Studioきのんち

作編曲家でOWLのキーボーディスト 木ノ下達也のブログ

【今更の】TASCAM TM-D1000【デジミキ】

2016-09-25 20:09:13 | 楽器、PC


先日またもやぷらっとハー○オフを覗いたらこの出地ミキさんが6千円にて鎮座されておりまして、あまりにもおキレイでいらっしゃったので気がつけば我が家に連れて帰ってきてしまったのですが…
しかし発売当時15〜16万円のデジタルミキサーが6千円なんて、恐ろしい時代になったものです。

そもそもインターフェイスのミキサー機能で事足りてしまうこのご時世に何に使うかと言えば、隣の部屋で歌や演奏される方へのモニターを分配する役目に他なりません。
いや寧ろそこは大事なところで、本人が手元で思いついた時にサッとバランスを調節できたり円滑なコミュニケーションを取るためには欠かせない道具でもあります。
ただ録音する回線ではないので音質的にはそんな気を使わずにベリンガーの安物とかでも十分なわけです。
しかし6千円で4AUXの4BUSでエフェクトとトータルリコール付きならベリンガーよりも遥かに安いのは明白。
早速仕込んでみた次第です。



説明書なるものは付いてない上にネット上にも英文マニュアルしか見当たらないので感で弄るしかありませんが、そうなるとこの手のデジミキはO2RやO1Vなどしこたま触ってきた人間でないとどうしようもないかもしれませんね。
シフトキーを押しながら…とかありますからね。
ジャンク品とは言えかなりの美品な上にガリも無し、多少ロータリーエンコーダが飛び気味ではありますがまだ実用範囲でしょう。

4AUX、4BUSと謳ってはいるものの実際は切り替え式で2AUX+2BUSとか4BUSオンリーとかを選べる仕様ですね。
うちの場合はプリフェーダーで隣に送ってやるのが目的なので4AUXが良いでしょう。
4つAUXが装備され且つ全てがプリフェーダーに出来るミキサーなどPA用途の業務用ミキサーくらいでないと見当たりませんからこれは助かります。
こちらでバランスをどうしようが隣のモニターには全く影響しないのですから。



リアパネルはオプションのボードも含めデジタル入出力だらけです。
Coaxia入力だけでもA,B,Cの3つ、出力はA,B二つもあります。
インターフェイスのデジタルアウトやCDプレイヤー、デジタルアウト付きのシンセなどには使えるでしょうか。
これらデジタル入力は9-16chにアサインされ1-8chがアナログインプットとなりますから使わないともったいないですね。
しかし古い機種なのでデジタルでDAWに取り込むにしても最高48kHzまでしか扱えない…
最近はうちも96kHz録音に移行しつつあるのでここはちょっと残念。





エフェクト部はルーティングを切り替えることで、4つのマイクchそれぞれに独立したダイナミックプロセッサー(4DP)や1DP+FX1、FX1+FX2など組み合わせが選択できるようです。
ダイナミックプロセッサーもデジタルと言えばひと昔前のカックンカックンした物を想像してしまいますが、エグいかかり方をするわけでも無くなかなかスムーズに効いてくれるのでさりげなく使えそうです。
ちょっとボーカルの低いとこを持ち上げて返してあげたりするのに使えそうですね。
空間系はこちらでかけて送ろうとするとどうしてもステレオで送らねばならず、回線数の無駄にもなるので向こう側のモニターミキサー内蔵のエフェクトでかけてもらってます。

マイクプリは録音用ミキサーとして扱ってない故にレビューし難いですがちゃんとインサート端子があるのは有難い。
トークバック用のマイクをマイクchにさしてインサートにボリュームペダルでもかませば足でオンオフも可能なトークバックスイッチの出来上がりです。
マイクプリもレコーディング機器の老舗TASCAMの中級レベル以上の製品ですから悪いものであるはずはないでしょう。



さて肝心の出音ですが、やはり発売当時16万したミキサーだけあって悪くはありません。
決して安い音では無く引き締まったコシのあるで音で分離感もよく実用十分。
安価なミキサーだと左右でレベルや音質が違ったりフェーダーの位置で音質変わったりとあれこれありますがデジタルなのでその辺はカッチリしてて安心感があります。
まあ良くも悪くもデジタルな感触はありますがそれなりなパーツは通ってるなって感触はしっかりあります。
特にヘッドフォンアウトの音質は気に入りましたね。

とにかく自分一人が製作作業する分にはミキサーなど必要なかったりしますが録音される側のことを考えるとより良いミキサーが欲しくなりますね
良いパフォーマンスは良い環境から