こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『裁く眼』我孫子武丸

2016-11-20 19:35:00 | 読書感想
漫画家デビューはしたものの長年売れなかった袴田鉄雄は、姪のすすめもあって週二回、浅草で似顔絵描きをしていた。

しかし、カップルの女性を描いて連れの男にクレームをつけられた日に、FXTVというテレビ局の人間から、法廷画の仕事を依頼される。
何でも、いつも頼んでいた絵描きさんが、急に倒れたらしいのだ。

裁判の被告は、二人の男を騙して貢がせたあげく、殺したという疑いがかかっている女性だった。
鉄雄は、公正な視点から描いたつもりだったが、裁判所からの帰途、ブロックで殴られてしまった。
また、裁判中に隣の席で同じように法廷画を描いていた女性は、殺されてしまったらしい。

裁判の判決は?また、鉄雄たちは、誰に、どんな理由で襲われたのか?

鉄雄は、ありのままに描いているだけなのに、違って見える人間もいるということは、知らず知らず対象者の内面まで描いてしまっているのでしょうか?
ところで結末は、判決も、鉄雄たちを襲った犯人も明らかにしているのに、もう少し先まで書いて欲しいと思ってしまうものでした。
もしかして、我孫子さんの策略?
まあ、それがなくても、鉄雄が今後、法廷画家を続けるというのなら、ぜひ、続編を!と思う面白さではありました。
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『食堂つばめ8 思い出のたまご』矢崎存美

2016-11-19 19:59:03 | 読書感想
今回、柳井秀晴に子どもができます。

そこで、‘‘街’’の食堂つばめのみんなに報告に行き、ノエさんの丸いケーキ型を使った特製ちらし寿司 を作ってもらいます。

その後、妻の柊子さんの夢に、なぜか何度も現れるようになったノエさん。
実は、ノエさんが秀晴の子どもとして生まれ変わることが分かり、嬉しさとショックのため、ノエさんのだし巻き卵サンドを食べ忘れて帰ってしまいます。

本当に、ノエさんが生まれ変わるのだとしたら、食堂つばめはどうなるのか?

今回、ラストということもあってか、怒濤のようにたくさんの美味しいものが出てきます。
そして、とても素敵な結末ですので、ご安心ください。
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コミックエッセイ『はとバス乗ったら知らない日本が見えてきた』野広実由

2016-11-17 19:58:41 | アニメ・コミック・ゲーム
東京へは3、4回、遊びに行ったことがありますが、はとバスツアーは体験したことがありません。

というわけで、このコミックルポを読んでみました。

主に、通訳ガイドさんが案内する外国人向けツアーが紹介されていますが、時間にルーズだったり、マイペースだったり、と困らされることもあるようですが、なぜか憎めないようです。また、食事に宗教的戒律があったりと、なかなか、気を使う面もあるようです。
でも、読んでいて楽しく、まったりと読めます。
ちなみに、通訳ガイドは国家資格だそうです。

私が東京ではまりそうなのは、浅草。
仲見世で揚げ饅頭を食べたり、商店街を散策したり、花やしきに行ったり、浅草演芸ホールに入ったり、あ、そうそう、サクラ大戦ファンとしては、ヨシカミとアンジェラスは行かないとね。
多分、一日浅草ツアーできそうです。
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『これで駄目なら 若い者たちへ―卒業式講演集』カート・ヴォネガット 訳=円城塔

2016-11-16 19:29:40 | 読書感想
例外もありますが、ほとんどがアメリカの大学の卒業式でのヴォネガット氏の講演をまとめたものです。

印象深かったのは、彼の叔父のアレックス・ヴォネガット氏のことで、この本のタイトルにもなっている言葉を口に出して言う事が大切だと仰っていたようです。

またヴォネガット氏は、家族というのは夫婦と子どもだけのことを言うのではなく、地域などのコミュニティを作ることが大事なのだとも仰っていました。

多少、考えが相容れないところがあっても、だいたいにおいて共感できる素敵な講演でした。
特別、感動的な言い回しはありませんけどね。
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コミックス『すぴすぴ便り 白文鳥偏愛通信』立花晶

2016-11-14 19:33:08 | アニメ・コミック・ゲーム
立花さんが飼っている白文鳥のスピカくん。
通称すぴとの交流エッセイです。

ヒナ時代から反抗期を経て、成鳥、老鳥、やがて死ぬまでのことが描かれています。

基本的にビビリなすぴは、くしゃみでも驚き、腹の虫の音でも挙動不審になるようです。

今回、特に気に入ったのは、反抗期のすぴとの戦いに疲れて殻にこもる立花さんと、遊んでほしくて呼びかけるすぴの光景です。
立花さんも、すぴも、微笑ましく見えました。

他にも、愛らしい場面はたくさんありますが、まずは読んでください。
鳥好きじゃなくても、ハマります。

ところで立花さん、ギャグじゃなくてもいいので、そろそろフィクションのコミックスも描いていただけませんか?
よろしくお願いいたします。
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