余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

追い風

2022-02-23 22:14:15 | 天秤の詩
おもいたった僕は走りだした
眼もくれず
眼をくれちゃいけない
変化していく空を追いかけて
絶対的な確信なんかない
わだかまりなんて抱えたまま

それでも何かが僕を押す
勢いありすぎる衝動は
絡まる足がころがる
ひざをすりむき
支えた手もずるむき
どこへ行こうとしているのか
そんなことは僕にもわからない
知っているのはきっと
過去の俗物かもしれない

散らばった数字を探す
口に入れて味を確かめる
痛みはやがて赤くなり
滑稽な生き物になる
浮き出てくる数字は
むちゃくちゃな順序をあしらえて
108個をふれていく
ふれるこわさをなだめて
僕は空を追いかける

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