キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

こんどはママそっくり

2008年11月30日 | 今日のキモノ

  火曜日はすうざんさんとぽんごちゃんの家に行って来ました。

 今日の着物:百合子ちゃんお召し(悉皆510)
 今日の帯:リバーシブル蝶々昼夜帯(ヤフオクで求めた羽織をカクマさんで)
 今日の半衿:白鳥レース緑半衿(彩匠の半衿にレースを重ねた)
 今日の帯揚:白地黒葉っぱ帯揚(きむら)
 今日の帯締め:薄橙葉っぱ模様帯締(すうちゃんにいただく)
 今日の足袋:緑古典模様(まねきや)

 この着物はかつてぽんごちゃんがアルバイトしていたお店で求めたもの。選んでくれたのはすうちゃんでした。写真には写っていないけど、八掛けが綺麗な草色なのです。それで、帯や半衿はそれに合わせて。百合の色と帯締めの色も合わせてみました。

 ぽんごちゃん、ブログがしばらく更新してなくてちょっと心配していたのですが、元気な笑顔。久しぶりで嬉しゅうございました。

 そして、こぽんごちゃんてば。初めてあったときにはご主人そっくりだったのに、今見るとぽんごちゃん似になってます!
「そうなんですよ~。見てください~」とぽんごちゃんが取り出すアルバム。え?ぽんごちゃんとこぽんごちゃんが写ってる?…と思いきや、赤ちゃん時代のぽんごちゃんとお母さんの写真だったのでした。うわー。赤ちゃんぽんごちゃん、今のこぽんごちゃんそのまんまだ。そして、ぽんごちゃんはお母さんそのまんま。い、遺伝ってすごい。

 それにしても、前はご主人のコピペだったこぽんごちゃんが今はぽんごちゃんのコピペ。赤ちゃんの顔って変わるものですねえ。今後も目が離せないこぽんごちゃんですわ。

 こぽんごちゃん、人見知り真っ最中で始めはとっても怪訝な顔でわたくしたちを観察していましたが、1時間ほどで慣れてくれて、抱っこしてもニコニコ笑ってくれました。すうちゃんはこぽんごちゃん抱っこする気まんまんで割烹着持参。この下の粋なコーデはすうちゃんブログでどうぞご覧ください。
 わたくしもがっつり抱っこさせてもらって、ふくふくしたほっぺやミルクの匂いを堪能させてもらいました。それにしても、重たくなったわあ。

 子供って、育つんですね。産まれてこれで9ヶ月のこぽんごちゃん。大人にはあっという間の時間ですが、このあいだになんて大きくなったこと。
 わたくしには子供がいませんが、こうやって身近で育っていく小さな人がいることがとても幸せに思えたことでありました。


伊勢参宮神乃賑~♪

2008年11月26日 | 今日のキモノ

 日曜日は津で催された『伊勢参宮神乃賑』の寄席に行ってまいりました。

 上方落語には『東の旅』というのがあります。それは、大阪を出発してお伊勢参りして、京を回って帰ってくる道中に起こった珍騒動を描いているシリーズ落語です。二十数編の独立した噺から成っていて個別に演じられることが多いのですが、今回はその中からセレクトした四編を旅の道順に合わせて演じようという企画。トリは林家染丸師匠の『三十石』!!
 さらにちょっとした解説もあり、その上『伊勢神宮に参って太神楽を観る』という趣向で太神楽曲芸まで観れちゃうという。これはもう、上方落語好きにはたまらない企画です。
 しかも、太神楽曲芸を演じるのは『キモ玉』でハートをわしづかみにしてくださった『玉さま』豊来家玉之助さん。これはもう、行くしかありません!
 
 今日の着物:卵色古典模様小紋(ヤフオク)
 今日の帯:黒繻子伊勢海老名古屋帯(ヤフオク)
 今日のコート:紫牡丹道中着(ヤフオク)
 今日の半衿:赤縮緬刺繍半衿(大須商店街ワゴン)
 今日の帯揚:赤字源氏物語ハギレ(大須骨董市)
 今日の帯締め:黒に赤三分紐(ふちこまさん)
 今日の帯留め:蛇戦国玉(ふちこまさん)
 今日の簪:赤花襷蜻蛉玉(ふちこまさん)
 今日の足袋:黒古典模様(まねきや)
 今日の下駄:赤い花緒のじょじょ(松屋)

 今日のコーデのテーマ…『お伊勢参り』。なので、伊勢海老~。ああ、またしてもベタベタでございますう。

 津まではことりちゃんと一緒。1ヵ月半後に迫っている『りらっくご』の打ち合わせなどしつつ、あっという間の道中。津駅につくと、地元民のmayさんが出迎えてくれました。まずはmayさんの案内でランチを。
 
