ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

ベイエリア演奏会

2017-09-30 | 家族
今日と明日は仕事はお休みです。



今日は、年に一度の、兄が所属する合唱団の定期演奏会に行ってきました。

毎年秋にあるこの演奏会は、いつも母と姉と一緒に鑑賞をしています。
でも、今年は母にも姉にも所用があり、私一人で行くことになりました。


会場の第一生命ホールが入る晴海アイランドトリトンスクエアの最寄り駅は、都営地下鉄大江戸線「勝どき」駅です。
地下鉄の駅から地上に上がると、巨大な高層ビルがあちこちに建ち並び、何やら異様に感じました。
東京23区間でも地域格差が広がっているとは良く聞きますが、その中でも中央区は、千代田区、港区と並んで特に再開発投資に力が入っている…と言われます。
私はお上りさんのような気分になり、緊張を覚えました。

会場には水路に架かったドーム型の橋を渡るのですが、その中に「歩く歩道」があるのもモダンな印象です。






ホールはまだ出来て間もない…と言うキレイで明るいものでした。
本当は屋内撮影禁止なのですが、内緒で一枚撮りました。





今日の演目は、ヘンデルの『メサイア』です。

プログラムに「二時間を超える大曲」とあるのを読み、私は内心で(マズイ)と思いました。
前夜は夜の10時まで仕事をして疲れていることもあり、寝てしまうかも…と案じたのです。

ところが、演奏が始まるとなかなか面白く聴くことが出来ました。
兄が所属する合唱団は36年という長い歴史があるものの、いわばアマチュアの愛好会です。
でも、今日客演した歌手も管弦楽団も一流のプロフェッショナルばかりで、私のようなクラシック音楽に疎い者でも、「生の演奏は良いな」と感じさせるだけの力量があるのです。
失礼ながら、そんなに多額の報酬を払うことは出来ないだろうに、このような演者に出てもらえるのは、よほどしっかりした運営をしているのだろうな…と感心しました。

特に、誰もが知っている『メサイア』のハレルヤコーラスのさわりである、

♬ ハーレルヤ、ハレルヤ、ハレルヤ、ハーレルヤー ♫

と言う箇所に来ると、ハッキリと感動しました。
私以外の聴衆も「合唱団員の家族や友人」が多いと思われ、クラシック音楽に対する造詣関心は私と五十歩百歩の方がかなりを占めているのは確実でしたが、同じように感動していることが伝わり、ハレルヤコーラスが終わると万雷の拍手が沸き起こりました。

午後一時半に始まった演奏会が終演したのは午後四時四十五分でした。
途中、二十分の休憩を挟み、最後に何度かカーテンコールがあったものの、優に二時間半を超える演奏でした。
兄が合唱団員でもなければ、私が自主的にこれほど本格的な演奏会に来ることはまず考えられません。
そういう意味では、実に得難い一日だった…と思います。


外に出ると、陽がかなり傾いていて、巨大なビル群に翳が掛かっていました。