キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

今年最後の30分一本勝負!

2006年12月31日 | 今日のキモノ

 29日は仕事納めのあと、気の合う仲間と宴会でした。そうなったらキモノで行きたい!でも、仕事を終えてうちに帰って、間に合うように家を出るとすると持ち時間は30分弱しかありません。でも、トライしよう!あらかじめコーデも決めて、衣文掛けにすっくり用意して出勤しました。
 そして仕事を終えて帰宅。用意、スタート!♪ちゃーんちゃかちゃかちゃんちゃんちゃかちゃか‥頭の中に鳴り響く『天国と地獄』のメロディ。

 なんとか時間内に着ることができました。でも、当然出る前に写真を撮る余裕はなく。会場で仲間と会ったら、楽しさに写真を撮ることも忘れて呑んだくれしゃべっていたので、着姿の写真はなくって。
 なので、この日のコーデ・今年最後のキモノを再構成してみました。 
          
  着物は先日骨董市で求めた500円のお召し。帯はとても出番の多い薔薇帯(すうざん屋・1000円)。半衿はBerry工房さんちの、帯揚げは骨董市のハギレ、帯締めは頂き物、帯留めは竹蔵龍さんの。
 薔薇の半衿に薔薇の帯と『君に薔薇薔薇』コーデでございます(これをわかってくれた人は同世代です。お友達になりましょう)。

 この日は当地にも粉雪舞散った寒い日だったので、毛皮つきのケープにクリエーターズマーケットで求めた『アザラシの草履』を初使いいたしました。そして、ゴブランバッグにはもちろん四合瓶を入れて(笑)。

 キモノを着て行った買いあって宴会はとても愉しく、写真を撮るのも時の経つのも忘れ、終電の時間も忘れて呑んだくれていたわたくしでございました。

***
 愉しい気持ちになるときにキモノを着ると、よけいに愉しくなります。
 そんなこんなでとても愉しい思いをたくさんした今年でした。来年もまた、たくさん愉しい思いをしたいと思っています。
 キモノ乙女の皆様にも、愉しい来年がありますように。


忙中有閑・大奥展

2006年12月28日 | 今日のキモノ

 師走だというのにキモノ着て、「大奥展」に行ってきました。
 映画「大奥」公開記念で、豪華な打掛などが展示されるとのこと。また、羽織って写真が撮れるサービスもあると聞いて、これは行かねば!と無理矢理時間を作ったのです。

 
 今日の着物は、青鈍色青海波袷、ヤフオクにて。以前これを着て、同系色の帯を合わせて外出した際、見知らぬおばちゃんからいきなり「地味よ、それ!」と叱られました。確かに地味だったんですが、んな怒らんでも。それ以来着ていなかったのですがふと着てみたくなり、地味にならないように‥と考えたコーデです。
 帯は京紫雪月花模様(ヤフオク)、半衿は京紫薔薇ハギレ(すぅちゃんより)、帯揚は朱鷺色に朱色などで模様の入ったハギレ(骨董市)、帯締めは最近出番の多い雪輪柄(ヤフオク)。‥どうかな、これであのおばちゃんにも叱られずに済むか。

 さて、記念撮影のサービスは先着100名とのこと。カメラを持ってとっとと出かけます。入り口で訊いてみると、展示も撮影OKとのこと。おお、ふとっぱらだ。カメラを構えて中に入ると‥
     
  どーん!!


  どどーん!!

 目がくらくらするような豪華な衣装が並んでいます。おお、まぶしい。
 大奥で絢を競った女性たち。打ち掛けは彼女らにとって、自己アピールの大切な手段だったに違いありません。殿の心を惹くために美しく装うということだけでなく、ライバルと戦う武器でもあったろうし、豪華な衣装を誇示することでその財力や政治力を周囲に示すという意味もあったのでしょう。

 そうやって、大奥の女性たちがその存在を賭けて作ったであろう衣装の再現。総額1億円以上かけたそうで、なるほど凝った織に染、刺繍が惜しげもなく使われています。・・でも、欲を言えば、かつてはそこに籠められていたであろう情念とでも言うべきものまでは再現できていないように感じました。ひたすら、綺麗で豪華です。
 まぁでも、そこまで再現しようとしたら1億円ではとても足りないでしょうけど。

 などと考えながらも打ち掛けは一枚一枚すべて写真に撮りました。一番気に入ったのはこの一枚です。
    
 柄付けが大胆で、描かれた花は繊細で‥。うーん、魅力があまり写真に映りませんでした。ぜひ実物をご覧になっていただきたいです。

  
 これは絵島と恋に落ちた『生島』の衣装。人気役者はプライベイトでこんな着物を着ていたんですねえ。ひょっとこは半纏でしょうか。
 そのほか、鬘や草履などの小物もいろいろと展示されていました。写真は絵島の髪型『片はずし』。そして絵島が履いていた草履。畳表ですね。
   

