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2017-10-15 | Weblog
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「サルコペニアがいろん」 (ライフサイエンス出版)



 図書館の新刊書棚に並んでいました。
サルコペニア?何だったかな?つい最近どこかで聞いたような気がしますが思い出しません。ページを繰ってみるとサルコペニアとは「加齢に伴う骨格筋量の減少」とあります。それでも思い出しません。それほどページ数のある本ではないので借りてみました。
 この本は一人の先生が自分の経験、考えに基づいて書かれたものとは異なり、大学の教授、研究センターの研究員など三十数人による執筆で100を超える論文を根拠としています。監修は国立長寿医療研究センター荒井秀典副院長です。


サルコペニアとは日本語では加齢性筋肉減少症。
高齢者の骨格筋量は加齢性筋委縮によって徐々に減少します。
骨格筋量がもっとも減少しやすい部位は、大腿前面と臍部(腹直筋)です。80歳代では大腿前面の筋厚が20歳代と比較して約40%減少すると報告されています。

筋肉の減少に伴う症状とリスク
*筋量低下
体重減少 冷え性 熱中症 脱水予備軍 骨粗鬆症予備軍 糖尿病予備軍
*筋力低下
椅子から立ち上がりにくい ペットボトル・缶詰の蓋を開けられない 疲れやすい バランスが悪い・転びやすい
*身体機能低下
横断歩道を渡り切れない 階段昇降が難しい 閉じこもりがちになる

サルコペニアの判定
機器による筋肉量の測定が正確ですが、簡易法として「指輪っかテスト」があります。
両手の親指と人差し指で輪を作る
利き足でない方のふくらはぎの一番太い部分を力を入れずに軽く囲む
指輪っかでふくらはぎが囲めてしまう人は、サルコペニアの有病率や新規発症リスクが高いことがわかっています。

筋量、筋力の低下が負の連鎖を招く
多くの高齢者では筋量や筋力が低下していても日常生活に不自由を感じることはあまりありません。これは本人の筋力に見合った生活をしているからで、ともすれば本人も周囲の人も「まだ大丈夫」と安心しがちです。
筋量・筋肉の低下は身体機能を低下させるのみならず、基礎代謝の低下、総エネルギー消費の低下、食欲不振、低栄養状態などを引き起こし、さらなる筋量。筋力の低下を招くので、この「負の連鎖」を断ち切り、さらには未然に防ぐために日頃から身体を動かすことが重要です。

サルコペニア肥満
全身の筋量が少ないにもかかわらず、肥満である状態。過剰な体脂肪の一部が筋組織の中に入り込んで(筋内脂肪)霜降り肉のようになっています。
!!! ここでやっと思い出しました。以前テレビ(あさイチ)でやっていました。ちょっと見た目には健康そうですが、脂肪過多でサルコペニアのリスクを抱えている状態です。

サルコペニアの予防と改善
運動と栄養
高齢になっても運動と栄養によって筋肉量の低下を防ぐことができるばかりでなく、増加も期待できる。

サルコペニアの効果的な対策は筋力低下を自覚する前から


内容を見ると専門のお医者さん向けかもしれませんが、素人が読んでも大変わかりやすく書かれている本です。