一夜過しホテルから外に出てみると周辺は白の世界。昼間に溶けかけた雪が夜に再び
凍り、雪の上を歩いても体重の軽い私など簡単に歩けてしまうほど。天候は私たちの日
ごろの行いと反比例しているのか、比例しているのか分からないが連日の快晴。
バスに乗り10分ほど行くと滝群の入口に着く。今はシーズンオフで滝群の上の方は閉鎖
されており、下の方だけの観光となる。ここでも現地のガイドさんがつき観光するコースの
説明やルートを決める。私たちのガイドは滝の上の方の安全な道を選択、しかも途中か
らは更に安全を優先させ観光ルートではない、道路で移動することになったが、1号車の
ガイドは滝の下のルートを選択していた。どう見ても下のルートの方が滝群に近いようだ
が、全景を眺めるには上の方が良かったから、これで正解だったと思う。
国立公園の管理事務所で入場料を払い、ここで大事なお告げがある。ここから約2時間
はトイレがないので必ずトイレに行っておくように・・・・
さっきホテルを出たばかりなのにトイレに行けと言われても・・・それでも伯母さんたちは
『絞り出す』と言いながらトイレに向かった。
滝を眺めるために歩く道にガードレールのような落下防止柵はなく、急斜面が谷底まで
続いているから、滝に見とれて足でも滑らせたら、そのまま谷に落ちてしまう。途中に木
があるから下まで落下とはならないもののかなり危険であることには違いない。
ハイキングの装備で参加するようにと事前の資料にあったのに、ヒールの靴を履き全く場
違いの人もいた。雪のないところは凍っているから滑り易い、それぞれが自分の歩きやす
い場所を選びながら進んで行くと対岸の高い所から大きな滝が流れている。
滝の頂上部になる所には何か建屋のようなものが見えるが、何なのかはわからなかった。
寒い空気の中を凍てつくような水が落下する様は、見ていても寒々とした光景だ。季節は
自然の風景を幾通りにも変えてしまう。また、その質感も同様。仮に、この風景を暑い夏に
見ていたら爽快な感じを持ちながら風景を楽しんでいることだろう。
更に足を進めると前方眼下に何段にもなった滝群が滔々と途切れることなく水を運び続け
ている。滝の近くには木製の階段があり近くを散策できるようになっているが、雪と氷でうっ
すらと白くなっていた。こうした景色こそ、百聞は一見にしかず、駄作の写真をご覧あれ。
下の滝群の頂上部は大きな湖があり、ここから大量の水を滝に供給している。私たちは湖
をボートで横断してバスの待つ対岸に戻る。シーズンオフだからボート乗り場にある売店も
店を閉じたままだった。本来なら、ここから更に上の方にある滝群の散策もできるはずだ。
ボートは100人くらい乗れ、いつどこから来たのか中国人か台湾人の観光客と一緒になっ
ていた。ボートからは湖面を遊ぶ水鳥や周りの景色を見るものの、先ほどの滝群とは比較す
るほどのことはなかった。
15分ほどの船旅を楽しみ対岸に着くと、ここは道路より低い場所だから上までミニ山登りの様
子。フーフー言いながら登り切り温かいレストランに入る。
この滝群は楽しみにして場所で、遠くからの観光になったが美しい風景を恵まれた天候の中
で見ることが出来たので満足している。
プリトビッツェ国立公園の滝群 1/3
プリトビッツェ国立公園の滝群
プリトビッツェ国立公園の滝群 3/3
プリトビッツェ国立公園