キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

お久しぶりです。大阪ディープツアー

2011年11月21日 | キモノイベント

 読んでくださってる皆様。長らくのご無沙汰、大変失礼いたしております。葉です。

 お久しぶりにもほどがある、1年以上の更新休止。そのあいだにはこの国にたいへんな災害が起こり、読んでくださってる皆様の生活にも様々なことが起こったかと思います。お元気でお過ごしでしたでしょうか。

 私はと言えば、まぁ普通にいろいろなことがありつつも、今はつつがなく元気に過ごしております。キモノでお出かけも、ちょこちょこいたしております。

 その、キモノお出かけ。先日「これは書かねば!」心を強く刺激してくれるイベントがありましたので、ご報告いたします。

 大阪は粉浜の呉服屋さん「こころや」さんが主催の「大阪ディープツアー」に行ってまいったのです。40名あまりのキモノ乙女と紳士とともに、ディープに楽しんでまいりました!


今日の羽織 :炎長羽織(ヤフオク)

今日の羽織紐 :業の深い羽織紐(玉やふちこま

今日の着物:般若着物(きむら)

今日の帯:扇子袋帯(前から持ってた)

今日の半襟:源氏香刺繍半襟(きむら)

今日の長襦袢:錦紗花柄長襦袢(母の小紋を仕立て替え)

今日の帯揚:緑花柄綸子ハギレ(きものなかむら)

今日の帯締:深緑冠帯締(祖母のもの)

今日の簪:赤花トンボ玉(玉やふちこま

今日の足袋:杵屋白足袋(広島・杵屋)

今日の草履:畳表龍村花緒(松屋)

 

この「ディープ大阪ツアー」、まずは文楽を鑑賞し、しかるのち色町・飛田にて昔の遊郭の建物をそのまま使った料理屋にて宴会をというもの。

 この濃ゆい企画にはキモノも濃ゆくいかねば!と張り切って選んだのが、一昨年ヤフオクで血の出る思いで落としたこの羽織でした。炎が燃え上がるような金糸銀糸の縫い取り。これにあわせるにはよほどがっつりした羽織紐でないと負けちゃいます。こういうときに、信頼できる作家さんを知っているというのはまことに心強いことです。前からお世話になっているガラス工芸作家「ふちこま」さんに、羽織の写真を送ってお願いしました。

 「業が深い、という感じの羽織紐をお願い!」←ほんとにこう言って注文した

 試作品を作ってもらっては打ち合わせ、最後は直接工房に羽織を持ち込んで仕立ててもらったこの羽織紐。連なるトンボ玉やビーズのひとつひとつに超絶技巧が凝らされているという、まさに念の入った業の深いものを作っていただきました。

 さあ、その羽織&羽織紐、絶好の舞台を得てでびゅうです♪

 ご一緒してくれたのはmikaさんmayさん。また、集まった方々のなかには一昨年の桃葉さんのパーティーでお会いした方や、ブログを通じて知り合った方などもいらっしゃって、懐かしい気持ちになりました。

 文楽は、実は初めてだったのですが、舞台が始まるとすぐにどんどん眼を奪われていきました。3人で遣う、大きな人形のまるで生きているような動き。それと語りと三味線が一体になってかもし出される、情念の世界。

 演目は

一幕目「戀女房染分手綱」

二幕目「伊賀越道中双六」

 どちらも、「実は生き別れた子供」とか「実は敵にして実の兄」など入り乱れた人間関係と義理と人情の板ばさみ。。。など、実はちょっと苦手な世界だったのです。
 けれども、それが文楽の・・・旧い言葉と不思議な節回しの浄瑠璃・遠い記憶を呼び覚ますような響きの三味線・生きているような人形・・・その非日常のなかで演じられると、どろどろした生々しさは減じて、ただ透き通った悲しみだけが響いてくるような感覚がありました。

三幕目「紅葉狩」

 これは、楽しい。真っ赤な紅葉の下で目もあやな豪華な衣装に扇を翻して踊る人形の艶姿、一転鬼と化した姫と貴公子との大立ち回りなど、まるでヅカのショーを見るような陽気な気分になりました。

 

 舞台を楽しんだあとはディープツアー特別編、人形遣いの桐竹勘十郎さんが足遣い・左手遣いの青年(いけめん)ふたりとともに人形遣いの解説をしてくださいました。

 ただ手に持っているだけではくたっとした人形が、勘十郎さんの手にかかると命を吹き込まれたように表情さえ冴えてくるのが不思議で見事で見惚れてしまいました。

 

 そのあとは、併設の資料館にて遊びます。

 文楽のお人形を触らせてもらったり(名前は「文ちゃん」と「楽ちゃん」です)

これは花魁道中ではなく、人形遣いの人が舞台で履く高下駄です。けっこう怖い・・・これを履いてあの激しい動きをするのですから驚きです。

 

 さて、文楽劇場を後にして、大阪ディープツアーの後半。飛田遊郭での宴会。

 天王寺の駅からキモノ団体、ぞろぞろ歩きます。歩きながら、キモノ紳士が飛田の町についての解説をしてくださいました。

 飛田、通称飛田新地は大正時代に築かれた遊郭で、昭和初期には大変な賑わいを見せたそうです。戦後には赤線地帯となり、売春防止法施行の後も料亭の看板を上げつつ・・・ということだそうで。そのせいで、独特の雰囲気を残した町になっているということで、ココロヤさんからも「海外旅行のつもりで荷物はしっかりと」「町の写真は撮らないように」など注意をいただきました。

 メインストリートは外して歩いたそうで何事もなく目的地「百番」に着きます。ここは大正年間に遊郭として建てられ、現在は本来の料亭として営業されているそう。

 年月にくすんだ豪華な甍に、赤いちょうちんが釣り巡らされている建物。中に入るとこんな感じ・・・京の五条大橋あり、日光の陽明門あり・・・。

 大広間に卓を並べ、お鍋と舟盛りで宴会です。お酒も入ってくつろぐひと時。写真をとったり撮られたり、お初の方とも話が弾むのがキモノ宴会のいいところですね。「一緒に写真を撮ってください」と言っていただいて嬉しかったり!

 最後はみんなで記念撮影。正面の写真のあとは後姿を。

 壮観でございます。

 「うひょ、なんだかたまりませんな」とおっしゃっていた紳士がおられましたが、どっかなんかツボだったんでしょうか。



  

 宴の後は、私はmikaさんとふたり、日本酒のみつつ余韻かみ締め会。

 ゆっくりとふけていった、大阪の夜でありました。

 大阪ディープツアー。まさに、濃く深く味わった旅でした。文楽、また行きたいです。飛田、、、、行けてよかったです。

 ココロヤさん、素晴らしい企画を、どうもありがとうございました。また何かありましたら、ぜひ参加したいと思います。楽しかった!


金沢で花火と落語♪笑福亭小つるのき楽寄席

2010年08月12日 | キモノイベント

 8月7日、金沢市民芸術村『里山の家』にて、おなじみ『笑福亭小つるのき楽寄席』が開催されました。わたくし、いつものお茶子です(そしてオットはカメラマン)。
 き楽寄席の『き』は『きもの』の『き』でもあり。名物、女性スタッフの着物姿。


 今日の着物:かぶとむし(ベルさんにいただく)
 今日の帯:抱き茗荷(ヤフオク)
 今日の半衿:白絽半衿(長襦袢についてた)
 今日の帯揚:青花ハギレ(大須骨董市)
 今日の帯締:ぷっくり小花の三分紐青(すずめのトランク)
 今日の帯留:紅白鶴(ことりちゃんにいただく)
 今日の足袋:麻白足袋(まねきや)
 今日の下駄:赤緑鎌倉彫台緑花緒(松屋)
 今日の簪:風鈴金魚鉢(園芸屋で買った小さい風鈴から自作)



 この着物…師匠もスタッフのみんなにも、見るなり笑ってもらえましたー。嬉しい嬉しい。
 笑える着物はできるだけ人目に触れるところで着たいもの。それに今日のき楽寄席は、前の邦楽ホールと違って気持ちも楽ちんな里山の家だし。春團治師匠仁鶴師匠の前ならこんなふざけたかっこはできませんが、小つる師匠だし。お祭り気分でいてもいいかーと思って、このいでたちとなりました。


  これから始まる落語会の打ち合わせもそこそこに、次回の襲名披露の話。この『き楽寄席』世話人一同で、後ろ幕を贈るのです。デザインは既に決まり、色をどうするかの話し合い。ああ、『笑福亭枝鶴』襲名しはるんやなぁ…という気持ちがひたひたと押し寄せてきます。

 リラックスしたまま、さぁ開演です。お客様の入りもまずまず。
 客席と高座の近いこの寄席、師匠も親しくおしゃべりするようなマクラから、一席目は『平林』。前座噺をベテランがやるとどうなるか?という席亭なぁさんのマニヤなリクエストにより選ばれたそうで。

 そういえば、今から12年ほど前に初めてナマで落語を聞いたとき。それがこの『平林』、演ずるは同じく小つる師匠でした。それまでわたくしの人生とは全く接点がなかった落語、これがはまっていくきっかけだったのでした。面白かった!
 そして今また聴く『平林』。こんなにたくさんの個性豊かな人々が登場する噺だったのですね。最後に踊りだしちゃう貞吉の、これまた陽気なことといったら。

 中入りでなぁさんトークをはさんで二席目は『ろくろっ首』。怪談噺かと思いきや、怖いより笑いが前に出てくるのが上方落語♪

 ちょっとえっちで楽しい噺、会場もくすりと笑ったりにやりと笑ったり、最後はアハハの気持ちいい時間でした。今回も良く笑った♪

 そのあとはお楽しみ抽選会。小つる師匠の手ぬぐいや、先代の枝鶴師匠が襲名したときの手ぬぐいなんて貴重品も出たりして、大盛り上がり。小つる師匠、握手にサインにおおわらわでした。


 お客様が笑顔でお帰りになっていかれます。スタッフやってよかったと思うひととき。
 そして、打ち上げ。乾杯のビールが本当に美味しい。
 打ち上げの席でも、今回の反省よりも次回のことが話題になりました。成功させねば、襲名披露!

 さてそして、花火です。お昼過ぎに通り雨があり、洗われた空気の中で華が映えます!  
 落語を聴いて、お酒飲んで花火見て。スタッフなのに思いっきりリラックスした楽しんだ今回のき楽寄席でした。次回はこうはいかないわ!


