キはキモノのキ

キモノ‥愛してます

らくごのはしご大阪名古屋

2010年02月28日 | 今日のキモノ

 金・土とらくごのはしごをして参りました。金曜日は大阪で笑福亭小つる師匠の『小つるのZAらくご』、土曜日は名古屋で桂こごろうさんの『こごろうの会』です。

 金曜日の小つる師匠の会『小つるのZAらくご』は、小つる師匠が『枝鶴』を襲名する10月までの会だそうで。その1回目の今回、わたくし贔屓の『笑福亭たま』さんも出演。小つる師匠とたまさんがダブルなら遠征でも!その気になりました。
 大阪だけどぎりぎり日帰りできる…と思っていましたらオットが「遅くなるくらいなら泊まっておいで」と。嬉しいなあー。そしたらご一緒してくれるmikaさんが「それならウチにお泊り」と誘ってくれました。なお嬉しいー。
 というわけで、二日間同じキモノでございます。
 
 今日の着物:復刻伊勢崎銘仙(ヤフオクの反物をお仕立て)
 今日の帯:鶴刺繍黒繻子帯(ヤフオクなないろ屋)
 今日の半衿:梅に鶯(和キッチュ)
 今日の帯揚:アイスブルー縮緬(祖母のもの)
 今日の帯締:水色平組(大須骨董市)
 今日の足袋:黄緑古典模様(一日目)薄紫雪兎(二日目)(ともにまねきや)
 今日の下駄:赤緑鎌倉彫台緑花緒(松屋)
 今日の簪:鼈甲に金の鶴(ヤフオク)
 今日の根付:シェル葉っぱ(覚王山の素材や)
 今日のコート:茶縞燕雨コート(コメ兵のを和裁教室で自分サイズに仕立て直し)

 一日目はないことに雨。わたくし、晴れ女なのにどうしたことか。でも、落語ですものキモノを着ずにいられようか。雨コートに和柄の16本骨傘で武装して出かけます。
 お天気よければたんぽぽ蕨柄の錦紗付け下げを着たかったのですが、雨なので銘仙で。でも帯だけは、小つる師匠に行くのですもの鶴の帯を締めました。

 まずは大阪にて『小つるのZA落語』
 
 道頓堀は『くいだおれビル』のライブハウス『ZAZAポケッツ』が会場。難波駅でmikaさんと待ち合わせ、くいだおれ太郎の横を通ってまずは3階で串カツ。もう1階上がると、受付にお世話人の方とまだ私服の小つる師匠が立っておられました。ちょっとおしゃべりして会場へ。「好きなひとはできるだけ近くにいる」のがわたくしの好み、まん前かぶりつきに席を占めます。
 この日の演目は
 千早ふる  林家染吉
 天神山   笑福亭小つる
 火炎太鼓  笑福亭たま  
 親子酒   笑福亭小つる

 『千早ふる』、江戸落語では聞いたことがありましたが上方のんは初めて。知ったかぶりご隠居の性格がちょっと違う感じなのですね。染吉さんの竜田川、なんかすっとぼけていて可愛かったです。
 『天神山』は先の枝鶴師匠の型だそうで、普通に演じると30分以上かかるネタを枝鶴師匠は12分で演った、というマクラからネタに入ると…これをどうやって12分で?という盛りだくさんの話、いろんな人が出てきて、幽霊もキツネも出てきて、やっぱりたっぷり30分以上楽しませてもらいました。
 たまさんの『火炎太鼓』は2回目、これが古典落語の火炎太鼓?というワイセツな火炎太鼓で、相変わらず大爆笑させてもらいました。はっはっは。
 そして『親子酒』。酔っぱらいをさせると小つる師匠はホントに面白い。唐辛子山盛りのうどんを食べてもだえ苦しむトコの百面相も…目に焼きついております。

 と、たーっぷり楽しんだ後はmikaさんご案内の日本酒バーでいろいろいただき、さらにmikaさんちでご主人や愛犬ポコちゃんと酒盛りをして、もりもりたくさんの一日目が終わりました。

 二日目。ふつかよい気味ながらしっかり朝ゴハンをいただき、近鉄電車で名古屋に向かいます。雨も綺麗に上がってぽかぽか陽気。晴れ女、こうでなくちゃね。
 この日もまた、かぶりつきでしたー。りらっくご席亭ことりちゃん、スタッフtomoさんフミさんも一緒です。
 
 こごろうさんは『りらっくご』でおなじみ、佐ん吉さんも前回来てもらいました。 
 『狸のサイコロ』この話って、狸のたぁちゃんがほんとに可愛い。今回のたぁちゃんは最後、天神さんになってましたー。
 『代脈』、羊羹に執着する『若先生』のサマがどうにも可笑しくって大笑いです。こごろうさん、どんどん弾けていく感じ。
 『桜の宮』いろいろに出てくる登場人物同士のかみあいがほんとに面白い。こごろうさんひとりしかいないでのに、ひとが何人もいるみたいです。
 
 終了後、こごろうさんに真ん中に来てもらってtomoさんと。『りらっくご』またよろしくーとご挨拶してお別れしました。

 大阪名古屋をまたにかけてらくごのはしごをした二日間。5人の噺家さんで落語7題。しっかりいっぱい楽しんで充電しましたー。お付き合いいただいたmikaさんことりちゃんtomoさんフミさんありがとう。
 大阪は行って見るとけっこう近い。またなんだかんだと遠征したいなあと思いました。今回はご一緒できなかった(泣)mayさん、次は一緒に行こうねー。
 

 


ヅラヅカ!

