ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

男の子の国へようこそ~高橋大輔新SP~

2012-09-30 22:18:00 | 日記
ごぶさたしてます。虹川です。
ホントはFOIを観に行った感想を上げたかったんですが、どうにも文章がまとまらないままこの時期に来てしまいました。
仕方ないので取りあえず思い付いた所からちょこっとずつ書いて行けたらと思います。

●高橋大輔2012-13シーズン新SP:ロックンロールメドレー

このプログラムを生で見たのはFOIの土曜日夜と日曜昼なんですが、見た瞬間何の迷いもなく「すげーかっけー!」と思いました。
「すげーかっけー!」それ以外にありません。先シーズンのSPみたいに宇宙の深淵は感じてません。そういう曲ではありません。

で、大満足して帰って来たは良いんですが、家に帰ってネットで色んな人の評判とか感想とかを検索して、その結果なんかげんなりして、それでしばらく文章がまとめられませんでした(笑)。

人にはそれぞれ好き嫌いというものがあるから、必ずしも皆が絶賛ではなくても良いというか、大ちゃんくらいの表現者ともなると、最初から誰にでも受け入れられるような分かりやすいものでは却って物足りないというか、最初は賛否両論巻き起こるくらいが面白いんじゃないかとも思います。
ただ何か、自分が好きじゃない、理解出来ないものに対して、『理解出来ない』自分の感性を正当化するために変に理屈付けて「変えて欲しい」とか「モロゾフに手直しして欲しい」とか言う意見には、「あなたの為を思って言ってあげてるのよ」とか言いながら子どもにお受験させるママと同じ匂いを感じてすごく精神的に疲れました。恩着せがましく言うてるけど、自分が見栄張りたいだけやんか。

閑話休題。ロケンロールに戻ります。

大ちゃん比で(あくまで本人比で)滑り慣れてない、まだ音楽に入り込めてない感があるのは毎年の事だし、それも折込済みです。
いや、去年の「魂の庭」にしても、今年のロックメドレーにしても、単独で見ると初披露とは思えない完成度に見えるんですよね。でも同じショーでシーズンを通して滑り込んで来た過去のプログラムを滑ってるのと比較すると、ああ、まだやっぱり慣れてないんだなと分かる。
新プログラムのお披露目が見れるのと同時に、過去のプログラムの進化も感じられる、そういう意味でも貴重ですフレンズオンアイス。

そしてここで初披露されるプログラムの全貌が最初に分かるのは木曜日のディアフレンズだけどこれはリハーサル、つまり本番のための確認作業であって本番の演技じゃない。本番用の演技にしても、試合用のプログラムは最初からショーナンバーとして作られたものとは難易度が違うし、振付終わって即完成ではなく、1試合毎に試行錯誤と修正を繰り返しながら滑り込んで、シーズンをかけて完成させて行くものだから、ここで見れるのは最初に骨組みを組んだ所だけだと私は思ってます。
ちなみに衣装も、ここ数年は最初に出てきたのを最後まで着てた試しがないんで、多分今年もどこかで変わると思ってます☆

ツイッターとか流行るようになって改めて思うんですが、ネットで声の大きい人が必ずしも正しい見解を持っている訳ではないし、必ずしも多数派とは限らない(ていうか、トレンドとか見てるとツイッターのユーザーってオタク多いなと思う。多分相当偏ってる)。あんまりそこに引きずられないようにしたいなーと思います。

***

もう一つ、このプログラムとは直接関係ないかもですが、私フィギュアって基本的に『女の子の国』の範囲に入ってると思うんですよね。

フィギュアに限らず、バレエとか宝塚とかそういうものの魅力って、多くの女性が卒業してしまったけど本当は卒業したくなかったヒラヒラとかフリフリとかキラキラとか、そういう『女の子の国』の産物を堂々と愛でられるっていう部分があると思うのです。
男子選手やペア競技の男性選手もここではあくまで、女の子に愛でられる対象としての男子という位置づけを感じるし。
そしてフィギュアの世界で麗々しく『芸術』として崇められているものも、『男の子の国』に片足突っ込んだ私から見ると、正直「それってただの『少女趣味』では?」と思う部分も多々あったりして…。
フィギュアに夢中になっているあなたを見ている周囲の男性から、そういう視線を感じた事ありませんか?

