キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

究極の静岡吟醸を愛でる会!

2008年06月30日 | 今日のキモノ

 去年に引き続き、今年も行ってまいりました『究極の静岡吟醸を愛でる会』。静岡の酒蔵が鑑評会に出品した究極の吟醸酒を、一堂に集めて味わってしまおうという夢のような会です。キモノとは関係ない会ではありますが、お祭気分を盛り上げるにはやっぱりキモノ!
  
 今日の着物:白地藍型風小紋単(ヤフオク)
 今日の帯:薄紫博多名古屋帯(和裁の先生よりお借りしている)
 今日の半襟:『松の寿』手ぬぐい(栃木の銘醸松井酒造店の若葉さんよりいただく)
 今日の帯揚:薄緑絽(大須商店街のワゴン)
 今日の帯締:薄緑三分紐(きもの・なかむらのおまけ)
 今日の足袋:薄緑水玉夏足袋(まねきや)
 今日の草履:パナマ台草履(ヤフオク台に松屋で花緒をすげてもらった)

 ちゃんとコーデがわかる写真がこれしかないという。しかも、うしろ姿がありません。浮かれちゃって、もう。
 帯揚げの位置に黒いもんが見えると思いますがコレ、長袖Tシャツを巻いていますの。うしろ姿でお太鼓の位置にこの模様が来ています。
   
 これ、わたくしがお世話になっているお酒HP『由紀の酒』Tシャツ。『由紀の酒』はわたくしが愛知に越して以来お世話になっているサイトで、濃ゆい酒飲みが集っています。わたくし程度のぬるい酒飲みがこんな凄い酒の会に来ることができるのも、ここで得たご縁のおかげ。
 地元愛知から東京に乗り込む『チーム由紀の酒』の面々、皆このTシャツ着て参加するということで、わたくしもこのように身分証明いたしたのです。ほんとうは画像をプリントして帯を作ろうと思ってたんだけど、ばたばたしてたら間に合わなかったの。来年はがんばろう。
 
 わたくしにお酒をついで下さっているのは、『英君』の蔵元サマ。となりは『萩錦』の専務サマ。そう、静岡からおみえになった造り手側の人たちとの交流も、この会の楽しみの一つです。マニヤのひとは酵母や米などについて熱心に尋ねたりもしています。わたくしは主に「おお、この酒をこんなひとが」というのが楽しみ。
 
 普通の酒の会だと蔵ごとにブースがあって、参加者はそこに行ってお酒を飲んだり蔵のひとと話したりする形式が多いのですが、この会は蔵のひとも消費者もまぜこぜでお酒を酌み交わしています。名札をつけているわけでもないから誰が蔵のひとかもわかんない。それも面白い。
 こんな会が出来るのは、これが造り手や売り手が主催でなく、個人のお酒愛好家が催した会だからです。すごいなあ。静岡吟醸への愛が熱く伝わってきます。
 
 記念撮影~~。
 今年もたいへん楽しい会でした。主催の吟醸番さん、目黒の清水さん、どうもありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。


 ところで・・・
 わたくし今回、ひそかにとてもお洒落をしていましたの。和裁教室で初めて縫った作品「燕の絽長襦袢」を着ていたのです。
 
 これ、骨董市の片隅で汚れきって打ち棄てられていた絽の小紋を、解いて洗ってアイロンかけて、長襦袢に縫い直しましたの。ゴミみたいだったのがこんな見事に再生しちゃって、わたくしこれでキモノの底力にたいへん心を撃たれたのです。
 それが、3年くらい前のこと。なんだか着る機会がなくてずーーっと箪笥の中でしたが、今回やっと着ることができました。それが嬉しくて、会の間あっちこっちで「見て」ぴら、とやっていたのでございました。どもしつれいいたしました>該当者


ユはユモジのユ

2008年06月23日 | キモノとわたくし

  キモノの際のおぱんつ。みなさま、どうしてらっしゃいますか?
  帯周りにかかると着崩れの原因になったりもするので浅いものをつけたりもしてましたが、どうも好きじゃなくって。
 「キモノのときはこれを」と和装ぱんつなるものも何故かウチにはあったのです。ご存知でしょうか、あの、そのまま用が足せるように「股割れ」になっていますの。
 

コレ、便利ではあるのでしょうが、あまりに不恰好。誰に見せるもんじゃなしとはいえちょっとねえ。

 というわけでいろいろ試みていましたが、最近コレがお気に入り。湯文字、でございます。「二布」とか「おこし」とも申します。素材はさらし木綿。肌にも優しく快適ですのよ。暑い夏もさらっと爽やかです。
 