 ことりちゃんはピンク系の縮緬小紋がお顔に映って可愛い。刺繍の帯も垂涎もの。
 
 mayさんもチェリーピンクの紬がよくお似合い。そして、素晴らしいのは帯留めでした。mayさんのブログに鮮やかな写真が載っているのでどうぞご覧になって。今日の噺家さち林家染丸一門の紋『ぬの字うさぎ』に合わせて、兎柄なんです!粋だわ可愛いわ。
 それにしても、おいしいものを食べている時のmayさん、ホントいいお顔♪

 
 会場は300人くらいのちょうどいい大きさ。早めに行ってダッシュで一番前に席を占めました。好きなひとにはできるだけ近づく!というのがわたくしの好みでございます。
 開演前、『キモ玉』で出会ったサリィさんがわたくしたちを見つけて声をかけてくださいました。一番前でキモノ着て並んでたのですぐわかったらしい。

 さぁ、いよいよ開演です。今回の演目。

 『発端』             林家染弥
 『東の旅』について(鼎談) 前田憲司(寄席芸能史研究家) ・林家染丸・林家染弥
 『煮売屋』           林家市楼
 『七度狐』           林家染弥
                       (中入り)
  太神楽            豊来家玉之助
 『運つく酒』           林家染左
 『三十石』            林家染丸

 東の旅『発端』、小拍子と扇子で見台を調子良く叩きながら、旅支度や道中の注意などについて口上を述べていくもの。口跡良くリズミカル、なんだかうきうきしてきます。
 あとの鼎談で「これは客がいないときに演じるもんやった」と染丸師匠が解説しました。小屋がけの中から聞こえてくる威勢のいい音や口上を聞いてお客さんが入ってくる、その呼び込みのための声だしだったそうな。なので、ほど良くお客さんが入ったらいつでもやめられるようになっているとか。昔は噺家修行の一番初めにするものだったそう。
 鼎談ではそのほか、当時の人にとってのお伊勢参りについてとか、東の旅シリーズについてなどが面白おかしく話されました。勉強になるなあ。

 そして、いよいよ落語へ。
 『煮売り屋』は前に金沢の『き楽寄席』で笑福亭小つる師匠が演じているのを聴いたことがあります。今回演じるのは林家市楼さん、三代目林家市五楼の孫、四代目の子供。三年前にお会いしたのも『き楽寄席』。ますますどっしりした噺っぷり。煮売り屋のおやっさんの超越ぶりに爆笑。それにしても、市楼さん、貫禄つかれましたー。

 『七度狐』林家染弥さん。これも前に金沢で聴いたわ(笑福亭喬若さんでした)。なんか縁が深いなあ。
 染弥さん、汗をぽたぽた垂らしての熱演。だまされる喜八清六の姿に笑い転げてしまいます。そう、お話がわかっていても笑っちゃうのよね。落語の面白さですわ。

 そして中入りのあと。
 お待ちかね、玉さまの出番。登場するや、わたくしたち「玉さまー!!」と叫んでしまいましたわ。スミマセン…。
 玉さま、軽妙なトークとともに玉を投げたり、棒術、かさくるくる、でっかいだるまさんを棒に乗っけておでこに立てて。最後は高く高く身長5人分ほどの長さにつないだ竿をおでこに立てて見せてくれました。そして、そのてっぺんからお札を降らせてくれるという、お伊勢参りにふさわしいおめでたい芸。喜八清六も楽しんだかなあ~。お伊勢参りの気分が会場に満ちてきます。

 次に『運つく酒』を演じてくれた林家染左さん。前に『キモラク』でお会いしました。また桃葉さんつながりですわ。
 この『運つく酒』、今ではあまり演じられることがない、というのは「オモロない」「難しい」「スッキリせん」からや…とマクラで染左さん。そうおっしゃるけれど、立て板に水でまくし立てる啖呵に爆笑がわきます。オモロいやん!演者の力ですわ。

 そして、お客さんの反応もいい感じです。要所要所でびしばし笑いがおきて、わたくしの気持ちも一緒に盛り上がって行ける。しょっぱなからの芸の連続で会場は温まってます。なんだか連帯感みたいなのも湧いてきたような。