 その、次回。
 平成23年1月8日(土)、石川県立音楽堂邦楽ホールにて
『小つる改め六代目笑福亭枝鶴 襲名披露興行 金沢公演』
 が、開催されます。
 わたくし、ここでもお茶子をさせていただくことになりました。今までの公演とは違い、襲名披露興行ということでいろいろと特別なことがあるそうで、師匠にも教えていただいて練習をしないといけません。今からかなり緊張、ドキドキしております。

 春團治師匠や仁鶴師匠もいらっしゃるこの襲名披露興行。このブログをお読みのみなさまも、ぜひ脚をお運びくださいませ。
 お問い合わせは、この記事のコメントでもメールでも、または直接金沢落語情報にご連絡くださいましね。

  
 襲名が近づくにつれてますます面白くなって来てますわ、小つる師匠♪


 

 


お洒落していこう!『小つる改め六代目笑福亭枝鶴襲名披露公演』

2010年07月23日 | キモノイベント

 いよいよ、この日がやってまいります。
 わたくし大贔屓の噺家さん・笑福亭小つる師匠が大きな名前になります。六代目、笑福亭枝鶴。その、襲名披露公演が来る10月22日(金)、大阪は国立文楽劇場にて開催されるのです!



 襲名披露公演ともあって、そうそうたる顔ぶれ。豪華です!

 たいへんおめでたい公演、寿ぐ気持ちと心弾みをあらわすべく、わたくしかねてからこの日のためにいろいろとお宝を溜め込んでまいりましたのよ。
 五枚笹模様のある訪問着とかー。豪華な鶴刺繍の帯とかー。この日はわたくし、満艦飾で参りますわ、うっくっく。
 かねてこの話をしていたキモノ友達とも「お洒落して行こうね!」と、言い合ったりしております。うふふふふー。落語も楽しみ、こっちも楽しみ。

 お読みの皆様、よろしかったらこの『お洒落して行こう!六代目笑福亭枝鶴襲名披露記念公演』にご一緒なさいませんか?みんなで着飾って、座席から枝鶴師匠の船出をお祝いいたしましょう!
 そしてそのあと、キモノ乙女でもりあがりましょ。おなじみカメラマンオットも来てますし。
 ご一緒したい!と思われる方は、コメントかメールでお知らせくださいませ。

                      記                       

小つる改メ六代目笑福亭枝鶴襲名披露公演
場所:大阪市 国立文楽劇場
日時:2010年10月22日(金) 18:00開場/18:30開演

出演
笑福亭喬若、笑福亭学光、桂南光、桂春團治
中入/口上
笑福亭仁鶴、笑福亭枝鶴

口上:春団治、福團治、仁鶴、福笑、松喬、松枝、南光、鶴志、鶴瓶

料金6,000円(全席指定・税込み)

チケットは小つる事務所。「ほっとすてんしょん」内にて 06-6767-6762

チケットぴあ 電話:0570-02-9999
<Pコード406-164>/国立文楽劇場窓口
※2010年7月23日(金)10:00より発売開始

お問い合わせ
松竹芸能(株) 06-6649-8640(月~金 10:00~18:00)

ご注意
・未就学児童の入場はご遠慮下さい。
・都合により出演者の変更が発生する場合がございます。
 
 
 
 
 
  なお・・・
  この公演より前の話ですが、8月7日(土)、金沢にて『笑福亭小つるのき楽寄席』も行なわれます。こちらはわたくし、スタッフでお手伝い。

日時 平成22年8月7日(土) 14時~
場所 金沢市民芸術村「里山の家」
料金 2,000円
出演 笑福亭小つる

 アットホームな楽しい会です。この日は近くで花火大会もありますので、併せてご覧になっても楽しいかと思います。ご都合お会いでしたら、ぜひお出かけくださいませ。
 わたくしにとってはこの会が、『笑福亭小つる』師匠の見納めになるかなあー。8月はこのあと繁昌亭にも出演のようなのでいっぺんくらい行くかなぁーと思案中です。
 
 

りらっくご vol.4

2010年06月02日 | キモノイベント

 5月30日(日)、安城市文化センターにて『りらっくご』が催されました。我が友ことりちゃんの情熱から成るこの会もはや4回目。わたくしはスタッフとしてお手伝いいたしました。スタッフ女子は皆キモノ友達です。
 
 今日の着物:紫紺縞唐桟(mayさんにいただく)
 今日の帯:白に濃い桃みんさー(楽天きもの・まるとも)
 今日の半襟:赤紫白牡丹ハギレ(居内商店のおまけ)
 今日の帯揚:緑に紫しましま帯揚(chokoさんの)
 今日の足袋:杵屋白足袋
 今日の簪:金平糖簪(おーこさん作)
 今日の下駄:畳表台紫縞花緒(松屋)

 今日のいでたちは『mayさん特集』…長襦袢もmayさんからのいただきものなので…いつもありがとうー。
 そのmayさんとtomoさんは伊勢木綿、フミさんは片貝。ことりちゃんはしゃりっと涼しげな塩沢。そういう季節になりましたねー。
 スタッフ女子一同、キモノで「いらっしゃいませー」りらっくご名物、です。

 男子スタッフはあんずさんと我がオット。長机を積んで高座を作ります。女子は座布団と椅子を並べ。この作業ももう手馴れてきました。
 お弁当をいただいて、いつもの桂こごろうさんはじめ噺家さんたちが到着。舞台のチェックも済み…あっという間に時間は過ぎて、お客様が並び、さぁ開演です!

 まずは、笑福亭鉄瓶さん。演ずるは『狸のさいころ』!
 
 鶴瓶師匠の末っ子弟子である鉄瓶さん、マクラでは鶴瓶一門のいろいろを話してくれて、会場は爆笑!一気に温度の上がった会場での『狸のさいころ』、これもまた笑いの渦。昨年金沢の『小つると鶴瓶のき楽寄席』でも、鉄瓶さんトップで登場し、この狸賽で会場を温めてくれました。今回はいっそうのびのびした感じです。たぁちゃんの可愛いこと。鉄瓶さんも可愛いわぁ(失礼~)。

 お次は『りらっくごvol.1』にも出てくれた桂紅雀さん。『花色木綿』。
 
 こちらも、マクラから大爆笑なんです。結婚生活の様子とか、いろいろ大サービスの話があって、そして『花色木綿』。妙に几帳面な泥棒さんのしぐさにまた爆笑、そうして盗まれた羽二重もモーニングも「裏は花色木綿」…!紅雀さんの表情や語り口、ときおり枝雀師匠がふわっと重なる感じもあったりして、もうもうおなかが痛くなるくらい笑わせてもらいました。

 そして、いつもの桂こごろうさん!『茶の湯』
 
 ご隠居さんの、すごく迷惑な『茶の湯』。ご隠居さんの『変』がどんどんどんどんエスカレートしていくにしたがって、高座のこごろうさんにもどんどんどんどん『変』が憑依していきます。飲む前に茶碗を回すらしいと、バスケみたいに体の回りをぐるぐる!大真面目なご隠居さん、鬼気迫る『変』具合。と思うとこごろうさんふっと話者に戻って「お客は恐怖の館へ…」と落差でまた笑わせてくれるという具合。会場、大盛り上がりでした!

 そして、りらっくご名物、お客さんの質問に答えるトーク。お客様もこのコーナーに慣れてきて、質問も面白いものが。
 「『流行の芸人さんとの交流はありますか?』…流行の芸人さんて!僕らはなんや、ちゅうねん」 
 
 「言葉の通じない外国人ばかりがお客さんだったら、どうやって笑いを取りますか?」
 「僕は、師匠譲りの裸踊りがありますから!」

 
 最後まで大笑いで終演。お客様が皆、笑顔でお帰りになって行きます。
 ああ、楽しかったなあ!

 
 片付けの後は、スタッフの役得・噺家さんとの打ち上げ。「花色木綿ってどんな布なんですか?」など、落語の話、噺家さんの話、いろんな話でもりあがります。 
 「よく笑ってくれる、よく反応してくれる、本当に良いお客さんで良い会ですね。演っていて本当に楽しい」こごろうさんたちに褒めていただきました。何より嬉しい。

 宴果てて、お店の前で記念写真。
 最初から最後まで、本当に楽しい時間でした。
 こごろうさん、紅雀さん、鉄瓶さん。
 席亭ことりちゃんとスタッフの皆さん。
 そして、会を盛り上げてくださったお客様。ほんとうにありがとうございました。 

 
 この『りらっくご』。次回vol.5からは、会場を刈谷総合文化センターに移して行います。JRと名鉄の刈谷駅から直結で、行きやすくなりました。椅子席なので足も楽になります。お読みの方でまだ『りらっくご』未経験の方も、どうぞお気軽に足をお運びくださいませ。

  『りらっくご vol.5』
 2010年9月19日(日) 16:00開場 16:30開演
 刈谷市総合文化センター 4F研修室
 (JR・名鉄 刈谷駅南口より連絡橋で直結)
 出演(出演順):桂さん都改め鯛蔵、桂こごろう、桂宗助(落語一席ずつ&トーク)
 前売・予約¥2000
 チケットのお申込み・お問い合わせは下記までメールで。
 りらっくご事務局(ことり) o-rakugo@mail.goo.ne.jp
 メールをいただいた方には3日以内に返信メールを送らせていただきます。
 (受信拒否をされている方は受信できるように設定をお願いします。)

 会場は少し広くなりますが、マイクを通さない生の声というのは変わりません。
 それから、『めくり』の寄席文字を席亭ことりちゃんが書くということも!
 

 写真はすべてオット撮影。ありがとうー。


小つると仁鶴のき楽寄席!

2010年05月27日 | キモノイベント

 かねて予告しましたとおり、5月8日(土)石川県立音楽堂邦楽ホールにて金沢落語情報主催の『小つると仁鶴のき楽寄席』が催されました。金沢の友人を手伝ってわたくし、いつものようにお茶子させていただきました。
 『き楽寄席』の『き』は『きもの』の『き』でもあり。き楽寄席名物、キモノ女性陣です。もうひとりキモノスタッフがいたのですが、彼女takeさんは楽屋のお世話に詰めていらしたので、残念。



 今日の着物:鰹縞単紬(ヤフオク反物を和裁教室で縫った)
 今日の帯:笑門来福帯(ヤフオク帯をカクマさんにリフォームしてもらった)
 今日の半襟:白塩瀬半襟(うちにあった)
 今日の帯揚:白地線絞り帯揚(きむら)
 今日の帯締:レース三部紐(コメ兵)
 今日の足袋:杵屋白足袋(広島の杵屋)
 今日の下駄:市松台青縞花緒(松屋)
 今日の簪:赤花トンボ玉(玉やふちこま)

 この帯『笑門来福帯』、ぼろぼろだった繻子帯の、刺繍の笑顔がとても気に入ってカクマさんにリフォームをお願いしたもの。その顛末、よろしかったら『カクマさんありがとう』という記事をご覧くださいませ。
 その、お宝の帯の、今日が初使い。満を持しての登場です。気持ちもウキウキ。

 
 スタッフがそろうと、まず打ち合わせです。それぞれの役割分担ももう手慣れてきました。とはいえ、当日を迎えるとやはりいろんなことが出てきます。舞台では小つる師匠方が音声や照明のチェックに余念がありません。何度『き楽寄席』の公演をやっても、そのときそのときは一度きりのもの。緊張する時間です。
 
