キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

魅惑の『キモシャン』ナイト

2009年12月21日 | キモノイベント

 12月19日、大阪は京橋『ベロニカ』にて、桃葉さんたち主催のキモノパーティー『キモノでシャンソンショー』略して『キモシャン』が開催されました。
 シャンソンを歌うはシモーヌ深雪さま。ドラアグクイーンです。負けてたまるか!と気合を入れまくってお洒落をいたしましたっ!!
 ある意味、わがキモノ人生の総大成的ないでたち。まずはごらんくださいませ。
   
 今日の着物:般若着物(きむら。芸妓さんのお引きずりを洗い張り仕立て直し)
 今日の帯:丸帯直し袋帯(きむら)
 今日の半襟:源氏香刺繍半襟(きむら)
 今日の帯揚:辛子色縮緬半襟(大須のワゴン)
 今日の帯締:道明?金丸組帯締(きむら)
 今日の帯留:ねじねじトンボ玉(玉やふちこま)
 今日の長襦袢:花柄紋錦紗長襦袢(祖母の古い着物を洗い張り仕立て直し)
 今日の足袋:杵や白足袋(広島の杵や)
 今日の草履:黒銀雪輪花緒草履(ヤフオク)
 今日の簪:金色トンボ玉(玉やふちこま)
        きらきらスティック3本(浜子さんにいただく)
        般若面(ヤフオク)
        煙管(うちの物置に転がっていた)

 この着物…今回締めた帯の、仕立て直しが上がったということできむらに取りに行ったときに出会ったのです。

 いろいろキモノ話をしているうち「これきっと葉さん好きや思うわぁ」とおばちゃんが奥から出してきてくださったアンティークに胸をズキューン!しかもこのときは、数ヶ月先にこのイベント『キモシャン』を控え、ドラアグクイーンに負けない装いは…などと考えていたところでしたから、もう本当にツボにきゅうううううっとはまってしまったのです。
 しかもこれ、踊りの衣装か芸子さんの『お引きずり』かだったらしく、昔のものなのに丈が十分。裄は狭いけれど「葉さんはちゃんと着てくれるから」と、洗い張り仕立て直しこみこみでお安くしてもらい。もう願ったりかなったりで即決!!でした。

 
 そして、このヘアスタイルー。
 作ってくれたのはいつもこういうときにやってくれる美容師みっちゃん
 「般若のキモノを着るの。ドラアグクイーンに負けたくないんだい」と言うと「任せて!」と結ってくれました。
 何でもこの髪型、ドラマ『あんみつ姫』にて杉本彩演じる悪女『錦玉』がやってて、いちど結ってみたい、こんな頭するのは葉さんくらいよね、ということであたためていたんだとか…テレビで見てほんとにやっちゃうなんてすごいなあー。

 この頭を作ってもらったのは前の晩。この頭で電車に乗ってうちに帰り(視線が痛かったです)、うつぶせに寝て髪型を保護して(翌朝目が腫れてて焦りました)、ようやくこの日を迎えましたー。

 当日。カメラマンオットの運転する車にて会場入り(一緒に電車に乗るのはどーしてもイヤだとオット)。
 会場『ベロニカ』は京橋のガード下にてキラキラとその存在を誇示しておりました。

  
 入り口を入って突き当たりにある暖炉。

 近づくとそれが音もなく動き・・・不思議の世界への扉が開きます。


 暗闇に光が煌くバーカウンター。

 ステージ横にはDJブース。

 夢の世界へいざなう美女…パーティーを主催している『キモラク連』写真は、日比野琴さん桃葉さんマミさん。もうおふたかた、こあらちゃん♪とケンジさんがいらっしゃいました。みなさんキラキラです!

 開始時間が近づくにつれ、キモノ美女が続々と詰めかけてきます。豪奢な訪問着あり、粋な紬あり、振袖もあり、アンティークあり・・・飛び切りのお洒落をしたキモノ美女(美男も少し)、総勢90名近く!なんてわくわくする眺めでしょう!!