 そして、林家染丸師匠の『三十石』。
 伊勢の旅を終えて京都を歩く喜八清六のお土産選びから始まり、船宿の番頭と客のやり取り…聴いているうちに情景がぶわぁっと広がってきて。
 朗々と歌われる舟歌。座布団の上でいっぱいに体を伸ばしている染丸師匠の姿に、江戸時代の船頭さんの姿がオーバーラップして見えるよう。橋の上から呼ばわる可憐な女郎とのやりとりに少し胸が痛み、歌の合間に幕から入る合いの手にどきどきし、「ぎィ~」と櫓を切り替える音には鳥肌が立つような。
 いつのまにか自分自身伊勢の旅を終えてふるさとに帰る道中に入るかのように感じられ、その心地よい淋しさにつつまれていました。心がふるえています。
 ああ、落語って、いいなあ。

 しみじみと、余韻に浸りながら…サリィさん、従姉妹さんと記念写真。


 サリィさんは『キモ玉』でいただいた豆絞りのてぬぐいを半衿に、そして水玉の帯。『玉さま』にかけてらっしゃるのかしら、すっきりと良くお似合い。従姉妹さんは華やかな小紋に紅葉の帯が季節の彩りを添えていらっしゃる。
 落語の感想(よかったですね~~!と感激しあう)、キモノの話…話はつきません。


 コーフンさめやらぬまま楽屋に玉さまを訪ね、プログラムにサインをいただき、染弥さんにも入っていただいて記念撮影いたしました。
 今思うと、ハイテンション女の群れにお困りでなかったでしょうか…。お疲れなのにお忙しいのに、にこやかにお相手してくださってありがとうございました、玉さま&染弥さん。

 この後サリィさんたちと名残を惜しみつつ別れ、mayさんに津駅に送ってもらうと、そこでもまた玉さまと染弥さんにお会いしました。先に大阪行きの特急に乗るおふたりをホームでお見送りし、ことりちゃんとふたり、気持ちよい感動の余韻に浸りつつ帰宅したことでありました。

 あー、ホントにいい落語会、いい一日でした!

  

 

 
 
 


the shanghai bay-bees レコ発ライブ!

2008年11月24日 | 今日のキモノ

 土曜日は、スリーピースガールズバンドthe shanghai bay-beesのライブにカメラマンオットと行ってまいりました。 シャンハイの3人とはキモノがご縁でのお友達。今回は何とレコード(レコードですよ、レコード)を発売しちゃったということで、その記念ライブ。会場は新栄の『CULB ROCK'N ROLL』。
  
 今日の着物:ピンク渦巻き縮緬小紋(ヤフオク時代着物)
 今日の帯:赤薔薇名古屋帯(すうざんや)
 今日の羽織:柿模様銘仙羽織(mikaさんにいただく)
 今日の羽織紐:白ねじねじビーズ(ぽんごちゃん)
 今日の半衿:赤小花刺繍半衿(大須商店街ワゴン)
 今日の帯揚:紫水色白水玉ハギレ(きむら)
 今日の帯締:黒赤三分紐(ふちこまさん)
 今日の帯留:蛇戦国玉(ふちこまさん)
 今日の簪:銀粘土蜘蛛の巣(キョウコちゃん)
 今日の足袋:ピンク古典模様(まねきや)
 今日の下駄:赤い花緒のじょじょ(松屋)

 レコード発売記念ということで、キモノのぐるぐる模様はレコードに見立てております。あとはライブ仕様でハデに!ファンキーに!と。吟味喰らぶのときに着た柿羽織、ビビッド紫が映えてるでしょー。

 
 まずは会場近くのダイニングバーで腹ごしらえ。
 シャンハイの出番はトリ前で21時過ぎだから、エネルギー入れとかにゃ。

 
 シャンハイの3人と!左からチンちゃん・チャマヲちゃん・ザクちゃん。可愛いす。
 レコード、会場で手売りしております。オリジナルグッズのキーホルダーはいっこいっこ手作りです。

 
 狭い会場はオールスタンディング。ドリンク飲みつつ演奏を聴きます。お客さんは60年代っぽいファッションに身を包み、音楽に合わせて踊っていました。
 最初に出たのが若い女の子バンド。2番目3番目とおじさんバンド。とりどりで楽しいなあ。そして、the shanghai bay-bees!!会場のあちこちから「かわいい!」「かわいい!」と声が飛びます。ほんまかわいいわぁ。バービードールみたい。演奏は息が合っててとってもノリがいい!