 今回もオットがカメラ係。舞台撮影は一眼レフの大きなシャッター音をいかに防ぐかが課題。というわけで秘密兵器、防音ケースです。合皮とキルティング布を6重に重ねた苦心作(設計オット、製作わたくし。ミシンの針が通らない分厚さでオール手縫い。何度針で指を刺したことか)。

 舞台に、客席に、楽屋に。出演者スタッフ駆け巡り、準備が整っていきます。
 さぁ、時間だ、開場だ。
 
 舞台袖で太鼓を打つ小つる師匠。まだ私服。
 向こうにいるのは三味線の勝正子さん。
 
 
 小つる師匠打ち鳴らすいちばん太鼓の中、お客さま方が入ってこられます。入りは上々。桟敷席にはキモノ美女、客席の方にもキモノの方がちらほら、紗の羽織を着こなした方など着慣れていらっしゃる風情の方多くて華やかです。
 後で伺ったのですが、仁鶴師匠がこのことをたいへん喜んでいらっしゃったとか。「歌舞伎を観に来るみたいにしておみえやなぁ」と上機嫌でいらしたそうです。

 さぁ、二番太鼓、そして出囃子。まずはじめは笑福亭智之介さん『牛褒め』。まぬけでちゃっかりで憎めない、落語世界におなじみの人物像と智之介さんの個性が融合しています。
 
 『爆笑!レッドカーペット』では手品もなさってた智之介さん、今回は古典落語をたっぷり聴かせてくれましたー。

 そして、小つる師匠の出番です!噺は『禁酒関所』。
 ご禁制のお酒を何とかして持ち込もうとするんだけど、お役人にばれて…。

 小つる師匠の酒飲み演技はいつ見ても美味しそうです。
 そして、だんだん酔っぱらっていく様はすごくリアル(笑)。

 でも、最後にお役人が飲まされたものは・・・。急転直下のラスト!!
 

 さて、そして中トリは、特別ゲスト!めくりをめくる手もドキドキいたします。
 笑福亭仁鶴師匠!!
  

 演ずるは『崇徳院』です。



 凄い。
  どちらかというとぼそぼそしたしゃべり。でも、それなのに、声を張るわけでもないのに、落語の世界が伝わってくる。というよりも、すっと向こうに飲み込まれるような感じ。上手いって、こういうことを言うのでしょうか。
 浮世離れしたぼんぼん、そして、とぼけた熊さんが巻き込まれてどんどん必死になっていき・・・最後にカタルシス!素晴しい『崇徳院』を聞かせていただきました。

 そして、中入りの後は桂坊枝さんの『野ざらし』  
 
 
 なんていうんでしょう。
 どんどん、どんどん、どんどんどんどん!!
 枕からクレッシェンドに盛り上がって行って、最後はもう「反則やろ!」と言いたくなるような大盛り上がり。
 もっと、この先はどうなるの?・・・そんな、わくわくな余韻を残して終わった野ざらしでした。そして。

 大トリ。再び小つる師匠です。ネタは『へっつい盗人』
 

 
 上方落語おなじみのおまぬけふたり組みのやりとり。にんげんの可笑しさが身に沁みていきます。小つる師匠、なにがが憑いたかのような迫ってくる演技。会場いっぱいに沸き起こる爆笑の渦。


 そして・・・。
 存分に笑わせてくださって、サゲを言うて、深々とお辞儀して。そして袖に引き上げてくる師匠のおももち、これが、よいのですわ。
 こういうのをして男のいろけ、というのではないでしょうかっ。
 



 てっぺんから最後まで、いい会でした!師匠方、ありがとうございました!
 帰途に就かれるお客様方がみな、笑いの余韻をとどめたいいお顔でひきあげていらっしゃる。いいきもちです。

 そして、うちあげ!
 席亭なぁさんの発声で、かんぱーい!・・・ではなくて、おつかれさまでした!!だったかしら?あるいはうちらの慣例「いただきまーす!」?(記憶なし) 
 北陸の海の幸を食べて、地酒を飲んで飲んで。そして、しゃべって。あっという間に時間が過ぎて。

 〆はやっぱり、小つる師匠音頭での『大阪〆め』。
 「うーちまひょ!」 ぱん!ぱん! ・・・


 ほんとうに、いい会でした。
 師匠方の落語も素晴しかったし、お客様もいいお客様で。われわれスタッフもがんばった!充実感とともに終えることができました。

 『き楽寄席』・・・笑福亭小つる師匠の落語を金沢でききたくて始まったこの会、席亭なぁさんの情熱でもって走り続け。ここまできて。

 そして、来年早々にはいよいよ小つる師匠が六代目笑福亭枝鶴を襲名する、その襲名披露の会を金沢でも催すことになっているのです。
 1月8日(土)。場所はここと同じ、石川県立音楽堂、邦楽ホールにて。
 襲名披露ですもの、豪華ゲストも迎え、今回に勝るとも劣らない素晴しい会になることと、スタッフ一同奮って準備しているところでございます。かく言うわたくしも、武者震いなど少々しているところ。
 この記事をお読みの皆様、これはほんとうにご覧になったらよろしいわ、と心からお勧めいたします。今回もキモノ美女が座っていただいた桟敷席。ご希望おありでしたらどうぞ、いまからでもコメントまたはメールでお知らせくださいませ。

 あ、その前に。
 8月7日(土)、会場は金沢市大和町『里山の家』にて、『笑福亭小つるのき楽寄席』を催します。こちらはこぢんまりしたアットホームな寄席です。どうぞこちらもお気楽においでくださいませ。
 いずれも情報は『金沢落語情報』にてお確かめくださいませ。

 

 

 

 ここで、懺悔。
 実はわたくし、今回お茶子としてしてはいけないミスをいたしました。
 お客様がお気づきにならなければ幸いなことですので、具体的に何をしたかはここには書きません、ごめんなさい。ただ、次回からは決してしないことを肝に銘じたいがため、記させていただきます。
 つぎはちゃんとやる!!!

 この会場でこのお名前の名ビラを返すのは今回が最後でしたっ。
 

 次は、『笑福亭枝鶴』
 今度のときは!!
 今からドキドキ、ハラハラ、ワクワク、です。
 


【お知らせ】りらっくごvol.4【5月30日】

2010年01月28日 | キモノイベント

 来る5月30日(日)、安城市文化センター1F和室にて、『りらっくごvol.4』が開催されます!


 我が友ことりちゃんの情熱から成る手作りの落語会『りらっくご』、はや4回目となりました。回を重ねるごとに、いらっしゃるお客様と噺家さんとのあいだに通い合うものが作られて行っているような気がします。
 マイクを使わない、生の声と雰囲気がダイレクトに伝わってくる落語会『りらっくご』。みなさまもどうぞ、この空気に身をおかれませんか?

 出演はおなじみほっこり楽しい桂こごろうさんに、1回目に来てくれた桂紅雀さん。枝雀師匠ゆずりのふんわり感が素敵。そして、金沢の『き楽寄席』でなんとも可愛い『狸賽】を聞かせてくれた笑福亭鉄瓶さん。
 三人三様の個性で、また楽しい時間を創り出してくださることと、今から期待まんまんです。

 ことりちゃんはじめ、わたくしども女性スタッフは皆キモノで活動いたします。お客様にもキモノの方が多くて楽しいの。これお読みの皆様、よろしかったらどうぞキモノでいらしてくださいませ。
 ご興味がおありの方は、この記事へのコメントまたはことりちゃんの『りらっくごブログ』に、どうぞご連絡よろしくお願いいたします。

 
 そtれにしても、『き楽寄席』に『りらっくご』。友達がふたりまでも落語会を主催してるなんて。なんか不思議なご縁に恵まれているなあ、としみじみ思いますわあ。


【お知らせ】小つると仁鶴のき楽寄席!【5月8日】

2010年01月09日 | キモノイベント
 来る5月8日(土)、石川県立音楽堂で『小つると仁鶴のき楽寄席』が開催されます!

 チラシにもありますが仁鶴師匠、笑福亭の筆頭なんですよね。素晴しい芸を見せてくださるはず、期待が高まります。って、わたくしお茶子で座布団を返しますのよ。仁鶴師匠の。わああ、緊張いたします。
 そして小つる師匠。枝鶴襲名をひかえてますます芸に磨きがかかってきてます。これもまた期待まんまん。
 応援の桂坊枝さんもベテランの芸、そして若手の笑福亭智之介さんは『爆笑!レッドカーペット』でご覧になった方もおられるかもですね。
 これだけの面々をそろえて3000円は安い!!ホンマに安い。大丈夫かしら。

 5月8日(土)、金沢は石川県立音楽堂邦楽ホール。爆笑があふれること間違いなし!でございます。

 そして今回、わたくし思い描いている絵がありますの。
 この石川県立音楽堂の邦楽ホールには、両側に桟敷席がございます。ここを、キモノ人でいっぱいにしたらきっとすごく綺麗よ。
 みなさま、いかがでしょう。この日、キモノでいらっしゃいませんか?桟敷席をキモノでいっぱいにいたしましょ♪
 『キモラク桟敷』参加してくださる方、わたくしチケットお世話いたします。この記事へのコメントでもよろしいですし、わたくしの連絡先ご存知の方はそちらへでも、あるいは左側『プロフィール』のところにあるアドレスにでもご連絡、くださいませ。

 あ、もちろん普通の席のほうがいいという方はその御希望も承りますわ。こちらもわたくしか、直接チラシのアドレスkirakuyose2010@yahoo.co.jpに仰ってくださいませ。
  

魅惑の『キモシャン』ナイト

2009年12月21日 | キモノイベント

 12月19日、大阪は京橋『ベロニカ』にて、桃葉さんたち主催のキモノパーティー『キモノでシャンソンショー』略して『キモシャン』が開催されました。
 シャンソンを歌うはシモーヌ深雪さま。ドラアグクイーンです。負けてたまるか!と気合を入れまくってお洒落をいたしましたっ!!
 ある意味、わがキモノ人生の総大成的ないでたち。まずはごらんくださいませ。
   
 今日の着物:般若着物(きむら。芸妓さんのお引きずりを洗い張り仕立て直し)
 今日の帯:丸帯直し袋帯(きむら)
 今日の半襟:源氏香刺繍半襟(きむら)
 今日の帯揚:辛子色縮緬半襟(大須のワゴン)
 今日の帯締:道明?金丸組帯締(きむら)
 今日の帯留:ねじねじトンボ玉(玉やふちこま)
 今日の長襦袢:花柄紋錦紗長襦袢(祖母の古い着物を洗い張り仕立て直し)
 今日の足袋:杵や白足袋(広島の杵や)
 今日の草履:黒銀雪輪花緒草履(ヤフオク)
 今日の簪:金色トンボ玉(玉やふちこま)
        きらきらスティック3本(浜子さんにいただく)
        般若面(ヤフオク)
        煙管(うちの物置に転がっていた)