 すうーーっと息を吐いておなかを引っ込めてから、きゅきゅっと巻いて脇に挟み込むの。ガードル効果がありながら窮屈でないのは、ゴムや紐でなく布の面で支えているからでしょう。
 
 洋装のおぱんつに慣れている身には多少心もとないものもありはしますが、そのちょっとした心の揺れが和の所作にもつながっているような気もします。

 さらし木綿や、夏は楊柳でも。着馴れた浴衣を解いて作ってもいいかしら。水を通した絹で作るのも肌触りがよくて気持ちよさそう。冬はネルで暖かくするのがいいですね。湯文字。おすすめでございます。
 


みやこさんふたたび

2008年06月19日 | 今日のキモノ

 先週の日曜日、お酒仲間のくま@牛乳さんという方の結婚披露宴会があり。オットもカメラマン参加ということで写真撮ってもらえる!というわけで早くもふたたびみやこさんを着てしまいました!
今日の着物:『みやこさん』宮古上布(きむら)
今日の帯:カニ名古屋帯(きむら)
今日の半衿:薄緑草花透かし模様絽(竹蔵龍さんおまけ)
今日の帯揚:黄緑絽(大須商店街ワゴン)
今日の帯締:黄緑夏帯締(大須商店街ワゴン)
今日の足袋:白地に薄い水玉夏足袋(まねきや)
今日の下駄:市松台青島花緒(松屋バーゲン)

 長襦袢は海島綿の絽で…柔らかいせいか上布と沿いが合わなくって袖からびろんと出ちゃう。自戒のためあえてのっけました。今度からちょっとつまんでおこう。

 でも!それはともかく、この艶ですよ。やっぱり巨大カメラで撮ってもらうと違うわぁ。この艶がわたくしをして、キヨミズダイブせしめたのであります。
 そして、涼しいこと。着物を通して身体にすうすうと風が通っていきます。これはほんと、究極の夏物ですわ。

 
 と、喜びつつ披露宴会会場。お客さんの顔ぶれ、あちらこちらに蔵元さんがみえたり、酒ツワモノ揃い。新郎の交友関係が知れますわ。酒飲み仲間のお祝いごととて、客の持ち込んだお酒がずら~りとカウンターに並びます。こちらもいずれ劣らぬツワモノ揃い。
 
 と、次の瞬間群れ集う酒飲みども。何をしているかというと、お酒の写真を撮っているのです。おーい、新郎新婦に尻を向けるなー。新郎は濃い酒飲みですが、新婦は普通のひとだとのこと。引かれたのでは・・・。
 
 『鏡開き』にて、宴の正式開始。新婦は眼のくりりっ!としたキュートな美人ちゃん。くま@牛乳さん、やるなあ。
 
 酒サイト『由紀の酒』のYUKIさん&ふたりのお嬢ちゃんから花束贈呈。酒飲みどもの中で、一対の清涼剤のようなかわいいお嬢ちゃんでした。ふたりともYUKIさんそっくりぢゃ。お父さんのAKIRAさん、目尻下がりっぱなしでした。

 あとは、飲む飲む飲む・・・。お料理の数々もお酒を引き立てて。披露宴会なのに。これでは酒の会と変わらんではないか。
 などと思いつつ、わたくしもあれこれいろんなお酒を飲み散らしお久の方お初の方としゃべりちらし。ああ、やっぱり酒の会じゃないかー。
 
 でも、披露宴会だからこういうイベントもあります。ケーキ入刀です~~。
 このあとおやくそくの「ちう」もあり。よっぱらいども、はやし立てておりました。
 
 新婦とメアドを交換せんとす。でもおばちゃん、赤外線がわからんのよ。
 
 新婦とツーショットを。。と思ったら、変な酔っぱらいが乱入してきました。
 酔っぱらい(わたくし含め)に囲まれた新婦の気分やいかにと心配しておりましたので、この「ぴーす」が嬉しかったです。
 
 それにしても、可愛い姉妹でしたわ。片時もじっとしていなくて、きゃらきゃら笑って。みんなの注目も集めまくりで、酒の会っ!と突っ走りそうな場を和ませておりました。
 
 とか何とか言いつつ、思いっきり飲んじゃったわたくし。へのへのの下は完璧よっぱでございます。
 みやこさんもよっぱ狼藉に遭いしわしわ。でも、このしわにもまた味わいがあったりするのよね。陽射しに照って、この陰影。昼間の宴会だったので、宴果ててもまだ陽が高いのです。
 
 美味しいお酒に料理、楽しい仲間、そして何よりも幸せそうなおふたり。すっかりいい気持ちになって家路に着いたのでした。このときわたくしはすでにまっすぐ歩いていなかったという。

