倉野立人のブログです。

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チャンスと成果を

2020-07-11 | 日記

7/10 Fri.

 

九州や岐阜県 それに長野県など、西日本~東日本の広い範囲で大きな被害が出ている今回の一連の豪雨について、気象庁は「令和2年7月豪雨」と名付けたことが報じられました。

 

 

 

 

2018年の「平成30年西日本豪雨」2019年の「令和元年東日本台風」に続く〝歴史に名を遺す大規模自然災害〟となってしまいました。

今や 日本列島には〝未曾有の自然災害〟が 続けざまに起こるようになっております。

今も降り止まない空を見上げ、私たちは嘆息するばかりであります。

 

 

ところで (従前の記事でも触れましたが)大規模な自然災害に遭った被災地では、被害を嘆いているばかりにもゆかず・・・一日も早く 日常生活を取り戻すべく、復旧作業が緒に就けられるところです。

そこには「マンパワー」が欠かせず、そして その大きな原資となるのが「災害ボランティアさん」の、まさに人力(じんりき)であることは 言うに及ばないところです。

さきの令和元年東日本台風においても、長野エリアに 全国いや海外からも多くのボランティアさんが駆けつけてくださり、家屋や果樹園の泥出しなどに多大なご貢献をいただきました。

 

 

今般の「令和2年7月豪雨」においても、復旧に向けて かかる「マンパワー」が要されるところでありますが、ご案内の「新型コロナウィルス禍」が その動きの障害となっていることが、改めて伝えられています。

 

 

 

 

本来であれば どこからでも・どなたでも参加していただきたい災害ボランティア。しかしながら、新たな(コロナ)感染のリスクを避けるため、異地域からの参加を断(ことわ)らざるを得ないことを余儀なくされているそうです。

 

 

 

 

かの「スーパーボランティア」の尾畠さん(大分県在住)も「ホントは(最大の被災地の)熊本に行きたかったけれど、当地が県外者の受け入れを断念していることから 同県(大分県)内の被災地に出張(でば)ってきた。」と言っておられたことが報じられていました。

 

 

 

 

 

昨年 大きな自然災害を経験した私たちが見ても、この「令和2年7月豪雨災害」において、今後 被害の状況が明らかになるにつれ、多くのマンパワー(=災害ボランティア)が必要になることが大いに予見されるところですが、現下の新型コロナウィルス禍の中、どのように人員を確保してゆくのか 非常に気を揉むところであります。

 

そんな中、長野市(職員)については、自治体間ネットワークの中で〝被災ニーズ〟に応える形で、直ちにニーズに合った職員を派遣できるよう 準備だけは整えているとのこと。

「できること・求められることを直ちに行なう」ことになっております。

 

 

 

 

 

 

ハンディに関わらず 活動(活躍)の場を ~障がい者がショップ運営~

 

ニュース報道で「東京都国立市内に「手話が共通言語」となる 国内初の『スターバックス サイニングストア』がオープンしました。」と報じられ、耳目を集めました。

 

 

 

 

報道によると、こちらの店舗は 聴覚に障がいのあるパートナー(従業員)を中心に運営され、主なコミュニケーション手段として「手話」を使用することになっているとのこと。

聴者と聴覚に障がいのあるパートナーが共に働き、多様な人々が自分らしく過ごし活躍できる場所の実現をめざし、掲げたコンセプトは「“Infinite Possibilities(無限の可能性)”」

 

この店舗は、聴力障がい者の社員さんの「夢」を店舗という「形」することで実現したとのこと。

 

 

 

聴覚に障がいのあるパートナーが〝ありのままの自分〟を臆することなく発揮できる場所であり、障がいのある若者にとって夢や未来を描ける場所、そしてこの店舗を訪れた誰もが「新たな気づき」を得られる場所になれば。との思いを込めて運営される とのことです。

 

 

 

店舗では、手話を用いて「会話」するほか、言語の代わりにタッチパネルを用意し いわば「筆談」をもってオーダーを行なうことができるそうです。

 

 

 

 

そこで重要なのが「アイコンタクト」だそうです。たとえ言葉は交わさなくとも、目と目を合わせて「いらっしゃいませ!」「ありがとう。」とのコミュニケーションが成立、やり取りに多少手間がかかることはあっても、何ともいえない〝心からの会話〟が交わされ、来店者の満足度はかえって高いことが伝えられていました。

 

 

 

 

昨今、ややもすると人と人とのコミュニケーション、それも いわゆる気脈(きみゃく)の通じたやり取りが欠如する傾向にある中、障がいのある人が〝前面〟に立つことで (前述の)心からの会話が交わされ、何というか「サービス業 かくあるべき」の姿を示してくれているような気がします。

 

 

多様化する昨今、それぞれの人が さまざまな状況の中で人生行路を歩んでいる。

そんな中、あまねく全ての人が活躍できる社会の実現こそが 今や求められていると思うのは、私だけではないでしょう。

 

 

 

 

 

 

一方〝障がい者〟との呼称は共通するも「知的障がい者」の方々の置かれる環境は低劣のままに留め置かれており、その状況が 今般の「コロナ禍」の中で さらに厳しくなっていることが報じられています。

 

 

 

 

知的障がい者の方々は、昨今 最低賃金(時給)が848円とされる中、月額1万8千円の低水準となっており、それが更に コロナ禍の影響で右肩下がりに陥っているのです。

 

 

 

 

このことは、当事者(障がい者)の中では 非常に深刻な問題として訴えられてはいるものの、その受け皿となる事業者団体や行政の中では、抜本的な解決=工賃アップ を実現しようという動きが乏しいのが現状です。

まさに、障がい者支援の抜本的問題である「工賃アップ」なくして 真の障がい者支援はあり得ないことから、今般のコロナ禍の逆境を乗り切ることに併せ 長期的展望に立って、知的障がい者の方々が 少しでも社会的自立に向けて歩み出せるよう、人智を尽くしてゆくことが期されるところです。

 

 

国立市の『スターバックス サイニングストア』オープン!の朗報に併せ、障がい者を取り巻く厳しい状況の打破をも期する、二題のニュースでありました。