 この着物…今回締めた帯の、仕立て直しが上がったということできむらに取りに行ったときに出会ったのです。

 いろいろキモノ話をしているうち「これきっと葉さん好きや思うわぁ」とおばちゃんが奥から出してきてくださったアンティークに胸をズキューン!しかもこのときは、数ヶ月先にこのイベント『キモシャン』を控え、ドラアグクイーンに負けない装いは…などと考えていたところでしたから、もう本当にツボにきゅうううううっとはまってしまったのです。
 しかもこれ、踊りの衣装か芸子さんの『お引きずり』かだったらしく、昔のものなのに丈が十分。裄は狭いけれど「葉さんはちゃんと着てくれるから」と、洗い張り仕立て直しこみこみでお安くしてもらい。もう願ったりかなったりで即決!!でした。

 
 そして、このヘアスタイルー。
 作ってくれたのはいつもこういうときにやってくれる美容師みっちゃん
 「般若のキモノを着るの。ドラアグクイーンに負けたくないんだい」と言うと「任せて!」と結ってくれました。
 何でもこの髪型、ドラマ『あんみつ姫』にて杉本彩演じる悪女『錦玉』がやってて、いちど結ってみたい、こんな頭するのは葉さんくらいよね、ということであたためていたんだとか…テレビで見てほんとにやっちゃうなんてすごいなあー。

 この頭を作ってもらったのは前の晩。この頭で電車に乗ってうちに帰り(視線が痛かったです)、うつぶせに寝て髪型を保護して(翌朝目が腫れてて焦りました)、ようやくこの日を迎えましたー。

 当日。カメラマンオットの運転する車にて会場入り(一緒に電車に乗るのはどーしてもイヤだとオット)。
 会場『ベロニカ』は京橋のガード下にてキラキラとその存在を誇示しておりました。

  
 入り口を入って突き当たりにある暖炉。

 近づくとそれが音もなく動き・・・不思議の世界への扉が開きます。


 暗闇に光が煌くバーカウンター。

 ステージ横にはDJブース。

 夢の世界へいざなう美女…パーティーを主催している『キモラク連』写真は、日比野琴さん桃葉さんマミさん。もうおふたかた、こあらちゃん♪とケンジさんがいらっしゃいました。みなさんキラキラです!

 開始時間が近づくにつれ、キモノ美女が続々と詰めかけてきます。豪奢な訪問着あり、粋な紬あり、振袖もあり、アンティークあり・・・飛び切りのお洒落をしたキモノ美女(美男も少し)、総勢90名近く!なんてわくわくする眺めでしょう!!

 そしてクイーン、シモーヌ深雪さま。

 わたくし、誤解しておりました。ドラアグクイーン=『ゴージャスなおかま』と思っていて、シャンソンショーと言ってもそういう感じになるのかと思っていたのです。失礼いたしました。
 シモーヌ深雪さま、しっとりと知的な語り口の方。情感豊かに歌い上げるシャンソン、本格的。凝ったアレンジのピアノ伴奏と絡みあい奏でる、素敵な音楽を聞かせてくれました。
 

 魅惑のシャンソンタイムの後はフリートーク。食事もそこそこに、お久しぶりの方・初対面だけど気になるお方と話が弾みます。それにしてもみんなお洒落だわ!!
 

 
 mayさんとは『りらっくご3』以来。こんなに長いことmayさんに会わなかったのは久しぶりで寂しかったけれど、今日はとてもうれしい~。mayさんはキラキラのヘアスタイル(mayさんいわく『北新地のママ』)で女っぷりアップです!
 東京からいらした『キモノは別腹』のお二人を紹介してくださいました。

 三重からの、サリイさんとあとむちゃんと。

 ヘアスタイルが気になって声をかけさせていただいた束髪の美女と。お連れの方もともにアンティークをお召しで、キモノもとっても素敵でした。
 360度、どこを見てもキモノ美女・・・眼福です目の正月です。いっぱい写真を取らせていただきました。そしてありがたいことにわたくしもお声をかけていただき、いっぱい写真をとっていただきました。お集まりの方の何割かはブログを持っていらっしゃる。これからネットを見るのが楽しみです。



 楽しい時間はあっという間に終わる・・・。
 こけしさん、ベルさん、名古屋のマリさんなどなど…少しだけですがお話できてうれしかったです。でも、もっとお話したい。お姿を拝見していたい…心の中に入りきれないほどの素敵な思いをもらっていると言うのに、にんげん欲深いものですわ。ほんとうに楽しい時間でした。 
 見ていただきたい画像が山のようにあってきりがありません。とてもご紹介しきれないので、お読みの方で『もっと見たい!』とお思いの方、文中でリンクした方のブログのほうにもぜひお目をお通しくださいませ。特に主催者桃葉さんのブログには、きっと詳しいレポートが載ることでしょう。

 キラキラのキモノ美女たち、魅惑のシャンソンショー。ほんとうに夢のような一夜でした。主催の桃葉さんはじめキモラク連の皆様、どうもありがとうございました。ほんとうにお疲れのこととは思いますが、またいつかこんなパーティーを催していただけると本当にうれしく思います。ほんとうにありがとうございました。
 そして、カメラマン&運転手オット、special thanksです。この報告の写真はすべてオット撮影であることはもちろん、このパーティーの公式カメラマンとしてずーっと写真を撮り続けててくれました。ありがとー。

 

 またいつか・・・!!


小つると勢朝のき楽寄席!

2009年11月11日 | キモノイベント

 10月17日(土)は、金沢にていつもの『き楽寄席』。お茶子をやってまいりました!
   今回の噺家さんは、いつもの笑福亭小つる師匠、そして桂勢朝師匠です。

 今日の着物:秋色雪輪柄平紬(祖母のものを和裁教室で自分サイズに直した)
 今日の帯:飛鶴名古屋帯(ヤフオク)
 今日の半衿:白塩瀬(長襦袢についてた)
 今日の帯揚:黄色絞り帯揚(祖母のもの)
 今日の帯締:橙青雪輪平組帯締(ヤフオク)
 今日の簪:富貴花(竹蔵龍)
 今日の足袋:杵屋白足袋(広島の杵屋)
 今日の草履:酒袋台すうちゃんお見立て花緒(松屋)

 今回はmikaさんとmayさんに前夜からウチに来てもらい、朝一緒にキモノ着て出発しました。
 
 mayさんは伊勢木綿、これは何号?爽やか格子がmayさんカラーです。mikaさんはこの前「きむら」に御一緒したときに求めた大島を初着用。うん、やっぱり似合うじゃん!
 オット運転のウチ車で高速道路に乗り、一路金沢へ!
 
 到着すると、小つる師匠勢朝師匠がすでにいらして、リハーサルをしていました。小つる師匠、今回咽喉を痛められていて声が…。慎重にマイクを調整します。もう一方、勢朝師匠とのコントラストがすごくてマイク調整たいへんそう。
 一段落して、スタッフミーティングです。今回から『き楽寄席』スタッフ法被を作りました。なんか気合が入ります。
 (でも、舞台に上がるときは脱いでねと小つる師匠にご教示いただきました。そいえばスタッフ法被を着てるお茶子っていませんね)

 
 mayさんmikaさんにも法被を着てもらって受付のお手伝いをお願い。このために前泊までしたもらったという(笑)。
 手前は金沢のよしこさんです。

 さぁ、本番!小つる師匠の登場。一席目は『くっしゃみ講釈』。プログラムでは最後にこれをということになっていたのですが、声が不安ということで始めに持ってきたそう。咽喉を痛めているときに、よりによってくっしゃみ講釈・・・とハラハラしましたが、マクラではかすれ気味だった声がネタに入るとどんどん艶を増し・・・
 
 はーくしょん!!はーくしょん!!クライマックスのくっしゃみ連発、悪態の歌まで迫力の熱演でした。師匠、講談もお上手~。聞き惚れました。

 続いて、勢朝師匠は『ハイウェイ歌合戦』。
 マクラでは見台に肘をつき、ぼそぼそぼそ…と語っていたのがネタに入るとテンション急上昇!!声量も急上昇!!!
 
 勢朝師匠演じる『ハイウェイ歌合戦』、ライブ繁昌亭で野球選手バージョンで聴いたことがありましたが、今回は政治家バージョンで。時計屋のハトヤマさんたちが繰り広げるバスの中の歌合戦!扇子をマイクに、素晴らしい美声を響かせ、笑わせてもらいました!

 トリは再び小つる師匠の『道具屋』。この前谷六寄席で聞いたばっかりですが、続けて聞いてもやっぱり面白い。
 
 のんきもんのほやほや道具屋くん、お間抜けだけどちゃっかりしてて。お客さんとのやりとりも可笑しいー。

 わたくしはずっと舞台の袖にいたので、声だけ聞いて笑っていました。でも、後から写真で表情を見ると、ほんとにいろんな顔、いい顔をなさってたんだなーと改めて思います。今回はカメラマンオット、「笑い声が起こっているときならシャッター音が気にならないと思うから」と、ネタの間も写真を撮るのを許可してもらったのです。
 お客さんが笑っているときの師匠方、こんな表情をしていらしたのねー。

 客席からも何度も大きな笑いの渦が沸き起こり、とても楽しい時間でした。
 最後に席亭なぁさんが小つる師匠が来年10月『枝鶴』襲名する話をして、『大阪締め』でお開きとなりました。
 
 咽喉が苦しい小つる師匠に代わって勢朝師匠の音頭で「打ーちましょ!」パン!パン!
 こやって練習して、来年の襲名披露金沢公演ではきっちりそろった大阪締めを、松竹芸能の方にも聞いていただこうと!…そのまんま響いてほしいような冴えた手拍子がホールに広がり、『小つると勢朝のき楽寄席』お開きになったのでした。


 そして、その後は打ち上げ・・・
 と、ふだんならなるところですが、今回は夜にもうひとつ、寄席があったのです。金沢から車で小一時間離れた小松市にて勢朝師匠が年一回催している寄席。せっかくだから、スタッフみんなで行きましょう!

 ここでは小つる師匠が『ちしゃ医者』、勢朝師匠が『松山鏡』を演じました。
 小つる師匠、咽喉の調子が悪いのに3席目・・・なのに、ノリノリのちしゃ医者。のーてんきなお医者さんのかわいいこと。
 そして、締めには勢朝師匠の南京玉すだれ!
 
 「山のつり橋」ができないな・・・と、焦った様子でやり直し繰り返し。そして最後に成功させて大喝采!!
 …あまりにもはまりすぎ。これってもしや・・・・?


