ウロコのつぶやき

昭和生まれの深海魚が海の底からお送りします。

ナタラージャの踊りは宇宙のリズム

2011-08-29 23:31:00 | 日記
※8月31日追記。拍手コメントへのお返事追記しました。遅くなってほんとにすみません。

行って来ましたフレンズオンアイス。今年は28日の昼公演のみ。はるばる神戸から(相方は倉敷から)新横浜に行って、新幹線降りてから乗るまで約6時間。それでも後悔は致しません。
今年もやっぱりフレンズは素晴らしかったとかマンボで大盛り上がりとか「道」でバカ笑いとか色々あるんですが、今回は何をさておいても大ちゃんの新SPについて語らずにはいられません。
久しぶりにポエムが炸裂するかも知れませんので、苦手な方はお早めに退避して下さい。

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そう言えば私、去年のメンズグループナンバーで大ちゃんのヒップホップ見て、かっこ良さの余り全身の力が抜けるのを感じたんですよね。
ビートの効いた曲だからってバキバキ元気に踊るんじゃなくて、適度にルーズに力を抜く。で、かっこよく崩しながら、決める所はビシっと音に合わせて決める。
それがもう、見てて何とも言えず心地よかった訳ですよ。

そして今年、初めてお披露目された新SP。
曲調も振付けも全く違うのに、何故か同じように力が抜けて「ふにゃ~」となるのを感じました。
未だに曲名が分かりませんが、多分曲名聞いても分からないと思います(笑)。
インドの民俗音楽的な感じの曲(私の偏見ではシタール=インド)。
前にデービス&ホワイト組が踊ってたような賑やかな曲ではないですが、打楽器の強い音が入ってたりするので、静かなだけではなくメリハリもある感じです。

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印象的なシタールの響きで音楽が始まる。
滑らかで柔らかいのにスピードがあり、大きくゆったりとリンクを使うスケーティング。
打楽器の強いリズムが響くと、一転して力強くビシっと決める。
ジャンプとスピンは…えーと、スケートに詳しい人の所で読んで下さい(笑)。
でもジャンプも優雅でした。あと、本であれだけ嫌がってたのにやっぱりドーナツスピンやるんかいと思いました(笑)。手の振りが変わっていたので、上手く行けばステキな感じになりそうです。
そしてステップ。かっこ良過ぎて力抜けます。
あの動きの何がそう感じさせるのか分からないけど。
足元はスピード感がありながらあくまでゆったりとして優雅。上半身は細かくやわらかく動きながらも、決める所はピタリと決める。あの感じが目に快いからなんでしょうか。

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後半滑った「マンボ」や「道」は明らかに身体に馴染んでいる感じがあって、やっぱりシーズン通して滑って来たプログラムは違うなと思いました。
逆に言えば新SPはやっぱりまだ滑り慣れていないんだなと。
仏様を彫って形は完成しているけど魂はまだ入ってない。そんな印象を受けました。
魂入ってないけどもうこの時点で美しいのは分かる。今の段階で十分好き。でも滑り込んできっともっと良くなる。何よりもっと広いリンクで滑ってる所が見て見たい。ていうか何でもいいからもっと見せて。取りあえず、今切実にそう思います。

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それでもってタイトルです。
「ナタラージャ」はシヴァ神の別名。インド神話の最高神の1人であるシヴァは結構マルチに才能を発揮する神様で、色々いっぱい別名や化身を持っている。
その内の一つが、サンスクリットで「舞踏の王」を表すナタラージャ。
インドでは「踊り」は神聖なものと考えられていて、ナタラージャの踊りは宇宙のリズムであり、世界を滅ぼし、世界を再生させる…と信じられているのだそうです。
そういう踊りってきっとこんな感じかなあ…と漠然と想像していたものを、リアルに見せられたような気になったため、今回タイトルからしてこーんなポエムな感じになりました。

これから又このプログラムも変化するのかも知れません。
衣装や髪型はどうなるんでしょうか。
ともかく、このプログラムをこのシーズンを通して見続ける事ができるのは、私的にはすごく幸せです。

