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My Home Town(旧風力発電と子育て日記)

観光と風力発電と子育ての日記です。

当日記の内容については風車ファン以外の無断での転載転用を固くお断りします。

2010年、世界の風力発電新規導入量

2011-02-07 21:07:55 | 風車日記
それにしても2010年の中国の風力発電新規導入量は何かの
間違いか?というくらい凄まじかったですね。

世界の新規導入量の46.1%にあたる16,500MWが中国で導入
されました。2位のアメリカが5,115MWですからそのすご
さがわかります。
中国の1/3の風車は回っていないなんていう噂も聞きますが、
これだけ急激な導入だと回って無い風車が多いのもあたり
前かもしれません。

また、個人的には原発大国のフランスが1,086MWで6番目に
多くの風車を導入しているのに驚きました。
エネルギー自給率わずか4%の我が国が221MWしか新規導入
できなかったのと対照的ですね。

2012年度から固定買取制度が太陽光発電以外の新エネルギー
にも導入される予定ですが、さてどうなることでしょう。

風車の騒音低周波音測定について

2011-02-02 22:20:35 | 風車日記
当町内でクリーンエナジーファクトリーが運営するウイン
ドファームの風車から発せられる騒音及び低周波音により
体調不良などの被害を受けているとして、別荘地住民が現
在、原因裁定を総務省の公害等調整委員会に申し立ててい
る件について、昨夏に騒音測定が行われたとのことですが、
風がよく吹く冬季に再測定する予定となっており、今月中
にはその測定が実施されるのではないかと思います。

どのような測定結果が得られるかわかりませんが、中立的
な第三者機関が風力発電の騒音や低周波音について測定し
たデータは環境省の例ぐらいしか無く非常に数が少ないので
データが増えることは意味のあることだと思います。

現在、CEFの風車は夜間3機が停止、2機が出力調整運転
中なので、昼夜両方を測定すればその違いもデータとして把
握できるのではないかと思います。
心配なのは今年に入ってあまり風が吹いていないことです。
町営風車も1月は散々な発電実績でしたが、これから風が
吹くのでしょうか。




今年も1月は風が吹きません。

2011-01-22 22:55:37 | 風車日記
町営風車を建てる前の風況調査では、1月の平均風速
は秒速8.3mでした。観測高は20mです。

しかし、風車建設後は1月はまったくの鬼門となって
しまいました。時々、風車が停まるほどの強風が吹く
ものの、それ以外の日は比較的穏やかな日が多いの
です。

今年は冬型の気圧配置になることが多いので風が吹く
かと期待していたのですが、さっぱりです。
風力発電て難しいなあ~と実感します。

今月は風車2号機が故障停止しているので、泣きっ面
になんとかです。
油ホースの破損が原因で、ホースは納品されたのです
が、メンテナンスをお願いしている会社の人繰りがつ
かないということです。いつも無理を言っているし、
実際それに応えてもらっているの仕方ありません。

いい風が吹くのを祈るのみです。

風力発電が普及しない資源小国、日本

2011-01-14 20:42:33 | 風車日記
今日の日経朝刊に【風力発電所、新設足踏み 全量買い取り
見えぬ普及策 収益性。見通せず】という見出しの記事が掲
載されました。

政府が寿来の補助金制度を転換したため新規案件に補助金が
つかなくなった上に、12年度から導入方針の固定買い取り
制度の基本的な条件が固まっていないため、企業が収益性を
見極められなくなったことが原因だと分析されています。

世界の風力発電は09年には前年比32%の高い伸びを実現
していますが、国内の伸びは10%に満たず世界の潮流から
大きく取り残されています。

今時こんな馬鹿な国は残念ながら日本ぐらいでしょう。しか
もこれがエネルギー資源を持たない国での出来事なのだから
信じられません。

このまま常識が通じない国ということになるのでしょうか。

平成21年 静岡県内公営風車 運転実績

2010-12-27 09:17:51 | 風車日記
先日、NHKのグローズアップ現代で自治体風車の6割
が赤字との報道がありましたが、平成21年の静岡県内
の公営風車の運転状況も惨憺たるものです。
これでは自治体風車不要論が出るのも当然のことですね。