 さあ、全てを終えて、打ち上げです!!乾杯したときには、時計は既に21時を回っていました。
 
 「小つる師匠、声の調子悪いときになんでよりによって『くっしゃみ講釈』を…?」
 「いやー、演目送ったときには調子悪なかってんもん」
 「勢朝師匠、『山のつり橋』、ホントにできなかったんですか?」
 「ふふふ。ふふふふ」
 話が弾みます~。スタッフやっててとても楽しいひと時。
 
 冥利に尽きるツーショット。

 
 二次会にはかっちょいいバーでやかましく呑み。『き楽寄席』フルコース、今回も堪能しちゃったのでした。あ、この写真はバーのひとにシャッター押してもらったので、めずらしくカメラマンオットも写っていますわ。

 翌日も、ふつかよいでへなへなしつつ金沢堪能し。味わいつくした時間でした。
 mayさんmikaさん、おつきあいありがとう。なぁさんはじめ金沢のみなさま、離れて長いのにこやって会えるのが嬉しいです。
 小つる師匠勢朝師匠、素晴しい落語を、楽しい打ち上げをありがとうございました。
 そして、カメラマン&運転手オットにすぺさるさんくす。


 金沢のき楽寄席。次回は来年のGW明けの週末あたりを予定しています。お読みの皆様もぜひ、お運びくださいませ~。 


うつくしいもの&おいしいもの

2009年09月09日 | キモノイベント

 トンボ玉作家のふちこまさんが半年ぶりに名古屋におみえになりました。
 前回の『おとなのひなまつり』に続く、ふちこまさんを囲むキモノ乙女の会第2弾、はじまりはじまり~。
 
 今日の着物:雪輪夏お召し(ぽんごちゃん)
 今日の帯:ツインお釜のおすピー昼夜帯(すうざんや)
 今日の半襟:紫楊柳クローバー刺繍半襟(るびーぶる)
 今日の帯揚:白地に飛び絞り紅葉帯揚(きむら)
 今日の帯締:黒に赤三部紐(ふちこまさん)
 今日の帯留:蛇戦国玉(ふちこまさん)
 今日の簪:金巻きトンボ玉(ふちこまさん)
 今日の足袋:紫ユキウサギ(まねきや)
 今日の草履:パナマ台青花緒(松屋)

 まずは、丸善の『トンボ玉・ランプワーク展』へ。
 エスカレーターを降りると、目の前の喫茶室でtomoさんとmayさんが一休みしていました。
 なんとtomoさんはすでにお買い上げ。
 
 三重県在住のトンボ玉作家さん、川北さんの作品。季節を移した繊細な作品が多くてわたくしも大好き。そしてこれは…かわいいっ。面白いし、いいわ~。
 「葉さん好きそうだと思って、先に買っちゃったー。まだ色違いがあったわよー」
 「他にもたくさん、すっごい素敵よー」
 期待が高まります。こうしちゃいられないわ。おしゃべりもそこそこに、ひとり展示場へ急ぎました!

  さて、展示場。うわーーー。すごいーーー。
  お久しぶりのふちこまさんに、挨拶もそこそこにやっぱり作品に見入ってしまいます。うつくしいものが、一堂に会して・・・迫力です。
 そうしているうちにずずさん・おーこさんもみえて、やっぱり魅入られ、見入っています。
 
 季節は9月の頭、難しい季節をみんなそれぞれに着こなしています。良いわぁ華やかで。
 
 ちなみに、mayさんの帯留は前回もとめたふちこまさんの作品。ゴージャス着物にも合いそうだけど、カジュアル着物にもすっきり馴染んでmayさんカラーですわ。

 あれもいい、これもいい、ああみんなすてきーーーと皆が逆上している中、おーこさんは早々に「わたくしは、これ」とお気に入りを決めていました。
 
  綺麗な深い緑色、繊細な細工。小さな玉の中に奥深い世界が広がる…ふちこまさんの面目躍如な作品。しっとりとしたたずまいは、おーこさんの雰囲気にぴったり。

 わたくしはと言えば…前回からずっと気になっていた『ねじねじ帯止め』を手に取ったり、置いたりを繰り返していました。
 
 確かにいいんだけど…改めてみると、なんだか大きすぎるような気がするのです。今は薄いものを着ているからなあ…袷のたれもののボリュームなら釣り合うけれど…うーん、何だかよくわからないわ…。
 迷いつつ、ぐるぐる。川北さんや、ふちこまさんの御主人小暮さんや、他の方の作品も手にとって見たり…けれどもやっぱり『ねじねじ』に戻っていくのです。
 傍らには、それよりもだいぶ小さい『ねじねじ』もあり。今のコーデならこっちの方がいいのかなあ?でも、袷ならぜったい大きい方、似たようなのをふたつ買うのももったいないし…などなど、心は揺れます。
 
  さらにヘタレにも、その上の朱色の玉にも心が揺れたり・・・あああっ。

 「葉さん、今のコーデでも大きい方が映えるわよ」
 ふちこまさんが、横からアドバイスして下さいました。
 「そう?…帯周りだけ見てもわからない…全身映る鏡で見てみて良いかしら?」
 会場を出たところに、全身鏡があり。『大きいねじねじ』を持って、ダッシュです。
 ・・・ほんとだ。全身で見たら、バランス別に変じゃない。むしろ、涼しげなのにゴージャスになるわ。
 陥落。心が決まりました。やっぱりでかい女はでかいもんをつけにゃーねー。
 心が決まりきちんと自分のものにすると、自然とにまーーと笑えて来ちゃいます。うれしいなあー。

 向こうではmayさんも「にまーー」としておられます。今日はみなさんに勧めるのに熱心で「買わないかも?」とか言ってたmayさん。でもやっぱりさすが。
 
 川北さんの牡丹!なんて繊細で緻密な…。しかも、ちょうちょだわ。
 「このちょうちょにヤられたの~」とmayさん。

 
 川北さんをかこんで、「にまーー」シスターズで記念写真。


 さあ、そろそろ時間です。宴会に行きましょう!
 場所は前回と同じ錦の名店『加寿也』。さぁ、どんなお料理を作ってくれるでしょう!期待が膨らみます。
 
 加えて、今日の宴の目玉はこれ!
 ふちこまさんの御主人・小暮さん作のコアガラスぐいのみにてお酒を飲もう!
 右上のひとつは前に求めたわたくしの家宝、あとはふちこまさんが御自宅で使っていらっしゃるぐい飲みを貸して下さいました。
 お酒は、開春の活性にごりと龍勢の純吟無濾過生を用意。活性にごりはシュワシュワで飲みやすく、龍勢はしっかりした味わいのお酒。注いだ眺めも違います。
 
 朧の桜と、冴えて浮かぶ桜…。
  「小暮さんの器を実際に使えるなんて~」
 おーこさんが感激しておられます。実際にトンボ玉を作り、ガラスを扱っておられるおーこさんには、この器がどれほどの技術と精魂を要して作られたものか、身にしみてわかるのですね。経験があるって、人生を深くするなあ。

 そして、お料理。突き出しに続いて、お豆腐の石ラー。
 

 そして、秋の味、秋刀魚がいろいろに。

 なめろう・塩焼き・柔らか煮。
 なめろうは『ザ・酒の肴』とも言いたいような味わい、生姜と葱、それに味噌の風味が秋刀魚の味わいと一緒になってお酒を呼びます。
 塩焼きは…これ、実は半身。見た目は一匹なのに裏がない。女子を気遣ってくださった一品。家庭ではできないかりっふわっの火加減も嬉しく。
 柔らか煮は甘辛い懐かしい味、骨まで食べられちゃう。


 そして、鱧二種。
 なんて嬉しい松茸と鱧の土瓶蒸し~♪松茸の香りは秋の空気を連れてきますね。鱧は骨切りも鮮やかに舌に嬉しく。
 鱧南蛮、鱧の滋味と板さん謹製南蛮酢&タルタルソースのハーモニーが!

 
 「うわ、おいしー」「きれー」御馳走いただきつつ器愛でつつ、あれやこれやと話に花が咲き。
 
 着物の話、トンボ玉の話、家族の話、料理の話、お酒の話、そのほかにもいろいろいろいろ…話はつきません。
 
 おまけで板さんが出してくれた牛肉のたたきは舌がとろけるようだし。
 
 器はお酒を入れてますます存在感を増すし!
 いや実際コアガラスの器、こんなに繊細なのに、持った感じは案外しっかりしていて、使っていてあやうい感じがしません。飾るものでなく、実用のものなのですわね。そういうのがわたくし好きなのです。

 そろそろおなかもぱんぱん、時間も…という頃になって、板さんがやらかしてくれました。
 
 ほっかほかの豚汁に続いて、豪華海鮮丼!こ、これはゴハンよりも上に載っている刺身盛のが多いくらいだわっ!
 新鮮なお刺身の数々、板さん製イクラ…これは、コレを肴にまだ飲めということだなっ!!

 わたくしは取り乱してお酒の追加を頼みましたが…ふちこまさん以外のみなさんは電車の時間があるということで、海鮮丼はお持ち帰り。記念写真を撮って、名残を惜しみつつ家路を急いだのでした。

 わたくしどもはもちょっと飲みました・・・(笑)

 美味しい楽しい、濃密な時間でした。
 ふちこまさん、またしても素敵な作品をどうもありがとう。御主人にもよろしくお伝えくださいませ。またあっちかこっちで会いましょう!
 板さん、またしても美味しい料理をありがとう。みんな満足してくれてわたくしも嬉しい。おかみさん、おそくまでありがとうねえ。
 カメラマンオットは宴会の途中で現われて、食事もそこそこに写真とってくれました。すぺさるさんくす。

 そして、共に時間をすごしたキモノ乙女のみなさま。いい時間でしたね♪宝物も手に入れたし!また、一緒にいろいろ楽しみましょう!ありがとうーー。


りらっくごvol.2♪

2009年07月15日 | キモノイベント

 近頃、ホントに報告を書くのが遅れちゃっていて申しわけありません。これも、もう10日前のできごとになってしまいました。
 スタッフとして参加させてもらってる「りらっくごvol.2」は7月5日に開催されました。また、楽しい時間を過ごしてまいりましたよ!
 