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フレンズその他に関してはまた後日。

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拍手コメントへのお返事

□2011/8/17 9:00
私は素人なものでスケートの善し悪しとかわかんないんですが、今回のフレンズでは、大ちゃんのスケートにはスピードがあるけど柔らかくて優雅な印象を受けました。これがフランスでの練習の成果なのでしょうか。

映画「恐怖新聞」

2011-08-27 00:10:00 | 映画感想
つらつら書いてたら結構真面目な感想文になりました(一部を除く)。
あとこれすごくネタバレしてます。

原作はつのだじろう。主演は川中島学園の上杉さんこと真司郎くん。競演はシンケンゴールド源ちゃんこと相馬くん。

映像の怖さ(ていうかグロさ)で怖がらせるタイプの映画ではないので、そんなに怖くはなかったです。逆に言うと、絵面の怖さでガンガン攻めて来る系のホラーが好きな人には物足りないかも。
なんとなくですが、つのだじろうが好きな人より、「百鬼夜行抄」が好きな人の方が向いてそうな気がしました。つのだじろうの漫画読んだ事ないけど。

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「恐怖新聞」というガジェットの一番のキモは、「(一見)選択の余地がある(ように見える)」事だと思います。
「読んだら寿命減りますよ」とまず提示しておいて、「でも読まないと怖いことが起きるよ?」「気になるでしょ?」「今困ってるでしょ?読んだら解決方法分かるよ~」と外堀を埋めて、結局「読む」事を選ばざるを得なくなるというか。

なんか恐怖新聞の「恐怖」って、心霊現象の怖さもあるけど、それ以上に究極の選択を迫られて結局は自分で自分の寿命を削ることを選ばされるっていう、心理的に追い詰められる感が怖いし嫌らしいなあ…と。こんなもの思いついたつのだじろうってすごいなと思いました。

そして、この究極の「命の選択」を「恐怖新聞」のキモとするなら、なにげにこの映画はそのキモの部分に焦点が当たっているような。よくよく思い出して見るとこの映画には、しつこいくらいに「命の選択」が提示されてます。

まず第一に鬼形くんの幼少時の体験。悪霊に取り憑かれた(らしい)友人のヒロシくんを見殺しにしてしまったこと。
友人を助けるか、自分が助かる(逃げる)かを迫られて、自分が助かる方を選んでしまった事に彼は罪の意識を感じている。

そしてしずくに降りかかるメリーさんの呪い。
しずくを助けるために寿命を削って「恐怖新聞」を読むのか?自分の命か、しずくの命か、その選択を迫られる。

ここでダメ押しのように、新聞の配達人としてヒロシくんが登場。ここでヒロシとの決着が付いていない事は、実はそんなに重要じゃない気がして来ました(「恐怖新聞」の正体については、最後のシーンでマスターに集約されて持ち越されてるし)。重要なのは、しずくか自分かを選ばされている今の状況が、ヒロシか自分かを選ばされた過去の状況と重なっている事。
そしてヒロシを見殺しにした過去の選択が、鬼形に取って重い十字架になっている。

そしてさらに、しずく(に取り憑いた霊)が「私を見殺しにするのか?」と鬼形に迫る。

そこで鬼形くんが決断する…前に、しずくの選択が提示されます。「僕を助けて」と縋り付いて来たヒロシくんとは反対に、自分よりも鬼形を助けようとするしずく。
つまりしずくは、自分ではなく鬼形の命を選んでいる。

そして鬼形もまた、自分の寿命よりしずくを助ける事を選び、彼女の呪いを解く事に成功するのです…が。

皮肉な事に、この「選択」の結果、鬼形の友人の長森が命を落とすことに。
「友人を見殺しにした」過去を繰り返さないためにしずくを助けたはずが、長森の死によって結局は同じ悲劇が繰り返されてしまった、という皮肉な結末は、よく考えると地味に怖い。