2010年02月22日 | 今日のキモノ

 20日の土曜日は中日劇場にかかっている宝塚月組の『紫子』に行ってまいりました!名古屋だけどヅカ。だからヅラ。こーんな頭で街を歩いてまいりました~。

 今日の着物:紫縞縮緬(ヤフオク)
 今日の帯:すみれたんぽぽ昼夜帯(きむら)
 今日の半襟:オレンジ小花刺繍半襟(きむら)
 今日の帯揚:紫水玉ハギレ(きむら)
 今日の帯締:紫三分紐(るびーぶる)
 今日の帯留:薔薇バレッタ(楽天)
 今日の足袋:ベージュ古典柄足袋(まねきや)
 今日の下駄:紫縞花緒畳表台(松屋)
 今日のコート:牡丹柄道中着(ヤフオク)

 髪型が変わると合うキモノもなんだか変わりますね。この頭だと『kimono姫』風かなぁ?でも、そういうの手持ちにない…。試行錯誤の末こうなりました。ちょっとモガって感じになって…るかしら?
 (鏡を見てなんだか『太ったすうちゃん』みたいだと思いましたが…)
 で、宝塚といえば『スミレの花咲く頃』というわけで、この帯、そしてヅカといえば薔薇なので帯留が薔薇。バレッタの帯留め利用、12月に桃葉さんところのパーティーでどなたかがなさっていたのをいただきました。


 ご一緒してくれたのはにっぽんちゃんにmayさん。
 mayさんもヅラ、念願のツインヅラです。椿模様の綸子訪問着が華やかです。
 にっぽんちゃんのお着物姿は久しぶりで嬉しい。ポップな銘仙が粋かわいい。そして髪には川北さんのサイコロトンボ玉が!

 ああやはり携帯のカメラではあんまり撮れない…とっても素敵に目立っていたのですわ。

 中日劇場、にっぽんちゃんのおかげで前から8列め中央寄りという大変よい席で見ることができました。

 さて『紫子』の幕が上がります。
 お芝居が始まった…と思ったら、すぐ横の通路に主役の人が現れてびっくり!舞台が近いので、花のかんばせも豪華な衣装もくっきりと見えます。タカラジェンヌ、肌が綺麗だなあ。
 安土桃山時代が舞台なので、姫ばかりでなく武将の衣装も豪華絢爛です。群舞も華やか!宝塚、和ものもいいですわー。

 実はこのお話『紫子~とりかえばや異聞』の原作、木原敏江の漫画をわたくし持っているのです。男勝りの美少女が病弱な兄に換わって武将になりすますというストーリーは宝塚にうってつけなのですが、木原敏江のあの独特な雰囲気…あっけらかんとドライな感じは宝塚の雰囲気とはずいぶん違い、どうなるのかなぁと思っていました。

 宝塚歌劇の特徴(とわたくしが感じていること)は、『愛を謳いあげる』こと。登場人物たちがもうもう情緒的にロマンチックに前向きに愛を謳う、その圧倒的に向日性なエネルギーがシャワーのように降り注ぎ、有無を言わさぬパワーで元気づけてくれる、それがわたくしにとって宝塚の何よりの魅力です。

 木原敏江作品はそういうのとは少し異質。登場人物はみなどこか、自分を突き放して第三者的に見ているような冷めた雰囲気をまとっている。

 そう思いつつ見た『紫子』…わたくしの感じでは、かなり『木原敏江』風になっているように感じられました。
 ラストシーン、主人公が恋人と互いの剣で自決する場面。ライトもセットも赤々と燃え上がる悲壮な場面。そこで主人公は「短い人生だったなあ。でも、楽しかったからまあいいや」と、ぽん、と突き放したように言うのです。
 この、おぼれない感じ。ちょっと異質な感じ。

 でも、それが悪かったというのではないのです。
 それが不思議な味になって、この悲劇を救っているように感じられました。こういう宝塚もあるんだ。たいへん面白かったです。

 第2部はダンスショー。これはもう、宝塚!という感じです。席が近いから迫力もすごい!男役娘役各トップの人、なんて踊りが上手なんでしょう。
 宝塚大劇場ではないので、ラストの階段は半分の高さでしたが、十分満足、元気ももらって中日劇場を後にしたことでした。
 
 楽しかったね!

 さて、そのあとはおなじみ加寿也へ!
 時間がないから駆け足でしたが、突き出しの山菜天ぷらに始まって自家製厚揚げ・出し巻き卵と絶品モノをいただきました。

 顔を隠しちゃうのがホントに惜しい、美味しいいいお顔。


 お酒は『紫の英君』のほか、偶然居合わせた酒友・酔っぱらいくまさんが『英君大吟醸』『萩錦大吟醸』をお裾分けしてくれました♪ありがとー。
 美味しい料理美味しいお酒を楽しみつつ、今日の感動を言い合ったりこれからの楽しいことを話し合ったり。幸せだーーー。


 途中から女将さんも加わっておしゃべりに花が咲き…たいへん名残惜しかったのですが電車の時間もあるので〆にうにまぐろ丼(mayさんにっぽんちゃんはうにしらす丼)をいただいて、後ろ髪を引かれつつ店を後にしたのでした。

 次の宝塚は4月。その前にシネマ歌舞伎も来るし、行こうよね。にっぽんちゃん所蔵のヅカDVDを観る『乙女会』もしなきゃ。…楽しい予定がどんどん決まっていきます。
 さあ、明日から元気出してまた生きていきましょうーーー。


 意外と使える『ヅラ』。暑くなる前にもう一回くらいキモヅラお出かけしたいなあ。