 今日の着物:有松絞り浴衣・流水(ゆかた屋つゆくさ)
 今日の帯:金魚半幅帯(居内商店)
 今日の半衿:薄緑綿絽秋草模様(竹蔵龍)
 今日の帯締:薄緑三部紐(きもの・なかむら)
 今日の帯留:熱帯魚(竹蔵龍)
 今日の簪:朧月(竹蔵龍)

 写真はスタッフ女性組。第1回に続いて着物姿です。浴衣だったり宮古上布だったり、夏の着物は涼しげでいいですね~、見た目には(汗)。

 
 ところは前回と同じ、安城市文化センター和室。会場設営も2度目ともなれば手馴れたもの。あっというまに座布団が敷かれて机が組まれ。余裕のスタッフミーティング。
 いや実際、たいへんなのは噺家さんとの予定すりあわせと会場手配、それにチケット販売で。それを一手に席亭ことりちゃんがやっているのです。たいへんな情熱ですわ。彼女のちっこい体のどこにこのパワーがあるのだろうと、毎度不思議に思っちゃいます。

 午後に入り、こごろうさんご一行到着。レギュラーの桂こごろうさん、今回は笑福亭たまさんと桂雀五郎さんを連れてきてくださいました。さっそく、会場のチェックと高座の仕上げをしていただきます。
 そうそう、写真右をご覧ください。『りらっくご』に、今回から『めくり』が登場します。作成はことりちゃんのお父様、名ビラの文字はことりちゃん手づから記したもの!寄席文字習って数ヶ月、立派なものです。


 会場時間が近づくと、お客様が少しずつやってこられました。わたくしは受付です。
 ぶるちゃん夫妻はご夫婦でキモノ!ご主人もよくお似合いですわ。まるでこれから高座に上がるみたい(笑)。
 

 さあ、いよいよ始まります!!
 今回も満員御礼。エアコンもたじたじの熱気が安城市文化センター和室に満ちています。
 
 トップバッターは桂雀五郎さん。じっくり朴訥な感じの語り口。
 通い弟子時代の話をマクラに、ネタは『青菜』。この季節、一度は必ず聞きたい噺をのっけから聞けて嬉しい。
 丁寧な語り口調で、涼しげなだんなさんのお家、暑い暑い植木屋さんの四畳半一間が描き出されていきます。ああやっぱり『柳陰』が飲みたくなるなあ。

 
 お次は笑福亭たまさん。いつもながらパワフルです。
 マクラからショート落語連発に続いてのネタは『高津の富』!
 前半のほら吹きじいさんのところは宿屋夫婦の会話でさらりと流して、真骨頂は高津神社の前に集まった人々、「まっちゃんに決めたて神さんが言いはった」と当たると思い込んでる男の妄想炸裂シーン!わたくしは悶絶いたしましたが、はたして安城の人々にこのアバンギャルドはどう映ったのでしょう。しっかし、いつもながら面白い。

 
 そして、こごろうさん。まずは「足疲れてるでしょ。立ち上がって背伸びでもしましょうか」…前回もやったこの『トリ前ストレッチ』、これもりらっくごの名物になりそう。
 マクラでは、雀五郎さんがいかにしゃべらないか・たまさんはいかにおしゃべりかという話を。おふたり、落語も対照的だけど素の顔もそうなのね。
 そしてネタは『替わり目』。最初は居丈高に嫁さんに説教してた酔っぱらい男(でも嫁さんが負けてなくて面白い)、嫁さんが席を外したと見るや嫁さんへの感謝の気持ちを縷々述べてく・・・おかしくってかわいくって。こごろうさんのほっこりした感じが伝わってきて、にんげんっていいなって感じの落語でした。願わくば『うどんや』まで行って欲しかったなあ。

 
 そして最後は、ことりちゃんたってのリクエスト、『りらっくご』名物・噺家さんたちによるトーク。
 さっきのマクラでこごろうさん、「雀五郎さんはいかにしゃべらないか」を熱心に語っておられましたが、そのとおりホントにしゃべらない雀五郎さん!こごろうさんの持って行きっぷりのおかげで、雀五郎さんが話を振られてもしゃべらない、その度に会場から爆笑がわきます。
 お客さんからの『質問』に答える形のトークですが、話の内容にも増して3人3様のパーソナリティーがとっても印象的なトークタイムでした。

 会がはね、帰って行かれるお客様をお見送り。皆さん笑顔で帰って行かれて、「ありがとうございました」の声かけに「とっても楽しかった!また来るわー」と何人もの人が言ってくださいました。スタッフしていてよかったーとしみじみ思う瞬間です。ほんと、楽しい落語会でした。

 
 そして、これも「スタッフやってて良かった」タイム、噺家さんたちとの打ち上げ。落語の話、いろんな話で大いに盛り上がり。なんとこごろうさん、お酒はほとんどお飲みになれないのだそう。なのに「替わり目」でのあの見事な酔っぱらいっぷり!

  
 そしてわたくしはとうとう贔屓のたまさんとのツーショット写真を撮ってもらいました。撮ってくれたのはもちろんカメラマンオットなのですが、わたくしいけない女でしょうか。

 噺家さんご一行をお見送りし、満ち足りた気持ちで家路をたどりました。
 『りらっくごvol.2』大成功。こごろうさん・たまさん・雀五郎さんありがとう。ことりちゃん、スタッフの皆さん、おつかれさま。そして、会場に来てくださったお客様に心から感謝。

 次回『りらっくご』は秋を予定しています。日程が決まったらまたご案内いたしますね。いらしてくださった方、また来てねー。またいらしてない方、ぜひ足をお運びになってくださいませ。楽しいよー。


薔薇薔薇オフ

2009年06月01日 | キモノイベント
 土曜日は、おなじみ麗しのすうざんさんと鶴舞公園の薔薇を訪ねて行ってまいりました。数日前まで天気予報は嵐。なのにこの日を迎えると穏やかなお天気。ふふ、晴れ女健在です。

 今日の着物:アカイロ流水夏お召し(ヤフオクの大四つ身を和裁教室で縫い直し)
 今日の帯:薔薇と小鳥刺繍絽名古屋帯(きもの・なかむら)
 今日の半襟:白・絽半襟(長襦袢についてた)
 今日の帯揚:白レーススカーフ(前からあった)
 今日の帯締:白平組(コメ兵)
 今日の帯留:髑髏蜘蛛(竹蔵龍)
 今日の簪:紅水晶の薔薇(竹蔵龍)
 今日の足袋:ピンク小薔薇(まねきや)
 今日の草履:白レース夏草履(ヤフオク)


 テーマはもうそのまんま『薔薇コーデ』!
 この帯、2年前に『きもの・なかむら』さんが名古屋にいらしたときにキヨブタで求めたお宝です。今日やっと初着用。このときもすうちゃんと一緒だったのでした。
 わたくしに華やかキモノの楽しさを教えてくれたのがすうちゃん、わたくしにとってはすうちゃんこそが薔薇。薔薇とともに薔薇鑑賞、まさに薔薇薔薇オフ。浮き立つ気持ちでつい、アカイロキモノを選んでしまいました。派手じゃー。

 すうちゃんの薔薇コーデ。人ごみの中でもぱっと目を引きます。綺麗なひとと一緒にいると、気持ちが明るくなるわ。
 
 鶴舞公園では花祭りの真っ最中。薔薇園の薔薇、盛りは少々過ぎていましたが、まだまだ華やかに咲き誇り、目を楽しませてくれました。

 薔薇を撮ったり、お互いを撮りあったりしていると、犬の散歩をしていたおじさまが「撮ってあげましょう」とシャッターを押してくださいました。

 なんだか打ち合わせでもしたみたいに、並ぶと引き立てあうコーデでしたわ。嬉しくなっちゃいます。

 薔薇を堪能した後はランチをいただき、名古屋高島屋で催されている上村三代展をも鑑賞し、途中から参加のぶるちゃんともおしゃべりしたり、いい気持ちで過ごしました。綺麗なひとと綺麗なものを見る。命の洗濯でした。また行きましょう。また、晴れ女パワーでお天気にしてみせますわ!

 今日のコーデの裏テーマ『綺麗な花には蟲がつく…』!!

金沢キモノ散歩

2009年05月24日 | キモノイベント

 『き楽寄席』翌日は、takeさんが案内を買って出てくださり、皆で金沢の街をそぞろ歩きました。

 今日の着物:笹柄大島(きむらで買ったのんを洗い張り・仕立て直し)
 今日の帯:麻雀牌リバーシブル二部式帯(昨日の帯の裏)
 今日の半襟:白塩瀬半襟(うちにあった)
 今日の帯揚:白地飛び絞り(きむら)
 今日の帯締:薄緑三分紐(きもの・なかむら)
 今日の帯留:サイコロ(竹蔵龍)
 今日の簪:赤花蜻蛉玉(玉やふちこま)
 今日の足袋:黒地古典柄(まねきや)
 今日の草履:酒袋台すうちゃんお見立て花緒(松屋)

 帯は昨日締めていたのの裏。リバーシブルって旅行に便利ですね。着物は昨日と同じですが、今日はゆったり着付け。昨日は舞台に上がるということで(私にしては)きっちりと着付けていたのですが、今日は歩くし暑いし、衿元をがばちょと開けて風が通るようにしました。

 
 まずは朝、ロビーで待ち合わせ。わたくしは昨日の疲れと酔っぱらいでぎりぎりまで寝ていたのですが、みなさんは朝からお風呂に入ったり、フリマをのぞいたりなどしてたみたい。さすがですわ。
 別行動のinugaoさんともロビーで会いました。今日は軽快なお洋服姿。


 まずは東の茶屋町へ。昔ながらの街並みの残る通りを散策していると、お嫁さんが写真を撮っているところに通りかかりました。角隠しに、黒い振袖。伝統の衣装が街並みに映えて、なんてステキ。
 
 傍らでお嫁さんを撮ってた、妹さんかしら御友達かしら、この方お召しの振袖も、とても精巧な加賀友禅で見惚れてしまいました。親族らしき方々の黒留袖もとっても綺麗で…さすが金沢、という感じ。

 
 いいものみたわね~♪と、にっこにこのことりちゃんとにっぽんちゃん。
 
 chachaさんご夫妻は、ご主人も着物で。夫婦で着物、いいなあ。

 
 それにしてもいい天気。mikaさんはうちわを現地調達していました。
 この界隈は和雑貨の店が軒を連ねていて、もう引っかかりまくること。わたくしはてぬぐいと脂取り紙を買いました。住んでいた頃はこの街を昼間ゆっくり歩いたことって、そういえばあまりなかった気がします(夜に飲み歩いたことはあったが)。こんな、いいとこだったんですねえ。
 
 休憩所になっている町屋で一休み。涼しい風が吹き抜けていきます。
 この天井のひらひらは『燕よけ』なんですって。ボランティアの解説員の方がおしえてくれました。

  観光の通りから少し外れると、住宅と商店が混在しているとおりになります。黒光りしてる看板を出してる酒屋さんや、『髪結い』さん、獅子頭のお店。このお店は『面』やさん?なんのせ、なんか懐かしいので並んで写真を。
 
 
 takeさんに連れられて、浅の川沿いに主計町方面を歩きます。
 間口の狭い町屋がずらっと並んでいます。そのうちの一軒の軒にこんなのんが
 
 この家には昔、アメリカ人の彫刻家さんがお住みだったとか。今はその方は亡くなられ、べつのひとが住んでいるのだけど、その名残がこういうところに残っているのですね。地元民takeさんの解説でいっそう味わい深く。


 浅の川にかかる木の橋『梅の橋』にて、記念写真。

 歩き回っているうちに、あっという間にお昼ご飯の時間になりました。兼六園下の『さくら茶屋』に着くと、ランチから参加の桃葉さんがすでに待っておられました。
 
 わーい、ごはんだーい♪
 
 いろんなものがちょっとづつ入ってて、どれも美味しかったです。
 ビールもいただいて、話に花が咲きます!
 
