こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『火星に住むつもりかい?』伊坂幸太郎

2016-11-13 19:24:27 | 読書感想
この世界の日本では、平和警察の名の下に、無実の人間が公開処刑される世の中になっていた。

しかしそんな中で、ツナギを着てスクーターに乗った男が、無実の人を助けに現れることがでてきた。

面目をつぶされた警察は、その正義の味方を確保するために、他の関係のありそうな人物を洗い出し、やはり無実の罪で公開処刑をして見せようとした。

正義の味方の正体とは?

この物語でも語られているように、中世の魔女狩りと同じく、人の些細な妬みがこういう事態を生み出しますよね。

この場では、警察権力によって取り締まられるわけですが、そういう意味でも、これ以上権力者に不必要な権力を与えてはいけないと思います。
ということで、憲法改正は反対なんですよね。
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『居酒屋ぼったくり(5)』秋川滝美

2016-11-12 19:31:11 | 読書感想
お盆を過ぎたある日の仕込み後、妹の馨が、初老の女性を『ぼったくり』に連れてきた。

軽い熱中症だったらしく、保冷剤のタオル包みで腋下、鼠径部を冷やし、水や冷たい味噌汁を飲んで休むことで回復できた。

女性は、アレルギー体質の孫のため、川原の畑で作った無農薬野菜を届ける途中だった。
実はその畑は、無許可で作っていたようで、近く撤去される予定だそうだ。

美音は、どこか近くに畑を作らせてくれるところが無いものか、『ぼったくり』の常連に話をしてみたが・・・。

他にも、ソウタさんラブのカナコさんの悩み、『ぼったくり』以外の店ではビール以外のアルコールはいまいちだったというリョウなど、様々な出来事が知らないうちに関わりあって解決されていきます。

そして今回、やっと美音と要の心が通じ合いますが、ここに至るまでがどうにもまどろっこしくて、でも微笑ましくていけません(^_^)
二人の関係が、より良い形で続いていくよう、願っています。
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『フランス人ママ記者、東京で子育てする』西村・プペ・カリン

2016-11-10 19:48:55 | 読書感想
ブルゴーニュ出身のカリンさん(で、いいのかな?)がパリに住んで10年経ったころ、1か月半の有給がたまっており、あまり旅行もしていないのに気づいたので、どこかに旅行に行かなければと考えていた。
ふとしたきっかけから行く先が東京となり、片言の日本語だけでさまざまな場所へ行き、色んな人に出会うことができた。

帰国してから日本シックにかかり、すぐにでも日本に戻りたいと、どこか本能的に思ったという。
そしていつか、日本に住みたいと願い、その準備をした。
また、いい巡り会わせでAFP通信のジャーナリストとして、東京支局で働くこととなった。

実際、その望みを叶え、日本人男性と結婚されて、子どもも生まれ、日本で暮らしておられるわけですが、カリンさんによると、日仏の育児環境が一長一短らしいです。

何よりも、子育てに本人も周囲も完璧を目指さないことが大事と仰っていました。
私には、夫も子どももいませんので、どうこう言えませんが、もう少し早くこういう本に出会えていたら結婚できたかも、と思ったりもします。
ちゃんと家事・子育てできるには、自分自身に自信が無かったもので。
 
そういう意味では、こういう本も意見として参考にする程度にした方がいいのかもしれませんよ。
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『カメリ』北野勇作

2016-11-06 19:32:18 | 読書感想
カメリは、螺旋街の西のはずれにある古いアパルトマンに住む二足歩行型の模造亀である。
勤めているのは、オタマ運河の左岸にあるカフェ。
カウンターの中で泥コーヒーとか泥饅頭を作るのが、主な仕事である。

カメリの同僚は、ネズミ目ヌートリア科ヌートリア擬人体のアン。
赤毛のヌートリアンだから、アンなのだ。

店のマスターは、石頭。
本人は、自分の事を「ほとんどヒト」だと主張しているが、その大きな頭は、まるまるシリコンの塊である。

カフェの常連はヒトデナシたちで、 仕事の前と後、毎日のようにやって来る。

ヒトは、カメリがこの世に生まれるより前にテレビの中に引っ越してしまったらしく、今もカウンターの隅に置かれたテレビの中には、たくさんのヒトが暮らしている。

まず、カメリがその名になった顛末が面白く、というか、いいんですか?カメリ。
まあ、お礼に赤いリボンをもらい、つけるようになったので、無精卵ということからすればいいのかもしれませんが。

その後は、ケーキ屋の行列に並んだり、ハワイ旅行を当てたり、テレビに出たりと、こう書くと、ラッキーなだけでよくあることに思えるかもしれませんが、違います。
カメリは、かなり冒険しているのです。

特に気になるのが「カメリ、テレビに出る」で姿を見るだけだった、もう一匹の模造亀。
もしかして、かめくんでしょうか?

あと「カメリ、海でバカンス」を読むと、海と陸に自意識があるわけで、本当にここは地球の成れの果てなのでしょうか?

頭がクエスチョンマークでいっぱいになるこの世界。
ヒトはいませんが、全てのキャラクターが愛おしくなる、そんな世界です。
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コミックス『いいわけん 今日もご主人はネボウしました。』イマコ

2016-11-05 19:32:53 | アニメ・コミック・ゲーム
サラリーマンのご主人といっしょに都会でくらしているしばいぬ(多分)いいわけんが、ネボウぐせのあるご主人のために、紙にクレヨンで言い訳を書いて、なぜかご主人より先に会社に届けてくれるという話です。

いいわけんは、その紙に「よくできました」のはんこを押してもらい、なでられて、餌をもらっていますが、果たしてご主人は叱られずに済んでいるんでしょうか(笑)

結果はともかく、いいわけんは健気で可愛い仔です。
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