そして、鬼形(と観客)に見えない影の部分でも一つの「命の選択」がなされていた事が最後に明らかに。
長森は自分の命としずくの命を秤にかけ、自分可愛さにしずくを見殺しにしようとしていた。
ついでに、もしも鬼形が自分としずくとどちらを助けるか選択を迫られた場合、選ばれるのはしずくだろうと予想し、それを阻止しようとしていた。
この「選択」は鬼形には結局突きつけられてはいないけれど、結果的には長森の予想通りになったという(しずくの事を聞かれて照れる鬼形くんがすごくかわいいんですが、一方この時の長森くんの心境を考えると…あな恐ろしや)。

結果的には、自分ではなくお互いに相手の命を選んだ鬼形としずくが助かって(鬼形くんの寿命はざっくり削られてますが)、自分が助かるためにしずくの命を犠牲にしようとした長森が命を落とした…という意味では教訓的な終わり方に見えなくもないけど。
究極の命の選択を迫られて、結局は悲劇を選ばされてしまう辺り、実は結構救いのないオチなのが面白い所だなと思いました。

いろいろ未解決に思える所は、上にも書いたように結局マスターに集約されて持ち越されてるだけなんですよね。メリーさんも要はマスターにダシに使われてただけだし(笑)。
なんか色々説明不足(尺が足りないんだろうけど)な所が多いけど、その分色々想像してしまうなあ…。

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あと役者さんの件。源ちゃんもよく「普通にしてればイケメン」と言われてたけど、変な言い方だけど、現実的なイケメンなんですよね。そしてイケメン源ちゃんと比べても、やっぱり上杉さんは、マンガの中から出て来たような顔だと思いました。つのだじろうの描いたマンガではないけど。
中の人の美貌を心ゆくまで堪能出来る映画でした。なんか、たまに眉間にシワ寄せて
  _, ._
( ゚ Д゚)
みたいな顔してたのが印象的。何か表情で色々訴えて来る感じが面白かった。
あとバイト中のカッターシャツ姿で、驚異的な細さと、スタイルと姿勢の良さにビビりました。上杉さんダボダボの学ランだったし、ブリザードはみんなして厚着だから気付かなかった。

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あと、映画館が面白かった。

シネ・ヌーヴォ
http://www.cinenouveau.com/index.html

下町のちょっと分かりにくい所に立ってるミニシアターなんですが、途中の案内看板とか入り口の装飾とかが、手作りっぽいのにやけにかっこいい。
Wikiによると「維新派」という劇団が内装を手がけているそうなので、看板etc.もそうなんでしょう。
ちょっと退廃的&耽美?な感じなので好き嫌いは別れるかもですが、あのセンスただ者ではない。
「恐怖新聞」が上映されるのはシネ・ヌーヴォXという新しいスクリーンで、質素だけど小奇麗で中々快適。そして意外と音が良い(←これが一番言いたかった)。

鬼形くんが頭痛に苦しむシーンが度々出てくるんですが、その時に「キーーーーン」っていう耳鳴りみたいな音が鳴ってて。それがサラウンドに響き渡るもんでこっちまで頭痛くなりそうで、中々臨場感がありました(笑)。
その他ホラー独特の「ゴゴゴゴゴ」とか「どぉぉぉぉん」みたいな音がいちいち腹に響くので段々楽しくなって来る。私ホラー映画を映画館で観たの初めてだったんですけ、ホラーは音を楽しむために映画館で観るんだとわかりました。


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既にDVD売ってるしレンタルもしてるっぽいけど、あと1週間シネ・ヌーヴォでやってるので、お近くの方は出来ればあの雰囲気を体感して欲しいです(笑)。

ちなみに百鬼夜行抄はこれ。


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拍手コメントへのお返事は次のエントリーで。

リスタート

2011-08-15 22:59:00 | 日記
大ちゃんに関しては、去年の賑やかさを考えれば、随分静かなシーズンオフでございます。

それにしても、8月頭の名古屋での全日本合宿の件…『北海道で合宿中の高橋は5月の右膝手術後の調整が遅れ、7日から米国で調整。』←これはスポーツ報知の記事からの引用ですが。
(1)世界選手権の開催時期が大きくずれ込んだこと&右膝のボルト除去手術+リハビリなどの影響により、『元々のスケジュール自体が今年はいつもより遅く進行している』。
(2)手術後の調整が上手くいかず、『予定より遅れている』
普通に考えれば『調整の遅れ』とは(1)の意味だと思うのですが、報道ではまるで(2)みたいな書き方がされているのが地味に嫌な感じでした。記者の理解力と文章力が足りないのか、それとも大人の事情ってやつなのか。

