タっくんの偏食

偏食でも生きられる。
それがタっくんの主張だ。

健康を支える柱は何本かあって、徳さんの仕事相手である背骨さんが理想のものであったとしても、それだけでは健康は成り立たない。
食生活も大事、運動や適切な休息も大事。そして精神のまずまずの安定も。

しかし、タっくんの食生活を聞いて徳さんびっくり。

「外国の友達が呆れてるよ。日本人なのにお寿司屋さんで食べるものがほとんど無いなんて、って。卵とかっぱとお新香巻きしか食べないもん」

「えぇ！それって、お寿司の良いとこ全部避けてるじゃん」

「だって、魚も食べれないし、貝類もだめなんだもん」

タっくんは食に対する欲望が無いんだそうだ。

「好きな食べ物ってないの？」

「お米は好きだよ。ご飯だけ食べれればそれでいいんだ。あと納豆も食べれるし、豆腐も温めたものなら大丈夫。冷奴は駄目なんだな～。漬物も大丈夫だから、ちゃんと生きていけるようにはなってるんだ」

「じゃあ、友達と外食する時なんか困るでしょ？」

「その時はお店は相手に選んでもらう。私に合わせていたら行く店ないもん。大丈夫。どんな店にも私の食べれるものが何かあるから」

今夜、友達とどこかのお店に行って夕食を食べると聞いて、こんな話になってしまった。

さて、今夜、タっくんは何を食べるのだろうか？

偏食を生きて４０年のタっくん、揺らぎ無い信念と自信で帰って行ったが、徳さんは呆れて見送りました、、、。


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