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2019-11-30 | Weblog

 gacco
  「memento mori-死を想え-」

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 少し前のことになりますが、東北大学鈴木岩弓名誉教授による「memento mori-死を想え-」を受講しました。

講座内容 (講座案内より)
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 memento mori、現在は幸せに生きている自分自身もいずれは死を迎えることを忘れるな!という警句です。特に中世末期のヨーロッパ、ペストが蔓延するなどして逃れようのない終末観の中で享楽的な生活におぼれるキリスト教徒に対して発せられたこの言葉は、現世での楽しみや贅沢が虚しいものであることを強調するものであり、来世に思いを馳せるきっかけとなりました。
 ”Man is mortal.(人は死すべき存在である)” と言われるように、われわれ人間はいつか必ず死を迎えます。しかし死んだらどうなるのかと言った、古い時代からの永遠の疑問は、未だ解き明かされないままです。死後世界へと旅立った人々の誰一人として、この世に戻ってきた人がいないからなのでしょう。
 そのため正解のわからない死をめぐって、人はさまざまな生活様式(=文化)を創造してきました。授業では現代日本人の死の文化を中心に、「死」について考えます
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 受講する前は「死とはなにか」を突き詰めて考える講座かなと思っていました。しかし、違っていました。
講座は死を取り巻くさまざまな環境、即ち現代日本における死の状況、宗教、民俗、葬送儀礼、墓、位牌、日本人の死生観、家制度の廃止などを考えることにより「死とはなにか」を自ら考えるものです。
 講義はまずニホンカモシカが死んでから骨になり、土にかえる様子を定点観測した写真から始まります。さらに人間が死んでから遺体がどのように変わっていくのか『九相詩絵巻』に描かれたショッキングな画が映し出されます。死体の変わりゆくさまは想像したことはありますが、改めてはっきりと示されると人間も動物も同じものだと感じました。
 受講して感じたことは受講者の育ち、考え方により各自かなり異なるのではないかと思います。
閉講に際しての鈴木教授のことば(抜粋)を紹介します。

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 死の問題に関しては正解があるわけではありません
みなさんが みなさんの立場でいろいろと考えていただくことが 大事だと思います
今回の講座はまさにそういうことを 考えていただくためのヒントあるいは入り口としての道をちょっと お示ししただけということに なるかと思います
私も一緒に 皆さんと一緒に 歩いていきたいと思います
一緒に「memento mori」ということを 肝に銘じて歩いていきましょう
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