倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

守るべきもの

2020-07-08 | 日記

7/7 Tue.

 

雨が間断なく降り続いています。そんな中、この日のさまざまな事象を通じて「守るべきもの」について考えさせられることとなりました。

 

 

 

この日は、議会の「政策説明会」が招集され、理事者(行政職員)から 執行した行政施策(事務)や、現在計画中の行政事業などに関する報告などが行なわれました。

その中で 過重を占めたのが、支出(補正)総額 21億3千92万6千円の「令和2年度6月専決補正予算」でありました。

 

 

 

 

 

これは 現下の「新型コロナウィルス禍」に伴い、影響を受け続け 疲弊した社会(国民)を支援し、日常生活や経済活動の再興を果たしていただくための 国の第二次補正予算による自治体への交付金(長野市分/20億5千5百92万6千円)を原資に、さまざまな施策(主に交付金事業)を展開するものです。

 

長野市においては、28項目に亘る事業を展開することになっており その詳細については後日に譲ることといたしますが、この日の特筆として「ひとり親世帯支援事業」を挙げさせていただき、そのことが 後刻 知らされる事件や、現下の自然災害にも懸(か)かり、さまざまに考えさせられてしまったところなのです。

 

 

 

 

この支援事業は、厳しい日常生活の中で 仕事と子育てを両立させながら社会生活を送る「ひとり親世帯」を支援するため、一世帯(1児童)5万円を基本に“臨時の児童手当”が支給(他の条件によっては更に加算あり)されるほか、それに加え 長野市として一世帯に1万円を独自給付するものです。

このことについては、さきの5月補正でも 一世帯5万円の臨時給付が行なわれたところではありますが、コロナ禍が長引く中 相変わらず様々な面で厳しい日常を送る「ひとり親世帯」にとっては、いわば水筒の水が尽きて枯渇するばかりの喉(のど)の乾きを潤(うるお)す〝貴重な一杯の水〟になるところであり、全てのひとり親世帯に満額支給が実施されることを願うところです。

 

なお さきの補正でも取り組んだように、今回も DV被害を受ける〝避難家族〟については、もざむざ暴力亭主に(手当が)行ってしまわないよう 申請に基づき振込先が変更できるよう具申することにしております。

 

 

いずれにしても「コロナ禍」という どうしようもできない〝現実〟の下で、それでも我が子を守るために必死で生きる ひとり親の方々が居ることを常に心に留め、適切な支援策を講じることが求められています。

 

そんな中…この日の夕方、自分の3歳の娘を一週間も自宅に放置し旅行に出かけ、あげく その子を衰弱死させたという、にわかに信じたい事件が起こったことが報じられ、何ともやり切れない心境にさせられてしまいました。

この子は 高度脱水症状と飢餓に陥っており、そこには 日常的なネグレクト(育児放棄)による虐待があったとみられるとのこと。一方、当の母親は「(一週間)留守にしても大丈夫だと思った。」と語っているとのことが伝えられています。

 

この事件の背景には いろんな事情が絡んでいるとは思いますが、今回の6月補正予算概要を受け、ひとり親でも 我が子の生活(生命)を守るために必死で働く親御さんが居る一方で、我が子の生命より他事を優先させてしまう者も居る〝現実〟がある・・・この両面を見たときに、私は 現下の社会構造の複雑さを再認識させられると共に「何とかならないもの(だった)か」と切に思わされたところであります。

 

 

さらに現在、異常気象に見舞われている九州をはじめとする被災エリアでは、不測の自然災害により 多くの生命財産が今も奪われています。

御身内や近所の人の命が脅かされた事態を知り 悲嘆に暮れる被災地域の方々の姿、そして 被災者の生命を救うべく 必死で救助活動に臨んだり、行方不明者の捜索のために泥をかき分けて精励する関係者の姿が伝えられる都度に、海よりも深い同情と慰労の意を禁じ得ないと共に、自然災害の無情さを思い知らされ、そしてその時々に、私もかつて身内を失った経験が呼び起こされる中で(親者・近者を)失って改めて判る「生命(いのち)の大切さ」を再認識させられるところです。

 

 

私たちが 真に、そして第一に守らなければならないもの。さまざまなことを考えさせられた一日(いちじつ)だったのでした。