 ライブを見終えて店の外で。

 なんか物語性のある写真ですわ。手前の粋なにーさんはチャマヲちゃんの彼氏。うちらを見送ってくれました。うん、いいライブでしたわ~。
 
 新発売のレコードです♪お問い合わせは こちら まで☆
   
 


オビジメ替えて

2008年11月22日 | 今日のキモノ

 火曜日はすうざんさんとランチ。
 前回栗パフェをご一緒した際、「うーん惜しいわねぇそのオビジメ…」とアドバイスしてくれたすぅちゃん、その日のうちにメールで「手持ちで葉さんによさそうなのがあったのよ!」と言ってくれました。それはぜひ~!というわけでこの日はあえて同じコーデで。
    
 左がおニューすうちゃんお見立てオビジメ。なるほど、馴染んでいます。
 なんでも、はじめはもっとビビッド紫のを選んでいたのだけど、私の雰囲気だときつくなっちゃうから、こっちの馴染ませカラーのがいいと思う、とのこと。キモノの一色だから、他の帯にも合わせやすいしねーということで。
 しかもこのオビジメ、よく見ると葉っぱ模様なのです。葉ですから葉っぱに執着あるわたくし。ありがとうすうちゃん!


 さっそくのおニューオビジメで気持ちよくランチ。
 今日はスペイン料理の『ヒラソル』で。小さいけれどところどころに美味しい店がある我が街です。まずはタパスとスープ。野菜の彩りが綺麗です。

 写真撮影中のすうちゃん。今日も華やかで粋な装い。


 メインはすうちゃんチキンカツマスタードソース。わたくし鶏肉のシェリー酒煮込み。わけわけして両方いただきました。おいしいねえ。


 デザートのあとは、お店の外で写真を。エクステリアも凝っているのです。わたくし夢二ポーズで決めてみましたが…うー外にトラックがぁ。


 すうちゃん一幅の絵のよう。南欧風のドアに華やかな羽織が映えます。


 短いけれど内容の濃い時間でした。すうちゃんありがとう。またコーデのこといろいろ教えてねー。


吟味喰らぶ『クエを食え!』

2008年11月19日 | 今日のキモノ

  …いや、そういうタイトルだったわけではないのですが。
  いつもの加寿也での『吟味喰らぶ』、今回のお題は『クエ』!それも、本クエでございます。うっふっふ~楽しみだ~。おなじみmayさんと期待の笑顔です。

 今日の着物:魚柄鰹縞紬(ヤフオクの反物を和裁教室で自作)
 今日の羽織:柿模様銘仙羽織(mikaさんからいただく)
 今日の羽織紐:緑うねうねトンボ玉(おーこさん)
 今日の帯:麻雀トランプ作り帯(ハギレからカクマさんに作ってもらった)
 今日の半衿:秋の味覚ハギレ(きむら)
 今日の帯揚:辛子色縮緬(大須商店街ワゴン)
 今日の帯締:山吹色組紐(義母にもらった)
 今日の簪:魚柄七宝(ちゃいず)
 今日の足袋:薄紫雪(まねきや)
 今日の下駄:赤い花緒のじょじょ(松屋)

 今日のコーデは…何はともあれこの『柿の羽織』を着たかったのです。そのココロは、クエをいただくので『柿クエば、鐘が鳴るなり法隆寺』っ。くっ苦しすぎ。苦しすぎて恥ずかしいのでその場では言えなかったっ。
 ほんで、あとは何となくばたばたと。あ、この帯はこっちの面を締めるのは初めてですが、実はリバーシブルになっていてもう一面は『丸い鶴』の模様。小つる師匠のき楽寄席のときに一度締めて行きました。

 今日のお酒。

 お題が『クエ』とあって、お酒も気合の入ったものばかり!
 さぁ、板さんの乾杯の音頭でクエの吟味喰らぶ、はじまりはじまり~。

 
 うひゃ。のっけから板さん飛ばしてます。先付け3種、鱧と松茸と銀杏ですわ!
 移り行く季節を感じつつ、いただきます~。ああなんて美味しい。

 
 美味に浸っていたところに「こんなもんぢゃねえぜ」と!!
 『クエ大根』です!! …クエのあらと大根の煮つけ。 …えとあの、どうしましょういきなり。これ、最終兵器?クエのあらの、ぷりぷりした歯ざわりを感じているほどなくんわり深い味わいが湧いて来るこの。
 そして、すべてを吸い込んだ大根のなんて滋味あふれる味わい。しかも、中心は大根本来の爽やかな味わいを残して、その対比がまた…。

 
はぁはぁと荒い息をついているところにナマモノ攻撃。甘エビと自家製イクラ。そして定番ヒット商品鰹の石ラーユッケ。

 そして季節の幸せ寒ぶりのお刺身、生きてて良かった生うにぃ!うわーすげーぜいたくうーの幸せに浸ります。板さん、こんなん出してくれちゃって…赤字だよねこの会、すまんす。