以下、21年(暦年)実績と感想です。

マリンパーク御前崎風力発電施設(静岡県)
 三菱重工300kw 利用率21.1%

【平成8年7月運転開始の古い風車です。6~9月の間
調子が悪かったようですが、小型の割には健闘していま
す。風況的には設備利用率25%はいけそうです。】



大東海洋公園風力発電施設 (掛川市)
 エネルコン230kw 利用率7.6%

【平成10年11月運転開始です。年平均風速が5.1m/s
ですがそれにしても酷い結果です。故障も多いようです。
浴場での自家消費目的とはいえ、改善が必要です。】



マリンパーク御前崎風力発電所(御前崎市)
 ヴェスタス660kw 利用率18.3%

【平成14年3月運転開始です。ここも風況はかなり良
いのですが、故障がちです。以前には落雷が原因で発電
機を交換しています。普通に回れば利用率25%以上はか
たいと思います。】



竜洋しおさい風力発電所(磐田市)
 ノルデクス1900kw 利用率11.5%

【平成15年2月運転開始です。平均風速は5.7m/sです。
2月~6月の間、故障で回っていなかったようです。
ノルデクスの2.5M機を改造して出力を1.9Mにしています
が、こういった機種選定からして疑問です。
付近には国内最大出力のヴェスタス3M機が5機建設さ
れましたが、運転実績が気になります。】



東伊豆町風力発電所(東伊豆町)
 三菱重工600kw 利用率 1号機23.9% 2号機24.6% 3号機18.9%

【平成15年12月運転開始です。3号機が発電機の故障
で丸4カ月停止してしまいました。発電機を交換しました
が、受注生産のため、納品まで時間がかかりました。
風況的には利用率27%以上いけたはずですが、1号機、
2号機ともに断続的に故障が発生しました。
発電機の故障は予想外で痛い出費となってしまいました。】



静岡市風力発電施設(静岡市)
 リパワー1500kw 利用率12.4%

【平成16年3月運転開始です。下水の処理施設での自家
消費目的で、初めから設備利用率の見込みも15%程度だっ
たと思い
ます。】



御前崎港風力発電施設(静岡県)
 ヴェスタス1950kw 利用率3.0%(1~11月故障停止)

【平成16年3月運転開始です。まったく馬鹿げていると
しか言いようがありません。年平均風速7.2m/sの場所に立
つ風車を1年間止めておくとはどういうつもりでしょうか。
20年12月に発生した落雷が原因ということですが、修
繕予算の計上などに手間取ったようです。本来この場所な
ら年間設備利用率35%も可能です。県で管理できないのなら、
民間にでも売却したらどうでしょう。】



大須賀浄化センター風力発電施設(掛川市)
 ヴェスタス660kw 利用率7.8%

【平成17年1月運転開始です。平均風力5m/s。4月~
12月まで停止しています。その後いつ運転を再開したか
不明です。
下水道の処理施設の電源ということで補助金交付を受けて
いる風車ですが、どうしたヴェスタスという感じですね。】


自治体風車の場合、故障すると修繕費用を予算に計上して、
議会の承認を受けなければなりませんし、ノウハウが不足
しているので故障の原因によってはメーカーとの交渉も難
航します。個人的には風況の良い場所に立っている風車は
どんどん修理して運転再開するのが良策だと思います。修
理を長引かせたからといってメーカーが大幅に値引きして
くれるわけではないでしょう。

静岡県知事は東電の風力発電計画に法的根拠の無いストッ
プをかける前に、自分の所の風車をしっかり回したらどう
でしょう?




