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四谷駅のピンボール男と新宿駅の反省ザル

2010年05月29日 | おかしな人々
 本人の回想。
 その日は体調が悪く、四谷駅で乗り換えの為にホームに下りた時には、足下がふらつく状態だったそう。
 そして、急に意識が遠のき、今下りた電車とホームを挟んで停車している電車の間を蛇行し、左の電車にぶつかって、跳ね返され、右の電車にぶつかって跳ね返され、を繰り返しているうちに、完全に記憶が途絶え、次のシーンは、駅員さんの背中におぶわれて階段を上る自分。
 その後、入院したそうだが(貧血だった)、JRからお見舞金「3,000円をいただいた」そうだ。そして、「うち(JR)の責任じゃないし」とおっしゃったそうだが、本人も、「そう、その通り」と納得。
 そりゃそうだ。しかし、事故にならなくて幸い。

 また別の人の話し。
 四谷駅で気分が悪くなり途中下車(大酒飲んでいたため)、そのまま、ベンチに仰向けに倒れ込み、上を向いたまま顔の角度を変えて噴水のような一筋の寝ゲロ。見事に衣服を汚さない職人技。
 少し回復して、再び総武線に乗車。その時つまづいて、手にしていた紙袋から雑誌数冊が車内にバラまかれる。全部格闘技雑誌。そして、次の波は新宿駅でやって来た。
 不幸にも新宿駅ホームにベンチは無い。そのまま、柱に右手を掛け、しゃがみ込む。その姿はまるで反省ザル。すると駅員さんが、「大丈夫ですか」と優しく声をかけてくださる。
 だが、次の瞬間、「なんだ酔っぱらいか」と踵を返した。
 確かに。
 これ、本人の名誉の為に、固有名詞など(全員そうだけど)すべてを省略した一人称でお届けしました。
 通常30分の乗車時間がなんと2時間だったそう。それでも人は自宅に戻る帰省本能を備えている事は素晴らしい。
 貧血で倒れる人、大酒かっ食らって倒れる人。駅にはドラマがある。なーんてね。

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