 さて、展示を一通り抜けると、出口近くにありました、記念撮影のコーナー。もう予約でいっぱいになっていることも覚悟していきましたが、拍子抜けするくらいにガラガラです。安心して、ゆっくりと内掛けを羽織り、何枚も写真を撮ってもらいました。
 
 気分はさしずめ『お葉の方』‥。

 裾にはふっくらとふきが入り生地も厚い内掛けですが、意外と軽い。いい絹を使っているのかな。この打ち掛けも映画のどこかに出てくるそうです。

 大奥展、今日は展示・記念撮影とも空いていましたが、係の人の話ではお正月明けくらいから混むのではないかということでした。じっくりと大奥の世界に浸りたい方、忙しい中にどこか時間を作って出かけてご覧になったらいかがでしょう。そのときにはカメラをお忘れなく!  


正体は?

2006年12月24日 | ちくちく

   今年の夏、すぅちゃんが骨董市で掘ってくれた半幅帯。朝顔にトンボの模様が気に入ったのですが、どうにもいいところが出てくれません。


 思い切って、解いて作り直すことにしました。解いて伸ばしてみると‥。
    5つの絵が縦に並んでいました。百合・貝合わせ・朝顔・チューリップ・桔梗。あれ?貝合わせだけ絵がさかさまです。
 これ、たぶんもとは半幅帯じゃない何か別のものだったのでしょうね。何だったのかなあ?上から2つ目だけがさかさまになっているものって??

 名古屋帯にするにはどっちにしても切って継がないといけないので、好きなところをお太鼓に持ってこれます。朝顔のお太鼓にしようかな、チューリップもいいな、と楽しく迷っているところです。前帯はどうしようかな~。
   


芸術堪能!

2006年12月17日 | 今日のキモノ

 今日は和裁仲間のきょうこちゃんと古川美術館に行く予定でした。11月11日の記事『○○の秋』で書いた美人画などの展示を一緒に観ようと思って。ついでにちょっと足を伸ばして覚王山のおなじみ昔キモノの『きむら』にも行っちゃおう、という目論見。

 当然、キモノで出かけました。今日のキモノは以前『きむら』で求めた竹柄大島(10月10日の記事「き楽寄席 笑福亭小つる 金沢落語会」)に薄緑草花柄塩瀬、これは私には珍しく新品のもの。半衿は抹茶色麻の葉、帯揚は朱鷺色絞り、帯締めは雪輪柄。足袋はきママのところのカウプレさくらんぼつき。そして、銘仙すずらん道中着を羽織ってでかけました。
 #着姿写真は後日アップいたしますのでちょっと待っててね。

 さて、待ち合わせてまずは覚王山でランチ。そのままあちこち寄り道しながらゆっくり参道を進み、『きむら』へ。
 『きむら』、近ごろは行くとたいてい誰か知った人がいるキモノ乙女のクラブハウスみたいになっていますが、今日もまた。白雪ママさん・ぶるちゃん・にっぽんちゃんが楽しくおしゃべりしながらホリホリしていました。
 

  わたくしたちもさっそく参戦です。キモノの山を掘るきょうこちゃん。
 

 おお!私を呼ぶ声がする~。さっそく羽織ってみます。この着物の柄、わかります?波間に漂う十二単たち。まるで壇ノ浦の合戦。「波の下にも都は候らうぞ‥」
   

 その他にも素敵キモノが続々です。上品な縮緬の訪問着とか、ハイジの世界みたいな景色が描かれ、刺繍が施された精巧な裾模様とか‥。

   
 左の訪問着はしっとりと身にまといます。右の裾模様は空気をまとっているみたいに軽く、動くにつれて刺繍が光を反射してまたたくのです。うっとり‥。

 帯もいっぱい見せてもらいました。

 左上から精巧な刺繍の玉手箱・面白いカニ・上品な塩瀬の刺繍・下の段ビロード?で浮き織の竹、爪綴れの薔薇‥。
 いつも『きむら』さん、惜しげもなく素敵なものを見せて、触らせてくれます。気取った呉服屋さんだと「目垢がつく」なんて言って、いいものはあんまり見せてくれないらしい。そういう世界で上得意様扱いされるってのも憧れはしますが、わたくしはやっぱりこっちの方が好きですわ。こうやって、気の置けない仲間とわいわい綺麗なものに触れていく。心から愉しいひとときです。
 (もちろん淑女であるわたくしたち、広げた着物や帯は丁寧にたたみますわ!)
    