町営風力発電事業、マメ知識

2010-12-22 20:55:13 | 風車日記
当町の風力発電用風車ですが、運転開始後7年を経過しました。

おおまかな数字ですが、風車が運転している時間は全体の7割
程度です。風待ちで停止している割合が2割です。これで全体
の9割を占めますが、この9割の時間については風車は全自動
で運転と停止を繰り返すのでほとんど人手はかかりません。

残りの1割は故障と点検で風車は止まっています。
この1割が風力発電事業にとっても最も人手がかかる時間とい
うことになります。しかし、当町ではこのもっとも人手がかか
る修理と点検の部分はほぼすべてを風車メーカーである三菱
重工と保守の協力会社である関電工に委託(外注)しています。

この委託に関する契約事務と故障の際の連絡業務、予算編成、そ
して軽故障の際の復旧が発電事業にかかわる担当職員の主な仕事
ということになりますが発電事業全体に占める割合からいったら
時間的には微々たるものということになります。

風力発電関係で職員が最も時間を割いているのは、視察見学の対
応と夏休み風車見学会の開催という啓発事業ということになります。
この啓発事業は発電とは直接関係の無いことなので本来的に一般
会計で行われるべき事業です。実際に職員の人件費は一般会計に
計上されています。

風力発電は運用にかかる人件費が非常に少なくて済む(保守を外注
すればほとんどかからない)というのが長所の一つと言えるでしょう。


日本一、透明性の高い風力発電事業

2010-12-21 20:33:54 | 風車日記
東伊豆町の町営風力発電事業は日本で一番
情報公開しています。
風力発電

運転実績はもちろんのこと、停止状況やその
理由、そして予算も決算も公開しています。

すべて偽りの無い生のデータですから、変な
先入観や偏見無しに見てもらえれば風力発電
事業の実態を理解していただけます。

ジャーナリストの石川憲二さんの著書の中では
東伊豆町の風力発電所のホームページのことが
【東伊豆町が開設している発電所の公式サイト
は非常にわかりやすく、必要とされるデータは
すべて公表しており他の風力発電事業者もぜひ
見習ってほしい】と紹介されています。

また、欄外の脚注では東伊豆町のホームページの
構成が紹介されており、【項目もわかりやすく並
べてあり、抜群にすぐれている。今回、この本の
執筆のために多くの関係サイトを見せてもらった
が、内容、構成ともここがトップだった】とコメ
ントされています。

まあ、偏見で凝り固まった人には真実は見えない
のでしょうが。

町営風車、7歳の誕生日です

2010-12-13 21:07:24 | 風車日記
東伊豆町風力発電所は平成15年12月13日に発電を開始
しました。
ということで、今日で丸7年経過しました。人間で言えば
誕生日ということになります。
思い返せば、三男の出産と風車の工場検査のための長崎
出張が重なりそうになりヤキモキしたのが、ついこの間の
ことのようです。

満点とはいきませんが、運転開始以来7年間の設備利用率
は25%超なので、600kW×3機の零細自治体風力発電所とし
てはまずまずの成果だと思います。

職員が直接対応させていただいた視察見学者も既に8千人
を超え啓発という面でも観光資源という意味でも当町の
施策でこういった例は他にありません。

現在はアクセス道路の舗装工事中ですが、通常は24時間
自由に風車のそばへ行くことができます。職員が案内した
8千人を大きく上回る人が風力発電所を訪れてくれたかと
思うととても嬉しいです。

これから風車が古くなるにつれ故障も増え、担当者はたい
へんだと思いますが、町の貴重な財産ですから頑張って
欲しいと思います。

自分もこれから、風力発電事業を超えるような、地域のた
めになる仕事を1つでも2つでもできるように精進したい
と思います。

風車1号機、復旧しました

2010-12-12 20:01:21 | 風車日記
故障していた風車1号機の修理が無事に終了したようで
自宅から3機揃って回っている風車を見ることができま
した。日曜日にもかかわらず作業していただいた関電工
の方に感謝です。

当町の風車も時々故障しますし、全国的にも落雷や強風
でブレードが破損するような風車も散見されます。

批判精神はいつでも大切ですが、ただ批判しているだけ
では何も生み出しません。床屋談義ならいざ知らず、責任
ある人は批判だけではその責任を果たしたことにはなりま
せん。

これは風力発電批判に限ったことではありません。当町は
観光立町ですが観光行政についてもまったく同じことが
言えます。いや、行政全般、生活全般に言えることです。

昔、反省だけならサルでもできる。というCMがありま
したが、批判だけならサルでもできる、と言ったらサル
に失礼でしょうか(笑)。