laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

Quo vadis?

2012-09-16 | spectacles

誰が?ってこの方ですが。(画像は稽古風景らしい)

どこへ向かってるの?何がしたいの?

小一時間問い詰めたい。

・・・いや、かっこよかったんですけどねw

リーディングドラマ『武士の尾』@紀尾井小ホール。

脚本、演出市川月乃助ってのが楽しみでもあり、不安でもあり・・・

率直に言って動きも装置も衣装も単調なリーディングドラマで3時間近くは長すぎる!
森村誠一!の長編小説をレジュメして書き直したというのだが、これ、売り文句じゃなくて本当に月乃助が書いたのかもしれないよな、と思うほど、刈り込みが足りなくて、冗長な部分が多い。
特に前半、赤穂浪士の討ち入りに至るまでの部分はもっとハイライトのみにして、後半の男二人の人生部分を
きっちり描かないと、何がテーマなのかも見えにくいし、第一前半の長さに辟易して集中力を欠いて寝ている客も多かった。

歴史小説のリーディングなのにとても気になったのがあちこちで漢字の読み間違いがあったこと。幸か不幸か月乃助自身の台詞では気づかなかったけれど、これ、間違って読んでるのを指摘して、直すのも脚本・演出wの任務でしょうに、だめじゃん、演出家w(貴城けいが「顔色をなくして」を「カオイロ」って読んでたりするんだよ・・)

最近の月乃助の芝居はたいていそうなのだが、月乃助が圧倒的に力量が上で、他を引っ張る形になっているのもなんだか情けない。鳥越なんとかっていう若手役者が出ていたのだが、びっくりするくらいへたくそで、しかも、老け役なんてやらされていて、もう噴飯ものだった。5人のうちひとりでいいから、無名でいいから、実力あるベテラン役者を入れないと、いくらリーディングとはいえ(いや、リーディングだからこそ)説得力がない。

本人は自分で芝居を作ることをぜひやってみたかった!とのことなので、まあ今月乃助がもがいている試行錯誤のひとつだ、と広い心で受け止めておこうかとは思ったのですが、カテコで「またやりたい!」「このメンバーで再演したい!」って言ったのには驚いた。客席後方でプルプル首を横に振っていたのは、あたしですw
これで満足してるのか?こっち方面に突き進もうとしてるのか?やめとけ。頼むからやめてくれ。

…というのはすべて嘘じゃないんですが、実はタキシード姿で舞台にすっと立った段ちゃん(loveモードのときは月乃助じゃない!www)のかっこよさにしびれ、カテコ終わって舞台から去っていくときの両手振りのかわいらしさに悶絶したのも、事実なので(大汗

ファンって、本当に困ったものです。

はぁ・・・

来月の三越劇場のは春猿笑三郎一緒で新派の演出家がついてるから、ちゃんとしてるよねぇ・・・ねぇ・・・。