月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

メッカ巡礼5

2009-09-11 21:21:58 | キノコ
ずいぶんと歩き、日もだいぶ昇ってきたところで休憩……のつもりが、誰が言うでもなく昼食になってしまった。まだ10時だけど……朝めしを食ったのが4時だからねぇ。腹が減ってしょうがない。これほど午前が長く感じたことはないよ……

食後、近くにベニテンがあると教えてもらった。ホントだ。生えてる。

ここまでくる途中でもチラホラとはあったんだけど、ここのはまとまって生えてる。ベニテンを見るのは今日が初めてだ。美しさはキノコの中でも別格と言っていいほどだけど、意外に撮るのは難しいね……シラビソ林にも生えるんだ、初めて知った。

昼食後、なおもキノコ捜索は続く。

写真の方がイマイチだったせいもあるが、いつしかターゲットは食えるキノコになっていた。とりあえずクロカワを狙う。クロカワは……ほとんど石か落ち葉かにしか見えない超地味キノコ。苦味が日本酒にあうといってマツタケより珍重する人もあるキノコだそうだけど……いや、ホントに見つからん。シロウトにゃ無理だって。

とかなんとか言ってるうちにオオモミタケを発見したとの報が。

駆けつけて見ると……



え?これっスか?このモコッとしたのが?大喜びのIさんを横目に見ながら、私はちょっとした絶望感を感じていた。「こんなん絶対ムリや……難易度高すぎる……」


……発掘中。

「おお?これは?」今度はT氏が声を上げた。ちらっとのぞくとまたもやモコッとしたのが。ベニタケかなんかだろ、どうせ……などと思っていたら、「やったー!」と、さらなる歓声が富士の山中にコダマした。え?Mタケ?マジで?

どうもオオモミタケが出たあたりから目の色が違うとは思っていたが、どうやらT氏自慢のキノコセンサーがスーパーアクティブ・モードに切り替わっていたらしい。以後「ゴッド・ハンド」T氏が賞賛をほしいままにしたのは言うまでもない。



左が例のブツ。こんな地味なモンを。う~む……まさしく神の業。