うわ、舞台写真を薄暗がりのホテルの客室で、しかも7年ものwの携帯カメラで撮ったら本物の妖しい狐みたいにピンボケだ!
ということはともかく、今日から二泊で松竹座見物第二弾。
とりあえず、行きの新幹線が関西地方の豪雨のせいで30分遅れたことをご報告。数日前には松竹座が落雷で停電したそうだし、勘九郎狐、仕事しすぎです!
ってことで三日後、無事松竹座第二弾からかえって来ました。って中二日でまた大阪なんですが。ずっといればいいのに、今晩と明日に予定をいれちゃったもので(汗。
雨乞狐と瞼の母についてしか書くべきことがない感じなんだけど・・・
まずは
雨乞狐
やはり演目を役者が上回っちゃってる、の感想は同じ。こんな踊りで怪我するなよ、と思ったのも同じ。
初日近辺で見られた巫女の幣を振り回しての激しい振りが、なくなってたのを見て、あらま、膝がまた悪化してるのかしら、と心配したり、無理しないでいいよ、とほっとしたり。
この踊りはやっぱり踊りとして楽しむには(勘九郎ファン的には)いろいろな要素が多すぎる・・・
と思っていたら20日、勘九郎やっちゃいましたよ。いや、いい方向で。
巫女の幣のところ、激しい振りを復活させたばかりでなく、今月封印?(少なくともあたしは見てない)していた巫女ジャンプ!
もうびっくりして声もでませんでしたが、やっぱり迫力が全然違うわ。
きっと雨乞自粛wで、巫女の部分の振りを抜いていたのが、また天気がよくなったから激しい振りを戻したに違いないw
ラストの巣に帰っていくところのスピードが連日上がっているように思うし、いろいろと楽に向けて、盛り上がっているのはわかるのだが、たしか博多座で怪我したのもこのあたりの日にち(20日すぎたころ)だったよね?
疲れが出てくるころなのだから、とにかく膝と腰に気をつけて、無茶しないでくださいませ・・・
瞼の母
初日近辺、びっくりするほど・・・だった玉三郎が、台詞が入って、間も自然になって、かなりよくなっていた。
情感が薄いのは相変わらずだけど、それは逆に新鮮さになっていて。おはまって今でいうところの働く女。息子を置いて出てきて、料理屋の女将になって、女の子を生んで、バリバリ働いて・・・そのうちに過去のことは忘れたい思い出になってしまったのだろう。だから、自分が捨てたはずの過去をいきなり背負って(しかもやくざ姿で)出てこられて、単純に喜べないのはすごくよくわかる。
今までの上手で情感豊かな女形さんではイマイチ納得できなかったおはまの心理が、なぜか今回玉三郎の芝居のなかで、すごく理解できたのだ。
とつとつとした台詞、上の空とも思える調子、これがなんか効果的なんだなあ・・・
これが全部計算だとしたらすばらしいけれど、そう客を納得させるためにはせめて台詞はちゃんと入れておいてくれないとね、というのが本音でもある。前半にしか来ない客もたくさんいるのだから!
勘九郎の忠太郎は、我當が口上で言っている「いろいろ見てきたなかでベスト!」っていうのが過言ではない(しかしあんなこと言っちゃっていいのかね?父親もやってるのにw)、はまりっぷり。
個人的には一本刀のほうが好きだけど、まあいいや。
脇がみんな本当にいいので、(七之助は今月これがいちばん!玉三郎がよくなってきたのは、七之助のアシストが大きいと思うよ!)、芝居として本当に充実してる。
竹三郎亀鶴壱太郎橘太郎歌女之丞小山三・・・本当、穴がない。
唯一の大きな穴だった玉三郎がちゃんとしたから・・・本当にすばらしい芝居になった。
ってことでほかのはついでw(あくまでlavieにとって)なので、ほかは全部まとめてちゃっちゃとw
三笠山御殿
ナニがいいってやはり愛太夫。彼の情感がどれだけ七之助を助けていることか。
次に男官女w。ときどきどぎつすぎて引くこともあるいじめの場面の程がよい。
俄獅子/団子売
叔父ブラザーズwの俄獅子がとてもよくなっていて。さすがは大人の情感。
団子売はやはりお福勘九郎が安定していていい。七之助の亭主を見上げる目つきが色っぽい。
女暫
玉三郎の魅力は幕外引っ込みで遺憾なく発揮される。ああいうかわいらしさって他の女形では絶対出せないよね。
私の中では玉三郎は成田屋化しつつある。限定演目のみで最高の魅力を発揮するが、似合わない演目はやらないほうがいい。で、これはどっちかというと似合わないw幕外だけで十分w
口上
前半とチョコチョコ変わってたけど、昨日の彌十郎のが、気持ちはわかるけど、突っ込み放題の間違いだらけである意味保存版だったかも。
雨乞狐のことを紹介してくれたのはうれしいんだけど、外題が釣狐、でまず間違ってるし、初演の博多座で怪我して、翌年歌舞伎座でリベンジしたことになってるし(初演が歌舞伎座でそれは無事。翌年再演の博多座で怪我。リベンジは今やってるところ!)・・・こういうのって、先輩が言ってるときは訂正しちゃいかんのかねぇ。
たしか團十郎がパリオペラ座公演を昭和19年って言っちゃったときは海老蔵が訂正してたけど。
ま、父親の誤りだし、海老蔵と勘九郎ではキャラも違うし、ね。
あと、すごいのがほぼ全員が七之助もよろしく!って言うところ。これは誰かのリクエストなのか、陰謀なのかw
又五郎襲名で種ノスケのことなんて誰も言ってなかったよねぇ・・・とノスケファンとしてはちょっとひがんでしまう。
雁のたより
結局一度しか見てないんだけどw翫雀さん、いいよねぇ。あと一回は見たいわw