    
  さて、こうやって見せてくれた帯の中で、わたくしのハートをがっちり握って離さなかったのは上段真ん中、カニの帯でした。もともと海産物好き、それに壇ノ浦キモノと合わせると『平家ガニ』コーデができるし!何よりカニのユーモラスな表情。なんとなく『赤塚不二夫』って感じのお目目。らぶです。
 でも、アンティークの宿命とて短い。お値段8000円、直してまでとなると‥と躊躇していましたら、着付け師範のきょうこちゃんが工夫して結ぶやり方を教えてくれました。お太鼓の下に一本余分に紐を通して押さえれば、テが足りなくてもちゃんと模様が出せる!短いテは写真のように扇にして飾ってもいいし、隠してもいいし。
 
 これを教えてもらって心が決まり、カニさんはうちの子になりました。『壇ノ浦』は考慮中。でもきっと遠からず‥。

 夢中で着物や帯を羽織ったり巻いたりしていましたら、いつの間にか美術館は閉館時間に。あっちの芸術じゃなくてこっちの芸術を思いっきり鑑賞してしまいました。きょうこちゃんには申し訳なかったけれど、お初の『きむら』さんを喜んでくれたのでまぁよかった、かな。きょうこちゃんにも戦利品あったし。
   古川美術館には近いうちに出かけましょう。でも今度のときは先に美術館に行って、後から『きむら』に寄ろうと思いました。そうでないとまた、こっちの芸術に溺れてしまいそうです。


無念ナリ

2006年12月12日 | 今日のキモノ

 今日着ていくはずだったコーデです。

          
 着物はこの前の骨董市で買った『スタンダールお召し』(500円♪)、半衿と帯揚もその時のハギレ。帯はすうざん屋の薔薇帯、帯締めはノスタルジックモールで買った紫、そして帯留めに竹蔵龍さんとこの『雪月花』、帯飾りに雪のオーナメント。

 このいでたちで、今日はライブに行く予定でした。沖縄は八重山、石垣島のシンガー新良幸人と宮古島のシンガー下地勇のジョイントライブ。どっちも大好きな唄者なのでとても楽しみにしていたのです。
 南国から来る二人をイメージして、情熱の赤。クリスマスカラーでもあるし♪と思っていましたら‥腰を痛めてしまいました(泣)。無理すりゃ行けないこともないけれど、明日も仕事あるし。働くために生きてるんじゃないのにー。よよよ(大泣)。

 せめてもの慰めにとコーデを写真に撮りましたら、よけいに行きたくなってきてしまいました。ああ悲しい。今年中にもう一度はキモノを着て外出しよう。

 でも、その腰の治療のため整骨院に行っていましたら、ひょんなことからヨサゲなお店に出会ってしまいました。豊田市駅の近く『悉皆510』。リサイクル&アンティークキモノのお店で、店名の如く悉皆にも力を入れるそう。これからちょっと注目です。

 それはともかく、新良幸人&下地勇~。今度来る時には元気でいよう!絶対行こう!と強く思ったことでありました。

 


競艶!紫オフ

2006年12月04日 | キモノイベント

 土曜日はすうざんさん企画のお洒落イベント「紫オフ」でした。「紫オフ」それは高貴の色紫を身につけたお洒落を楽しみましょうという趣旨のオフ。それぞれ趣向を凝らした艶姿、いかがでしょう?


  濃紫・帝王紫・江戸紫・京紫‥紫にもいろいろありますね。人もいろいろ、紫もいろいろ。華やかに揃いました。

        
  mayさんの『紫』はアメジスト! おーこさんは着物のほか簪も紫。このトンボ玉はおーこさんの自作!わたくしも、羽織紐を作ってもらいました。食べちゃいそうな金平糖。


 紫艶女が集ったところは『ノリタケの森』。風情のある赤レンガの建物の横を過ぎて


 色づいた木々を眺めながらそぞろ歩き


 巨大わんことたわむれ

 

 オープンカフェでランチを。


  ギャラリーで浮世絵やアンティークのノリタケ食器を眺めたり、おしゃべりしながらそぞろ歩いたり。楽しい楽しい。
 ハタチの頃は、トシ取っちゃったら楽しいことなんて減っちゃうだろうと想像していましたが、なんのなんの。当年とって41歳、人生はますます愉しい。この分だと50になっても60になってもぜんぜんOKですわ。
 

 

 せっかくだから『帯付き』の姿も撮っておきましょう。


  後姿も~。

  足もと勢揃い
   

 これらの写真、我がオットがカメラマンとして同行して撮ってくれました。どうもありがとう>オット。
  

 おまけです。帰り道、『アビーロード』をしようとして元気よく歩いたら赤い蹴出しがー。
 

 街はすっかりクリスマス仕様になっていました。