こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『風に恋う』額賀澪

2018-10-09 19:42:35 | 読書感想
中学3年生だった茶園基は、幼なじみの鳴神玲於奈との約束の1つ、全日本コンクール出場が叶わなかったのと、かつて憧れだった千間学院高校吹奏楽部が、このところ全日本コンクールに出られなくなった事もあって、高校では吹奏楽部に入らないつもりだった。

しかし、入学したその高校の吹奏楽部で、全日本コンクールに行った当時の部長・不破瑛太郎が、コーチとして戻って来た事を知り、やはり、入部する事に決めた。

基を見ていると、吹奏楽、いや、音楽の神様に愛される者って、ここまですっ飛んでいるのかな?と思いました。
笑ったのは、大迫一中の《歌うお茶メガネ》と春辺二中の《いやらしいトランペットの人》
何じゃそりゃ?ですが、説明を聞いて納得!でした。

真面目な話に戻しますと、全国に行くところは、血のにじむような努力を日々、続けているんだと感じました。
それでいて、ただ、音楽に全てを捧げればいいわけではなく、将来を見据える事も忘れないように、本人だけでなく指導者も知っていなくてはならないのですね。

そういう意味で不破コーチは、人生迷ったからこそ独りよがりにならず、生徒たちに的確なアドバイスができるようになったのではないでしょうか>

最後に、ブラック部活動というものが、全国にどれくらいあるのか分かりませんが、全ての生徒たちの未来が明るく開かれている事を、願ってやみません。

額賀さんの作品の中で、最高に面白い作品だと感じました。
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