カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

井上真由美 『カビの常識 人間の非常識』

2012-01-13 15:19:15 | 本日の抜粋
カビのことを知らないで陥った自称最先端の落とし穴

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** 日本では微生物抵抗性のテストを行う公的な機関がほとんどないので、すべてメーカーの自画自賛となっています。
 抗菌剤は、ほとんどが銀の化合物を使っています。メーカーの説明を聞くと、銀は昔から安全で水に溶けないので、効力が長続きする、と言います。そこで私は、そう説明した人に、「水に溶けないものは、まったく薬効がないというのが根本原理です」と反論しました。「銀イオンになって少しずつ溶け出していれば有効ですが、銀イオンんぽ毒性は水銀イオンと同じくらい強いのを知っていますか」とたずねると、相手は返事に窮してしまいました。抗菌製品を製造している会社の人たちは、微生物のプロではないことがわかりました。

** プラスチックフィルムとラミネートフィルムはカビだらけです。そのため、本来の目的に反して、包装することで食品の微生物汚染が起こり、食中毒に結びつく例はきわめて多いのです。(中略)
 ボツリヌス菌は土の中にたくさん生存するので、当然、根菜であるレンコンにも付着しています。といっても、この菌をまちがって食べても発病はしません。酸素の存在するところでは活動ができない性質(これを嫌期性という)を持っているからです。この菌は、真空状態でのみ活動し、増殖すると強烈な毒素をつくり出します。この毒素は、今まで分かっている微生物毒素(バイオトキシン)のなかでもっとも強力と言われています。
 からしレンコンを製造するとき、高熱の殺菌で細菌は死滅しているのですが、いつの間にか間接的に、ボツリヌス菌が包装材料のフィルムの内部に移行したのではないかと思われます。からしレンコンを大きな器に盛って量り売りすれば、このような食中毒は発生しないのです。真空包装のせいで大きな災いとなった例です。


** 日本製の靴は、耐久力の向上と形が歪むのを防止する目的で、ポリウレタンの人工皮革が底の皮の中間にはめ込んであります。そのため、風通しが悪く足が蒸れるうえに、人工皮革が水虫菌の巣窟になります。靴の中は、まさに水虫サウナなのです。サンダルとスリッパは風通しがよいと思って勤務中にはき替える人が多いのですが、プラスチックのせいで内部は菌の溜まり場となっています。

 井上真由美 『カビの常識 人間の非常識』より 平凡社新書



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原子力の話ではないが、人間の浅知恵ということを考えさせられる。

この数十年の科学技術の発展は目覚しいが、競走馬の目の所に付けられる視界を遮るブリンカーの如きものを研究者が自ら進んで付けているように思われる。
以前、誰かと話したことがあるが、研究者という者の素質として、その研究結果を云々することなく、近視眼的に、雑音を一切遮断して一心不乱になれることが要求されるという。

ならば、その研究成果を採用するかしないかは、行政とか政治に委ねられる。
しかし、彼ら、それらはご覧の体たらくである。

ならば、話は研究者自身に帰らざるを得ない。
複眼的な視野を持つこと。
地球全体を見回す、鳥瞰的な倫理観を持つこと。それをグローバルって言うんでなかったけ?


この先生、心底、微生物がお好きなようで、微生物を使った副作用のない薬の開発、病原菌に強い体作りを、食品の開発を、、、と、夢は留まることを知らない。


おまけの抜粋

 胎児は、母親の子宮のなかでは無菌状態で約10ヶ月育ち、出産のときに、産道で微生物とはじめて出会います。健康な若い女性の膣のなかは乳酸菌がきわめて優勢で、つねに乳酸を分泌して浄化をはかり、病原菌などの侵入を完全に阻止しています。出産のとき、その乳酸菌が胎児の口や目、耳、鼻などから侵入し、皮膚や体内で増殖するので、はじめて外界に出ても安全に身を守ることが出来ます。
 哺乳動物は、すべてこのようにして、健康を守る大切な微生物を母親から最高の贈り物として受け継いでいるのです。


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