そして。大多数の女性が「ステキ。かわいい」と思うものを、大多数の男性が「こっぱずかしい」と感じるのと同じように、大多数の女性が「ダサい。子供っぽい」と感じるものを、大多数の男性が「かっこいい」と感じる事も多分にあると思うのです。
ドリルとかミサイルとか、あと合体とか変形とか。
旦那さんや息子さんが夢中になっているものに、あなた冷たい視線を向けてませんか?

あなたが「ステキ」と思うものだけが、「ステキ」なもののすべてじゃないのです。あなたには全く理解も共感もできないものに、限りない魅力を感じる人もいる、という事です。
『女の子の国』の住人が総じて装飾的なものに惹かれるのに対して、『男の子の国』の住民は実用性や機能美を尊びます。女の子が本能的に「キレイ」を求めるように、男の子は「強さ」を求めるのです。

ロックンロールが苦手だという人の苦手な理由は私には分かりませんが、どっちかというと男の子の国に属するプログラムだなあとは思います。
先シーズンのブルースもそういう色合いが濃かったけど。
ただ、男性のカメレンゴさんはともかく、女性の阿部先生からこういうのが出て来たのは意外でした。彼女の過去の作品は羽生選手のプログラムしか知らなかったし、それもそんなに仔細に見ていた訳ではないけど、かなり女性的な(女性が愛でる対象としての少年、みたいな)印象だったので、尚更。

***

男の子の国で思い出したんですが、私最初にガンダム見た時、さっぱり理解できなかったんですよね。子どもだったというのもあるけど、それ以上に見方が分からなかったんです。
それまで見てたロボットアニメはマジンガーZの流れを組む一話完結型の話で、水戸黄門の印籠みたいに必殺技で今週の敵を倒して終わりだったので、ロボットアニメというのはそういうものだと思い込んでまして。だから普通のドラマみたいに続き物になってるガンダムみたいな話は、面白いとか面白くないとか以前に「話の見方」が分からなくてすごく戸惑った記憶があります。一度理解してしまえばすごく面白かったんですが。
そういう事もあるので、私は割とファーストインプレッションで「コレはいける!」と感じたりもする方ですが、それでも第一印象だけで全てを判断してはいかんなとも思ってます。

大ちゃんの場合は特にそうですが、プログラムはシーズンを通して生き物のように変化して、一試合毎に印象が変わって行くのも楽しみだと思うので、このプログラムもどんな風に「変身!」するのか楽しみにしたいと思います。

***

先日、コレが届いて一気見しました。
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=urokonotubuya-22&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=ss_til&asins=B008ATKKMQ" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
大ちゃんはもちろんだけど、武さんも大畑さんもかっこいいなあと改めて思いました。
長い選手生活、決して良い事ばかりではないけど、でも怪我や不調に苦しんだ事も含めて、自分が歩んで来た道にすごく誇りを持ってる人ってかっこ良く見えます。

いつも書いている事だけど、私が大ちゃんを信じてるのは失敗しないからじゃなくて、失敗したり上手くいかなかったりした後のリカバリー力がハンパないと思ってるからなんですよね。挑戦するからこそ失敗するんだし、トライアンドエラーを繰り返してこそ前進できる。
失敗を恐れず挑戦する大ちゃんを、これからも胃薬片手に見守って参りたいと思います。

***

拍手コメントへのお返事。大変遅くなって申し訳ありません。

■2012/8/12 22:48
もったいないお言葉ありがとうございます。
更新遅くてすみません(汗)。何せこのようにダラダラ長文を書き連ねておりまして、中々まとまらないんです…。
こんなブログでも楽しんで頂ければ幸いです。

■2012/8/14 11:00
同志発見。いざ買ってはみたものの、中々破れないんですよね。…今年1冊はアマゾンに頼んでしまったんですが、保存用にもう一つくらいどこか違う所で買ってしまうかも知れません。