今から遡る事、44日前の7月10日の事です・・・。
その日は、栃木・福島県境の名峰「田代山」に友人と登る予定で
6時台に宇都宮を出発した。
天気予報では雨が心配されたが、県内は明るい上空だった。
福島県の会津にある「湯の花温泉」を過ぎると、林道の舗装もとぎれとぎれになり
砂利道が多くなってきた。
ある個所で大きくバウンドして、車体下部が道路に当たった様な感触があった。
様子を見ようとそのまま走行したが、車体下部が道路の砂利を引きずっている感触が大であった。
数メートル走って停車して、車体底部を懐中電灯で照らすと
何やら道路に接していて、これが問題の個所だった。
これ以上の走行は無理だった!!
問題はこれからだった!!
JAFを呼ぼうとスマホを出すと、圏外だった。
宇都宮の真ん中で生活していると、圏外なんてどこの話だ!なんて思っていたが
福島県会津の山の中、車を路肩に停車して一時間下山してもまだまだ圏外が続く。
歩き出して間もなく降り出した雨は豪雨となり、雷も至近距離でなり始め
傘をさしていても、たちまち靴の中もパンツの中までびっしょりになっていた。
その内にこの豪雨の中、たった1台の車にすれ違ったが私たちは下山中・・・
その車は昇っていった。
当然かなりの時間が過ぎていたが、運よくその車が戻ってきて
停まってくれたのだ。
路肩に乗り捨ててあった私の車を行きも帰りも通過して、その上で訳を訊いてくれた。
先ほど記したような事で・・・
人家がある様な、スマホが通じる様な所まで歩いていると説明した。
優しい、親切な人で我々二人がびっしょりでパンツまで濡れていると知っても
大丈夫だからと湯の花温泉まで送ってくれた。
訊けば、朝から東北一の高山「燧ヶ岳」を登ってきたという・・・。
時間が余ったから、今度は「田代山」を登るつもりで来たという。
何という健脚なんだと思ったが、世の中にはこんな猛者がいるんですね。
降りる際に、お名前をお聞きしたが教えてはくれませんでした。
「多摩ナンバー」でしたが、四桁の数字はこの目まぐるしく変わった激動の数時間で
スッカリ忘れてしまいました。
降ろして貰った湯の花温泉から通じるようになったスマホでJAFに連絡すると
迎えに来てくれたのは、JAFの提携先のT車体さんだった。
余りにも山中の為か、
車が通れるか?などと心配していたので地元の業者さんにお願いしたようだ。
この業者さん、とても丁寧に見てくれて外れた個所を除去すれば走行には
支障がないようだと視てくれて、安心した。
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「多摩ナンバー」の方、この拙いブログなど見ることも無いとは思いますが
何処かで何かの都合でご覧になりましたら、
その節はありがとうございました。
とても助かりました。地獄で仏とはこんなことを言うんですね。
その時のご親切は、一生忘れません!!
いつの日か、何処かの山でお逢いしたいものです。