久しぶりの『私のきもの道』です。これまでのあらすじ‥2年前、2004年の話です。かねてからキモノが好きだった私、念願かなって4月から着付けを習い始め、6月にははやキモノでお出かけしていい気になっていました。
そんなある日。私のところに、ステキなお誘いが飛び込んできました。
”酒仲間のみかんさんがこの度めでたくご結婚されるので、その披露パーティーを8月1日にやります「和装推奨で」!!いかが~。”
みんながキモノで集まるなんて。しかも結婚披露の宴で。ワンダホー!!。うきうき気分で参加の返事をしました。この会の幹事に、mikaさん・あなんさんがいたわけです。酒仲間だったおふたりとの、キモノ仲間はじめでもありました。
さてこの会、和装推奨ということだけどどのくらいのドレスコードで行ったらいいのかな?普通の披露宴なら「付け下げ以上」ということになるんだろうけど‥と思いつつその辺を問い合わせてみると「フォーマルでどうぞ~」との幹事のご返答。そうかフォーマルか。ならば袋帯ね!燃えてきました~。
自分で着られるようになる前からキモノは好きだったわたくし、数年前結婚することになったとき、結納用に絽の付け下げと紗の袋帯を誂えていたのです(あっぱれ働くオンナの心意気)。その時着せてもらって以来ずーっとしまいっぱなしだったけど、今ようやく紗の袋帯、締める機会が来た!って、まだ自分では締められないけどその日までに着付け教室で習っちゃえばいいや~(能天気・楽観的)。
着付け教室では、個人的に習いたいことの希望があれば対応しますよ、と言われていました。それで6月終わり、まだ名古屋帯ももたもたしていたにもかかわらず、先生に「披露宴に出るので袋帯の結び方を教えてください」と申し出ました。
「まぁ、夏なのにキモノで行くの!えらいわね~」先生はニコニコと教えてくれました。
(余談ですが「えらいわね~」ってこれに限らずキモノ着ていると、特に年配の方によく言われます。でも何がえらいんだ?欲望に忠実であるだけなのですが。同じ欲望に忠実な行動でも、酒飲んでて「えらいわね~」と言われたことはありません、なぜだ。)
どうも、先生はこのことで私をかなーり熱心な生徒だと思ってくださったようです。熱心は熱心なんですが、先生の思う熱心と私の実態とはズレがあるように思うのですが。そして、これが更なる悲劇を‥(伏線)。
一ヶ月ちょいの練習で、まぁまぁ着られるようになり、披露宴には予定通り紗袋帯を二重太鼓に締めてでかけました。
このとき初めてオフラインで逢ったあなんさんmikaさん、そして幹事をしている女性たちの着姿はちょっとした衝撃でした。コーディネイトだけでなく、キモノを着てきびきびと立ち働く姿がとてもいい感じで、自分もこういう感じでキモノが着たいなぁと改めて思ったのでした。
また、あなんさんが着付けた花嫁さんも、古典的なのに個性的で、いつまでも見ていたいくらいでした。
そして、何十人もの参加者が男女とも皆和装で集っている、この心躍る眺め!
美味しい料理と飛び切りのお酒とともに、和装の華やぎでほんとうに心うきうき、みんな幸せいっぱいな披露パーティーでした。
花嫁さんの姿および宴会の様子は、ここに載っています。わたくしがお世話になっているお酒サイト「由紀の酒」のコンテンツです。
下の写真は、宴果ててのち二次会のカラオケにて。
右から、あなんさん・mikaさん・葉。9月13日の記事と同じ登場人物の2年前。
夏の和服って、ことさらに爽やかでいいですね。ちなみにこの時と同じ着物と帯で、今年も披露宴に行ってきました。着こなし、少しは進歩しているかなあ。
さて、楽しい夏の結婚披露パーティーも終わり、「キモノって、楽しい!」という思いをますます強くしたわたくしは、前にも増して熱心に着つけ教室で練習をするようになりました。なかなか上手くはならないのですが、なんかもう、着物や帯をさわっているだけで楽しいという状態。
そんなある日、先生がとんでもないことを言い出しました。「あなた、きもの道コンテストに出てみない?」‥悲劇の始まりです‥
(次号に続く)