こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『宙を数える 書き下ろし宇宙SFアンソロジー』東京創元社編集部[編]

2020-07-22 20:07:04 | 読書感想
 
宇宙人たちとのファーストコンタクトで不平等な関税ルールに対して先制攻撃をしたあげく、全ての国民が夜空の向こうに連れ去られてしまったアメリカ合衆国国民。
そこからたった一人、赤ん坊が成人するほどの年月をかけて生還した、星間行商人スミレ・シンシア・ヒル。
そんな彼女の次の商売のために同行するアルバイトとして選ばれた主人公は、大陸棚の底生生物群(イソギンチャクなど)を研究している大学研究員だった。

オキシタケヒコさんの「平林君と魚の裔」は、宇宙生物大好きな私にはとても興味深い作品です。

また、今回の酉島伝法さんの「黙唱」は、短いせいか、読みにくいながらも面白く読めました。
人間由来らしいけど、これも面白い生き物ですよね?

宮内建礼さんのパラレルワールドものや、宮澤伊織さんのマッドサイエンティストと助手の話、高山羽根子さんのボーイミーツガールもの、理山貞二さんの五分後の未来が見えるキューブをめぐる連続殺人など、どれも個性的で先鋭的ながら、とても楽しく読み応えのある宇宙アンソロジーでした。
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