 そしてクイーン、シモーヌ深雪さま。

 わたくし、誤解しておりました。ドラアグクイーン=『ゴージャスなおかま』と思っていて、シャンソンショーと言ってもそういう感じになるのかと思っていたのです。失礼いたしました。
 シモーヌ深雪さま、しっとりと知的な語り口の方。情感豊かに歌い上げるシャンソン、本格的。凝ったアレンジのピアノ伴奏と絡みあい奏でる、素敵な音楽を聞かせてくれました。
 

 魅惑のシャンソンタイムの後はフリートーク。食事もそこそこに、お久しぶりの方・初対面だけど気になるお方と話が弾みます。それにしてもみんなお洒落だわ!!
 

 
 mayさんとは『りらっくご3』以来。こんなに長いことmayさんに会わなかったのは久しぶりで寂しかったけれど、今日はとてもうれしい~。mayさんはキラキラのヘアスタイル(mayさんいわく『北新地のママ』)で女っぷりアップです!
 東京からいらした『キモノは別腹』のお二人を紹介してくださいました。

 三重からの、サリイさんとあとむちゃんと。

 ヘアスタイルが気になって声をかけさせていただいた束髪の美女と。お連れの方もともにアンティークをお召しで、キモノもとっても素敵でした。
 360度、どこを見てもキモノ美女・・・眼福です目の正月です。いっぱい写真を取らせていただきました。そしてありがたいことにわたくしもお声をかけていただき、いっぱい写真をとっていただきました。お集まりの方の何割かはブログを持っていらっしゃる。これからネットを見るのが楽しみです。



 楽しい時間はあっという間に終わる・・・。
 こけしさん、ベルさん、名古屋のマリさんなどなど…少しだけですがお話できてうれしかったです。でも、もっとお話したい。お姿を拝見していたい…心の中に入りきれないほどの素敵な思いをもらっていると言うのに、にんげん欲深いものですわ。ほんとうに楽しい時間でした。 
 見ていただきたい画像が山のようにあってきりがありません。とてもご紹介しきれないので、お読みの方で『もっと見たい!』とお思いの方、文中でリンクした方のブログのほうにもぜひお目をお通しくださいませ。特に主催者桃葉さんのブログには、きっと詳しいレポートが載ることでしょう。

 キラキラのキモノ美女たち、魅惑のシャンソンショー。ほんとうに夢のような一夜でした。主催の桃葉さんはじめキモラク連の皆様、どうもありがとうございました。ほんとうにお疲れのこととは思いますが、またいつかこんなパーティーを催していただけると本当にうれしく思います。ほんとうにありがとうございました。
 そして、カメラマン&運転手オット、special thanksです。この報告の写真はすべてオット撮影であることはもちろん、このパーティーの公式カメラマンとしてずーっと写真を撮り続けててくれました。ありがとー。

 

 またいつか・・・!!


りらっくご3

2009年12月17日 | 今日のキモノ
 我が友ことりちゃんの情熱から成る落語会「りらっくご」も、すでに3回目となりました。

 ・・・って、これまたもう1ヵ月半も前の話です。すみませんすみません。
 11月8日、安城市文化会館和室にて、りらっくご3が開催されました。この日は結婚式の翌日。そのまんま美容院頭で臨みました。
 スタッフ女子は全員キモノです!



 今日の着物:紫白市松お召し(ヤフオクで購入、和裁工房まゆで自分サイズに縫い直し)
 今日の帯:リバーシブル蝶昼夜帯(ヤフオク購入の羽織からカクマさんに作ってもらった)
 今日の半襟:秋の味覚ハギレ(きむら)
 今日の帯揚:白地斜め絞り帯揚げ(きむら)
 今日の帯締:橙青雪輪帯締(ヤフオク)
 今日の簪:赤花トンボ玉(玉やふちこま)
 今日の足袋:薄紫銀杏(分銅屋)
 今日の下駄:歌舞伎鎌倉台緑花緒(松屋)

 スタッフのキモノ女子、5人5色の着こなしでございます。
 スタッフもキモノなら、お客様にもキモノの方が多いのが『りらっくご』名物のひとつ。ぶるちゃんご夫妻や三重のサリイさんとお友達、『るびーぶる』のセイコさんなど、あでやかな着姿で会場に花を添えてくださいました。

 さあ、朝方に集合して会場の準備・・・3回目ともなるともう慣れたもの。あっという間に高座を組み上げて後はこごろうさんたちの到着を待つばかりとなります。
 おみえになって、ちゃっちゃと点検。OK!というわけでお客様をお迎えする準備も整い…さぁ、『りらっくご3』が始まります!

