&1『DSM-Ⅳ』の規定も/『3つの仮説』も、共に、『アルツハイマー型認知症』の本態を、「重度の物忘れが特徴の、神経変性疾患だと誤解している」
(1) 世間で認知症の専門家と言われる人達は、世界的に権威がある米国精神医学会が策定した診断規定である「DSM-Ⅳ」の規定の影響を強く受けているので、「重度の記憶障害(極めて重度の物忘れ)」の症状を、『アルツハイマー型認知症(以下、「AD型認知症」と略記する)』の発病の有無の判定の「第一の要件」と考えているのです。この場合、『記憶障害』の症状については、「軽度の記憶障害」、即ち「軽度の物忘れ」の症状は、30代後半から/正常な若い人の場合でも現れ始めるので、「重度の物忘れの症状」に焦点を定めているのです。言い換えると、私たち「二段階方式」の区分である「重度認知症」(大ボケ)の段階になって初めて発現して来る「極めて重度の物忘れ」の症状が現れるようにならないと、「AD型認知症」の発病とは診断しないのです。
(2) 世間では、私たち「二段階方式」が「AD型認知症」の始まり(最初)の段階と考えている「軽度認知症」(「小ボケ)は、単なる「不活発病」として及び、「中等度認知症」(「中ボケ)は「老化現象」としてしか、捉えていなくて、見逃してしまっているのです。「意識」が覚醒した目的的な世界に於ける(脳全体の司令塔の役割り)を担っている『前頭葉機能(「前頭前野」の穹窿部に局在する複合機能体を言うものとする)の機能だけが異常なレベルに衰えてきている「小ボケ」の段階では、左脳も右脳も未だ正常なレベルなのです。
そもそも、『「前頭葉」機能を含む/脳全体の働き具合=機能レベル」のアウトプット自体が、「AD型認知症」の症状となって現れるのが特徴なのです。左脳や/右脳や/運動の脳と協働しつつ、それらをコントロールしている脳全体の司令塔の役割を担っている『前頭葉』機能が、正常に機能しなくなった段階で、その働き具合のアウトプットも同時に/異常なレベルのものになってしまうのです。つまり、[AD型認知症」の発病としての「症状」として発現するのです。この「小ボケ」の段階で、「社会生活」面に重大な支障が出て来ているのです。即ち、脳全体の「司令塔の役割」を担っている『前頭葉』機能が、正常に機能しなくなった段階で、「AD型認知症」はもう始まっていると、考えるべきなのです。
(3) 従って、回復可能及び/又は、重症化の進行の抑制が可能な「小ボケ」及び/又は、「中ボケ」の段階、本当の意味での早期の段階で「AD型認知症」を見つけるには、(肝心要の機能である)『前頭葉』機能の働き具合(機能レベル)を、精緻に評価し/判定出来る『手技』を開発し/活用することが必要不可欠となるのです。
※1(MMSEテストで30点の満点)を取る人達の中にも、「前頭葉」機能の機能レベルを、客観的に/且つ精緻に、評価/判定出来るテスト(私たち「エイジングライフ研究の場合は、「改訂版かなひろい」テストを使用します)で調べてみると、異常なレベルに衰えている人達が相当数いるのです。この人達の日々の「生活の自立度」を調べてみると、「社会生活」面に重大な支障が出て来ているのです。従って、左脳や右脳や運動の脳が正常なレベル(MMSEの評価/換算後の得点が、24点以上)でありながら、司令塔の役割を担っている「前頭葉」の働きだけが異常なレベルに衰えてきている段階があることに、専門家が早く気付く必要があるのです。
※2「DSM-Ⅳ」といえども、完璧ではありません。間違いを犯すことはあるのです。権威が認められた専門家とされる人達は、世間からレスペクトされていて/与える影響が大きいのだから、そのプライドにかけても、①「DSM-Ⅳ」の規定の内容を疑うこともなく/そのまま診断に使用したりするのではなくて、②そこに記載された内容が本当に正しいのかどうかをチェックしてみる態度も必要だと思うのです。
(コーヒー・ブレイク)
※1 米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準である『DSM-Ⅳ』の規定は、「AD型認知症」の発病と判定するための要件について規定していて、その「第一要件」は、「記憶の障害」の確認を要求しているのです。更に、その「第二要件」は、失語/失認/失行(紛い)の症状と言う極めて重度の症状【=実は、私たち「二段階方式」の区分で言う末期の段階である「大ボケ」の段階の後期/MMSEの得点が一桁になって初めて発現して来る/極めて重度の症状】の発現の確認を要求しているのです。
※2 実を言うと、「第二要件」の規定の内容は、『失語、又は失認、又は失行』、若しくは「実行機能の障害に起因した症状」と規定されているのです。But,この規定内容には(二つの極めて重大な誤り)が包含されているのです。
即ち、①第一要件が規定している『記憶障害(memory impairment)』と言う要件自体が、極めて重大な誤りなのです。然も、この規定の為に、「アミロイドβ仮説/タウ蛋白仮説/アセチルコリン仮説」という、意味不明で、単なる憶測の類でしかない{3つの仮説}が提示されて、世の中を惑わせて来た犯人なのです!!!
