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こっぱもちの部屋

http://blog.livedoor.jp/kisaragi12yukari20/「こっぱもちの読書日記」

『幸腹な百貨店』秋川滝美

2018-05-17 20:21:22 | 読書感想
50代の高橋伝治は堀内百貨店で働いてきたが、バブルがはじけた後、五代グループに合併吸収され、今はそこの中部事業部長として勤めている。

不況の中、堀内百貨店は業績悪化により閉鎖が危ぶまれており、店に愛着のある伝治としては不本意だが、肝心の店長、丸山靖は売れない理由ばかり並べたて、やる気が見られない。そのせいか、店員たちにも覇気が見られない。

唯一、贈答品・ダイニングフロアのフロア長、花村瑠衣が頑張っているが、その部下にも売ろうという努力をする姿が見られなかった。
何とかしなくてはと思った伝治は、瑠衣と彼女の上司だった古谷と食事をしながら相談する事になった。

この物語に出てくる打開策はありきたりかもしれず、実際にやってみても焼け石に水かもしれません。
そして、バブル以降に育った人々にとっては、努力をしても成功する事の少ない現状にやる気を削がれているのかもしれません。
夢物語かもしれませんが、それでも少しでもその人々が明るい未来を考えようと思えればと強く感じました。
私自身も、そう成功体験があるわけでも無いのですけどね(苦笑)
続編が、明るい方向でありますように。
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『アカネヒメ物語』村山早紀

2018-05-16 19:34:40 | 読書感想
東風早町に越してきた小学校四年生の森山はるひは、2001年3月に、東風早町西公園の桜の木の神様・アカネヒメに出会った。
アカネヒメが言うには、彼女を見ることができるのは、‘‘仙人眼’’を持つ者だけらしいのだ。

それからのはるひは、アカネヒメと共に霊体の女の子の願いを叶えたり、ある事件で心傷ついた絵本画家を癒したり、パラレルワールドの少年とアカネヒメたちの再会を画策したりと、様々な冒険をする。

あとがきで村山さんが仰っているように、この物語はその時代を映しつつ、つらい時にも励まし合い支え合いながら生きていく人々が描かれています。
中でも「永遠の子守歌」が一番気に入っていて、少しアカネヒメの寂しさも分かりつつ、生命賛歌も感じられるところがいいなと思います。
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『神様の御用人7』浅葉なつ

2018-05-14 19:40:02 | 読書感想
今回、月読命の御用が須佐之男命への恩返しから、失くしてしまった荒魂を探す事に変更され、事態はますます大ごとになっていく。
実は、古事記と日本書紀に月読命の記述が少ないのも、そこに原因があって・・・。

なるほど、神話にも様々なミステリがあり、そこを想像していくのも楽しいって事ですよね。
そして今回のラストには、もっと興味深い謎が発生します。
うわー、オールスター記憶喪失?
まあねえ、神話なんてものは、その時代の施政者に都合よく捻じ曲げられたりしているものらしいから、実は・・・って裏話もあるかもしれません。
次巻がとても楽しみです。
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CD『パチスロサクラ大戦~熱き血潮に~オリジナルサウンドトラック』

2018-05-12 19:40:05 | CD・DVD等
私がパチスロをやったのは一回限りで、ましてやサクラ大戦のは見た事もありません。
それでも、サクラ大戦のCDは聴きたいのです。

で、私の心にピッタリきたのは、紅蘭の「爆発的未來」とアイリスの「魔法の呪文」です。
苦笑したのは、すみれさんの「マイ・フェイバリット・ミラー」で、「白雪姫の継母じゃないんだから」と感じてしまいました。
あと「花の戦士」の歌詞が、今の時代だと洗脳されて戦の最前線に追いやられそうな危うさを感じてしまって、不安になってしまいました。
サターン版の頃は平和を謳歌していたのに、今はちょっとしたボタンの掛け違いで戦争になりそうで。
杞憂ならいいのですが。あとで笑い話になる事を願います。
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『素子の碁 サルスベリがとまらない』新井素子

2018-05-11 19:45:03 | 読書感想
『ヒカルの碁』を読んで、ゲームボーイアドバンスの同タイトルのゲームを始めた素子さんと旦那さん。
同じように始めた友だちとリアルな囲碁を始めただけでなく、とうとう日本棋院の囲碁教室に通い始めます。
そんなまるっきり初心者の素子さんたちが、少しずつ学び上達していくエッセイ・・・なのかな?

今までにない囲碁友だちができたり、推理作家協会の囲碁同好会が復活したら周りのみんながハイレベルだったり、長い事休眠状態だった文人碁会も復活し案内状が届いたものの、やはりハイレベルだったりと、なかなか楽しくも大変みたいです。

でまあ、このサブタイトルなのですが、サルスベリって囲碁の用語で、今の素子さんを言い表しているような状態らしいです。
未経験者の私には、ただ、楽しそうなところしか分かりませんが、素子さんがいつか段を取れるように願っています。
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