戦略コンサルティングの本質

戦略コンサルの本質 What's Strategic Consulting?  一戦略コンサルの個人的見解・徒然日記

直販店が脚光を浴びる?

2008-07-11 | strategy
製品力の企業間の差が見えなくなっている今日この頃。

  (製品力のすばらしいものは、iPodやWiiくらい?)


価格争いにならないためにはどうしたら良いのか?

しかし、チャネルは量販店に握られている。


こんな中、家電メーカーを初めとして、
製造業自ら店舗を経営するモデルに各社注目しはじめている。
(Appleの成功が独走状態からかもしれない・・・)


こうした他社成功事例を見るのはいいが、気をつけるべきことは
「置かれた状況や出発点」が異なること。

DELLはCTOまたはBTOという最初から異なるビジネスモデルを、
Appleは、「量販店では、そもそもの価値が出せない」として、
Apple Storeを作り上げた。
「売る製品が(多くは)なかった」にもかかわらずだ。
それ故、逆に「顧客体験」を生み出したのかもしれない。

さらに、「箱」だけではないソフトを抱き合わせたことも成功要因。
そのために、スティーブ・ジョブズCEOは、
自ら、音楽会社を回り、楽曲の提供のお願いに奔走したという。


最初が肝心。
そして、先行者利益。
いずれも、今までになかったことをやってのけている。


コンサル・バッシング

2008-07-01 | industry
ZAITEN(旧「財界展望」)8月号の特集記事。


 ●経営コンサルタント「ブランドに仕組まれた罠」
 ●マッキンゼー、ボストンコンサルティング、アクセンチュア、三菱総研…
  巨大ファームの「光と影」

など。

鵜呑みにする企業が会社を潰すなどの謳い文句。


まあ、定期的に、書籍やビジネス雑誌でバッシングを受けるわけだが、
今回はちょっと・・・。

まず、戦略コンサルに所謂「総研系」を入れて酷評している時点で、
「業界人」や「使い慣れた人」からすると、
違和感を感じたのでは。

また、「ブランドファーム」と称する大手・有名ファームのOBを追跡しているわけだが、

 (よく調べたね。
  ちょっと偏りある気もするけど。
  ベンダーをわざわざ一社入れたのは何故?)

アクセンチュア(旧AC)とAA(アンダーセン)を一緒に扱っているのも、
AC(在籍、出身)から見ると、
「一緒にするな」と感じているのではないでしょうか。


いずれにせよ、マッキンゼー、BCGのOBネットワークはさすが、という感じでしょうか。


それにしても、この特集を書いた二人のジャーナリスト、
藤木一氏と佐々木信哉氏。
略歴を調べてみたんだけど、ヒットしなかったんですが・・・。


同号では「MBA」についても批判している。
その記載者が元「英国ウェールズ大学MBAジャパンディレクター」と、
彼自身が酷評する「乱造された」「間違いだらけの」MBAの一つと
思えるから苦笑してしまう。

引用として、
あのヒトだなとピンときてしまう
「さる女性経済評論家」の肩書きである
「早稲田大学ファイナンスMBA」を挙げ、
「ファイナンスMBA」という学位は存在しない、とコメント。

まあ、コンサルの特集記事全般に比べて、
こちらの記事の方が、言っていることは正しいんだけど。