 
 トップバッターは桂佐ん吉さん、演ずるは『田楽喰らい』
 「ん」の数だけ田楽が食べられる、ということで考えるけれども変なのばっかり出てきて…思わずくすっと笑っちゃう『ボケ』に続いては、たたみかけるようにテンポよく口跡よろしく語られる「ん」の字のつく言葉!タンタン!と気持ちよく乗せられて会場がいい感じに温まっていきます。

 
 ここから、ことりちゃんが急遽お茶子に!めくりが大きいのかことりちゃんがちっちゃいのか、背伸びして自ら書いた寄席文字のめくりをめくることりちゃん。

 
 お次は笑福亭生喬さん 『笠碁』。
 下手の横好き同士の幼馴染で碁敵じいさんの、意地の張り合いの巻。言葉とは裏腹の気持ちがにじみ出てくるさまが何とも面白く、おかしい。
 ことに、仲たがいの後たまらず雨の中笠をかぶって様子を伺いに来た友達じいさんを、家の中からじいさんがじっと目で追うシーン。ひとこともセリフのないその間、その微妙な表情から、家の中にいるじいさんの気持ちから外にいるじいさんの行動まで目に見えるように伝わってくるのです。
 その長い間のあいだ、お客さんたちはみんな息をつめて演者を見つめます。と、生喬さんが「ふっ」と視線だけを横に流す、と、客席からは「どっ」と笑いが。生喬さんの目の演技、すごい。そして、こんな風に集中するお客さんもすごい。りらっくご、3回目にしてこんないい会になりましたーー。

 
 落語のトリは、おなじみ桂こごろうさん 『阿弥陀ヶ池』
 さきほどの生喬さんが『静』の極みを見せてくださったのと好対照、こごろうさんの『阿弥陀ヶ池』はもう、『動』の極みといってもいい弾けっぷりでした!
 もうもう、高座も崩れんばかりの大熱演!「さっと体(たい)をかわして」が出てこずに、「ほらほら!えべっさんの持っている!」「釣竿か」「その先の!」「針か」「そのまた先の!」「餌か」じれじれして身をよじるその仕草その表情に大爆笑。騙したつもりが大事になって大騒ぎ・・・のあげく「うそでーす!」と飛び上がらんばかりに手を広げ、会場中から大きな大きな笑いの声が上がりました!あー面白かった!!

 
 最後のトークのコーナー。いつもはこごろうさんが進行役をやってくれるのですが、なんのせ『阿弥陀ヶ池』の大熱演の直後、息が上がっちゃって・・・ということで生喬さんが進行役をなさいました。
 ひっくり返って笑ったさっきまでをほっこりと適温に戻すような、ほんわかトーク。同期だというこごろうさんと生喬さんの話や『笠碁』の裏話なんかも聞けて、楽しい時間でした。

 このあと恒例の打ち上げもあったのですが、残念ながらわたくしは所用により参加できませんでした。そこではさらにいろんな話や、この前「七緒」にも載った生喬さんからキモノ話なども出たとのこと、行きたかったなー。

 『りらっくご3』ほんとによく笑う、楽しい会でした。
 噺家さんの熱演にお客がひきこまれ、お客の熱中に応えて噺家さんがさらに熱演してくださる。素敵な会になりました。うれしいね、ことりちゃん!

 『りらっくご』こんな落語会です。お読みの皆様、いちど足をお運びになりませんか?
 次回『りらっくご4』は5月30日(日)。安城市文化会館和室にて開催いたします。お申し込みはことりちゃんの『りらっくごブログ』にて受け付けます。どうぞよろしくー。