 たたみかけるように出てきたのがこれ、クエのから揚げ。表面さくっと爽やかに見せておいて、淡白にして深い味わいのクエの身がこれが。ああ、ぜいたく~。


 さあそして…今回のメイン、鍋なんです。
 まずはクエのあらを煮て、野菜を入れて。ゆっくりいただいていくうちに、お鍋の出しは凶暴なまでに美味しくなっていきます。そこにおもむろにクエの身を投入し、ほどよきころに加寿也特製ポン酢でいただき……。
 ぷり。ふわ。じわあ。…うまあ~~~。

 
 お鍋をいただいてしまうと、あとのためにいったん引いていきます。
 そのインターバルに出てきたのがこれ。板さん特製カラスミ。大根の薄切りといただくと、あああ、なんぼでもお酒が美味しい。

 
すべての旨みを吸い込んだ雑炊。
 
 そして、定番お好みアイス(これはあずき)。
 あまりにも満足して、脱力感さえ感じる中で、吟味喰らぶは粛々と果てたのでありました。……板さん。参った。

 
 帰り道。名古屋駅は恒例のイルミネーションでにぎわっていました。

 おまけ画像~。
 
 mayさんが撮ってくれた写真。ありがと!
 今回もこのようにフショウフズイで撮っていたのでございます。

 この写真以外はオット054が撮りました。毎回カメラマンありがとーねー。 


古今亭志ん五のき楽寄席!黒門前落語会

2008年11月17日 | キモノイベント

 11月15日(土)、金沢市の黒門前緑地・旧高峰家にて『古今亭志ん五のき楽寄席・黒門前落語会』が催されました。わたくし、スタッフ参加。買ったばかりの『くめこちゃん』着て、行ってまいりました!
  
 今日の着物:久米島紬『くめこちゃん』(きむら)
 今日の帯:朱色秋草花名古屋帯(きむら)
 今日の半衿:秋の味覚ハギレ(きむら)
 今日の帯揚:白地紺飛び絞り(きむら)
 今日の帯締:辛子白黒四部紐(祖母のもの)
 今日の足袋:杵屋白足袋(杵屋)
 今日の草履:酒袋台すうちゃんお見立て花緒

 初めて袖を通したくめこちゃん、ふんわり軽く暖かく。好きな着物を着ると心も弾みます。まして、落語会ですもの。
 
 12時ちょっと過ぎくらいに会場の黒門前緑地旧高峰家に着くと、会場の設営はほぼ完了し、高座はもう組みあがっていてあとは緋毛氈を被せるばかりになっていました。『りらっくご』の参考になるかと残しておいてくれたんですって。感謝。
 でも、みんな集合したのって11時でしょ。1時間足らずで準備できちゃうのね。『き楽寄席』会を重ねて要領よくなったものです。
 
 鴨居に取り付けられたライト。演者がまぶしくないように紙で覆いを。
 
 覆いと言えば、今回カメラマンオットの工夫。シャッター音がうるさくないように防音ケース、100均のパソコンケースを重ねたもの。にゅっと出たレンズがなんか笑えます。
 
 時間まで、することとて特にないのでお庭を散策。この旧高峰家、タカジアスターゼで知られる高峰譲吉の父、加賀藩御典医だった高峰精一の屋敷一部を移築したものだそう。街中にありながらとても風情のある建物と庭です。ここで古典落語を聴けるなんて、贅沢でいいわぁ。
 
 スタッフの女性陣、ばあさんよしこさんと記念撮影~。このおふたりも、後から来る予定のtakeさんも、もとは飲み仲間だったんですよ。それがもれなくキモノ仲間になっている。誘い合わせたわけでもないのに不思議だなあ。

 開場1時間前、志ん五師匠がおかみさんとおみえになりました。私服も渋くていらっしゃいます。設営した高座は一発OK.あとは出囃子など細かい打合せを。わたくしの役は名ビラのめくりです。

 
 さぁ、開演時間です。席亭のなぁさんが挨拶。おかみさんも挨拶なさり、いよいよ志ん五師匠の登場!
  
 一席目は『柳田格之進』。古今亭のお家芸と言われる人情噺。武士の意地、娘の情、主人雇人の間の心の通い合い…。それぞれの心持ちがびしばしと伝わる、引き締まった時間。こんな落語もあるんですねえ。客席では目頭を押さえる姿も見られていました。


 二席目は『火炎太鼓』。これは滑稽話。古い太鼓を思いがけず殿様がお買い上げになるという話なのですが、古道具屋とおかみさんのやり取り、思いがけない展開にたまげまくっちゃう古道具屋さんの表情など面白くってたまらない!

