俳優の大滝秀治さんが先日亡くなられましたね
また昭和の名優が逝かれて残念な限りです
つい先日、NHKで放映した高倉健の密着ドキュメント番組をネットで観ていたのですが、映画「あなたへ」の中で地元漁師役で大滝秀治さんも出演しておられ、これが遺作となってしまったようです。
このドキュメント番組を観ていて驚いたのはその大滝秀治さんと高倉健さんが最後に言葉を交わすシーンでした
高倉「あ、あの…これを(船に乗せてもらった代金)」
大滝「(若い船乗りに)おい、油代だけ貰うとけ。(高倉に向かい静かに)…あげな奇麗な海ば久しぶり見たばい」
その一言を残してその場を去る大滝
カットの声が掛かる
そこでなんと健さんポケットからハンカチを取り出して目を覆ったのです
あの高倉健でさえその何でもない一言に涙が出ずにいられなかったのです
健さんはその時のことを振り返り
「いやあ…まいったねえ、台本呼読んだ時には何でもないセリフだと思ってたんだけど…ああも変わるもんかねえ、はあ…ああなりたいねえ」
大滝の短い一言に漁師の暮らし、海の厳しさ全てがが込められてたと健さんは言います
長く俳優を続け、人生を積み重ねたものでなければ表現できない一言だったのでしょう
年を取るのは素晴らしいことかもしれないとふと思わせてもらいました
ご冥福をお祈りいたします
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