秋のお彼岸最終日。大般若会厳修。
お彼岸締めくくりの地区主催行事です。先代住職の祥月命日でもあります。
玄奘三蔵法師は仏教を取り入れるために、インド天竺まで三万キロの道のりを17年の歳月をかけて歩まれました。命がけの旅のすえに中国唐の国に運び入れ、翻訳作業まで手がけられました。大般若経六百巻。大般若経を転読する、というのは、もともと経典が巻物だったんで、それを転がして読んでたんですね。それで転読。現在は、屏風折りの経本になってますから、パラパラとアコーディオンの様に転読します。
夜七時からの行事ですが、地区の皆さん、熱心に参拝されます。伝統行事を大切に思う地域の人々の心意気が伝わります。
法要が終わると、次は一万遍数珠繰り。みんな輪になってご真言を唱えながら右回りに大きな数珠を繰っていきます。それぞれの思いを込めながら。
法務で忙しい中を駆けつけて下さった善福寺のご住職。大般若経典でもって、参拝者の健康増進、所願成就をお加持して頂きました。善福寺ご住職が吹かれるほら貝の音もすてきでした。しんと静まりかえった山村に響き渡る法螺の音色。大般若転読会の荘厳さをすてきに演出してくれましたね。 合掌。
大般若転読会でおまつりする掛け軸をじっくり拝観すると、恐ろしいお顔をした「十六善」という守護神が描かれています。その中には、西遊記で孫悟空たちが戦った魔物怪物が描かれていますよ。もちろん今では、仏教を守護する強力なサポーターたちです。悪のエネルギーは、転ずると強力な善へと変換されるんですね。
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