 んで、家に帰るやいなやまずは短時間爆睡し、やがてむっくり起き上がって「ラーメン作ったら食べる?」とオットに訊いたそうでございます。んで、もーろーとしつつ具沢山ラーメンを作成し、「美味しいねえ」かと言いつつ完食し、また眠ったそうな。

 と、この辺の記憶は点線なのですが、何はともあれたいへん幸せな飲みであったことでございます。新郎さま新婦さま、ありがとうございます。どうぞ幾久しくお幸せに。

 ・・・そして、みやこさん。こんなわたくしですがどうぞ末長くおつきあいくださいましね。


おおきくなったねぇ

2008年06月14日 | 今日のキモノ
 桜の頃、キモノ仲間ぽんごちゃんのうちで初めてこぽんごちゃんと対面しました。あれから約3ヶ月。また会いに行きましたよ。『男子三日会わざれば刮目して見よ』なんて申します。ましてや男子ならぬ赤子。わくわくして会いに参りました。
 
 じゃん!
 大きくなったというだけでなく、お顔がしっかりしてきましたー。お見せできないのが残念です。前に会ったときにはパパのコピー?というくらいぽんごちゃんご主人にそっくりでしたが、今見るとお鼻や口元にぽんごちゃんが入ってきています。面白いなあ。
 
 ほら、桜の頃の写真に比べると、こんなに大きくなっていますわ。
 腕の中の手ごたえも明らかに違います。
 
 そして、表情がずいぶん豊かになったねー。前は不思議そうにまじまじと見つめるばかりだったのが、にっこり笑ったりもするようになりました。
 赤ちゃんのにっこりっていいねえ。なにかすごく許された気になり、心が温かくなりますわ。

 わたくしには自分の子供はおりませんが、こうして身近で成長を見守っていける小さい人がいるのはとても幸せなことだと感じています。ぽんごちゃんこぽんごちゃん、これからもよろしくね。

今日の着物:大柄雪輪単(ヤフオク)
今日の帯:金魚半幅(居内商店)
今日の半衿:薄紫朝顔ハギレ(chieさんにいただく)
今日の帯締:水玉丸ぐけ(和裁の先生にいただいたハギレで自作)
今日の簪:銀粘土雪輪(キョウコちゃん作)
今日の下駄:市松台青縞花緒(松屋バーゲン)
 裸足に下駄突っかけて、気軽に行ってまいりました。

奇跡のみやこさん

2008年06月10日 | 今日のキモノ

 立機小や、女ぬ綾だらよ 筬柄打たしゅる、音の数よ
 思ゆる肝ゆど 男が事よ 織りや締め締めよ
 (機織りこそは女の華だろう。筬を打つたびにその音の数ほど、いとしい男のことを思って織り締め織り締めしているよ)

 宮古島に伝わる、機織りの唄でございます。誇り高くも艶っぽい。そうして生み出された布こそ『宮古上布』。奇跡の布とも極限の織物とも言われるこの宮古上布。身に纏う日がこのわたくしに来ようとは!!

今日の着物:『みやこさん』宮古上布(きむら)
今日の帯:鱗半幅(骨董市で買った名古屋帯を作り変えた)
今日の半衿:蜘蛛の巣絽(白半衿に刺繍)
今日の簪:朧月(竹蔵龍)
今日の帯飾:銀粘土蜘蛛(キョウコちゃん作)
今日の足袋:麻白足袋(まねきや)
今日の下駄:市松台縞花緒(松屋バーゲン)

 憧れの宮古上布。わたくしはキモノにはまる前から沖縄フリークでもありまして、宮古上布のことは昔から仰ぎ見る思いで懸恋していました。
 宮古上布は極限の織物。糸を紡ぎ、織り、染める。その作業ひとつひとつに人の手がかけ尽くされているというのです。

 例えば、糸を紡ぐ作業。苧麻というイラクサ科の植物の皮を鮑の殻で剥ぎ、爪先で細く裂き、髪の毛よりも細いその糸を指先でつなぎ合わせて一本の長い糸を作る。つなぎ目の節を作らぬよう細心の注意で紡ぐその糸、熟練者でも一日に縦糸40本くらいしか作れないと言います。一反の布に必要なのはその縦糸が1200本。
 さらに、糸を染めるのに手を尽くして20日以上、織る作業に2ヶ月以上。さらに砧打ち1万回で光沢を生み出し、やっと『宮古上布』として世の中に出ます。

 そんな布があるんだーとあこがれていた宮古上布。そういうわけなので、新品を手に入れようと思ったら車くらいの値段は楽にしちゃいます。手に入れることなど考えても見なかった、せめて触ってみたいと思っていたそれが、身体を包んでいます。古きものって素敵です。そして、『きむら』えらい。『きむら』に売ってくれたひとにも感謝。