 性格の全く違うふたつの噺をじっくり堪能でき、とても幸せな時間でした。
 噺に入ったら撮影してはいけないので、写真はどれもマクラのものなのですが、それでもこの表情です。噺の中ではどんなすごかったか、みなさまどうぞご想像なさってくださいませ。そして、こんどはご一緒に笑ったり泣いたりできたらとても幸いですわ。

 会がはねたあとは師匠とおかみさんを囲んで懇親会。
 志ん五師匠ははじめは志ん生師匠の、のちに志ん朝師匠のお弟子さんになった方。志ん五師匠、志ん生師匠に習った落語を志ん朝師匠がさらってくれるという、稀有な修行をなさってきたそう。そんな話や、『与太郎』を演じ続けて自分のかたちを作られた話や…興味深い話がたくさん聴ける、これまた幸せな時間でした。

 古今亭志ん五のき楽寄席。また開催する事もあると思います。今から楽しみです。うん、江戸落語もいいなあー。


JUMP!!

2008年11月12日 | 買っちゃいました

 そういえばここのところ『きむら』に行ってないわ…。ふとつぶやくと、隣にいたmayさんが「行く?いつでもお供するわよ~~」と。
 あっという間にその日が来て、久しぶりの『きむら』です。ぶるちゃんも一緒。


 今日の着物:『壇ノ浦』(きむら)
 今日の帯:舟刺繍名古屋帯(ヤフオク)
 今日の半衿:百合模様モスハギレ(すうちゃんにもらった)
 今日の帯揚:杯模様薄青ハギレ(和裁のお姉さまと分けた)
 今日の帯締:青水色ツートン丸ぐけ紐(和裁の先生にもらった)
 今日の簪:鼈甲螺鈿櫛(きむら)
 今日の足袋:薄紫雪兎(まねきや)
 今日の下駄:市松台青縞花緒(松屋)
 今日のバッグ:ピンク繻子刺繍(台湾屋台)

 今日の着物は以前きむらで求めたもの。十二単の女性がびっちり描かれているのが壇ノ浦にて入水し波間に漂う女官たちのようだ…というわけで銘『壇ノ浦』。縁のもので帯は舟。ここから身を投げたのですわ。そして、半衿の百合は手向けの花。帯揚の杯は手向けの酒。…なんて、お話が作れるとなんだか楽しい。

 さて、この日。名古屋駅でmayさんと待ち合わせて、まずはランチです。

 以前から気になっていたこのお店『サイアム・ガーデン』。古い建物をそのまま利用したタイ料理のお店です。

 これはサラダとオードブル。ちょっとずつとりどりに盛り合わせてあるのが嬉しい。
 ニコニコで写真を撮るmayさん。今日はやっぱり『きむら』で求めた久米島紬を着て現れました。茶のような紫のような上品な黒。とてもよく似合ってる。そして、ふんわりとした風合い。いいものっていいなぁと見惚れます。久米島紬。わたくし沖縄好き。いつかは欲しいものだわ…と、このときは遠く思っていたのです。

 メインディッシュ(mayさんはタイ風焼きそば、わたくしはイエローカレー)とデザートまでいただき、満足して『きむら』へ。お腹すいてると買いすぎちゃうもんね、なんてこのときは暢気に思っていたのです。


 『きむら』に着くと、ぶるちゃんがもう来ていて、おばちゃんや常連さんのオーイワさんとにぎやかにおしゃべりしてました。
 久しぶりのきむら。見たことない着物や帯もいっぱい入っていることでしょう…と思いつつ、まずはぶるちゃんが持ってきてくれたロールケーキをいただきます(どんだけ食べるんだ)。おいしー♪

 さあ、掘るわーーー!!

 しかしいーっぱい着物や帯があるきむら。無目的に掘っていてもなかなか琴線に触れるものはありません。
 「どんなん見たいん?」と、おばちゃん。
 んーーー。前に宮古上布を買ったときに、袷のカタモノだったら結城紬よね、と思っていたのでした。あの軽くてふんわりした風合い。いいのあるかしら?
 「結城。いっぱいあるようー」
 おばちゃん、箪笥の上から畳紙に入った着物をどんどん見せてくれます。細かい十字絣の上品な藍。南蛮船が大胆に織り出されたもの。ピンク色の縞々。うーん、どれも素敵だけど、なかなかビビビッと来るものってないわねぇ…。
 と思っていた矢先でした。
 「あ。これは久米島ね」
 そう無造作に投げ出された畳紙を開けたとたん。なにかが心の中で動きましたっ。そのあともどんどん出て来る結城。うん、いいのあるね。でも心はさっきの久米島に…。
 そんなわたくしを見てmayさん「葉さん、羽織ってみたら~~」と。え…そんなことしたら!

