餃子の街・宇都宮  ある菓子店のひとり言・・・

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  渋  紙

2017年05月02日 23時14分54秒 | 店のこと・・・
秋になると紅くなって、甘くて美味しい柿もありますが
きょうの主人公は渋柿だ~~。いや、重要な脇役かな・・・。

渋柿は、皮をむいて干し柿にしたり、さまざまな方法で甘くして食べますが
柿の渋を利用して丈夫な紙に加工したりすることもあります。

美濃の和紙数枚を柿渋で張り合わせ、天日乾燥と室枯らしを繰り返して作るもので、
染色(型染め)・型彫刻に適した特徴を持つ特殊な紙です。
菓子業界では、単に「渋紙」と呼んでいます。



当店でも、カステラが焼き上がった時に渋紙の表面にサラダオイルを塗って
使用しています。


また遠い昔・・・修行中の旧清水市時代には、羊羹の表面に摺り込みという技法の注文があって・・・、
それもかなりの頻度で目にしていた。
そんな時の為にと、寸暇を惜しんで(?)渋紙を彫っていた時もあった。

多分・・、この還暦では、線が細いから詰まってしまう。


法事には、家紋入りの羊羹や三つ盛の注文が多かった。


進水式なんてさすがに、清水だけの事はありますネ。




ホンの一例でした。

この渋紙、伝統工芸品でもありますが、製造業者さんが減少の一途を辿っているそうです。
数年に一度位の仕入れでは、そのたびごとに値段が上がっている・・・。(汗;)
多少の値上げは仕方ありませんから、是非ともその製造のノウハウだけは残して戴きたいものです。


   +*+*+*+*+*+* ★ 追     記 ★   7/16(日)  *+*+*+*+*+*+

◆ 6月28日にこの渋紙を新たに注文したら、3550円(税別)でした。
      (後日の為に記しておきます)




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