こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『四季彩のサロメまたは背徳の省察』森晶麿

2015-09-04 19:31:23 | 読書感想
私立扇央高校朗読部の主・華影忍は<歩く女百科全書>を自称し、他も認める男。
ある日、新入部員・通称カラスが、入学前に一目惚れした女生徒の正体を突き止めて欲しいと相談に来た。
しかし、彼女の特徴から割り出されたその女生徒は、彼が出会ったころには死んでいたはずだった。

名うてのプレイボーイの忍が、生真面目な婚約者とその別人格に翻弄される様は、途中までは爽快な面もありました。
ただ結末に至っては、その真相のあり場所の不確かさに、不安定な気分にさせられます。
またそれが、彼女たちから力の上にあぐらをかいた者たちへの復讐なのかもしれません。
面白かったです。
コメント
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