 いや~ん、サイズぴったりやん…。
 それにこの色、妙に顔に映るんですけど。ほんでもって、えらく軽くってほこほこしてるんですけど~~。

 はい、惚れたのでございます。でもね、惚れたからってすぐには一緒になれないのが浮世ってモノよ。お値段ん~~リーズナブルだとは思う。が、一目惚れしてすぐなんて、そんな、ハシタナイ…。

 そうです、わたくし買いものへタレなのです。宮古ちゃんだって、目がハートになってからさんざん逡巡して、手に入れたのは結局半年もたってからでしたもの。
 うーん、いいけどー…。うーん、いいけどー…。と迷いつつ、気を鎮めるために他のものもいろいろ見ているうちに、とんでもないものを見てしまいました。

 これっ…!あぁ、携帯カメラで魅力が伝えられないのが残念です。刺繍の丸帯なんです。端から端まで表も裏も、いろんな鳥がとりどりに(洒落ではない)刺繍で散りばめられっ…!!
 鶴がいます。鷹もいます。鶏も雛も燕も鶺鴒も翡翠も雲雀も…ああ、刺繍の鳥類図鑑。なんて素敵なんでしょう。見ているとぼーっとなるくらいのもの。
 「これはねえ、残念ながらもう売れているんだわ。でも、見てみて。これ。こんなものもうないよ」
 おばちゃんの言うとおり。これは身につけるものというよりも芸術作品だわ。売れちゃったの。そう…。残念だけどほっとしたような。売れてなかったら無理してでも買っていたかも…そしてその後とても苦労したかも…だって、締められませんわこんないっぱいに刺繍してあったら!締めもしないものに大枚をはたくなんて。でも欲しかった…)。

 ちぢに乱れる心で、再びあの久米島紬を見ます。
 さっきの刺繍帯とはぜんぜん違う、実用のもの。けれども、その色合いその風合い。身につけて慈しむことができる美しいものが、そこにありました。…ほしい…。…でも…。
 すっかり心を奪われながらそれでも踏ん切りがつかないわたくし。「あの…これって帯どんなの合わせたらいいかしら?」
 おばちゃん・mayさん・ぶるちゃん・オーイワさん。にこにこしながら帯を選んでくれます。楽しそうだな、ちくしょう。
 「これなんかが普通だけど、葉さんには普通すぎるよね。こんなのどう?」
 合わせてくれたアンティークの帯。上品な紬に遊び心も添えて…憎いじゃないか、わたくしの好みを知り尽くしているわ。そんなんされたら…もうだめ…。

 「おばちゃん。…これ、ください。」
 …ああ、飛んでしまったわ…。うっふっふ、キヨミズステージ、大ジャンプよ~~。
 なんだか嬉しくなって、自然に顔がにーーっと笑ってしまいます。
 「mayさん、こんど久米島姉妹しようねえ♪」
 聞けばオーイワさんもきむらで求めた久米島を持っているそう。なら、ぶるちゃんも久米島買ってね!久米島四姉妹で若草物語よー♪

 来るときには「いつかは」とか遠く思っていた久米島紬。帰り道ではこの手の中に。ハイな気分で家路を辿ったことでした。
 おかしいなあ、こんなにあっけなくでかい買いものしちゃうなんて。わたくし、どうしちゃったのでしょう?

 戦利品。着物と帯の他にも、帯揚やハギレもどひゃどひゃ買っちまいました。うひゃあ。当分、何も買わないわー。


キモノがひとり

2008年11月10日 | 今日のキモノ

 土曜日は中島みゆきファン仲間と飲み会でした。
 洋服の中にキモノがひとり。

今日の着物:紫市松お召し(ヤフオク)
今日の帯:ピンク牡丹昼夜帯(ヤフオク)
今日の半衿:ピンク白市松ハギレ(カヨイコマチ)
今日の帯揚:ピンク白市松ハギレ(カヨイコマチ)
今日の帯締:紫グラデーション組紐(目黒のたんす屋)
今日の足袋:黒にちっちゃいリボン(まねきや)
今日の草履:紫縞畳表台(松屋)

 他のみんなは洋服で来るだろうなーと思いつつ、近頃は遊びに出るときはたいがいキモノです。キモノ着て出たい!というよりも、洋服がない…。仕事用か、家でごろんごろんするとき用以外の洋服がほんと手薄になりました。

 このお召しはヤフオクで、確か5000円くらいで求めたもの。これも気に入っていて出番の多いキモノです。次の『洗い張り・仕立て直し』要員かな。もうたんすもぱんぱんなので、数を増やすよりも気に入ったものをお手入れするのにお金を使おう、とこのときは思っていたのですが…。