 おなかも満ちて、さぁこの次は?期待に満ちて歩くわたくしども。
 まずtakeさんが連れて行ってくれたのは『クラフト広坂』。金沢の伝統工芸品といえば加賀友禅や九谷焼が有名ですが、実はそのほかにも加賀毛針とか、水引細工とか、手毬とか、いろいろと手仕事の伝統があるのです。ここにはそういうものが一堂に会してあり、だけでなくその技を応用したセンスいい小物もあって…わたくし、携帯用のお針道具、買っちゃいました。

 
 次はいよいよ21世紀美術館!ここはわたくしが金沢を出てから建ったので、あまりなじみがなくって楽しみでした。
 一番のお目当てはコレ!『プールの部屋』
 
 お庭のプールから下を見ると、水の中にわたくしどもが~。
 
 中に居るわたくしどもからは、カメラマンオットはこのように見えており。不思議な空間。現代アートって、面白い。
 そのほかにも、大量の窓枠を組み合わせたオブジェやサラサラの塩を床に撒いて絵を作っているアートなど、ヘンなものがいっぱいの21世紀美術館でした。
 
 石造りで、上がぽっかり吹き抜けになっている部屋(これもアート)で一休み。たっきいさんmayさんご夫妻の仲良しぶりがかわいい。

  それから、新竪町のアンティーク着物&カフェの『畳世』へ。小さいお店でしたが、takeさんが予約してくださったおかげで貸切に。一休みして甘いもんいただきつつ、お店のアンティーク着物や帯を眺めたり、またひとしきり話に花を咲かせたり。
 
 もう一軒、同じく新竪町のアンティークやさん『布くや』さんにも連れて行ってもらいました。
 ここではわたくし、象牙細工の帯留めに目がハートになり。ホオズキを模してあるのですが、実物をそのまんまちっちゃくしたって感じの精巧さなのです。しかしこれ、お値段がついていない…。おそるおそる訊いてみましたら『売り物ではない』のだそうです。「20年前くらいに求めたときの値段が50万円くらいなのよ」とのことで…はっはっは、煩悩の起きようがない値段にかえってさっぱりしちゃいました。
 そのあといくつか手ごろな帯なども見せてもらったのですが、脳裏にホウズキがちらついたおかげでここでは買い物せず(いつのまにか財布の中がとても淋しくなったせいもあるのですが)。

 みなさんそれぞれいろんなものを見て、楽しまれた様子。
 そうして、あっというまタイムアップ。楽しい金沢キモノ散歩が終わってしまったのでした。

 短い時間でほんとうに要領よく金沢を案内してくださったtakeさん。どうもありがとうございました。さすが地元民、さすがキモノ好きという感じのプロデュースで、一味違った金沢を見ることができたと思います。友達も喜んでくれたし、わたくしにとっても金沢再発見でした。ほんとうにありがとう!

 いやほんま、あらためて金沢という町の魅力に触れて、ぜひまたこういう旅がしたいと思ったのでした。ほら、前の日にひろちゃんが東山にお店を出すって言ってたじゃん。だから、東山に宿を取って『自由軒』かどっかでゴハン食べて、ひろちゃんとこで二次会パーティーしたらどうかしら。みんなで銭湯行って、お部屋で補正のみせやいことか、したら楽しいよ。
 …などなど、早くも次回『大人の修学旅行』の構想も沸いていたりして。
 takeさん、そしてみなさま、そのときはまたよろしくね☆

  そして…最後になりましたが、『き楽寄席』『キモノ散歩』ふつかかんに渡ってカメラマン&運転手をしてくれたオット。いつもありがとう、すぺさるさんくすです。またよろしくねー。

 


小つると鶴瓶のき楽寄席!

2009年05月20日 | キモノイベント

 去る5月9日、金沢駅前の石川県立音楽堂にて『小つると鶴瓶のき楽寄席』が催されました。おなじみ『金沢落語情報』主催の落語会ですが、今回はいつものホールの数倍、定員730人の邦楽ホールでの催しです。しかも、ゲストにテレビでおなじみの笑福亭鶴瓶師匠を招いて!
 興行のシロートがこんな大それたことしちゃっていいんだろうかとびびりつつも、主催なぁさんの情熱に引きずられ。とうとうこの日がやってまいりました!
 わたくしはいつものようにお茶子です。き、緊張。
 
 今日の着物:笹柄大島(きむらで買ったのんを洗い張り・仕立て直し)
 今日の帯:丸鶴リバーシブル二部式帯(ヤフオクの羽裏をカクマさんで二部式帯に)
 今日の半襟:白塩瀬半襟(うちにあった)
 今日の帯揚:白地飛び絞り(きむら)
 今日の帯締:薄緑三分紐(きもの・なかむら)
 今日の帯留:シルクロード(竹蔵龍)
 今日の簪:赤花蜻蛉玉(玉やふちこま)
 今日の足袋:杵や白足袋(広島・杵や)
 今日の草履:酒袋台すうちゃんお見立て花緒(松屋)

  赤い『お茶子前掛け』を、この日のためにちくちくいたしました。記念の会に初おろしです。着物は笑福亭の紋・五枚笹にちなんで笹柄。これも、洗い張りしたものの仕立て下ろし。そして帯はもちろん、小つる師匠鶴瓶師匠にちなんでの鶴柄です。気合、入ってます。

 朝早くにオットとともに地元を出発し、金沢へ。
 会場に着くと、すでに準備は始まっていました。照明チェックをする、笑福亭…ではなくて席亭なぁさん。
 

 そして、小つる師匠の音声チェック。
 
 ぴいん、と張りつめた空気に身が引き締まります。
 
 
 楽屋でスタッフ・ミーティング。タイムスケジュールに沿って仕事を確認します。会場が大きいだけあって複雑です。がんばろー!
 
 繁昌亭でもお茶子をやってる桃葉さんに、前掛けの紐を結んでもらいました。言うなれば『前掛けの儀』。ぶるる(←武者震い)。

 
 き楽寄席名物、受付キモノ美女軍団。


 いつものスタッフのほか、桃葉さん・mayさん・ことりちゃん・にっぽんちゃんにもお手伝いいただきました。普段ならわたくしもここに加わるんだけど、今回はさすがに楽屋と舞台袖に詰めっきりでした。

 オットのカメラマンセット。
 
 いつもは噺の邪魔にならないように撮影は『マクラだけ』なのですが、今回の会場には撮影ブースがあるので、噺の間も写真が撮れるのです。防音のブースの中、さらにカメラに防音カバーを被せて念を入れております。

 師匠方に見台・膝隠しの確認をしたり、場内アナウンスの影マイクをチェックしたりしているうちに…あっという間に会場の時間です。一番太鼓が鳴って、お客さんが続々入ってこられます。大入りです!!


 さぁ、とうとう始まりです。二番太鼓に続いて出囃子。一番手、笑福亭鉄瓶(てっぺい)さんが舞台に出て行かれます。鉄瓶さん、舞台袖で何度も手のひらに『人・人・人』と書いて飲み込む仕草をなさって…そして、きりっと顔を上げて、まっすぐに歩いて行かれました。後姿から熱気が。
 そして…おおっ、空気が変わった。高座に着いた鉄瓶さんがしゃべり出すと、ぶわああっと笑いの波が舞台袖まで押し寄せてきます。すごい。「行きの長距離バスで後ろの席が小つる師匠の同級生だった」というマクラから、ネタは『狸の賽』。

  
 「まだ修行の足らぬ子狸でっさかい、なんにでもというわけではありませんけど、知ってるモンならたいがい化けられますぅ」
 
   
 サイコロに化けたたぁちゃんにバクチ打ち「最初は六やぞ。一番数の多いやっちゃ、間違えな…」。
 子狸たぁちゃんが可愛いったらありません。ほこほこ笑って、幸せな気分です。

 温まったところで桂宗助さん。宗助さんも『人人人』やっておられました。ベテランの方でも、なさるんだ。その真剣な面持ちが、舞台の方に向き直るとふわぁっと和やかな表情に変わります。
 宗助さんは人間国宝米朝師匠のお弟子さんということで国宝話をマクラに、ネタは『始末の極意』。わかったかわかっとらんのかわからんような二人の、ケチ自慢。

  
   梅干いっこで一日三食食べられるという話に「そーんな贅沢なことしたらあかんがな~」

 
 鰻屋の店先に行って、ニオイでご飯を食べている…。

 さすが米朝師匠系という感じの、しっかりした噺っぷり。それに加え宗助さん、ほんわかしているだけでなくってどこか『ヘン』で可笑しいのです。宗助さんの『ヘン』と登場人物の『ヘン』の相乗効果でおもっしろーい。

 そして中トリ、いよいよ小つる師匠の出番です!
 襲名の挨拶では割れんばかりの拍手。熱気とともに気持ち良い空気が会場に満ちています。そしてネタは『ちりとてちん』。
 まずは、ご隠居にご馳走を振舞われ、「初めてでございます~」と感激しつつ食べる喜ィやんに見入ってしまいます。茶碗蒸しを「あふ、あふ、あふ」といただく様子、お酒をホントおいしそーに飲む様子。いつものことながら、おなか減っちゃう芸です。
 そして、『知ったかぶりの憎らしい男』竹やんの話になり、いたずら思いついたご隠居の、うれしそーな顔!
 
 「長崎名産・ちりとてちん…肩へ『元祖』と書いといたろ」

 
 銘酒『白菊』を、まずそーに飲む『竹』。なのに、「もう一杯」。

 
 『ちりとてちん』食べた竹!なんつー顔でしょう。
 場面場面で大笑いが沸いています。笑いの熱気とともに小つる師匠の気迫も伝わってくる、ほんと面白い『ちりとてちん』でした!

