戦略コンサルティングの本質

戦略コンサルの本質 What's Strategic Consulting?  一戦略コンサルの個人的見解・徒然日記

working with the congenial

2006-07-17 | workplace
気心の知れた人と働く。

職人技的なところに頼ざるを得ない場合も多いコンサルティングの業務。
いくら数回にわたるケースインタビューをやったところで「誤差」は出てくる。

こんな場合、特に組織の立ち上げ時期や外資系では、
Referralという方式がとられることがある。
すなわち、オープンで公募したり、エージェントを使うのではなく、
人伝(ひとづて)で紹介を受けるというもの。
既に入社している人が知人(前のファームで一緒だったとか)を紹介する。
ファームによっては、その候補者が入社した場合、
紹介者に手当てを支払うという制度がある。
確かに、エージェントだと年俸の3割はふんだくられるわけだから、
格安といえば格安だ。

何よりも、先術した「誤差」が少なくなる。
紹介する方も変な人間を紹介すれば自分の人を見る「鑑識眼」が
疑われるわけだから、いい加減な紹介はできない。

紹介される方 = 入社する方もリスクが少ないというメリットがある。
同じ業界であっても、カラーは各ファームで異なる。
大胆な例を挙げれば、前にも述べたMcKinseyとBCG。
まったく違った職場にいきなり入っていくのはそれなりに覚悟がいる。
MBA新卒が、四大新卒プロパー・自分より年下の
プロジェトマネジャーやケースリーダーに
こてんぱんに「焼かれ」、意気消沈、鬱になる、
というのはよく聞く話である。
アソシエートクラスにかかわらず、
マネジャー以上のシニアクラスが下のクラスに「やられる」
という下克上状態も日常茶飯事だ。
(そういったランクにとらわれない議論を推奨しているファームもある。)
そうでなくても、自らのキャリアアップしか考えない「尖った」人間も
多い。

内情がDiscloseされにくいこの業界。
「実のところ」を入社前に知人から教えてもらえるのは
願ってもないメリットだ。
入社直後のストレスが溜まる時期に、
少しでもストレス・フリーの状態があることは精神的にも良い。