それでも、ネットの情報を細かく追いかけてれば何となくの動向は掴めますけどね(ファンに取っては便利な時代になった反面、選手にとっては色々大変な時代かもですね)。
ただ、過去5年追いかけて分かったのは、この人はファンに必要な情報は必要なタイミングで必ず出してくれる、という事。だから情報が出ないという事は、ファンには知る必要も心配する必要もないという事なのだと考える事にしています。便りがないのはいい便り。

とは言え大ちゃん、そろそろ新プログラムの曲名くらいは教えてくれんかのう…と思い始めていた頃だったのですが。

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取りあえず、商品情報

SEND TO 2050『WE ARE TOGETHER T+1』プロジェクト
http://www.send-to2050.jp/program/cocoro/we_are_together.html

相変わらず頑張ってる森下さんのプロジェクトから、大ちゃんデザインのTシャツが登場。大ちゃんの手によるデザインのグッズって何処かで夢見ていたような気がするし、それが思わぬ形で実現したなと思いつつ…予想を超えたシンプルさに度肝を抜かれたのは私だけですか。
取りあえずピースの方は普通にSサイズを買って(メンズのSだからレディスだとゆったりめのMになると予想)、スマイルは敢えてLを買ってチュニックっぽくアレンジしてみようかと考え中。今迄そんな事やった事なかったけど。
被災地の皆様に、少しでもお役に立てて頂けると嬉しいです。

そして。

高橋大輔(フィギュアスケート)2012年カレンダー

アイドルグッズの定番・カレンダー。
今迄も海外のフィギュアカレンダーでメンバーの1人に取り上げられた事はあったけど(それはそれで大変名誉な事だと思います)、遂に単独でカレンダーが売られるまでになったのか…としみじみ。
トリノの頃はあんなにマイナーだったのに、と思うと色々感慨深いので、貼るとこないけど買うと思います(笑)。

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そんでもってようやく、本人の情報が出て来ましたよ。

2014年ソチ五輪見据え 高橋大輔がリヨンで練習
http://www.afpbb.com/article/sports/winter/figure-skating/2819851/7631574

そう言えばなんかスケーティングを習いたいとか言ってた記憶がかすかにあるけど、まさか本当にフランスまで行ってアイスダンスの先生に付くとは。

…「ソチを見据えて」っていう言葉を聞くと、本当に「あと1年」とか言わず「ソチを目指します」って言ってよかったなと思います。
大ちゃんが言うように、3年後にどうなってるか、その時にどの位「戦える」位置にいるかなんて分からない。
でも、人間の行動を決めるためには、「目標から現状を引き算して、その差をどうやって埋めるかを考える」しかないんです。肝心の目標を「3年後」に定められるか否かで、「今」やるべき事が変わってくる。「3年後」に目標を決めた事で、3年後にどうなっていたいか、そのために何が必要なのかを考えて、そのためのスタートを「今」切る事ができた。
…それができただけでも、『3年後』を決めた事に意味はあった、あれは正しい選択だったんだと、大ちゃんの充実した表情を見て思えました。
あと3年。走り続けた先に何があろうと、私は間違いなくあと3年この人を応援できると思います。

***

更に本日、フレンズオンアイス出演決定!!

…いや、私がこの夏観に行く唯一のアイスショーをこれに決めたのは、常々言うようにフレンズだけは、大ちゃん目当てだけじゃない、ショーそれ自体に観る価値がある!と感じられるショーだからなんですけどね。今年は久しぶりに「スケーター」として宮本さんのお名前もあがってるし!!それ以外のメンバーも何気に私のツボを突いている。
…でもその反面、すぐには名前があがらなくても、大ちゃんはこのショーには出てくれるよねっていう期待も確実にある訳です。
今年はいつも以上に遅かったから(恐らくは上記(1)の事情により)やきもきさせられたけど、やっぱり信じてチケット買ってて良かった!!

