントへのお返事

□2012/6/20 1:19
そういう訳です。「「隣の芝生が青い」からといって同じ事をやってみても、同じように青い芝生になるわけじゃないんだよ」というのは仰る通りかと思います。元々モロゾフに付いていた選手たちを、まさか実力以上の点を貰っていると思っていた訳でないでしょうが…。新しいコーチについて伸びるも伸びないのも本人次第というか、自分に何が足りなくて、そのコーチに何を学びたいのか自覚してないと意味がないっていうか。どんなコーチも決して楽して結果につながる便利な近道を教えてくれる訳ではないですよね、きっと。