余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

呼吸

2020-04-17 00:07:13 | 天秤の詩
言葉のなれそめは
恋し焦がれて
文章の
その一句に胸うたれ
ゆるやかに染み込むこの驚き
振り向く瞬間のいとおしさ
一呼吸はそのためのしずく

雨を食べる
よく舌にのせて
そういうふうに大地があって
ふんでさわって泥にまみれ
種があったとはしゃいだ
あー
手が空に
空には無数の
きらきら

つかみとる言の葉のいろめきたち
それって美しすぎるかな
美しいってそういうことだと細胞ごっこ
DNAは螺旋をつむぎ
語る唇は空間の暗号をゼロとワンで創造し
余白は縦横無尽
名前を呼んだ
ふりむいた
呼んだきがした
ふりむいた

ふれられなかった
それだけで詩は出来上がる
愛というように
恋というように

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« だんだんと | トップ | 言葉だけは »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

天秤の詩」カテゴリの最新記事