考えるのが好きだった

徒然でなくても誰だっていろんなことを考える考える考える。だからそれを書きたい。

「かわいい」を求める現象

2006年10月08日 | 教育
 ちらっとしか見てないが、テレビで、最近の若い女の子の心を捉えるファッションショーをやっていた。手頃な値段でおしゃれができる日本独自の最新流行お洋服である。人気モデルが着ている服が、携帯で、瞬く間に売れる。購入する女の子が言うのは「かわいい」というコトバである。
 これを真剣に見つめるのは誰か。仕掛け人か何かの全然かわいくない「おじさん」である。彼らのねらいは何か。ビジネス、お金である。

 日本の若い女性は、世界で最もおしゃれにお金を使うらしい。だから、それを狙っている。そのためには彼女たちに「かわいい」と言わせなければならないらしい。彼女たちは「かわいい」「かわいい」と言って、携帯で買い物をする。

 今どきの若い子の語彙の貧困さについて、何でも「かわいい」で済ませる、などという批判を聞いたことがある。しかし、この番組においてはたぶん(全部は見てないけど)問題にされなかったんじゃないかなと思う。

 みんな、アタマが良くなったのだなと思う。今語っていることの「前提」が何であるか、その前提に基づいて語る場合、そうでないものは排除しなければならない。だから、若い女性をターゲットとしたビジネスにおいて、「かわいい」という語彙の貧困さは問題にしてはいけないのである。むしろ、この貧困な語彙をありのままに受け入れ逆手にとって、「かわいい」=「儲け」という図式を明確化する尺度とする。

 また、日本の若い女性が世界中で最もファッションにお金を使う、と言う現象をどう捉えるのだろう。「彼女たちは、おしゃれをして幸せを得ているからそれでいいじゃないか。」と見るのだろうか。まあ、そんなことすら何も考えられていないのではないか。なぜなら、「かわいい」と言わせて購入に向かわせるのが目的だから。
 自分の身は構っても子どものご飯を習慣的に作らない現象、などは関係しないのだろうか。所帯じみることはないということだが、等価の現象と言えないだろう。
 
 ケータイで好きなお洋服を買った女性は、そのうちに結婚をし、子供を産み、育てるだろう。おばさんになっていくだろう。
 ・・・・・どうか平和でありますように。

2 コメント

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なるほど (madographos)
2006-10-08 10:30:49
そういえば,「今年の流行色」が2年続けて同じだったためしがないのはなぜ? 雑誌に「今年の流行色」が雑誌に載ったとたんに,時期を同じくして,お店には流行色のお洋服がずらっと並んでいるのはなぜ?

と,いうことですね。
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流行色 (ほり(管理人))
2006-10-08 22:35:22
madographosさん、コメントをありがとうございます。



流行色ナントカ協会というのを聞いたことがあります。そのシーズンの「流行色」を決めるところだそうです。流行色を決めないと、生地の染色その他に無駄が出ることになるからだそうです。それで、店にはどこのメーカー、ブランドも似たような色の服が並ぶことになります。

 2,3年前、紺地の服が欲しくて捜しましたが、全く見つかりません。その年々の流行色でなかったからです。今年、やっと見つかりました。今シーズンは、あちこちに紺色が並んでいます。



 次から次へと新色を出すのは、それで「今年」を表現するのでしょう。かなり年配の方が、自分が定番にしている靴を買うのに、「新色が出ると欲しくなって、ついつい買ってしまう」と言ってました。購入意欲を持たせるための作戦でしょう。「あ、あの人、3年前の服を着ている」と一目瞭然にさせるとか。



 ところで、今のゴミ問題の一つは、洋服類だそうです。着ない服は、箪笥の肥やしになるか、しかし、いずれはゴミになります。服飾に関しての「経済活性化」は、「ゴミ作り」ってことです。人間の飽きっぽさゆえに生じる問題とも言えるのでしょうか。(衣服がどんどん記号化しているってことにもなるようですが。)

 しかし、経済活性化の問題とゴミ問題は同時に論じない。不可分なのに。まあ、私だって、服を買いますが。トシを取ってくると同じ服を着ていると、ダメみたい。中身が変わらないから、せめて外見を変えないと、なんだかやってられない感じです。男性と女性とでまた違うのでしょうかねぇ。



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