 身に纏うとその風合いは爽やかで艶やか。肌につかず風を通し、着ていてたいへんに気持ちがいい。信じ難いほどのシアワセです…。

 と、夢中になっていてなんで出かけてきたのかを書き忘れるところでした。オットの所属する楽団の定期演奏会に、mayさんぶるちゃんとでかけたのでした。

 いつも思うのだけど、mayさんとぶるちゃんが一緒になると笑顔がパワーアップしますわ。単独でも素敵な笑顔だけど、ツインになるとふたりとも通常の3倍ほどの強力笑顔になってるの。見ているこちらも楽しくなってしまいます。


 この写真は私のカメラで撮ったのですが、みやこさんの魅力が十分には映ってませんの。ほんとうはもっと光沢も艶もありましたのよ。やっぱりオットの巨大カメラで撮ってもらわんことにはなぁ。でもこの日オットは演奏していたのでカメラマンになってもらえず残念(すでにお出かけの目的が転倒している)。またこんど撮ってもらいますので、また見てやってくださいましね。

 お宝はしまいこむひとと使い倒すひととがおりますが、わたくしは断然後者。身も心も気持ちいいこのみやこさん、この夏そして次の夏もその次もずっと、大活躍していただく所存でございます。それが、おそらく会うこともない作り手さんに応えることだと信じております。そして、もっと素敵なキモノ人にもならなきゃね。


笑福亭小つるのき楽寄席!

2008年06月04日 | キモノイベント

 5月31日(土)、金沢駅前の石川県立音楽堂にて恒例の『笑福亭小つるのき楽寄席』が催されました。わたくし、またしてもお茶子さんしてまいりましたよ!
 前回もお茶子さんさせていただいたはいいものの名ビラを返し忘れるという痛恨のミスを。今回は失敗しないわ!と緊張の金沢入りです。

 音楽堂交流ホールにて、スタッフのキモノ女性と。左からよしこさん・がんねーさん・わたくし・ばあさん。下の写真はtakeさん。
 

 


 
 今日の着物:浅緑色無地紬(ヤフオク)
 今日の帯:丸鶴柄作り帯(羽裏からカクマさんに作ってもらった)
 今日の半襟:白・塩瀬(前からウチにあった)
 今日の帯揚:レーススカーフ(前からウチにあった)
 今日の帯締:草色三分紐(なかむらさんにもらった)
 今日の帯留:お多福(近所の和小物やさんで買ったブローチ)
 今日の足袋:麻白足袋(まねきや)
 今日の下駄:青縞市松台右近(松屋バーゲン)

 今日の縁のものは『小つる』師匠の『鶴』柄の帯と、落語で笑う門には福来たる、というわけでお多福帯留。いい顔で笑ってます。アップで見てみてちょ。
 

 ほどなく師匠ご一行…笑福亭小つる師匠・桂しん吉さん・三味線の勝正子さんが到着、準備が始まります。音を出しながら音響や照明を調節していくひととき。舞台ってこうして出来ていくんだなあといつも思います。
 わたくしも、タイムスケジュールの表を睨みつつタイミングの確認や場内アナウンスの練習を。会場内ではパンフの準備やチケットのもぎりの設営などが進んでいました。みんな、がんばろー。

 さて、一番太鼓で開場、二番太鼓に続いて師匠の出囃子『だんじり』が響き(ここで名ビラを返す!)、一席目は『江戸荒物』
 
 東京弁をしゃべろうとしちゃってるコテコテ関西人のしゃべりが可笑しい!

 二席目は桂しん吉さんの『天災』
 

 ここで中入り。中入りの時のお囃子『砂切』に、スタッフの笛吹きさんひろちゃんが飛び入り参加しました。休憩時間にしん吉さんとさっと流れを打ち合わせただけでもう一緒に演奏している。ジャズのアドリブのようです。かっこいい。
 

 そして、三席目『天神山』。
 
 葛の葉伝説を下敷きに、落語アレンジした楽しい話。やっぱり袖で笑ってしまいました。

 
 公演終了後、師匠を囲んで記念写真。このスタッフで、き楽寄席を作っています。金沢に住んでいたときの飲み仲間。こんなふうにつき合いが続いているのはとても嬉しいことです。
 このあとは打ち上げとて街に繰り出し、岩牡蠣だのノドグロだのをいただきつつ北陸の地酒をやったことでありました。

 この『き楽寄席』。今度は7月26日にございます。今度もまた、行く予定。こっちのキモノ友達も数名一緒に参りますのよ。また珍道中の報告もできたらと思います。