更には、②第二要件が規定している「失語、失認、失行」と言うのは、本来は、器質的な原因病変に起因して発現して来る症状なのであり、『①「加齢」に起因した「正常老化の進行」と言う要因及び②「ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続」に起因した「廃用性の異常な機能低下の進行」という要因』の同時並存、即ち、『①と②と言う、「異なる二つの要因」が、同時に並存することの「相剰効果」に因って、廃用性の/加速度的で/異常な機能低下の進行が起きてくること』が、真の原因要因である『廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病』であるに過ぎない『AD型認知症』とは、相いれない内容の規定と言うことなのです。
※3 第二要件が規定する、『失語(紛い)、失認(紛い)、失行(紛い)の症状』は、第一要件が規定する「器質的な原因病変に因る記憶障害」に、起因して発現して来るものではなくて、『意識』が覚醒した/目的的な世界に於ける「脳全体の司令塔の役割り」を担っている『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能が、①廃用性の/②加速度的で/③異常な機能低下が進行してくることが原因となって、発病し及び症状の重症化が進行して行くものであり、④『前頭葉』機能を含む/脳全体の機能レベルに厳密にリンクした/⑤「(小ボケ)/(中ボケ)/(大ボケ)の三段階に区分」される『類型的な症状(「改訂版30項目問診票」)』が発現して来るのが、『AD型認知症』と言うタイプの認知症の特徴であり、真の正体なのです。
(左図は、「加齢」要因に起因した「正常老化」の曲線の「脳機能データ」の図
&2 「AD型認知症」は、第二の人生を送る高齢者だけが発病の対象となり、「老年発症」が特徴
(1) 『意識』が覚醒した/目的的な世界に於ける脳全体の司令塔で、置かれている状況を判断したり、何かを思いついたり、計画を立てたり、工夫したり、洞察や推理をしたり、機転を利かせたり、各種の高度な働きを担当している複合機能体としての『前頭葉』の機能、中でも、その認知機能を正常に発揮する上で/極めて重要な「認知度」を左右する「前頭葉の三本柱」の機能である「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の『正常老化の進行図』のグラフにみられるように、「加齢と共に、緩やかなカーブを描きつつも、正常な機能レベルを保ちつつ、次第に機能低下が進行して行く」という極めて重要な/しかし専門家からは見過ごされている性質があるということを、ここで問題提起しておきたいと思います。
(2) ①「18歳から20歳までがピーク」で、②「20歳を過ぎるころから100歳」に向かって、③緩やかではあるけれど、直線的に衰えていくのです。 「AD型認知症」を発病する高齢者の割合が急に多くなってくる「60代後半」ともなると、『前頭葉』機能の働き具合(機能レベルの推移)は、ピーク時の18歳から20歳の頃に比べて、「働き具合=機能レベル」が半分以下に衰えて来るのです。70歳代、80歳代、90歳代、100歳代と、年をとればとるほど、『前頭葉』機能のの働きがさらに衰えていって、『①正常なレベルを保ちつつも/②どんどん低空飛行になって行く』のです。
(3) 認知症の大多数90%以上を占めていて、皆さんが普段よく目にしていて、専門家からは原因も分からないし治らないと言われている「AD型認知症」の発病/症状の重症化の進行をもたらす原因要因 は、『加齢による脳の老化/機能低下の進行』と言う要因が、基盤に横たわっているのです。「加齢による脳の老化」という問題が基盤の要因にあるから、「AD型認知症」は、若者には関係なくて、「60歳代以降の高齢者だけが、発病の対象になる」のです。 猶、「AD型認知症」の発病/重症化が進行するメカの詳細ついては、今後のブログで、明確にし/詳説して行く予定です。
(4) 回復が困難で/『介護の対象』でしかない末期段階の「重度認知症(大ボケ)」レベルの高齢者は、厚生労働省の発表数字で「現在、300万人超」もいるのです。 その上、(私たち「二段階方式」が蓄積してきた「脳機能データ」によると)、権威(機関)からは、世界的にも、見落とされている/本当の意味での/発病の「早期の段階」である「小ボケ」と「中ボケ」とを合わせた人数(即ち、「大ボケ」の予備軍の人数)は、「大ボケ」の人数の2倍にもなるのです。 回復が困難な「大ボケ」の人数に、「回復」が可能な及び症状の重症化の進行の抑制が未だ可能な早期段階の人達、「小ボケ」と「中ボケ」とを加えると、日本ではすでに600万人以上もの「高齢者」が、『AD型認知症』を発病していることになるのです。然も、「AD型認知症は、原因不明で治らない病気」として手をこまねいていると、『「小ボケ」の段階の人は、「中ボケ」の段階に、そして、「中ボケ」の段階の人は、「大ボケ」の段階に進んでしまうのです。「大ボケ」の段階にまで症状の重症化が進んでしまうと、『為す術が何も残されていなくて』、「介護」だけが、「テーマ」となるのです。
注)本著作物(このブログA-15に記載され表現された内容)に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。