 


栗パフェの季節

2008年11月05日 | 今日のキモノ

 お馴染みの『カフェ・スウィート』に栗のデザートが出る季節がまたやってまいりました。ご近所のキモノ仲間と誘い合わせてくりだします。栗パフェいただくから栗色のキモノです。
 
 今日の着物:葉っぱ模様錦紗縮緬(風雅舎)
 今日の帯:秋模様名古屋帯(すうざんや)
 今日の半衿:秋の味覚模様ハギレ(きむら)
 今日の帯揚:紫雪輪ハギレ(大須骨董市)
 今日の帯締:銀杏色組紐(義母にもらった)
 今日のショール:葉っぱ模様ベロア(きむら)
 今日の簪:螺鈿の櫛(きむら)
 今日の帯飾り:シェル葉っぱ(覚王山の雑貨屋)
 今日の足袋:黒古典模様(まねきや)
 今日の草履:酒袋台すうちゃんお見立て花緒
 今日のバッグ:紫古布がまぐち(島工房)

 この葉っぱ着物、2年前大阪に行った折に求めたもの。柔らかな錦紗縮緬の肌触りがとても気にいていたのですが、いかんせん小さくて着にくかったのです。それを、思い切って洗い張りに出して仕立て直しました。身丈が足りないのはどうしようもないけど身幅が自分サイズになったおかげでずいぶん着易くなりました。また、洗い張りのおかげで肌触りはさらにとろーんとなめらかに。この官能がわたくし大好き。いちばん好きな素材です。
 この着物は確か、8000円で求めたもの。それに、洗い張り+仕立て直し、胴裏八掛取替えで25000円くらいかけてる。元の着物の3倍ですわ。これからは、アンティークにはそのくらいかけるつもりで、よほど気に入ったものだけを求めていくつもり。

 ご一緒したのは同じ市内に住むトモさん・すうざんさん・ことりちゃん。それぞれ秋の香りのするコーディネイトです。

 トモさん、アンティークの帯が素敵。帯揚げの青が差し色で効いててニクイです。
 すうちゃんのその帯はブログで見た大須骨董市の戦利品ね。最近いいものが少なくなったというけれど、すうちゃんのトコには引き寄せられるんだなあ。
 ことりちゃん、長い髪をそのままにキモノ着てるとホントお人形みたいです。かわゆい。

 さて、まずはランチをいただき、しかるのち真打・栗パフェ!

 栗パフェ、横から見た図と上から見た図。濃厚な栗クリームの下は生クリーム、そしてアイスクリームと栗クリームの層。その中には煮た栗がぎっちょり。

 あとのみんなは栗クレープ。こっちもおいしそう~。

 美味しい物をいただきつつ、お着物談義にも花が咲きます。
 ことりちゃんの帯締め結びが可愛いのでぱちり。

 片方を長くはしっこで結んで、ねじねじしたのだそう。

 帯締めといえば、わたくしコーデで帯締めに悩んだのです。「うーん、帯締めだけ浮いちゃってる感じで惜しいわぁ。紫か、朱か。黄色でももっと辛子色の方が…」コーデ達人すうちゃんのアドバイスに聞き入ります。


 カフェスウィートを出てすうちゃんと(ハグして)別れたあとは、ことりちゃんトモさんと『安城市文化センター』へ。1月10日(土)にことりちゃんと開催する落語会りらっくご会場の下見です。

 
 高座はどこに作ろうか?座布団何枚並ぶかな?会場を見ながら打ち合わせ。
 ことりちゃんは噺家さん桂こごろうさんと連絡を取り合って打合せにもおさおさ怠りなくりらっくご』に向けて気持ちが高まります。あと2ヶ月!皆さん、来てねー。


 文化センターでことりちゃんトモさんと(ハグして)別れた後は、夕飯の買い物をして帰宅しました。
 ウチに着くなりしたことは…「帯締め、やっぱりこっちのがよかったかなあ~」
 
 紫のグラデーションのんもあったし…紫×辛子色のんもあったし…。
 と、いろいろ考えていたところにすうちゃんからメール。「帯締め、こんなのどうかしら?」と写メールでした。まあー、考えてくれてたのね。嬉しいわぁ。じゃあこんど、実際に合わせて見てみよう、という話になりました。ありがとうねすうちゃん♪

 栗パフェ食べて、りらっくごの下見して、コーデに悩む。短い時間でいろいろあった半日でした。お気に入りの着物の仕立て下ろし。その甲斐のある時間を過ごしたことでありました。