 中入りのあと、鶴瓶師匠の登場!着物の裾を軽くはしょってタタタっと登場すると、もうそれだけで会場はどよめきと笑いがいっぱいになりました。舞台袖にいらしても鶴瓶師匠、テレビで見たまんまのあの雰囲気。トークのようなマクラで、すでに会場は鶴瓶ワールドって感じです。ネタは『青木先生』。鶴瓶師匠の男子高時代の実話、だそうで…『青木先生』のリアルな存在感がすごいです。「ページをまくりなさい」「ノートをつけなさい」なんて、そういう言い方する先生いたいた、おじいちゃん先生には。
 
 入れ歯の具合をなおす青木先生。怒るとこの歯の間から空気が漏れて『ピー』と鳴る、それを面白がる悪童ども。
 
 先生が黒板の方を向いている隙に、机を持ってどんどん近づく…

 
 向きなおって、呆然とする青木先生。

 もうどっかんどっかん、会場中大爆笑でした。舞台袖で聞いてても可笑しくて可笑しくて!そして、最後はちょっぴりホロリもあって、濃ゆい時間があっという間に終わりました。
 鶴瓶師匠、このあと大阪でお仕事ということで、舞台から袖を走り抜けて帰っていかれました。

 そしてトリ、ふたたび小つる師匠。ネタは『愛宕山』。さっきのヒーヒー笑い転げた空間が一転、春の野の情景がふわあーーっと広がっていきます。
 
 「待っておくれやす~」と、芸妓さん。流し目が色っぽいですう。

 
 旦那はんは得意のかわらけなげを披露して「さあどうじゃ!」

 
 一八つぁん苦労の末・・・「小判はどうした?」「…忘れたぁ」

 サゲを言い終えて小つる師匠が深々と頭を下げると、大きな大きな拍手が会場いっぱいにあふれかえりました。
 そして、幕。お客様がたが、昂揚した気分を身にまとったまま席を立っていかれます。ああ、いい感じです。ホントにいい落語会だった。はじめからトリまで、とりどりの色合いで、とりどりにどれも素晴らしく楽しくって。

 「本日は小つると鶴瓶のき楽寄席にご来場くださいまして、まことにありがとうございました…」
 最後の場内アナウンスを終えると、体から力がふぅーーっと抜けていきました。ああ、終わったわぁ…。ほぉっとしたような、少し淋しいような。

 さあ、打ち上げだーい!!地酒と魚のお店『いたる』にて!
 なぁさんの第一声は「終わったぁーーーっ!」でした。いやほんま、ようやったねぇ。やっちゃったよねぇ。
 「いただきまーーす!」のかけ声とともに飲み干したビールの美味しかったこと!
 北陸の海の幸と美酒をいただきながら、話に花を咲かせます。小つる師匠、宗助さん、鉄瓶さんも一緒に、今日の話・落語の話・お酒の話・そのほかそのほか…。飲み放題の『恵比寿ビール』と『池月純米』がどんどん運ばれ、どんどん空になっていきます。気持ちいいわぁ。


 あっという間に一次会お開き。小つる師匠の音頭で『大阪締め』。

 そして、半分くらいが二次会に流れました。小つる師匠はもぉできあがっておられます。はれーなにしはんのん~。ちなみにこの写真を撮ったのはオットですのに~。
  
  ひとりひとり自己紹介したり、それに宗助さん鉄瓶さんがリアクションしたり、わあわあゆうております…という感じで二次会もふけていきました。ああ本当にお酒が美味しかった!
 準備から打ち上げまで、味わいつくした『小つると鶴瓶のき楽寄席』でした。
 

 素晴らしい熱演を披露してくださった小つる師匠・鶴瓶師匠・宗助さん・鉄瓶さん、そして三味線の勝正子さん。
 常軌を逸した情熱でこの会を実現させちゃった席亭なぁさん。そしてスタッフの皆さん。
 手伝ってくれたキモノ友達。
 そしてなにより、会場に足を運び、笑いと拍手でもりあげてくださったお客様たち。
 すべてのひとびとに、心からありがとうと言いたい気持ちです。

 
 とっても緊張したけど、愉しかったですお茶子。またやりたいなー。


おとなのひなまつり♪

2009年03月16日 | キモノイベント

  トンボ玉のふちこまさんが名古屋で展示会をなさるためにいらっしゃると聞き、一緒に飲もう!と思ったのがきっかけでした。
 せっかくだから皆に紹介しよう、せっかくだから宴会しちゃおう、そうだ、ちょうどおひな祭りだし!…というわけで、キモノ女子を呼び集め。「おとなのひなまつり」はじまりはじまり~でございます。
 
 まずは展示会場のギャラリー『アール・グリシーヌ』に集合!トモさん・おーこさん・ふちこまさん・mayさん・ぶるちゃん・わたくし
 今日の羽織:木蓮長羽織(ヤフオクきものなかむら)
 今日の着物:臙脂ポリ小紋(すうちゃんにいただく)
 今日の帯:緑小豆昼夜帯(mikaさんにいただく)
 今日の半衿:緑タイシルク(エスニック雑貨屋で買ったスカーフ)
 今日の帯揚:紫地水色白水玉ハギレ(きむら)
 今日の帯締:青水色矢羽根三分紐(ヤフオク)
 今日の帯留:髑髏蜘蛛(竹蔵龍)
 今日の簪:赤花トンボ玉(ふちこまさん)
 今日の羽織紐:緑トンボ玉(おーこさん)
 今日の足袋:緑古典柄(まねきや)
 今日の下駄:紫縞花緒畳表台(松屋)

 お正月以来のふちこまさん。変わらぬ笑顔です。
 ご挨拶もそこそこに、トンボ玉に目と魂を奪われるわたくし。

 小ぢんまりしたギャラリーいっぱいに、ふちこまさんとご主人小暮さんの作品が展示されていました。魅入られ、見入る。なんて美しいんでしょう。

 ちいさな玉ひとつひとつが、なんて存在感。

 「これはね、モザイクで模様を作ってはめ込んであるの。こちらは点を打って…」どうやって作られたかの話を聞くと、たいへんな手間と集中力で以ってこれらが作られているのがよくわかります。なるほど、迫力あるわけだわ。
 
 はじめはただただ圧倒されながら眺めているだけでしたが、ゆっくりと見ているとだんだんひとつひとつの玉をじっくり見つめることができるようになりました。
 「これ、とっても綺麗…。見ているだけでうっとりしてしまいそう」
 「いいでしょう。でもこれ、実は使いにくい玉なのよ。簪?ペンダント?何に仕立てようって考えると、どれも馴染まなくて。結局、このままずっと置いてあるの」
 「そうねえ、これはただ、眺めていたいような感じだわ」
 「トンボ玉って、そのために集めているひともいるのよ。アクセサリーにしたりというのでなく、眺めて楽しむためにケースに入れて飾ったりね」
 「それもいいわね。でも私はやっぱり、美しいものは身につけたいわ」
 わたくしがトンボ玉に心惹かれるのは、そうやって身につけて楽しむことができるからなのだなあ、とあらためて思います。そう思いながら手に取ると離せなくなった玉が!
 
 つぶつぶのガラスの奥から金が光る、玉としてだけ見ても目を引くものでしたが、簪にして髪に挿すといっそう映える…。もうこれは抗えず。「これ、ください…」
 さっそく装着。心が浮き立ちます。
 
 向こうではmayさんが、とってもとってもステキな帯留を前に心をぐらぐらと揺らしていました。
 「帯留ちゃんの声が聞こえるわ~。『mayさ~ん、おうちに連れて帰ってよー』」
 「キャー聞こえないー」
 そして、お買い上げ。ほんとうに誂えたように雰囲気ぴったりで、お披露目が楽しみ。
 そのほかにも、ねじねじのいっぱいついた大きな帯留とか、羽織紐にもブレスレットにもなるトンボ玉とか、心惹かれるものがいっぱい。アクセサリーだけでなく、お正月にお酒をいただいてうっとりしたコアガラスの器もあったり。ああ、眼福です。

 奥の部屋ではこのギャラリー常設の『浮世絵とジャポニズム』展も開催されていて、こちらも見ごたえがありました。美術館クラスの品物が惜しげなく展示された部屋で、遅れてきたぱぱちゃんも入って記念撮影。…あ、撮影はすべてカメラマンオットです。

※『アール・グリシーヌ』でのトンボ玉展は3月20日までです。
 ご興味もたれた方は八事へGO!
  ART GLYCINE アールグリシーヌ
  名古屋市瑞穂区弥富町緑ヶ岡5番地 Bonne Chance Ⅱ
    Tel 052-831-3303


 あっという間に時間が経ち、さぁそれでは宴会に行きましょう!
 行く先はおなじみ錦の『加寿也』。
 
 バッグの中はわたくしセレクトの日本酒が入っております。
 『おとなのひなまつり』実はヒソカな目論見があり…。

 お店に着くと、宴会から参加のヤドカリさん・ずずさん・フミさん・花兎さんが既にみえていました。
 さぁみんな揃って、宴会のスタートです。

 どーん!!
 一皿目から、板さんのおひなまつり特別料理の登場!歓声が上がります。菱餅をかたどった御寿司に、お刺身で薔薇の花。周りには美味しいものがちょっとづつ。女子心をくすぐるニクイ大皿。
 続けて登場の鰹石ラーユッケや特製おでんも美味しいこと。そして、日本酒を呼ぶこと。

 みなさまとわたくしで持ち込んだお酒。

 実は、わたくしのヒソカな目論見とは『キモノ女子日本酒好き化計画』。わが愛するキモノ女子に、わが愛する日本酒を好きになってほしいのです。

 日本酒ってこんなに美味しいのに女子には「苦手」というひとが多く。これはひとつには美味しい日本酒を飲んだことがないから不味いものと誤解しているせい。もうひとつは『日本酒はオヤジの飲むダサい酒』ってやなイメージがあるせい。

 それらをいっぺんに払拭するためには『綺麗に着飾って美味しい日本酒をいただく』経験をしてもらったらどうかしら?もちろん、美味しい和食をいただきながら。

 なーんて思いがありはしたけれど、もちろんこの会は『おとなのひなまつり』、あえてそんな話はせず、ただ「日本酒は苦手なんだけど…」と仰った女子には『すず音』から『吟醸工房純米にごり』…と順番に勧めてみました。
 そしたら~。
  
 フミさん、確か「お酒飲めないのー」って仰ってませんでしたっけー。
 「なにこれ、おいしー!!」…嬉しいお言葉。
  
 ぶるちゃんも、お酒は~って言ってたよねえ。
 「あたしこれ好き~」って、嬉しいけど顔真っ赤だぞ。大丈夫か。

 会話とお酒とお料理と。楽しいなあ。 

 実は次の日がオットの誕生日。というわけで、お誕生日の特別料理までも~。

 「わーい!!」とつつくわたくしたち。
 その様子を撮るのは、お誕生日のひとオット(いつもすまないねえ。書いていてしみじみ、わたくしもしかしたらヨクナイんじゃないかと反省しました)。
 
 おとなのひなまつり、大いに盛り上がりました。遠来のお客様ふちこまさんにも楽しんでいただけたよう。
 「今度来るときには、うちの器を持ってきて使わせてもらいましょうか」と嬉しい提案もいただきました。
 あの、お正月に使わせていただいて感動したコアガラスの器。それで楽しむ美味しい日本酒とお料理。夢のようです・・。

 おとなのひなまつり。わたくしが企画したせいでいろいろとっちらかった催しになりましたが、みなさんの楽しむ力のおかげでよい会になりました。料理とお酒を楽しんでいただけただけでなく、誰ひとり悪酔いせず。さすがおとな。
 わたくしもとても楽しかった。またよろしくお願いいたしますね。
 今回ご参加かなわなかった方々も、よろしかったら次回はどうぞ。
 
 次回はこんな器でお酒をいただくの!むっちゃ楽しみです~。
 (と言いつつこの器、どうしても欲しくなって求めることにしてしまいました。あああ)