今年は私も経費節減のため1回しか観れませんが、大ちゃんの新シーズンへの第一歩、そしてソチへ向けての新しいスタートの第一歩…確と見届けて参りたいと存じます。

ハンター×ハンター28巻&29巻

2011-08-09 23:04:00 | 漫画
最近マンガもアニメもあんまり見なくなっちゃったんですが、コレは何となく惰性で買い続けてます。
自分で読むぶんには面白いけど、他人にはあんまり勧めたくないマンガ。
忘れた頃に思い出したように単行本が出るから逆に買いやすいんですよね。
ていうか、毎回毎回たかが漫画の連載が再開されるだけでニュースになるって日本どんだけ平和なんですか。

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そういう訳でハンター×ハンター。最初の頃は確かクラピカが好きだったような気がするんですがそれももうすごく遠い昔の事のような気がする。
そしてまたなんかものすごいことになっている…。

思えば幽遊白書の時もそうでした。最初は普通に「少年マンガ」だったのがなんかだんだんだんだんものすごいことになっていきそして…作者がぷっつんしてしまった(「ぷっつん」なんて死語もいいとこだけど、そうとしか言い表し様がない)。

ぷっつんした冨樫はそのまま消える…と思ってたら、「レベルE」で戻って来た。
週刊ペースを諦めて月イチ連載で、最初から最後まで色々すごいことになっていた。

そして「ハンター×ハンター」連載開始。「レベルE」でやりたいことやって気が済んで大人しく週刊ペースで「少年マンガ」を描くのかと思ってたら、やっぱりこう色んな意味でだんだんだんだん…。

なんかもう、この人は一生こうなんだろうなと思うしかないんでしょうね。
「『才能』とは、何かが欠落している事を言うんだ」っていうの、この人見てると分かる気がする。

***

それにしても最近思うのは、所謂「美人キャラ」じゃない女性キャラの描き方すごいなという事。
少年マンガだと、男性キャラは見た目が三枚目だったりイロモノだったりおっさんや爺さんでも、キャラの描写によって魅力的に見えるキャラって沢山いるけど、女性のメインキャラは美女か美少女と相場が決まってるじゃないですか。
ハンター×ハンターにも美女&美少女は結構出てるけど、最近はやたら「美人じゃないのに魅力的」な女性キャラが多い気がする。

最初はキルアの所の執事見習いのカナリアが。お世辞にも美人って顔じゃないのに、キルアを想う様子がいじらしくて可愛かったのが印象的でした。
ヨークシン編に出て来たセンリツは、最初はそもそも女に見えなかった(そうなったのは呪いのせいらしいけど)くらいなのに、ヨークシン編終わる頃にはすごくいい女に見えた。あと、パクノダの散り際も潔くて美しかった。

そしてコムギ。普通ああいうヒロインポジションは可憐な美少女と相場が決まってるのに…。
そこにあの愚鈍で見た目も冴えない少女が収まっていることに違和感がないのは、ここに至る迄の時点で彼女の『魅力』を描き切ってるからでしょうね。
あと、パームね。見た目どころか中身もヤバい電波娘だったのに、こんなにカッコ良くなるなんて。

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あと最近、ゴンとキルアの描写が気になります。

ゴンは田舎でのびのび育った素直で素朴な「普通の子」だったはずが、素直さというか純粋さが暴走してある種の化物のようになってしまっている。
片やキルアは、暗殺者一家の英才教育を受けた天才くんというチート設定キャラだったのに、最近「普通の男の子」っぽい描写が増えて来た。これ、意図的に描写を逆転させてるんでしょうか。
ゴンにしろ幽助にしろ、「純粋」なキャラの怖さは一貫してこの作者は描いて来たような気もするし。
それにしても、友達が欲しかった、ゴンという友達が出来て嬉しい、ずっと友達でいて欲しいっていう年相応の子どもらしい気持ちが伝わってくる最近のキルアって何かかわいいなあ(ついでにタコもかわいい)。

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そしてこの話はいつになったら終わるんだろう。
ていうかちゃんと終わってくれるのか最後まで油断できないっていう幽白のトラウマ。


表紙からして、どこへ向かってるんだっていう。